新潮社作品一覧

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  • らんたん(新潮文庫)
    4.3
    1巻1,210円 (税込)
    らんたんの灯を絶やさないで。それは教育という名の希望なのだから――。伊勢に生まれた河井道は、札幌で新渡戸稲造に学び、米ブリンマー大学に留学、帰国後は津田梅子が創設した女子英学塾で教えた。良妻賢母ではなく、ひとりの人間として生きるための女学校をつくろうと、道は教え子の渡辺ゆりと奔走する。明治・大正・昭和の女子教育を築いた〈魂の姉妹〉(シスターフッド)を描く、輝きに満ちた大河小説!(解説・村岡恵理)
  • ラストインタビュー―藤島ジュリー景子との47時間―
    4.3
    旧ジャニーズ事務所の性加害問題で批判を浴びた、元社長・藤島ジュリー景子とはどんな人物なのか? 彼女はいま何を思うのか? 国民的アイドル「嵐」との出会いと活動終了、叔父・ジャニー喜多川との関係、母・メリーとの確執、ファンとタレントたちへの思い、事務所廃業――。一人の小説家に、はじめて胸の内を明かした。
  • 縛って見つめて 1巻【電子特典付き】
    完結
    4.3
    食品スーパー本社の販促課で課長を務める沢田。上と下との板挟みになり、苦労が絶えない。残業後のある日、一杯飲もうと店を探していると「フェティッシュバー」と書かれた看板が目に入る。扉を開けると彼を迎えたのは、網タイツにボンデージ姿の女性たち!? 人気ナンバーワンの女王・ナナによる緊縛を体験した沢田は、今まで感じたことのない快楽と解放感を味わい……。【電子版特典】巻末には電子書籍限定おまけマンガを収録!
  • 小さいときから考えてきたこと(新潮文庫)
    4.3
    授業中にちっともじっとしていられなくて、どうやらLD(学習障害)だった(?)子供時代。ロボット犬グレーちゃんとの愉快なテレビ出演、沢村貞子や渥美清等かけがえのない人々との出会い、そしてユニセフの親善大使としてコソボやアフガニスタンの子供たちに出会ったときのこと。どんなときも「ほんとうの幸せ」を考えてきたトットちゃんの言葉が心にあたたかく響くエッセイ。(対談・なかにし礼)
  • トットあした
    4.3
    「あなたの、そのままが、いいんです!」――向田邦子、渥美清、沢村貞子、永六輔、久米宏、飯沢匡、トモエ学園の小林校長、そして父……幼い頃から人生のさまざまな場面で、徹子さんが大切に受け取り、励まされてきた「二十四の名言」。そんなかけがえのない言葉たちで新たに半生を辿り直した待望の書下ろし長篇エッセイ!
  • しろがねの葉(新潮文庫)
    4.3
    1巻880円 (税込)
    銀(しろがね)の光を見つけた者だけが、この地で生きられる――。父母と生き別れ、稀代の山師・喜兵衛に拾われた少女ウメは、石見(いわみ)銀山の坑道で働き始める。山に穿(うが)たれた深い闇に恐れと憧れを抱きながらも、そこに女の居場所はない。熱く慕う喜兵衛や、競うように育った隼人を羨むウメだったが、勢いを増すシルバーラッシュは男たちの躰(からだ)を蝕(むしば)んでゆく……。生きることの苦悩と官能を描く、直木賞受賞作。(解説・北方謙三)
  • 生活
    4.3
    1巻3,300円 (税込)
    渋谷の隣、代官山の古い一軒家で父と暮らす椿は二十歳になったばかり。バイト代はほぼ服に費やし、友達に囲まれ、彼女ができたり振られたりの一見刺激的な日々。だがそれはいつまで続くのか。果たして「生活」と言えるのか――文芸の最先端を突き進む作家による、偶然と必然に彩られたジェットコースター・ストーリー。
  • 皇后の碧
    4.3
    1巻1,980円 (税込)
    少女ナオミは、風の精霊を統べる皇帝から「私の寵姫の座を狙ってみないか?」と突然誘われる。皇帝の後宮には皇后と愛妾がおり、彼の胸には皇后の瞳の色に似ている緑の宝石を選び抜いた首飾り「皇后の碧」が常に輝いていた。訝りつつ己が選ばれた理由を探るうち、ナオミは後宮が大きな秘密を抱えていることに気づくが……。
  • 中動態の世界―意志と責任の考古学―(新潮文庫)
    4.3
    誰かを好きになる。これは能動か受動か。好きになろうとしたのでもなければ、好きになるよう強いられたのでもない。自分で「する」と人に「される」しか認めない言葉は、こんなありふれた日常事を説明することすらできない。その外部を探求すべく、著者は歴史からひっそりと姿を消した“中動態”に注目する。人間の不自由さを見つめ、本当の自由を求める哲学書。時代を画する責任論を新たに収録。
  • それでも僕は東大に合格したかった―偏差値35からの大逆転―(新潮文庫)
    4.3
    成績最下位でいじめられっ子で、将来に希望を抱けなかった「僕」に、担任が途轍もない提案をした。‘自分を変えたければ、東大を目指してみろ’と。その日から、初めての挑戦が始まった。高校3年で35だった偏差値は二浪して70、東大模試でもトップレベルに。そして合格発表までの8日間、これまで関わってきた人々と再会するなか、僕が気づいたこととは――。これは「僕」が経験した本当の話。(解説・渋谷牧人)
  • グルメ外道(新潮新書)
    4.3
    大切なのは、テメエが美味いと思うかどうか。世間の流行や他人の評価に背を向け、己の舌に忠実に“食道”を追求する――これ即ち「グルメ外道」なり。自ら提案して大バズりした「10分どん兵衛」から、ラーメンにカレーに焼肉、「窒食」「志村けんの水割り」といった独自すぎる食技法までを、比類なき言語化能力で綴る。庶民的でスケベで斬新――そんな「美味しい能書き」をたっぷり詰め込んだ、最初で最後のグルメ論!
