あの子の殺人計画

あの子の殺人計画

850円 (税込)

4pt

3.9

「あたしって虐待されてるの?」
アリバイトリックに新境地!あなたは絶対に見破れない。

椎名きさらは小学五年生。母子家庭で窮乏している上に
親から〈水責めの刑〉で厳しく躾けられていた。
ある時、保健室の遊馬先生や転校生の翔太らに指摘され、
自分が虐待されているのではないかと気づき始める……。

一方、JR川崎駅近くの路上で、大手風俗店のオーナー・遠山が
刺し殺された。県警本部捜査一課の真壁は所轄の捜査員・宝生と組んで
聞き込みに当たり、かつて遠山の店で働いていた椎名綺羅に疑念を抱く。だが事件当夜、彼女は娘のきさらと一緒に自宅にいたという
アリバイがあった。真壁は生活安全課に所属しながら数々の事件を
解決に導いた女性捜査員・仲田蛍の力を借りて、椎名母娘の実像に迫る。

前作『希望が死んだ夜に』の「こどもの貧困」に続き、
「こどもの虐待」をテーマに〈仲田・真壁コンビ〉の活躍を描く
社会派と本格が融合した傑作ミステリー。

芦沢央 推薦!
「構造的であるからこそ、そこにおさまらないものが浮かび上がる
衝撃の先にあるものを描こうとしている小説だと思った」

※この電子書籍は2020年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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あの子の殺人計画 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年03月24日

    ネグレクトを受けている少女と警察官の二つの視点で描かれている作品として読み進めていましたが、後半で事実が判明してからは秀逸だった。
    虐待が虐待をよぶというが、それを受けてきた人は自分はやらないと思っても経験としてある以上、何かをきっかけに起こしてしまうのかもしれない。
    自分の周りにはいないと思ってい...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2024年01月13日

    帯に芦沢央推薦‼︎と書かれていたので買って見しました。
    読みやすくて構造的なのが良かったです。
    なるほど…ってなりました。

    0

    Posted by ブクログ 2023年11月17日

    ミステリーとしても素晴らしかったですが、きさらにとても共感できすぎてフラッシュバックで苦しみました。虐待の描写は白けてしまう小説も多いですが、こちらは割とリアルな内容だと感じました。またラストもとても良かったです。

    0

    Posted by ブクログ 2023年11月16日

    風俗店の女性経営者が殺害された。
    容疑者は元風俗嬢。アリバイは虐待を受ける娘の証言。最後、二つの時代が入り乱れて、犯罪が証明される。殺害の理由が残酷でせつない。

    0

    Posted by ブクログ 2023年10月10日

    読み始めは、混同してしまったが、読み返して納得。切なさや現実世界なのにどこか非現在感もあり、ラストのセリフにこめられた意味は、まさに現在を生きる私達に向けられたものだと感じました。

    0

    Posted by ブクログ 2023年09月18日

    「希望が死んだ夜に」の余韻が抜けないまま、
    文庫発売を知り、発売日当日に書店で購入しました。
    -------------------------
    あらすじより
    母子家庭で育つ小学五年生の椎名きさらは、
    母親から罵倒され、食事を抜かれても
    躾だと信じていた。
    周囲から「虐待だ」と指摘されるまでは。
    ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2024年04月06日

    2人の視点で2つの話が進んでいく、
    意地悪な言い方をするとよくある構成なんだなと
    油断していたら、
    後半1/3くらいのところで急にえっそっち?と
    思わせる仕掛けがあり思わず読破してしまった。

    そしてなんとも言えないやりきれなさが残る(いい意味で)。
    天祢涼さんが本作シリーズで
    社会に問いかける相対...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年12月01日

    きさらと真壁の視点がメインで物語が進んでおり、読みやすくスラスラと進めていたら、まさかの展開。え?なになに?そうだったの!…と、途中頭の中の整理が必要になった。依存、支配、裏切りといった人間の弱さがつめこまれており、苦しくなりながらも共感している自分もいた。

    0

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