コミュニケーションについて興味、関心があれば読むべき本。認知科学者二人による。事例による例示が多い。
私自身の興味分野でもあり、かつ、かなりの分量、結論→説明の順でない、などの体裁により読むのには一苦労。1日かかってしまった。
ヴィトゲンシュタインな哲学論考、言語ゲーム。コミュニケーションの基本とな
...続きを読むるジェスチャーゲーム。ノーム・チョムスキーの生成構文。などが本書のキーワード。
本書における筆者の主張。そのひとつが言語に正解はないということ。また、法則があるようで実は例外もたくさんあるということ。生活や文化的な背景によりその言語の利用が制限されてしまうということ。
言語に対する絶対視。正解を求めがち。これは教育の負の側面のあらわれだろう。コミュニケーションが苦手な理系の科学者。即興劇、インプロビゼーションをやらせたところ、改善したという事例がある。なるほどだ。
これらの状態をゲームと呼んだヴィトゲンシュタイン。そしてジェスチャーゲームから着想を得た本書。
言語やコミュニケーションの思い込みをアンラーニングするのに役立つ。