  • 美澄真白の正なる殺人(新潮文庫nex)
    4.3
    私たちは、どこで間違ったのだろう。天主堂と聖歌の町で、「正義の味方」を目指す女子高生の美澄(みすみ)真白(ましろ)は、八年ぶりに再会した親友・紫音(しおん)と楽しい日々を過ごしていた。紫音の抱える闇に気づくまでは――。事故死したはずの母親、虐待と思しきいくつもの痣……。聖なる夜、大切なものを守るため、痛々しいほど真っ白な少女が犯す、「完全に正しい」罪の炎。衝撃のラストが心を穿つサスペンス。
  • プロパガンダの見抜き方(新潮新書)
    4.3
    日々見聞きするニュース、SNS経由の“真実”、皆に愛される「ゆるキャラ」、評判の映画、国家的規模のイベント……発信されるあらゆる情報の裏にある意図と目的を見抜けないと、知らないうちに思考や行動は誘導されていく。それがプロパガンダ3・5時代の現実だ。常に情報戦の最中にいる私たちは何を知っていればいいのか。古今の成功例、巧みな手口、定石等を示しながら、具体的な「見抜き方」を伝授する。
  • くらべて、けみして 校閲部の九重さん 無料お試し版
    無料あり
    4.3
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 出版社の裏方・校閲者の知られざる世界を描いて大反響!『舟を編む』の三浦しをんさんも絶賛のお仕事コミック、無料お試し版。 普段ほめられることはなく、陽の当たることのない縁の下の力持ち――それが校閲。 ひとつの言葉、ひとつの表現にこだわる日本語のプロとして本作りに欠かせない校閲者たちは、個性豊かな文芸作品とどう向き合っているのか? 新潮社校閲部全面協力により、名だたる作家との至極のエピソード&校閲秘話も満載! 変態的情熱溢れる校閲者の日常物語。 テレビ・新聞をはじめ各メディアで話題の本作、単行本2巻の発売を記念して第4話までを特別無料公開! ※このコンテンツは固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。

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  • つゆのあとさき・カッフェー一夕話(新潮文庫)
    4.3
    銀座の有名カッフェー「ドンフワン」でトップを張る女給君江は、うぶで素人のような雰囲気ながら二股三股も平気な女。そんな彼女の身辺でストーカーのような出来事が起きるが、君江は相も変わらず天性のあざとさで男たちを悩殺し、翻弄していく。しかし、にわかにもつれ始めた男女関係は思わぬ展開を呼び……(「つゆのあとさき」)。荷風が女給の身の上話を聞き取った小品も収録。(解説・川端康成、谷崎潤一郎)
  • お城の値打ち(新潮新書)
    4.3
    「本物の城」は12しかない!? 近年の「城ブーム」のおかげで、全国各地で名所・史跡として人気を集める城の数々。だが、中には史実とはおよそ異なる姿がまかり通っている例もある。そもそも、かつて数万あったという日本の城郭はなぜ激減してしまったのか。「現存天守」「復元天守」「復興天守」「模擬天守」の違いとは――文化財としての城の値打ちと、その歴史と未来を問う。
  • 成瀬は天下を取りにいく 無料お試し版
    無料あり
    4.3
    1巻0円 (税込)
    かつてなく最高の主人公、現る! 2024年本屋大賞はじめ、坪田譲治文学賞、キノベス!2024など、前人未到の16冠に輝いた超話題作。無料お試し版。 2020年、中2の夏休みの始まりに、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。 コロナ禍に閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るというのだが……。 M-1に挑戦したかと思えば、自身の髪で長期実験に取り組み、市民憲章は暗記して全うする。 今日も全力で我が道を突き進む成瀬あかりから、きっと誰もが目を離せない。 令和最注目作家・宮島未奈のデビュー作にして、2024年本屋大賞受賞作。第一話「ありがとう西武大津店」を丸々試し読み! 12月9日からは、コミカライズ第一巻の配信開始!

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  • 人生の壁(新潮新書)
    完結
    4.3
    生きていくうえで壁にぶつからない人はいない。それをどう乗り越えるか。どう上手にかわすか。「子どもは大人の予備軍ではない」「嫌なことをやってわかることがある」「人の気持ちは論理だけでは変わらない」「居心地の良い場所を見つけることが大切」「生きる意味を過剰に考えすぎてはいけない」――自身の幼年期から今日までを振り返りつつ、誰にとっても厄介な「人生の壁」を越える知恵を正面から語る。
  • 五葉のまつり
    4.3
    1巻2,530円 (税込)
    刀狩り、太閤検地、醍醐の花見など、豊臣秀吉が仕掛けた大事業を縁の下で支えたのは、尊敬と嫉妬のまなざしを浴びながら五奉行と呼ばれるようになった男たち。ぶつかることも多いが互いの才は認め、敵対勢力の横槍をはねのけ、力を合わせて難事に立ち向かう。『八本目の槍』に次ぐ、石田三成をめぐる歴史お仕事傑作巨篇!
  • 若草物語(新潮文庫)
    4.3
    マーチ家の四姉妹、メグ、ジョー、ベス、エイミーに、出征した父から手紙が届いた。勇気をもっておのれの内なる敵と戦い、美しい心を持ちなさい――。厳しくも優しい母親に見守られ、喧嘩と失敗を繰り返しながら成長していく姉妹。父危篤の報が届くと、父のもとに向かう切符代を用立てるため、次女ジョーは自慢の長い髪を切って売るのだが……。すべての女性を励まし続け、永遠に瑞々しい名作。
  • 母親になって後悔してる、といえたなら―語りはじめた日本の女性たち―
    4.3
    「母親なんだから」と我慢を強いられ、自らの「理想の母親像」に縛られ、理不尽な目に遭っても口をつぐんできた――「後悔」を口にした日本の女性たちは、どのような人生を歩み、何を経験してきたのか。切実な想いを丁寧に聞き取った、社会現象になった話題書『母親になって後悔してる』の「日本版」というべきインタビュー集。
  • 檜垣澤家の炎上(新潮文庫)
    4.3
    1巻1,210円 (税込)
    横濱で知らぬ者なき富豪一族、檜垣澤家。当主の妾だった母を亡くし、高木かな子はこの家に引き取られる。商売の舵取りをする大奥様。互いに美を競い合う三姉妹。檜垣澤は女系が治めていた。そしてある夜、婿養子が不審な死を遂げる。政略結婚、軍との交渉、昏い秘密。陰謀渦巻く館でその才を開花させたかな子が辿り着いた真実とは――。小説の醍醐味、その全てが注ぎこまれた、傑作長篇ミステリ。(解説・千街晶之)
  • 新潮文庫の100冊 2024
    無料あり
    4.3
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 約3000点の新潮文庫の中から「新潮文庫の100冊」として厳選した作品を、「愛する本」「シビレル本」「考える本」「ヤバイ本」「泣ける本」の5テーマに分類しておすすめします。新刊6点の詳しい紹介や読書感想文のヒント、などなど読み物ページも充実。本選びに迷ったときに、ぜひご活用ください! ※当コンテンツにはまだ電子化されていない作品の情報も含まれています。ご了承ください。 ※このコンテンツは固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。

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  • 僕の妻は発達障害 1巻【電子版限定おまけマンガ付き】
    完結
    4.3
    僕、北山悟(30)は漫画家のアシスタント。妻の知花(32)は発達障害。ふたりの生活はいろんな問題があるものの、折り合いをつけながら、毎日を過ごしている。連載開始時から話題を集めた「発達障害」コミック待望の第1巻! 医療監修/四宮滋子(しのみやクリニック)【電子版限定特典】巻末におまけマンガ「知らなかった発達障害」を収録。
  • ここに物語が(新潮文庫)
    4.3
    人は人生のそのときどき、大小様様な物語に付き添われ、支えられしながら一生をまっとうする――。『二十歳の原点』『木かげの家の小人たち』『あらしの前』『百年の孤独』。作家・梨木香歩は、どんな本に出会い、どんなことに想いを馳(は)せ、物語を紡いできたのか。過去二十年に亘(わた)り綴られた、数多(あまた)の書評や解説、そして本や映画にまつわるエッセイを通してその思考を追う、たまらなく贅沢な一冊。(解説・長田育恵)
  • 本音(新潮新書)
    4.3
    「小倉智昭」と聞いて、どんなイメージが浮かびますか? 舌鋒の鋭さ、ふてぶてしさ? でも、その実人生はアップダウンの連続です。吃音(きつおん)だった少年時代、局アナからフリーに転じた後の貧乏暮らし、22年にも及んだ「とくダネ!」MC、がん闘病……そんな「まさか」の人生を、「とくダネ!」コメンテイターで年の離れた友人・古市憲寿さんを聞き手に振り返ります。驚きのエピソード、イメージとは違う意外な面が続々!
