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応仁の乱前夜。天涯孤独の少年、才蔵は骨皮道賢に見込まれる。道賢はならず者の頭目でありながら、幕府から市中警護役を任される素性の知れぬ男。やがて才蔵は、蓮田兵衛に預けられる。兵衛もまた、百姓の信頼を集め、秩序に縛られず生きる浮浪の徒。二人から世を教えられ、凄絶な棒術修業の果て、才蔵は生きる力を身に着けていく。史実を鮮やかに跳躍させ混沌の時代を描き切る、記念碑的歴史小説。
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「室町無頼」
2025年1月17日公開 出演:大泉洋、長尾謙杜、松本若菜
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1~2件目 / 2件
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Posted by ブクログ
映画を愉しく観たので、原案になった小説を読んでみようと思い付いた。上下巻から成る小説の上巻を手にして、愉しく読んだ。 本作は複数の視点人物が入れ替わりながら綴られるという物語であると思う。有名な「応仁の乱」に突入する少し前の時期を背景にした物語である。 主要視点人物は17歳の少年である才蔵、才蔵と出...続きを読む会う骨皮道賢や蓮田兵衛、道賢や兵衛と関わる女性の芳王子だ。蓮田兵衛に関しては、寧ろ他の主要視点人物達との関りで言動が見える感なのだが、本作で描かれて行く事態の鍵を握る人物として大きな存在感を示している。 上巻に関しては、才蔵が主人公的に感じられる。完全に零落した武家の出で、子どもの頃から苦労が絶えない生き方であったが、土倉の用心棒をするようになっていた。その土倉で骨皮道賢と出くわす。連れて行かれるのだが、結局は蓮田兵衛に貰われる。その蓮田兵衛は、才蔵が独習していた六尺棒を使う武術に関して、その道を究めるべく修行をせよと唐崎に在る師匠の下に送り込む。 この才蔵の物語の合間に、骨皮道賢の動きや、来し方を振り返りながら骨皮道賢や蓮田兵衛と関わる芳王子の様子が描かれるというような様子だ。 上巻は室町時代の半ばを過ぎたような頃の世相という中で、骨皮道賢や蓮田兵衛と出会って行く才蔵や、独特な生き様の芳王子を掘り下げるようなことで、「人生と共に在る社会」ということ、逆に「社会の状況故の人生ということがじわりと伝わるような物語になっているという気がした。 また蓮田兵衛が才蔵に色々と語る場面が在るのだが、そういう場面が何か好い感じだと思った。この蓮田兵衛が未だ17歳の才蔵に向って語る「世の中」という話しは、現代に在っても「言えている…」ということかもしれない。 映画で描かれた“事態”が発生して行く前の時期というような上巻である。下巻が愉しみだ。
時代小説を読むのは中学時代ぶり(?)ですが、先日観た上映中の『室町無頼』が思いのほか面白く、衝動的に原作を購入。 少年才蔵のやり場のない怒り、哀しみといった感情や、芳王子の出自の苦労多きエピソードなどの背景にある室町社会の実相が巧く投影されており、時代考証がよく練られた大変読み応えのある作品だと感じ...続きを読むました。まだ上映中なので、興味のある方はぜひ映画館へ。
室町時代が舞台であり、歴史背景を細かく描写しているわりにすごく読みやすいと思う。 上巻は兵衛というよりも、才蔵と道賢を中心に描かれてる割合が多い気がしますが、面白かったです! 下巻も楽しみ!
