濱野大道の作品一覧
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ユーザーレビュー
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いまアメリカで起きているトランプ・反トランプの対立を巨視的にとらえることができる。要はトランプ1人やその支持者だけ見ていてもことの本質を見失うのだろう。国の成り立ちからして独自の経緯があり、理念先行なのはそうなのだが、プラグマティズムも兼ね持つ。そのアメリカがいま転換点にあり、しばらくこの混沌と世界
...続きを読むは付き合わざるを得ないーーと理解した。
著者フリードマンは50年周期の「社会経済的サイクル」と80年周期「制度的サイクル」があると解く。大胆だと思えるが、それが正しいとすると2025年から30年はその2つのサイクルの転換点が訪れる大変革期にあたる。超大国が変容すれば世界中に影響はおよぶ。おそらく資本主義や民主主義における前例踏襲が意味をなさなくなる、結構たいへんな時代に我々は生きていることになる。
2024年の大統領選を1年前にして見られる現象をセミマクロ、マクロのレベルで考えられるし、日本のあり方、個人の生き方にも示唆深いものがある。大統領選までずっと傍において置きたい本でした。
Posted by ブクログ
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前情報をほとんど入れずに読み始めたから、新疆ウイグル自治区に中国が作った超ハイテク独房でも作られているという話なのかと思っていたのだが、そんなレベルではなく自治区全体が監獄のように監視されているという恐ろしい実態が描かれていた。
ジョージ・オーウェルの『1984』で描かれていた監視国家が可愛く思える
...続きを読むような超ハイテク監視社会が新疆ウイグル自治区に作られている。
電話の履歴からメッセージは勿論のこと、監視員と共に生活させたり、個人情報が登録されているQRコードが各家庭の家の前に貼られていたり、そしてAIによる購入履歴や、嗜好品のチェックなど徹底的な監視が行われているのだ。
アメリカでもクレジットスコアと呼ばれるクレジットヒストリーの信用度によるローン審査の通りやすさなんかはあるが、ウイグル自治区では違う。
購入履歴にタバコやアルコールがあれば、怠惰な人間であるというチェックが点けられる。更にその嗜好品の購入を止めたとしたら、今度はテロリスト予備軍であるという判断もされてしまうのだ。
余りに恐ろしい現実が描かれている。
だがこれが遠い異国の話だと思うかというとそうでもなくて、日本も今はマイナンバーカードによるデジタル法案を着々と進めている。
国民に浸透したときに一体何が起こるのか、対岸の火事とは言えない恐ろしさがあった。
Posted by ブクログ
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アメリカ人 アメリカという国のことを知る上で役に立つ本だと思います。
アメリカの成り立ちインディアンたちに対する分析 意見とか
アメリカという国は人類史上最大最強最凶最悪の軍事国家だとしか思えません。
倫理とか道徳とか人道とか善とか正義とかそういうこと以前に力づくでそうやって軍事的戦争的なことばか
...続きを読むりをして成り立って今まで来た国だと思います。
アメリカの今までの実業家、政治家、軍人たちは 確かにすごいです。
ですがちょっと調べればわかることですが、皆 先住民たちを迫害し、虐殺し、追い出し、利用し、食い物にしてきた人たちばかりです。
日本人も日本も今だに散々好き放題やられてきています。
それとアメリカとか世界中では弁護士とか法律系の人たちが随分と重要な仕事をたくさんしてきていたことが分かります。
何かの色々なことのたびに少しずつアメリカの国が国民がまとまっていったというのはとても的確な意見です。
日本も日本人もそうでした。
それと、色々な映像や写真で見るアメリカ人の白人や黒人の女の子たちとかが可愛いなとか綺麗だなとか思っていても、本書の中でそういう人たちが何か戦争のたびに工場で物資を作って送って戦争に協力していたことが書かれています。
よく考えてみましたら、そういったアメリカの白人 黒人の女の子たちが私たち日本人のご先祖様達を殺し、障害者にし、日本中を爆撃することに協力してきた共犯者たちなわけです。
ですから、過去から今までのアメリカ人たちの日本人に対する経緯、世界中に人に対する経緯を考えれば、たとえ何があろうとも結局アメリカ人とは距離を取って接していくしかないということだと思います。
Posted by ブクログ
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ちょっと分厚くて引くけど冒頭のシラミ3種から始まる実験・データ・解釈は人に話したくなるようなものばかり。文中紹介される本も読みたくなるものばかり。本筋自体はこの手の本(進化心理学)が好きな人にとって目新しくは無いかもだけど他の本との親和性もあって楽しくスラスラ読める本。10の提言も素直で終わり方もす