  • ずっと、ずっと帰りを待っていました―「沖縄戦」指揮官と遺族の往復書簡―
    4.3
    沖縄戦で、米軍から陣地奪還を果たした大隊があった。奮戦むなしく兵士の9割は戦死。終戦直後から24歳の指揮官・伊東孝一は部下の遺族に充てて「詫び状」を送り続ける。時は流れ、伊東から「遺族からの返信」の束を託されたジャーナリスト夫婦が、“送り主”へ手紙を返還するなかで目撃したのは――。不朽の発掘実話。
  • 空が青いから白をえらんだのです―奈良少年刑務所詩集―(新潮文庫)
    4.3
    受刑者たちが、そっと心の奥にしまっていた葛藤、悔恨、優しさ……。童話作家に導かれ、彼らの閉ざされた思いが「言葉」となって溢れ出た時、奇跡のような詩が生まれた。美しい煉瓦建築の奈良少年刑務所の中で、受刑者が魔法にかかったように変わって行く。彼らは、一度も耕されたことのない荒地だった――「刑務所の教室」で受刑者に寄り添い続ける作家が選んだ、感動の57編。
  • 日本一の農業県はどこか―農業の通信簿―(新潮新書)
    4.3
    作っている作物も、事情もさまざまな各県の農業を、一律に評価するのは難しい。著者は、各県の農業産出額を農業関連予算で割ることによって「コスパ」を算出し、それをランキング化してみた。結果、浮かび上がってきたのは、都道府県魅力度ランキングの下位常連組が最強グループを成している意外な実態だった。さまざまな指標を駆使して読み解く各県農業の「真の実力」。
  • 帆神―北前船を馳せた男・工楽松右衛門―(新潮文庫)
    4.3
    「俺は日本の船すべてに俺の発明した帆を掛けさせたい」。江戸後期、播州高砂の漁師から廻船問屋を営む海商にまで上り詰めた松右衛門は、千石船の弱点である帆の改良に取り組む。船が速くなれば、流通が盛んになり民の生活が潤(うるお)う。仕事とは世のため人のためにするもの――。松右衛門は試行錯誤の末、板のように強く羽のように軽い「松右衛門帆」を発明する。日本海運業の革命児を描く歴史長編。(解説・高島礼子)
  • 貧乏ピッツァ(新潮新書)
    4.3
    17歳でフィレンツェに留学。極貧の画学生時代に食べたピッツァの味が、今でも忘れられない――。トマト大好きイタリア人、ピッツァにおける経済格差、世界一美味しい意外な日本の飲料など、「創造の原点」という食への渇望を、シャンパンから素麵まで貴賤なく綴る。さらに世界の朝食や鍋料理、料理が苦手だった亡き母のアップルパイなど、食の記憶とともに溢れる人生のシーンを描き、「味覚の自由」を追求する至極のエッセイ。
  • ラザロの迷宮
    4.3
    1巻1,980円 (税込)
    湖畔にある洋館を友人と共に訪れた月島。殺人事件の犯人を当てる、脱出型の謎解きゲームが開催されるという。だが、男女8人の参加者たちの前で、本当の殺人が起きる……。戦慄の最終章に備えよ! 大人気シリーズ「心霊探偵八雲」著者が全身全霊をかけて読者に挑む、一頁先さえ予測不能のノンストップ・ミステリ。特別ショートストーリー「使徒の願い」を収録。
  • 処女の道程(新潮文庫)
    4.3
    女は結婚するまで処女でいるべきか――なんて議論は過去のもの。だが処女の価値には、その時代の女性の地位やモラルの変遷が現れていた。性に開放的だった古代~平安、儒教の貞操観念が浸透した封建社会。純潔が尊ばれた大正から、出産を国に推奨された戦時下。未経験が恥だった80年代を経て、性交渉しない自由を得た令和へ。古今の文献から日本の性意識をあぶり出す画期的な性のクロニクル。(解説・花房観音)
  • 学習院女子と皇室(新潮新書)
    4.3
    設立の目的は皇族を支える華族の子女の教育。スーパーお嬢様揃いの女子たちの挨拶は今なおいつも「ごきげんよう」。そんな学習院の出身者たちから「秋篠宮家はなぜ学習院を避けるのか」という疑問の声が、上がっているという。親子四代に渡って同校出身の著者はこの問いを契機にノブレス・オブリージュの意義を探る試みに挑む。歴史的経緯、独特の慣習、卒業生たちの文集や証言などを網羅して見えてきたのは――。
  • ごまかさないクラシック音楽(新潮選書)
    4.3
    バッハ以前はなぜ「クラシック」ではないのか? ハイドンが学んだ「イギリス趣味」とは何か? モーツァルトが20世紀を先取りできた理由とは? ベートーヴェンは「株式会社の創業社長」? ショパンの「3分間」もワーグナーの「3時間」も根は同じ? 古楽から現代音楽まで、「名曲の魔力」を学び直せる最強の入門書。
  • 音楽は自由にする(新潮文庫)
    4.3
    「あまり気が進まないけれど」と前置きしつつ、日本が誇る世界的音楽家は語り始めた。伝説的な編集者である父の記憶。ピアノとの出合い。幼稚園での初めての作曲。高校での学生運動。YMOの狂騒。『ラストエンペラー』での苦闘と栄光。同時多発テロの衝撃。そして辿りついた新しい音楽――。華やかさと裏腹の激動の半生と、いつも響いていた音楽への想いを自らの言葉で克明に語った初の自伝。
  • 失礼な一言(新潮新書)
    4.3
    「きれいになったね」「赤ちゃんはまだ?」「独身は自由でいいよね」「食べていけるの?」「おい、生中」。家庭や職場や仲間うちで何気なく言ってしまうマナー違反の言葉の数々。自分では気をつけているつもりでも、つい口にしてしまう“失礼な一言”がもたらす行き違いを回避するにはどうすればいいのか。日常会話からメールやLINEのやりとり、SNSへの投稿まで、様々な局面で知っておきたい言葉のレッドライン。
  • 幸福な退職―「その日」に向けた気持ちいい仕事術―(新潮新書)
    4.3
    55歳を機に博報堂を退職した音楽評論家のスージー鈴木。激務で知られる広告業界で働きながら、10を超える著作を発表。その“二刀流”を可能にした仕事術とは? 「2枚目の名刺を」「5×10の法則」「65点主義」など、氏が実践してきた「無駄なく・無理なく・機嫌よく」働く方法を伝授。それは同時に「幸福な退職」への近道である――。若手から定年前まであらゆる世代に刺さる、気持ちよく働き、辞めるための仕事術!
