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相手に何かを伝えるため、人間は即興で言葉を生みだす。それは互いにヒントを与えあうジェスチャーゲーム(言葉当て遊び)のようなものだ。ゲームが繰り返されるたびに、言葉は単純化され、様式化され、やがて言語の体系が生まれる。神経科学や認知心理学などの知見と30年におよぶ共同研究から導きだされた最新の言語論。
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Posted by ブクログ
チョムスキー帝国を瓦解に導く強力な一撃。キーワードは、ジェスチャーゲーム、即興、ボトルネック、チャンキング。なにも難しい概念ではない。これらをもとに、人間の言語に関してまったく新しい視点が提供される。 人間どうしの意思疎通の基本は身振りや音声を用いた即興的なジェスチャーゲーム。クリスチャンセンとチェ...続きを読むイターはそう主張する。そのゲームが何度も繰り返されて様式化し(簡素なものへと変化し)、多数の人々の間で共有されれば、それが言語になる。世界に何千という言語があるのも、それぞれの人間集団が即興的なやりとりのなかでそれぞれの言語を生み出し、受け継いできたからだ。 読みどころは4章と5章。チョムスキーのいう普遍文法も、言語の生物学的説明も、再帰性こそ言語の特徴だという彼の主張も、ことごとく粉砕される。読み進むにつれて、チョムスキー説についていままでぼんやり疑問に思っていたことが解消されてゆく。 言語は文化だ。なるほど、言われてみればその通り。その主張や説明の8割は納得できる。ただ、あとの2割は(もう少し考えてみる必要があるので)保留かな。それに言語習得の臨界期にも言及してほしかった。 (7章、デンマーク語が母語話者にとってもひじょうに難しいという話はおもしろい。デンマーク語は著者クリスチャンセンの母語だ。)
タイトルから少し重たい本かな?と思い、ついつい積読をしていたのだが、読み始めると止まらず一気に読んでしまった。言語という文化への視野が増えたように思える。 単語の意味を覚えたり理解するのではなく、如何にチャンク(かたまり)で前後と共に覚え、互いの背景、フィールドを理解してコミュニケーションをする...続きを読むのか。単語の意味に囚われていた私にとって、考え方を180度変えてくれた。 AIの大規模言語モデルも、AIに一つ一つの単語の意味を教え込むのではなく、その文脈の確率を覚えさせているのだと言う。例えば「空」という単語の前に付く形容詞は「青い」が多く、「黄色い」が少ないように。そうやって、文脈の単語間の組み合わせの確率を覚えていき、あたかも意思があるような自然な文章を生成する。この不安定さが言語であるのだ。
普遍文法への真っ向勝負。 言語は文化的な産物なのだという主張は、近年の言語生得説に対する見方とは違う観点を学ばせてもらいました。 最後のAIへの知見は、シンギュラリティ到達に戦々恐々としている私としては安心材料の補強になりました。ChatGPTが世間を賑わせていますが、無数のデータの蓄積を統計的...続きを読むに紡ぎ合わせているだけで人間的な相互関係を加味したやり取りにはまだ至っていないのだという。でも、ニューラルネットワークの底力はムンムン感じますよね。 後は、「3000万語の格差」についての言及で、子どもに単に単語数を稼いで浴びせまくるのではなく、家族との会話に引き入れて相互作用を組み入れることが肝要だという。これは、元々聞き及んでた内容のアップデートでしたね。 世界7000語の多様性を前にしたら、全言語に当てはまる普遍文法の探求なんて可能なのかしらと訝しんでしまう素人ですが、ここいらに関連した書籍を読み進めてみようと興味が高まりましたね。
言語がなぜ単純化されるのか?複雑性を回避する言語の動態にすごく納得。残る謎(いや残る謎だらけではあるんだけど)としてオノマトペが存在する言語、存在しない言語の、言語の習得過程について知りたい。
ジェスチャーゲームというシンプルかつ驚きの内容で言語が生まれた理由、子どもが言葉を覚える方法を説明しており直感的に納得できる。言語間や動物との対比も面白く一気に読めた。
コミュニケーションについて興味、関心があれば読むべき本。認知科学者二人による。事例による例示が多い。 私自身の興味分野でもあり、かつ、かなりの分量、結論→説明の順でない、などの体裁により読むのには一苦労。1日かかってしまった。 ヴィトゲンシュタインな哲学論考、言語ゲーム。コミュニケーションの基本とな...続きを読むるジェスチャーゲーム。ノーム・チョムスキーの生成構文。などが本書のキーワード。 本書における筆者の主張。そのひとつが言語に正解はないということ。また、法則があるようで実は例外もたくさんあるということ。生活や文化的な背景によりその言語の利用が制限されてしまうということ。 言語に対する絶対視。正解を求めがち。これは教育の負の側面のあらわれだろう。コミュニケーションが苦手な理系の科学者。即興劇、インプロビゼーションをやらせたところ、改善したという事例がある。なるほどだ。 これらの状態をゲームと呼んだヴィトゲンシュタイン。そしてジェスチャーゲームから着想を得た本書。 言語やコミュニケーションの思い込みをアンラーニングするのに役立つ。
言語をジェスチャーゲーム、つまりその場その場の約束事の積み重ねとして捉える視点は大層面白く、説得力も十分あった。「正しい言葉」を求めてやまなかった人々の話も身につまされる。 また3.0のころではあるが、ChatGPTが引き合いに出され、AIが言語の背景をまるで理解していないことが示されるくだりはなる...続きを読むほどを膝を打った。
言語を「ジェスチャーゲーム」に例えて考察した本。 論文チックでやや表現は難解だが、コミュニケーションの示唆に富む。 得られた気づきを一言で表すと、「言語は共同作業→相手の背景・反応を意識できる者が会話上手」ということ。 他者と会話する時は、その人が使っている言葉の意味を正しく理解するように努めるよ...続きを読むうにしたいと思った。 以下は、勉強になった部分のまとめ。 ・コミュニケーションは一方通行ではなく、言語の意味は対話の当事者による共同作業で作られる ・言語は固定の符号でメッセージを送るものではなく、言語に受け手の背景知識や価値観を加えて解釈がなされる ・子供の言語能力を向上させるには、言語の練習機会を増やす ・ただ音を聴かせるだけでなく、双方向の会話(順番交代)が重要 ・その分野を理解しようとすれば、「専門用語」を覚えなくてはならない ・人間は短期記憶が弱い、特に順番認識は苦手 ・それにも関わらず会話に困らないのは、塊を作って記憶(チャンキング)をしているから
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言語はこうして生まれる―「即興する脳」とジェスチャーゲーム―
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モーテン・H・クリスチャンセン
ニック・チェイター
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