...続きを読むっきり。テーマの難解さに関わらず読む側の敷居が低いのは本文のみならず翻訳の質も高いと感じた。
Posted by ブクログ
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わたしは、実は日本列島は数多くの自然災害の歴史的事実と脅威を考えれば、世界でも有数の過酷な自然環境の国土ではないのかなとも思います。
さらに湿度の高い暑さなども含めまして。
この本はイギリス人ジャーナリストの方の本です。
妙な話かもしれませんが、例えば戦国時代以前の色々な日本人の権力者、支配者、
...続きを読む庶民、人々の暮らし、生活、習慣、文化、風習などを一番正しく知ることができるのは古代中国や宣教師たちが残した記録の文献がかなり信憑性が高いそうです。
江戸時代以前もそうだった部分もあるでしょうが、江戸時代以降に残されている記録はそのほとんどが改竄されたりしている可能性が高いそうです。
自然災害の話をするとき、予想される犠牲者の数があまりに多いと、現実感を薄めてしまうことがある。
すべての学者たち全員が、そう遠くない将来、東京ではかなりの高確率で大地震、地震による広範囲に破壊は不可避であり、町の広い範囲を破壊し、何万人も命を奪う、火災や津波を惹き起こす地震が発生することは不可避であり、地質学的に見てもその時期は差し迫っているという結論を導き出している。
南海トラフ地震も同様の予測で、地震と津波で太平洋沿岸で32万3000人が死亡し 62万3000人が負傷する恐れがあるという。
いつ起きてもおかしくはない南海トラフ巨大地震によって原子爆弾 4つ分以上の死者が出るかもしれないというのだ。
3.11の震災による死者は、100人を除く、ほぼすべて 残りの全員99%以上が津波に呑み込まれた溺死によって亡くなった。
人々はあらゆる種類の不満、要求、苦情を抱えていました。 でも苦情が口から出てくることはなかった。我慢と忍耐力によって人々はそういったことをすべて内に抱え込んでんでしまった。それは正しいこととは言えません。
私は時々、なぜ日本ではもっと単純な結論に至らないのだろうと不思議に思うことがあった。ある程度の不正不満の吐露、混乱などもう少し多めに見てもいいのではないか?
"がんばろう"という言葉にも私はいつも違和感を覚えた。「彼の辛い経験も、長期的には糧になる」という 言外の意味によって苦しむ人たちとの共感が逆に薄まる気がしてならなかった。
被災者の紫桃さよみさんは「子供達は見えない魔物に殺された」「表面的なものにしか目を向けることができない、日本人特有の何か」と言った。
ご主人様の隆洋さんは 全国各地から招待を受け 大川小学校の悲劇を語り継ぐ、講演活動を行ってきた。しかし 正直ショックを受けられた。参加者の意識はあまりに低かったことに。
「参加者にとっては将来また起こるようなこととは考えていませんでした。別の誰かの問題でしかなかった。まさか自分に起きるなどとは思っていなかったんです。誰もが危険性を見くびっていた。大川小学校でも教師たちはすべてを見くびり、何も真剣には考えていなかった」
「この機会を逃せば、多くの人が亡くなった今というタイミングを逃してしまえば、考え方や行動は変わることはないと思います。だから私たちは悲劇に本当の原因を突き止めようとしている。この災害について考えつつ その学習に迫ることを拒否すれば同じ悲劇が繰り返されるでしょう。けれどそういうふうに日本は機能している。それを変えることはできないんです」
日本人の美徳とされる、礼儀正しさは、自主性のない礼儀正しさではないのか。
私は日本人の受容の精神にはもううんざりだった。過剰なまでの我慢にも飽き飽きしていた。
大川小学校の児童の死は、宇宙の本質にあらたな洞察をもたらすものなのだろう。ところがそのレベルよりもずっと前の地点ー生物が呼吸し生活するー世界では児童たちの死は他の何かを象徴するものでもあった。人間や組織の失敗、臆病な心、油断、優柔不断を表すものだった。 宇宙についての真理を認識し、その中に人間のための小さな場所を見いだすのは重要なことに違いない。しかし問題はこの国を長い間抑圧してきた"静寂主義の崇拝"に屈することなく、それをどう成し遂げるかということだった。 日本に今必要なのは怒りに満ち、批判的で、決然とした人々、死の真相を求める戦いが負け戦になろうとも、自らの地位や立場に関係なく立ち上がって戦う人々だった。
世界中の多くの読者が疑問に感じることの一つが 2011年の震災から何が変わったのかという点だ。 どんな教訓が学ばれ、どのような新しい措置が取られたのか?似たような災害が再び起きたらーいつか必ず来るそのときが訪れるからーこれまで何が違うのか?
大川小学校での出来事は全体的な効率の悪さと準備不足が招いた悲劇的な例外だった。そこで起きた事例は日本全国の教師たちと地方自治体への注意喚起 となり マニュアルと避難計画の見直しや修正を促したはずだ。
震災の教訓から学び、変わっていかなくてはいけません。
Posted by ブクログ
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