  • 国難のインテリジェンス(新潮新書)
    4.3
    人口減少、災害対策、DXの発展、医療財政、教育システム、宗教法人、皇室の存続――日本は長い間、解決すべき問題を抱え続けてきてしまった。世界が再び混迷の時代に突入する中、それらは「時限爆弾」として我が国を脅かす。本書では各分野を代表する十四人のプロフェッショナルと本気で語り合い、日本の、そして個人の生存戦略を考える。問題を解決する猶予はもはや残されていないのだ。
  • 「おかえり」と言える、その日まで―山岳遭難捜索の現場から―
    4.3
    「せめてお別れだけでもしたい」――いくら探しても見つからないという家族から依頼を受け、著者は山へ向かう。たとえ身近な低山でも、運命の分かれ道は登山道の随所に潜んでいるのだ。家族のケアをしながら丹念に話を聞き、プロファイリングで消えた足跡を辿る6つのエピソード。予防と早期発見に役立つコラム付き。
  • 原田マハ、アートの達人に会いにいく
    4.3
    谷川俊太郎、竹宮惠子、安藤忠雄、山田洋次――アート小説の名手が、作家になる以前からいつか会いたいと思っていた先達たちに直撃。それぞれの子供時代から現在の仕事にいたるまで、分厚い人生から発せられた言葉は、豊かな智恵にあふれています。「芸術新潮」の人気連載から生まれた、次世代へ伝えたい珠玉の対話集。
  • マイ遍路―札所住職が歩いた四国八十八ヶ所―(新潮新書)
    4.3
    四国にある八十八の霊場を巡礼するお遍路。本書は、そのひとつ第五十七番札所・栄福寺の住職が、六十八日をかけてじっくりと歩いた記録である。四万十川や石鎚山など美しくも厳しい大自然、深奥幽玄なる寺院、弘法大師の見た風景、巡礼者を温かく迎える人々……。それらは人生観を大きく揺さぶる経験として、多くの人々を魅了する。装備やルートまで、お坊さんが身をもって案内する、日本が誇る文化遺産「四国遍路」の世界。
  • 占(新潮文庫)
    4.3
    1巻781円 (税込)
    翻訳家の桐子(とうこ)は大工の伊助と深い仲。ただ彼は、生き別れた義妹が一番大事という。ならば私は何だと桐子は憤り、偶然行き着いた卜い家(うらないや)で彼の本心を探る(「時追町の卜い家」)。お宅は平穏ねと羨まれる政子。果たしてそうか、近所の家庭を勝手に格付けし、比べ始める。それが噂になってしまい……(「深山町の双六堂」)。“占い”に照らされた己の可能性を信じ、逞(たくま)しく生きる女性たちを描く短編集。(対談・鏡リュウジ)
  • NHK受信料の研究(新潮新書)
    4.3
    「NHKの公共性、客観性を保つために受信料は必要だ」――日本人の多くはこんなプロパガンダを信じ込まされている。しかし、世界を見れば広告収入で運営されている公共放送は数多い。実は、戦後の受信料とは、GHQの意向に反して、吉田茂総理と通信官僚らがNHK支配の道具として存続させたものだ。放送法制定に携わったGHQ側の貴重な証言を盛り込みながら、巨大メディアのタブーに斬りこむ刺激的論考。
  • 今夜すきやきじゃないけど
    無料あり
    4.3
    第26回手塚治虫文化賞・新生賞を受賞した『今夜すきやきだよ』シリーズ最新作! 広告代理店に勤める姉・たつきと、自分探し中の大学生の弟・とらお。片付けられないたつきの家にとらおが転がり込んだことから始まった血が繋がらない2人の同居生活は、毎日もやもやストレスばかり。頑張ってもなかなか上手くいかずに焦るたつきと、就活に疑問を持つとらおが自分の幸せを探していく……。片付け&ズボラ料理テクにも注目!
  • 木挽町のあだ討ち 無料お試し版
    無料あり
    4.3
    1巻0円 (税込)
    「ああ……あの仇討ちを見たかって。ええ、見ましたよ」 ある雪の降る夜に芝居小屋のすぐそばで、美しい少年・菊之助によるみごとな仇討ちが成し遂げられた。 父親を殺した下男を斬り殺し、その血まみれの首を高くかかげた勇姿はたくさんの人に目撃され、木挽町の語り草となった――。 二年のち、菊之助の知人だという若侍が芝居小屋で働く人々に仇討ちの詳細をたずねにくる。 木戸芸者、殺陣師、衣装係、小道具、筋書……、仇討ちの現場に居合わせた人々が自身の来し方を織り交ぜながら語る「木挽町のあだ討ち」の顛末、そしてその真相は――。 2022年上半期直木賞候補作『女人入眼』で大注目の著者による2023年1月刊行の最新長篇のなかから、第一幕を特別無料配信します。 *本稿は校了前のデータをもとに作成しています。そのため、刊本とは一部内容が異なる場合がございます。予めご了承ください。

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  • 職業としての小説家(新潮文庫)
    4.3
    「村上春樹」は小説家としてどう歩んで来たか――作家デビューから現在までの軌跡、長編小説の書き方や文章を書き続ける姿勢などを、著者自身が豊富な具体例とエピソードを交えて語り尽くす。文学賞について、オリジナリティーとは何か、学校について、海外で翻訳されること、河合隼雄氏との出会い……読者の心の壁に新しい窓を開け、新鮮な空気を吹き込んできた作家の稀有な一冊。
  • 約束の果て―黒と紫の国―(新潮文庫)
    4.3
