ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
3pt
希望を胸に、身一つで京都から江戸へくだった豆腐職人の永吉。己の技量一筋に生きる永吉と、それを支えるおふみはやがて夫婦となった。固く大きい江戸の豆腐と、やわらかで小さい京風の豆腐。好みの違いに悩みながらも、二人で精を出し、周囲に助けられ、ついに表通りに店を構える。その一方、家族にはだんだん気持ちのすれ違いが大きくなっていた。商売を引き継いだ三人の子らまで、豆腐屋二代の機微を描いた、第126回直木賞受賞の傑作人情時代小説。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
江戸時代の豆腐屋を描いた物語。 店をやるために京から1人でやってきた永吉と、その妻のおきみ。 そして子供達までを描いた親子2代の物語。 最初は江戸で認められないお豆腐を売るために奮闘する夫婦の物語が、 商売のお話がメインで、お豆腐屋さんというセレクトも含めて楽しく読んでいたが、 やはりこの物語...続きを読むの主題は子供たちが生まれてから。 それまで仲の良かった夫婦には明らかに溝が生まれ、子供たちも心身ともに成長をしていく中で やがて自我が芽生えて、しっかりと生きている。 家族を思いやるからこそ、相手とすれ違い、時にはぶつかることもある。 だけど、家族だからこそわかることや、家族だからこそ作れるものだってある。 人情ものではあるが、ストーリーの起承転結も細かく丁寧にあり、常にワクワクさせられる展開。 最後には心を動かされ涙する場面も。 あまり手にしないジャンルでしたが、非常に完成度の高い作品でした。
4.6 江戸の人情物語、最高。 いちいち泣けるし、いちいち腹立つし、いちいち嬉しい。そんな感情移入ができる小説が私はだいすきだ。
いいなぁと想像する人情話。 上方から江戸に来た豆腐職人が江戸で家族をもち、仕事や家庭における苦楽を描いた作品。
自分ひとりで生きているんじゃないと思わせる小説。 自分も知らないところで誰から暖かい人情をかけられているかもと思ってしまった。それは既に亡くなった人かもしれない。
☆5つはちょっと甘いかなと思いつつ・・・。 山本さんは2作目。前作「損料屋喜八郎始末控え」の感想に「これがデビュー作ですから、その後を期待したいと思います。」などとえらそうに書いてしまいましたが、いやはや期待を裏切らない出来です。乙川優三郎氏を押さえての直木賞受賞作というのが充分頷ける作品です。 ...続きを読む 実は中盤で少し破綻した感じがありまして、ややヒヤヒヤしたのです。母親の溺愛。それに対する長男の反発と逃避。このまま行くと物語が壊れるのではないかと。しかし、最期に綺麗にまとめられています。山本周五郎や藤沢周平のうまさには敵わないかもしれませんが、これはこれで一力節と言っていいような気がします。 今後がますます楽しみです。
深川を舞台にした時代小説。時代小説は初めて読んだが、江戸の言葉と京の言葉の掛け合いが面白かったし、先を読ませるような構成にはまり、一日で読み切ってしまった。 親子2世代に渡る人情劇は、話のテンポがよいことに加えて、登場人物がみな人間味にあふれており、読後非常に晴れやかな気持ちになった。 「なにが...続きを読むあっても連れ合いの身内のことを悪く言っちゃいけねぇ」っていうのは大事なことだなあとしみじみと感じた。
人との出会いで人生が変わる、変わるのはその人次第でもある。苦労して豆腐屋のお店を構えた男の人生とその家族、周りから手助けしようとする者、邪魔して商売を乗っ取ろうとする者、男の人生はその子供へと引き継がれていく。それぞれのが描く人情味とその都度の出来事で喜怒哀楽する様を描いている。跡取りの長男が賭博に...続きを読む誘われ賭け事から離れなくされた家族の苦難が待ち受けていた。父親は母親の無理を振りしきり長男を再教育のために奉公に出した。人はちょっとした事でも自分に都合の良い勘違いをする、勘違いが互いを疎遠にする場合もある。また、人は頑固で頑なになるとどうしても意地を通したくなることだ。誤解と勘違いからの仲違いは本人同士ではなかなか解決しない、必ず人情者(仲介者)を見つけ信じて仲介してもらうのも手だ。 気になった言葉は:「おふみさんて人はガキの頃から思い込んだらそれしかできねえ不器用な人だった」「不器用なばっかりにあんたら3人には優しい言葉も言えなかったのさ」
直木賞をとった時代小説を読みたかったので調べてリストアップしたうちのひとつ。 特別期待はせず読み始めたけど、面白い…どんどん読みたくなるタイプの小説…! 展開が早く、年月の経過も早くあっという間に数年後、みたいにサクサクとストーリーが進んでいく。 ただ展開が早すぎて、この人の話はここで終わり…?みた...続きを読むいな物足りなさは少しあった。 だけど内容が薄かったり軽かったりしなくてちゃんと面白い。 読み終わった気持ちは個人的には全てスッキリハッピーエンド!って感じではなかったけど、楽しい読書だった。 似てるわけじゃないけど、読んでて髙田郁の『銀二貫』を思い出した。 髙田郁が好きな人はこの本も好きかも。
