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希望を胸に、身一つで京都から江戸へくだった豆腐職人の永吉。己の技量一筋に生きる永吉と、それを支えるおふみはやがて夫婦となった。固く大きい江戸の豆腐と、やわらかで小さい京風の豆腐。好みの違いに悩みながらも、二人で精を出し、周囲に助けられ、ついに表通りに店を構える。その一方、家族にはだんだん気持ちのすれ違いが大きくなっていた。商売を引き継いだ三人の子らまで、豆腐屋二代の機微を描いた、第126回直木賞受賞の傑作人情時代小説。
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Posted by ブクログ
4.6 江戸の人情物語、最高。 いちいち泣けるし、いちいち腹立つし、いちいち嬉しい。そんな感情移入ができる小説が私はだいすきだ。
いいなぁと想像する人情話。 上方から江戸に来た豆腐職人が江戸で家族をもち、仕事や家庭における苦楽を描いた作品。
自分ひとりで生きているんじゃないと思わせる小説。 自分も知らないところで誰から暖かい人情をかけられているかもと思ってしまった。それは既に亡くなった人かもしれない。
☆5つはちょっと甘いかなと思いつつ・・・。 山本さんは2作目。前作「損料屋喜八郎始末控え」の感想に「これがデビュー作ですから、その後を期待したいと思います。」などとえらそうに書いてしまいましたが、いやはや期待を裏切らない出来です。乙川優三郎氏を押さえての直木賞受賞作というのが充分頷ける作品です。 ...続きを読む 実は中盤で少し破綻した感じがありまして、ややヒヤヒヤしたのです。母親の溺愛。それに対する長男の反発と逃避。このまま行くと物語が壊れるのではないかと。しかし、最期に綺麗にまとめられています。山本周五郎や藤沢周平のうまさには敵わないかもしれませんが、これはこれで一力節と言っていいような気がします。 今後がますます楽しみです。
深川を舞台にした時代小説。時代小説は初めて読んだが、江戸の言葉と京の言葉の掛け合いが面白かったし、先を読ませるような構成にはまり、一日で読み切ってしまった。 親子2世代に渡る人情劇は、話のテンポがよいことに加えて、登場人物がみな人間味にあふれており、読後非常に晴れやかな気持ちになった。 「なにが...続きを読むあっても連れ合いの身内のことを悪く言っちゃいけねぇ」っていうのは大事なことだなあとしみじみと感じた。
人って難しいですね。血を分けた家族ですらすれ違うんですもんね。 でもね、人って素晴らしいですね。 読んでて最後は胸が暖かくなりました。
「山本一力」の時代小説『あかね空』を読みました。 「浅田次郎」作品、「佐伯泰英」作品に続き、時代小説です。 -----story------------- しみじみとした感動を呼んだ傑作人情時代小説 京から江戸に下った豆腐職人「永吉」と妻「おふみ」、そして子供たち。 親子二代の有為転変にかけがえ...続きを読むのない家族の絆を描いた直木賞受賞作 希望を胸に身一つで上方から江戸へ下った豆腐職人の「永吉」。 己の技量一筋に生きる永吉を支える「おふみ」。 やがて夫婦となった二人は、京と江戸との味覚の違いに悩みながらもやっと表通りに店を構える。 明るく気丈な「おふみ」の支えで、様々な困難を乗り越えながら、なんとか光が差してきた。 やがて、ふたりは三人の子に恵まれる。 あるときから、「おふみ」はなぜか長男の「栄太郎」ばかりを可愛がるようになる。 そして、一家にやがて暗い影が・・・。 親子二代にわたって人情の機微を描ききった、第126回(平成13年度下半期)直木賞受賞の傑作時代小説。 2007年、「浜本正機」監督で映画化。 主演で「永吉」役の「内野聖陽」は後半、物語の鍵を握る「傳蔵」役も演じる一人二役。 おふみ役は「中谷美紀」。 解説・「縄田一男」 ----------------------- 夢と不安を胸に、単身京から江戸に下ってきた豆腐職人の「永吉」… 深川で豆腐屋を始めようとするが、右も左もわからないだけでなく、言葉も違えば文化も違う、、、 そんな「永吉」とたまたま知り合った「おふみ」は、「永吉」の世話を焼く… 「おふみ」や周囲の人々の助けもあり、「永吉」は豆腐屋「京や」を開くことができるが、江戸庶民が口にする豆腐は固く締まったもので、上方のやわらかなものとは種類が異なっており、好まれなかった。 