    「私たちのこと、忘れないでね」――そのとき、風が吹いた。大地に咲く紫の花が、一斉に空へと舞い上がる。かつて黄金の草原で、少年が少女に誓った約束が、五千年の時と遥かなる距離を越え、いま果たされる。偽史と小説――父から託された奇妙な古文書に秘められた謎。壙(こう)とジ南、史伝に存在しない二つの国を巡る、空前絶後のボーイ・ミーツ・ガール。日本ファンタジーノベル大賞受賞作。(解説・杉江松恋)
  • 西行花伝(新潮文庫)
    4.3
    1巻1,155円 (税込)
    花も鳥も風も月も――森羅万象が、お慕いしてやまぬ女院のお姿。なればこそ北面の勤めも捨て、浮島の俗世を出離した。笑む花を、歌う鳥を、物ぐるおしさもろともに、ひしと心に抱かんがために……。高貴なる世界に吹きかよう乱気流のさなか、権能・武力の現実とせめぎ合う“美”に身を置き通した行動の歌人。流麗雄偉なその生涯を、多彩な音色で唱いあげる交響絵巻。谷崎潤一郎賞受賞。(解説・高橋英夫)
  • 自転しながら公転する(新潮文庫)
    4.3
    1巻1,045円 (税込)
    母の看病のため実家に戻ってきた32歳の都(みやこ)。アウトレットモールのアパレルで契約社員として働きながら、寿司職人の貫一と付き合いはじめるが、彼との結婚は見えない。職場は頼りない店長、上司のセクハラと問題だらけ。母の具合は一進一退。正社員になるべき? 運命の人は他にいる? ぐるぐると思い悩む都がたどりついた答えは――。揺れる心を優しく包み、あたたかな共感で満たす傑作長編。(解説・藤田香織)
  • こんなにバイトして芸人つづけなあかんか
    4.3
    極貧生活を招いた時給90円の深夜バイト、笑いが止まらない超絶ラクな自治体仕事、金髪NGを突破する裏ワザ、二度と経験したくない飛び降りの後始末、宅配ピザチェーンをかけもちしたばかりにミスを連発した話など。これまで一度も売れなかった芸人が、やむにやまれず生業としてきた数多のアルバイト遍歴を綴るエッセイ集。
  • マグロ少女 1巻【電子特典付き】
    完結
    4.3
    霧島陽菜はアイドルグループの一員である。しかし、数字を出すことができず、戦力外通告を言い渡されてしまう。そして、レッスン料で膨らんだ借金とともに落ちていき──。「なんであたしがこんな目に!?」そう叫ぶ彼女の股には……マグロが挟まっていた。知られざる海の暮らしを描く、マグロ漁船コメディー開幕!! 【電子版特典】巻末には電子書籍限定のカラーイラストを収録!
  • ドラゴンズ・タン
    4.3
    1巻2,200円 (税込)
    古の中国で、世界を滅ぼしたいという男の怨念から生まれた「竜舌」。古井戸に宿る奇異な生命体は漢、唐、明……と時代を経ながら歴史のはざまで姿を現しては暗躍し、人知れず不気味な存在へと変貌して行く。そして、時は満ちた――。愛と「禍」を描く、悠久の刻を越えたネオロマンスにして、因果の巡るホラーサスペンス!
  • どうぞ愛をお叫びください(新潮文庫nex)
    値引きあり
    4.3
    ユーチューバーやろうぜ! 幼馴染の織田にそう誘われた高校一年生の松尾。バスケ部の坂上と、一年先輩で軽音部のイケメン、夏目も仲間に加えてゲーム実況動画を配信することになった。再生数が伸びず試行錯誤をつづける四人だったが、ある動画がバズったことをきっかけに一躍大人気に。だが有名実況者としての様々な試練が彼らの友情にヒビを入れる!? 今を切り取る最旬青春小説。
  • ナイフを胸に抱きしめて
    4.3
    1巻1,980円 (税込)
    父は、私達姉妹が幼い頃、外に女を作って家を出た。女手一つで私達を育てた母は、過労がたたって数年前に亡くなった。すべて忘れて過ごしていたはずなのに、唐突にあの女が現れた。可愛らしい女の子の母親として。私はあの女を許さない。私達の家族を奪って、自分だけ幸せになるなんて! 怨讐と贖罪の長編ミステリ。
  • ポジティブぼっちハルミちゃん 1巻【電子特典付き】
    完結
    4.3
    ぼっちになることに異常な恐怖心を抱く、キョロ充女子高生・永井フユ。笑顔を張り付け、グループの輪に入ろうと奮闘するもうまくいかない毎日――。そこで、クラスの高嶺の花的存在・喜多ハルミから人気者の秘訣を探ろうと後をつける、フユ。しかし、そこには驚愕の光景が!! 彼女の真の姿はおひとりJKライフを楽しむことに全力を費やす“ぼっち充”だったのだ!!!! 【電子版特典】巻末には電子書籍限定のカラーイラストを収録!
  • ノモレ(新潮文庫)
    4.3
    遥か昔、ペルー・アマゾンの奥地。白人に奴隷化された先住民イネ族の男が主人を殺し、仲間と逃げた。全滅を避けるため二手に分かれ、それきりに。密林で語り継がれた別れの記憶と再会の願い。「森で別れた仲間(ノモレ)に会いたい。友(ノモレ)を探してくれ」――。百年が過ぎ突如現れた未知の先住民と接触したイネ族のロメウは、彼らがノモレの子孫ではないかと感じ始める。人間の存在を問う圧巻の記録。(解説・東畑開人)
  • 午後3時 雨宮教授のお茶の時間 1巻
    完結
    4.3
    「長く愛されるものには理由がある」……都心から少し離れた緑の多い街。その小高い丘にある大学・私立青葉学院大学。そこにイギリス文学とイギリスのお菓子を愛する教授がいた。その名は雨宮誠。たまに遊びにくる姪のサヤとともに、小腹が空く午後3時、今日はどんなお菓子を作ろうか?