人って難しいですね。血を分けた家族ですらすれ違うんですもんね。 でもね、人って素晴らしいですね。 読んでて最後は胸が暖かくなりました。
「山本一力」の時代小説『あかね空』を読みました。 「浅田次郎」作品、「佐伯泰英」作品に続き、時代小説です。 -----story------------- しみじみとした感動を呼んだ傑作人情時代小説 京から江戸に下った豆腐職人「永吉」と妻「おふみ」、そして子供たち。 親子二代の有為転変にかけがえ...続きを読むのない家族の絆を描いた直木賞受賞作 希望を胸に身一つで上方から江戸へ下った豆腐職人の「永吉」。 己の技量一筋に生きる永吉を支える「おふみ」。 やがて夫婦となった二人は、京と江戸との味覚の違いに悩みながらもやっと表通りに店を構える。 明るく気丈な「おふみ」の支えで、様々な困難を乗り越えながら、なんとか光が差してきた。 やがて、ふたりは三人の子に恵まれる。 あるときから、「おふみ」はなぜか長男の「栄太郎」ばかりを可愛がるようになる。 そして、一家にやがて暗い影が・・・。 親子二代にわたって人情の機微を描ききった、第126回(平成13年度下半期)直木賞受賞の傑作時代小説。 2007年、「浜本正機」監督で映画化。 主演で「永吉」役の「内野聖陽」は後半、物語の鍵を握る「傳蔵」役も演じる一人二役。 おふみ役は「中谷美紀」。 解説・「縄田一男」 ----------------------- 夢と不安を胸に、単身京から江戸に下ってきた豆腐職人の「永吉」… 深川で豆腐屋を始めようとするが、右も左もわからないだけでなく、言葉も違えば文化も違う、、、 そんな「永吉」とたまたま知り合った「おふみ」は、「永吉」の世話を焼く… 「おふみ」や周囲の人々の助けもあり、「永吉」は豆腐屋「京や」を開くことができるが、江戸庶民が口にする豆腐は固く締まったもので、上方のやわらかなものとは種類が異なっており、好まれなかった。 しかし、不器用な永吉に変わって、明るいおふみが外交的な面でサポート… 「永吉」と「おふみ」の苦労の甲斐があって、「京や」は、少しずつ軌道に乗っていく、、、 やがて夫婦となった「永吉」と「おふみ」は、協力しながら様々な困難を乗り越え、取引先も少しずつ広がっていく… そして、長男の「栄太郎」を授かり、その後も子宝にも恵まれた夫婦だったが、二人目「悟郎」が生まれた直後に「おふみ」の父親「源治」が事故で亡くなり、三人目「おきみ」の子守をしている際に「おふみ」の母親「おみつ」が事故で亡くなるという不幸が続く。 そんな身内の不幸が重なった後、「おふみ」はそれぞれの子どもたちに対する接し方が変わってくる、、、 「おふみ」から極端に甘やかされた「栄太郎」は我儘に育っていく… そして、「おふみ」から冷たくあしらわれた「悟郎」と「おみつ」は次第に疎外感を強め、「おふみ」、「永吉」、そして子どもたちとの関係に歪みが生じていく。 「永吉」から見れば親子二代の、「おふみ」から見れば「おふみ」の父母をいれて親子三代の物語… 本作品のテーマは”家族”でしたねぇ、、、 親子の間であっても、互いに理解し合えない、互いにすれ違い、又は勘違いをしてしまうことがあるんですよね。 第一部で、「おふみ」の「栄太郎」を溺愛する様、甘やかさて育った「栄太郎」の様々なトラブル(店の売り上げを持ち出して、女郎通いや博打通い… そして借金)に苛々させられ、「永吉」と「悟郎」、「おみつ」に同情しちゃうのですが… 第二部で、同じ事柄が複数の人物から、それぞれの視点で語られることにより、多角的に物語が描かれ、同じモノでも、同じ方向からでは見えないモノがあるんだなぁ と気付かされ、一人の目から見た事実が、必ずしも真実とは限らないんだよなぁ ということに改めて気付かされました、、、 「永吉」の目には写らなかったものが、他の人物の目から描かれることで、また違った意味合いを持って浮かび上がるという物語構造になっていて最後まで愉しめました… 機会があれば映画も観てみたいですね。 以下、主な登場人物です。 「永吉」 京から江戸に下った豆腐職人 「おふみ」 永吉の妻 「栄太郎」 永吉とおふみの長男 「悟郎」 永吉とおふみの次男 「おきみ」 永吉とおふみの長女 「源治」 おふみの父 「おみつ」 おふみの母 「すみ」 悟郎の妻 「平田屋庄六」 豆腐屋 「嘉次郎」 豆腐の担ぎ売り 「相州屋清兵衛」 豆腐屋 「おしの」 清兵衛の妻 「江戸屋秀弥」 江戸屋の女将 「西周」 永代寺の僧 「傳蔵」 渡世人の親分 「政五郎」 鳶の親方
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
あかね空
新刊情報をお知らせします。
山本一力
フォロー機能について
「文春文庫」の最新刊一覧へ
「歴史・時代」無料一覧へ
「歴史・時代」ランキングの一覧へ
朝の霧
明日は味方。―ぼくの愉快な自転車操業人生論
いかずち切り
いかだ満月
いすゞ鳴る
いっぽん桜(新潮文庫)
戌亥の追風
梅咲きぬ
「山本一力」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲あかね空 ページトップヘ