新しく、どハマりする作家さんに出会えた。 最高の展開。人物描写。いずれもお見事。 そして、何より、何でも与えられる、安全、丁寧、優しい、今の風潮とは一線を画し、自ら考えることの大切さをこれでもかと、伝えてくれる。 与えられたもの、既存のルールに盲目に従うのではなく、ゼロベースで、自分の足で立つこと...続きを読むの大切さを描く。浪漫。ネガティブケイパビリティについても言及する。 努力、友情、勝利、夢は叶うという、幻想に毒されない、リアルを生きることが描かれる。 そして、成長のメカニズム、心の動きも具に描写されている。 珠玉のものがたり。 聞くだけでなく、たまには自分で考えろ おのれでこの世の仕組みを考えぬ者は、死ぬまで他人の遣い走りで終わる 分からぬことはわからぬこととして、当座は受け入れておく。留保する勇気だ 謙虚であれ。未熟な自分を受け入れ、人に盲従することなく、信じよ。間合いを測りつつも、相手を敬え
映画化が決まったので原作を購入しました。 歴史物ですが、才蔵の成長や人間関係に重きが置かれており、とても読みやすかったです。
室町時代、没落武士の子で天涯孤独の少年才蔵は用心棒として土倉を営む法妙坊暁信に雇われる。 ある日土倉は盗賊に襲われるが、頭目骨皮道賢に見込まれ、百姓からの信頼を集める浮浪の徒蓮田兵衛に預けられ、棒術の修行を経て生きる術を身につける。 応仁の乱前夜を一揆側の視点から描いた歴史小説であるが、歴史に従い...続きを読むながらも一つのドラマの様な読み方ができる。歴史があまり好きじゃ無い人にもお薦めの作品。
たった1回の予告編で「観たい」と思わせる映画は久しぶりかもしれない。そのまま原作を読む運びとなった。 映画の方(来年1月公開)はエグい描写もあるようだが、不思議なもので原作版だとそこは何の気なしに読み進められる。(※あくまで!個人の感想です) (下)で全てをまとめようか迷ったけど、(上)から凄かった...続きを読むので各々書いていくことに決めた! 時は室町時代後期、応仁の乱前夜。 土倉の用心棒として雇われていた天涯孤独の青年 才蔵は、ある事件をきっかけに骨皮道賢に見込まれる。道賢(恐らく姓名ともに偽名…)は市中のならず者を率いる頭目でありながら、幕府直々に市中警護役を任されている。 やがて才蔵は蓮田兵衛(こちらも多分偽名…)という男に預けられ、戦闘に必要な技術を身につけるための修行へと身を投じていくこととなる… 「そもそも善悪など、見る側の都合によって決まる。それだけのものじゃ」 京都人が言う「先の戦争」とは応仁の乱を指す…と言うのは有名な話。 それによって市中は荒れ果てたのだと自分も授業で聞かされていたが、乱よりも前から荒廃していたというのは目新しい情報だった。建物は焼き払われずとも、人々の暮らしが荒廃していたのだ。 当時の京は政治経済の中心地であると同時に貧富の差も激しかった。鴨川や四条大路は大量の餓死者で溢れ返り、他方では金融業や輸送業で私腹を肥やす者がいた。才蔵が守っていた土倉も貸し付け後に不当な額の利子をつけていく、いわば闇金だった。 その地獄から道賢に拾われた才蔵は、幸運でしかなかったのだと思わずにはいられない。 「自分の居場所というものは、自らの手で作っていくしかないのか」 生きるためには手段を選ばない。道賢と出会う前の才蔵然り、遊女の芳王子然り。自分のやりたいことを優先する現代とは大違いだ。 先述で「才蔵が幸運でしかなかった」と書いたのは、彼が食い扶持を確保しただけでなく夢よりも命を繋ぐことで精一杯の世の中で、志を持った道賢と兵衛に出会えたことでもある。(芳王子も2人の確固たる自分を持ったところに惹かれたのだろう) 世間にとって自分は塵芥でしかないと思っていた才蔵が、2人から世の中や生き方の心得を説かれ自分の進む道を見極めようとしている…。そこから才蔵が自我に目覚め、自分の居場所を確立していくと想起させるような流れである。 (上)では道賢や兵衛以外の人物らにスポットが当たっていたが、終盤にかけての才蔵の修行にも注目したい。(修行の描写が鮮明に頭に焼きついていた影響もあって、冒頭にて「凄かった」と書いた) 棒術を極めるための修行なのだが、特訓メニューがなかなかにユニーク。そのため才蔵同様戸惑うこともあるとは思うがそれぞれがちゃんと意味をなし、繋がっていることが後々分かってくる。 これが映像化されるとどうなるのか、今から楽しみ!道賢役が堤真一さんなのはちょっと引っかかるけど笑(本書に書かれているビジュアルから渡辺謙さんくらいの迫力を想像していたもんで汗)
無頼。 手元の辞書を引いてみると(一回やってみたかったやつ) 1 正業に就かず、無法な行いをすること。また、そのさまや、そのような人。 2 頼みにするところのないこと。 とある。 思うに「無法」とは世のルールではなく自らの流儀に従うことなのだろう。 世が乱れている時代は、法の正しさを担保する政権の...続きを読む権威が弱まり、役人や寺社は腐敗する。そういう時代には自分以外に恃む物のない無頼の徒が多く出るのではないか。 道賢、兵衛、芳王子、唐崎の古老らを見るにそう思う。 才蔵を育てることになったのも、自分が受けた物を次に繋ぐという仁義なのかなと。
応仁の乱前夜。骨皮道賢に見込まれた天涯孤独の少年、才蔵は、百姓の信頼を集め、秩序に縛られず生きる浮浪の徒、兵衛に預けられ…。史実を鮮やかに跳躍させ混沌の時代を描き切る、記念碑的歴史小説。 (再読) 本作は5年前に読んだことがあるのを忘れて読み始めたけれど、再読してもやはり面白かった。
最初は読むのが辛かったがどんどん引き込まれていく。才蔵の理詰めで考えるのを破天荒で壊していく師匠ら。過酷な訓練で何を得ることができるのか下巻がたのしみ。
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室町無頼(新潮文庫)
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垣根涼介
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