  • ラブレス(新潮文庫)
    4.3
    謎の位牌を握りしめて、百合江は死の床についていた――。彼女の生涯はまさに波乱万丈だった。道東の開拓村で極貧の家に育ち、中学卒業と同時に奉公に出されるが、やがては旅芸人一座に飛び込んだ。一方、妹の里実は地元に残り、理容師の道を歩み始める……。流転する百合江と堅実な妹の60年に及ぶ絆を軸にして、姉妹の母や娘たちを含む女三世代の凄絶な人生を描いた圧倒的長編小説。(解説・小池真理子)
  • 冬虫夏草(新潮文庫)
    4.3
    亡き友の家を守る物書き、綿貫征四郎。姿を消した忠犬ゴローを探すため、鈴鹿の山中へ旅に出た彼は、道道で印象深い邂逅を経験する。河童の少年。秋の花実。異郷から来た老女。天狗。お産で命を落とした若妻。荘厳な滝。赤竜の化身。宿を営むイワナの夫婦。人間と精たちとがともに暮らす清澄な山で、果たして再びゴローに会えるのか。『家守綺譚』の主人公による、ささやかで豊饒な冒険譚。
  • その名を暴け―#MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い―(新潮文庫)
    4.3
    2017年、ニューヨーク・タイムズ紙に掲載された記事が世界を変えた。映画界で権力を誇る有名プロデューサーが、女優や従業員らに性的虐待を行ってきた衝撃の事実。報道の背景には、二人の記者による被害者への丹念な取材や加害者側との駆け引きがあった。その日を境に、女性たちは声を上げ始めた――。#MeToo運動を拡げたピュリッツァー賞受賞記事の内幕を描く調査報道ノンフィクション。
  • 話術(新潮文庫)
    4.3
    話は誰でもできる。だからこそ、上手に話すことは難しい。日常の座談では、何を、どう話すか。大勢の聞き手を相手にするときに気を付けておくことは。声の出し方、間の置き方はどうする? 一人で喋るな、黙りこむな。お世辞、毒舌、愚痴、自慢は、やりすぎると嫌われる。ほら吹き、知ったかぶりは恥ずかしい。人生のあらゆる場面で役に立つ、“話術の神様”が書き残した〈話し方〉の教科書。(解説・濵田研吾、久米宏)
  • 怪虫ざんまい―昆虫学者は今日も挙動不審―
    4.3
    1巻1,650円 (税込)
    凄絶ホラーな寄生虫、ミズスマシだけにつく幻のカビ、地球史を語る透明な甲虫、冬に碧く輝く超希少ゴミムシ、井戸の底に潜む新種らしきプラナリア……。たとえヤツらが1ミリたりとも人類の役に立たなくても、異常な執念で徹底的に追いかけるのだ。「裏山の奇人」の異名をとるコマツ博士の、暴走する「昆虫愛」エッセイ。
  • 砂まみれの名将―野村克也の1140日―
    4.3
    阪神の指揮官を退いた後、野村克也にはほとんど触れられていない「空白の3年間」があった。シダックス監督への転身、都市対抗野球での快進撃、「人生最大の後悔」と嘆いた采配ミス、球界再編の舞台裏、そして「あの頃が一番楽しかった」と語る理由。当時の番記者が関係者の証言を集め、プロ復帰までの日々に迫るノンフィクション。
  • 曼陀羅華X
    4.3
    1巻3,630円 (税込)
    1995年、地下鉄にサリンが撒かれ、教祖が逮捕される。だが、教団は公判直後に教祖を奪還、後の歴史は軋みながら軌道を変えた。「予言書」としてその筋書きを書いたのは、教団に拉致され姿を消した作家X。だがそこには、復讐というもう一つのシナリオが埋め込まれていた。魂が共鳴する、当代随一の琵琶法師的現代文学。
  • 転落・追放と王国(新潮文庫)
    4.3
    パリでの弁護士生活を捨て、暗い運河の町・アムステルダムに堕ちてきた男、クラマンス。彼の告白を通して、現代における「裁き」の是非を問う、『異邦人』『ペスト』に続くカミュ第三の小説『転落』。不条理な現実、孤独と連帯といったテーマを扱った六篇の物語からなる、最初で最後の短篇集『追放と王国』。なおも鋭利な現代性を孕む、カミュ晩年の二作を併録。
  • でっちあげ 1巻
    完結
    4.3
    どこにでもあるような街の、どこにでもあるような学校。どこにでもいるような母親と、どこにでもいるような先生。どこにでもあるようなありふれた関係、のはずだった。悪夢の“家庭訪問”までは――。小さな街で起きた“体罰事件”は全国を駆け巡り、やがて裁判へと発展する。世論の見守る中、正義の鉄槌が下るはずが……。
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)
    4.3
    「暇」とは何か。人間はいつから「退屈」しているのだろうか。答えに辿り着けない人生の問いと対峙するとき、哲学は大きな助けとなる。著者の導きでスピノザ、ルソー、ニーチェ、ハイデッガーなど先人たちの叡智を読み解けば、知の樹海で思索する喜びを発見するだろう――現代の消費社会において気晴らしと退屈が抱える問題点を鋭く指摘したベストセラー、あとがきを加えて待望の文庫化。
  • 緑の天幕
    4.3
    いつも文学だけが拠りどころだった――。スターリンが死んだ一九五〇年代初めに出会い、ソ連崩壊までの激動の時代を駆け抜けた三人の幼なじみを描く群像劇。近年ではノーベル文学賞候補にも目される女性作家が、名もなき人々の成長のドラマを描き、強大なシステムに飲み込まれることに抗する精神を謳いあげた新たな代表作。
  • ドナー法―ある臓器移植コーディネーターの記録― 1巻
    完結
    4.3
    「臓器は鮮度が命。」医療AI・通称“プロフェッサー”の発明により医療技術が飛躍的に発達した近代日本では、大規模な医療改革が行われ、新・臓器移植法=通称“ドナー法”の名のもと、全国民に死亡時臓器提供の義務が課せられた。 それから15年。 医療保険省に勤務する隻眼の臓器移植コーディネーター・立浪は、1人の死が7人の生を紡ぐ世界で今日も“臓器”をめぐるさまざまなドラマに立ち会い――。(医療監修:吉開俊一)
  • しゃばけごはん(新潮文庫)
    4.3
    しゃばけシリーズには、おいしい料理場面がいっぱい。若だんなも妖も大好きな卵焼き、仁吉や佐助が給仕してくれる小豆粥。豪華な花見弁当、宴会の葱鮪鍋、やなり稲荷。宿場町の奈良茶飯、天狗と食べた夜鷹蕎麦。三春屋の茶饅頭に、栄吉の辛あられ……しゃばけに登場する美味なる江戸料理、全33品をお手軽なレシピで再現。若だんなが食べたあの味を、あなたもおうちで楽しんでみませんか?