しかし、不器用な永吉に変わって、明るいおふみが外交的な面でサポート… 「永吉」と「おふみ」の苦労の甲斐があって、「京や」は、少しずつ軌道に乗っていく、、、 やがて夫婦となった「永吉」と「おふみ」は、協力しながら様々な困難を乗り越え、取引先も少しずつ広がっていく… そして、長男の「栄太郎」を授かり、その後も子宝にも恵まれた夫婦だったが、二人目「悟郎」が生まれた直後に「おふみ」の父親「源治」が事故で亡くなり、三人目「おきみ」の子守をしている際に「おふみ」の母親「おみつ」が事故で亡くなるという不幸が続く。 そんな身内の不幸が重なった後、「おふみ」はそれぞれの子どもたちに対する接し方が変わってくる、、、 「おふみ」から極端に甘やかされた「栄太郎」は我儘に育っていく… そして、「おふみ」から冷たくあしらわれた「悟郎」と「おみつ」は次第に疎外感を強め、「おふみ」、「永吉」、そして子どもたちとの関係に歪みが生じていく。 「永吉」から見れば親子二代の、「おふみ」から見れば「おふみ」の父母をいれて親子三代の物語… 本作品のテーマは”家族”でしたねぇ、、、 親子の間であっても、互いに理解し合えない、互いにすれ違い、又は勘違いをしてしまうことがあるんですよね。 第一部で、「おふみ」の「栄太郎」を溺愛する様、甘やかさて育った「栄太郎」の様々なトラブル(店の売り上げを持ち出して、女郎通いや博打通い… そして借金)に苛々させられ、「永吉」と「悟郎」、「おみつ」に同情しちゃうのですが… 第二部で、同じ事柄が複数の人物から、それぞれの視点で語られることにより、多角的に物語が描かれ、同じモノでも、同じ方向からでは見えないモノがあるんだなぁ と気付かされ、一人の目から見た事実が、必ずしも真実とは限らないんだよなぁ ということに改めて気付かされました、、、 「永吉」の目には写らなかったものが、他の人物の目から描かれることで、また違った意味合いを持って浮かび上がるという物語構造になっていて最後まで愉しめました… 機会があれば映画も観てみたいですね。 以下、主な登場人物です。 「永吉」 京から江戸に下った豆腐職人 「おふみ」 永吉の妻 「栄太郎」 永吉とおふみの長男 「悟郎」 永吉とおふみの次男 「おきみ」 永吉とおふみの長女 「源治」 おふみの父 「おみつ」 おふみの母 「すみ」 悟郎の妻 「平田屋庄六」 豆腐屋 「嘉次郎」 豆腐の担ぎ売り 「相州屋清兵衛」 豆腐屋 「おしの」 清兵衛の妻 「江戸屋秀弥」 江戸屋の女将 「西周」 永代寺の僧 「傳蔵」 渡世人の親分 「政五郎」 鳶の親方
初めて読んだ時代小説。若い頃、時代ものを敬遠していた自分が恥ずかしい。言葉遣いとか、古くさいんじゃないかとか勝手な偏見があったが、思っていたよりずっと読みやすかった。小さい頃から水戸黄門やら鬼平やらをテレビで見ていたから、実際には違和感ゼロ。 内容は、長屋に暮らす一家の話。どの時代でも、親子の絆と葛...続きを読む藤は同じようにあり、それを丁寧に描写したこの作品は家族愛を書いた作品が好きならきっと読んで後悔しないと思う。
「気苦労が続くだろうが、ちょっと恨んだり、ちょっと妬んだりしながら、それでも頼り合えるのが身内だ」と言うセリフが突き刺さる、家族力を描いた時代小説。
第126回直木賞受賞作です。 全体としてとても読みやすいまとまっている時代小説でした。 1762年のある日 江戸深川蛤町の長屋に住む桶屋の娘おふみは、 長屋に引っ越すつもりで京都から来た若者、永吉と知り合います。 永吉は京都南禅寺前の豆腐の老舗「平野屋」で修業を積んだ 豆腐職人でした。 平野屋の豆...続きを読む腐を江戸でも売ろうとしてやって来たのです。 借りた店舗で「京や」と名付けた豆腐屋を始めます。 永吉の作る京風豆腐は江戸豆腐とは、味も大きさも違っています。 江戸豆腐に慣れた人々には京風は馴染めないようで なかなか庶民に受け入れてもらえません。 そんなとき、商売仇である、豆腐売りの嘉次郎から 品質がいいし味もいい豆腐だから、 永代寺や老舗料亭に売り込むといいと、こっそり教えられて 売上も上がって行くようになりました。 忙しくなって、永吉はおふみにも手伝ってもらううちに いつしか2人は夫婦となります。 そして、栄太郎、悟郎、おきみという3人の子宝にも恵まれますが、 子供の入れ替えのように、 おふみの両親が急死し、おふみはすっかり気落ちしてしまいます。 1部では、「京や」のなりたち、 2部では、「京や」の後継者たちのその後 京都から体一つで上京し、築いた豆腐店を舞台に 夫婦の絆やすれ違い、家族としてのまとまりの難しさが 江戸情緒豊かに描かれていました。 家族は団結しなければ、いけない。 少しのほころびから崩壊も招くのだなと思いました。 母の愛も度が過ぎないのが一番のようです。 読後、おいしい豆腐が食べたくなり、 舞台となった地域、門前仲町をまた訪ねたくなりました。
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