  • トヨタ物語(新潮文庫)
    4.3
    同じような部品や機械を使っても、できあがった自動車の性能はまったく違うものになる。その違いを生むのは生産方式だ。「ジャスト・イン・タイム」「かんばん方式」――トヨタ自動車は「トヨタ生産方式(TPS)」に則り優れた自動車を作り続けてきた。「日本人が作った車で生活が豊かになる」と夢見た三河の自動織機会社が世界のトヨタになるまで。TPSの最深部を描き切った巨編ノンフィクション。(解説・千住博)
  • 風の払暁―満州国演義一―(新潮文庫)
    4.3
    霊南坂の名家に生を受けた敷島四兄弟は、異なる道を歩んだ。奉天総領事館に勤務する外交官、太郎。満州で馬賊を率いる、次郎。関東軍の策謀に関わる陸軍少尉、三郎。左翼思想に共鳴する早大生、四郎。昭和三年六月、奉天近郊で張作霖が謀殺された。そして時代の激流は彼ら四人を呑みこんでゆく。「王道楽土」満州国を主舞台に、日本と戦争を描き切る、著者畢生(ひっせい)の大河オデッセイ。(解説・馳星周)
  • ウォーターダンサー
    4.3
    19世紀中盤、アメリカ・ヴァージニア州。神秘的な力を持つ黒人奴隷のハイラムは、奴隷逃亡のネットワーク「地下鉄道」の活動に加わることで、自らが持つ力の意味とその秘密を知っていく。秘密を解く鍵は失われた母の記憶――。トニ・モリスンが「ボールドウィンの再来」と絶賛した、いま最も注目される作家による初長篇小説。
  • そうか、もう君はいないのか(新潮文庫)
    4.3
    彼女はもういないのかと、ときおり不思議な気分に襲われる――。気骨ある男たちを主人公に、数多くの経済小説、歴史小説を生みだしてきた作家が、最後に書き綴っていたのは、亡き妻とのふかい絆の記録だった。終戦から間もない若き日の出会い、大学講師をしながら作家を志す夫とそれを見守る妻がともに家庭を築く日々、そして病いによる別れ……。没後に発見された感動、感涙の手記。(解説・児玉清)
  • 「海の民」の日本神話―古代ヤポネシア表通りをゆく―(新潮選書)
    4.3
    古代日本、「ヤポネシア」の表通りは、いかなる世界だったのか。筑紫、出雲、若狭、能登――『古事記』等の文献は勿論、考古学や人類学も含めた最新研究を手掛かりに、海流に添って古代の世界を旅すると、ヤマトに制圧される以前に、この地に息づいていた「まつろわぬ人々」の姿が見えてきた。三浦版「新・海上の道」誕生。
  • 今夜すきやきだよ
    無料あり
    4.3
    フリーの内装デザイナーとして働くあいこは、結婚願望が強く、今の彼氏と結婚したいと思っている。でも家事はまったくできなくて、「家庭的な理想の奥さん像」を求める彼とすれ違い気味。絵本作家のともこは、家事は得意だけれど、世の中の結婚や恋愛があまりピンとこない。「理想の結婚相手が見つかるまでの間、とりあえず私と結婚しようよ」正反対のあいことともこ、アラサー女子の二人暮らし。普通の結婚ってなんだろう?
  • ペスト 1巻
    完結
    4.3
    194X年4月、アルジェリア北西部の港町オラン。短い春を謳歌していた町は、前触れなく閉ざされた。恐ろしい流行病によって――。鼠の氾濫、謎のリンパ疾患、錯綜する情報、そして……。 凡庸な町が突如として熱病に侵される“不条理”を描き、圧倒的共感を呼んでいるノーベル賞受賞作家・カミュの代表作(宮崎嶺雄訳・新潮文庫刊)を、車戸亮太が激情のコミカライズ!!
  • 最果てから、徒歩5分 1巻
    完結
    4.3
    日本海側のある海沿い。徒歩5分に自殺の名所があるオーベルジュ・ギルダに"すもも"は向かっていた。死を決意した彼女は、最後の願いに、かつて憧れていた女性・夕雨子に会いに来たが、店に入ると夕雨子が刃物を突きつけられている場面に遭遇し……!? がけっぷちのオーベルジュで紡がれる悲劇と喜劇のロマネスク。
  • 高校生に読んでほしい50冊 2021
    無料あり
    4.3
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 3000点の新潮文庫の中から、若い世代が新たに読書に親しんでいく際の指針となる作品を編集部が選定! もちろん、すべての大人にもおすすめの50点を紹介する小冊子です。 ※当コンテンツにはまだ電子化されていない作品の情報も含まれています。ご了承ください。

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  • 室町は今日もハードボイルド―日本中世のアナーキーな世界― 無料お試し版
    無料あり
    4.3
    「日本人は温和」なんて大嘘! 強烈な個性がぶつかり合う、最も「日本らしくない」時代へようこそ。後藤正文さん、赤江珠緒さん、楠木建さん推薦! 想像の斜め上を行く、驚愕の日本史エッセイ。「はじめに」「第2話」「第7話」「第9話」「第13話」無料お試し特別版! ※本作品の製品版は2021年6月17日より配信いたします。

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  • 軍師様は異世界勇者が気に入らない―ラノベの知識でチート封じ― 1巻
    完結
    4.3
    全3巻792円 (税込)
    東の国の軍師・サイラスは、日々敵国が召喚する“異世界勇者”の対応に追われていた。強大な力を持つ様々な勇者をいくども退けるサイラス。彼にはある秘密があった。それは、彼だけが知る異世界勇者の情報源〝ラノベ〟の存在で――。ドSロリコン軍師が幼女の為に進む、新たな異世界の地平!!
  • 爪痕―それでも結婚、続けますか?― 1巻
    完結
    4.3
    不倫サレる妻たち。知らなければ幸せでいられた――? 佐藤なつきと瀬川さやかは高校の同級生で今は2人とも既婚者。夫・コウヘイに異性の影を感じたなつきは、さやかに相談するが――。恋、家庭、仕事、奪われる痛みの先にあるものは?
  • 月の炎(新潮文庫)
    4.3
    初めて見る皆既日食に小学五年の弦太たちは沸き立った。しかし、その日から、クラスメイトの家や学校の兎小屋などで放火事件が相次ぐ。消防士として殉職した父に似て強い正義感をもつ弦太は、友達と共に犯人捜しに動き出す。だが、危険を冒しながら辿り着いたのは、せつないほど歪(いびつ)な光と影だった。父が遺した言葉を守る少年が、大人になるための嘘と痛みを知っていく鮮烈な青春ミステリー。(解説・中江有里)
  • ひとつむぎの手(新潮文庫)
    4.3
    大学病院で激務に耐えている平良祐介は、医局の最高権力者・赤石教授に、三人の研修医の指導を指示される。彼らを入局させれば、念願の心臓外科医への道が開けるが、失敗すれば……。キャリアの不安が膨らむなかで疼く、致命的な古傷。そして緊急オペ、患者に寄り添う日々。心臓外科医の真の使命とは、原点とは何か。リアルな現場で、命を縫い、患者の人生を紡ぐ熱いドラマ。傑作医療小説。
  • 富山地方鉄道殺人事件(新潮文庫)
    4.3
    「宇奈月から黒部への旅」と書き残し、政界スキャンダルの鍵を握る若手官僚が姿を消した。彼を追う女性新聞記者の死体が、黒部峡谷を走るトロッコ列車の終点・欅平で発見され、十津川警部は黒部に向かう。その先には行くことが難しい終点駅から、犯人はどこに消えたのか? そして、事件の舞台は、路線距離100キロ超と地方鉄道ながら有数の規模の富山地方鉄道に。好評「地方鉄道」シリーズ。
  • 性の歴史I 知への意志
    4.3
    一つの社会は、権力、快楽、知の関係をいかに構成し、成立させているか。古代ギリシャ・ローマから現代まで、性の諸相を社会的、医学的、宗教的に論述する。
  • 廃炉―「敗北の現場」で働く誇り―
    4.3
    東日本大震災から10年。福島第一原発では40年かかる廃炉作業が今日も続く。最先端技術と使命感を胸に、数多の困難を乗り越える技術者。それを裏で支える救急医や食堂スタッフ。福島を離れまいと異動を拒むキャリア官僚。「加害者」になることを厭わず、東電を選んだ新入社員――。逆境の中、しんがりを務める彼らの想いを紡ぐ。
  • 恋するアダム
    4.3
    独身男のチャーリーは、母親の遺産を使って最新型アンドロイドを購入した。名はアダム。どんな問題も瞬時に最適解を出すAI能力を利用して、チャーリーは上階に住む女子学生ミランダと恋仲になることに成功した。だが彼女は重大な過去を秘めており、アダムは彼女に恋心を抱きはじめる。人工知能時代の生命倫理を描く意欲作!
  • 新世紀「コロナ後」を生き抜く
    4.3
    1巻1,650円 (税込)
    新型コロナの流行により、世界から「20世紀」の残滓は一掃され、ついに真の「21世紀」が到来した! 「トランプ後/安倍後」で揺れる今、新世紀を生きるための知恵とは――? 歴史家ホブズボームの名著『20世紀の歴史』をテキストに、生命の格差、新自由主義の跋扈、閉塞と断絶の正体を見極め、セーフティネットの築き方を説く集中オンライン講座完全収録!
  • 双頭の鷲(上)(新潮文庫)
    完結
    4.3
    全2巻869円 (税込)
    時は、中世。イングランドとの百年戦争で、劣勢に陥るフランスに登場したベルトラン・デュ・ゲクラン。このブルターニュ産の貧乏貴族、口を開けば乱暴粗野なことばかり。だが幼き日より、喧嘩が滅法強いベルトラン、見事な用兵で敵を撃破する。神は、武骨なその男に軍事の大才を与えたもうた! 鉄人チャンドスは戦慄し、好敵手グライーは闘志を燃やす――。歴史小説の新たなる傑作。
  • 明石家さんまヒストリー1 1955~1981 「明石家さんま」の誕生
    4.3
    少年時代から落語界入門、大阪での活躍、「ひょうきん族」スタートまで、若き日の明石家さんまの“歴史”を、本人の発言や膨大な資料をもとに克明に記録。師匠のもとで芸を磨き、芸人仲間と切磋琢磨しながら順調にスターの階段をのぼる一方で、芸を捨てる覚悟をした大恋愛、ブレイク前夜の挫折など、苦くも充実した“青春時代”の姿を浮かび上がらせる。人生を「明石家さんま研究」に捧げた男による、渾身のデビュー作!
  • 政治改革再考―変貌を遂げた国家の軌跡―(新潮選書)
    4.3
    まさに平成が始まろうとしていた頃のこと、政治シーンのあちこちで「改革」の二文字が見られるようになった。以来30年、日本の統治システムは改革の名のもと、静かに、しかし激しく変貌を遂げてきた。選挙制度、行政、日銀・大蔵省、司法制度、地方分権……現在の政治を作り出した壮大な理念とその帰結を読み解く。
  • 猥談バーで逢いましょう 1巻
    完結
    4.3
    夜な夜な紳士淑女が集い、それぞれが秘めてきたエロ話を開チンする会員制バー「猥談バー」。実在するこのバーで実際に語られた猥談の数々を『男子高校生とふれあう方法』の地球のお魚ぽんちゃんが大胆にコミカライズ。全ての人をエンパワメントするバイブスブチアゲ作品。コミックス描き下ろしエピソード収録。
  • 小説 イタリア・ルネサンス2―フィレンツェ―(新潮文庫)
    4.3
    1巻1,210円 (税込)
    公職追放処分となったマルコは心機一転、フィレンツェへと旅に出る。しかしメディチ家が善政を敷いたかつての「花の都」は、いまや皇帝カルロスを後ろ盾にしたメディチ家の庶流アレッサンドロの独裁する傀儡国家へと堕していた。マルコはカルロスの間諜だった恋人オリンピアと再会を果たしたが、二人はメディチ家の泥沼の内部抗争に深く巻き込まれていくのだった。『銀色のフィレンツェ』改題。
  • 小説 イタリア・ルネサンス1―ヴェネツィア―(新潮文庫)
    4.3
    1巻1,210円 (税込)
    時は16世紀。ヴェネツィア共和国の若き外交官マルコは、欧州制覇を目論むスペインとイスラムの盟主トルコに挟撃される国難打開の密命を託される。しかし、トルコでマルコを出迎えた旧友で敵国の宮廷深くに通じるアルヴィーゼの瞳にひとたび暗い光が灯ると、世界の命運は激しく変転していくのだった……。愛と陰謀が渦巻くルネサンス時代を描いた傑作歴史小説。『緋色のヴェネツィア』改題。
  • 猫河原家の人びと―花嫁は名探偵―(新潮文庫nex)
    4.3
    「爪噛温泉殺人事件」は波乱の幕開きだった。かおり姉が結婚宣言するわ、お相手は事件の〈第一容疑者になりやすい男〉だわ、新郎一家も曲者ぞろいで……。はたして、両家顔合わせの席で新郎父はのたまった「そもそも私は、名探偵というのが嫌いでね」。突如始まる推理バトル。猫河原家は勝てるのか。披露宴でも難事件発生、友紀の謎解きがピンチに。絶妙の伏線が冴える連作長編。
  • 新徴組(新潮文庫)
    4.3
    総司の義兄にして天然理心流の剣客沖田林太郎は、新選組勢と袂を分かち、新徴組創設に加わる。その上役たる酒井玄蕃(げんば)はフランス式兵法をも修めた英才だった。そして戊辰戦争が勃発。庄内藩中老の玄蕃が指揮し林太郎らが支えた歩兵隊のスナイドル銃は、勢いづく官軍を食い止め歯軋りさせた。だが時代は彼らの不敗神話さえ呑み込んでゆく。著者が父祖の地を舞台に描く二人の漢(おとこ)の物語。(解説・池上冬樹)
  • 三島由紀夫事件 50年目の証言―警察と自衛隊は何を知っていたか―
    4.3
    公安は察知していたのか? 生き残った楯の会隊員たちは何を語ったのか? ノーベル文学賞有力候補の45歳の作家は、なぜ死ななければならなかったのか? 非公開だった裁判資料や膨大な証言資料の探索と、元自衛隊幹部や元警視庁警備課長・佐々淳行氏ら関係者への取材から、半世紀を経て今なお深い謎に迫る。
  • 信長を生んだ男(新潮文庫)
    4.3
    兄が猛虎になるなら、己は支える龍となる――。大うつけと蔑まれる信長のなかに、弟信行が見出した比類なき強者の資質と、猛虎の意志。だが真の覇者となるには、何かが決定的に欠けていた。兄の弱さに気づいた信行は、密かに身命を賭けた策に出る。すべては兄のために。信長の正室帰蝶を巻き込んで、信行最後の大勝負が始ま った……。定説を覆し、誰も描かなかった歴史の真実を摑む傑作。(解説・大矢博子)

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