雪夢往来

雪夢往来

小説・文芸
2,200円 (税込)

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江戸の人々に雪国の風物や綺談を教えたい。越後塩沢の縮仲買商・鈴木牧之が綴った雪話はほどなく山東京伝の目に留まり、出板に動き始めるも、板元や仲介者の事情に翻弄され続け――のちのベストセラー『北越雪譜』誕生までの長すぎる道のりを、京伝、弟・京山、馬琴の視点からも描き、書くことの本質を問う本格時代長篇。

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雪夢往来 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ


    出版まで40年!!さすがに気の毒すぎ( ・∇・)
    京伝も馬琴も悪徳業者すぎる(°▽°)
    この史実は別として、木内昇作品ハズレなし。またまた星5確定。北国の方言にちょっと戸惑い、少し時間がかかってしまった。

    北国にいる鈴木牧之の様子と並行して、江戸にいる京伝、京山、曲亭の様子が描かれたが、江戸っ子言葉は楽しかった。わっちとか、おまえさん、よござんすとか笑

    、、、にしても、曲亭はイヤなヤツだったなあー
    ちょっと興味深いので、「曲亭の家」by西條奈加を読もうっと。

    0
    2026年08月07日

    Posted by ブクログ

    いい本だったなぁ。しみじみと胸に沁みて読み終わるのが寂しいぐらいに。上手いなぁ木内さん。こんなにも多様な味わいのある言葉を駆使して豊かな物語を編むことができる作家さんなかなかいないんじゃないかな。毎日大した時間も労力もかけられてないようなろくでもない大量の新刊が次々出てすぐに返品されて廃版になるような現代において、これほどまでに誠心誠意、精魂こめて一冊の物語を紡ぎ、版元が確かな目でそれを見極めて社運と財力を賭けて刷って本にしてようやく世の中に出回り、その本を人々が楽しみに待ち、ありがたく手にして、辛いことも少なくないだろう日常の折々に楽しんだ時代に思いを馳せる。江戸時代の識字率や豊かな読書文化にも改めて驚く。
    鉄道も電話も写真もない時代、雪深い越後の様子を江戸の人たちに知ってもらいたいという一心で日々の商いの傍ら郷土の細やかな風俗を絵や言葉で書き溜め、著名な戯作者に自ら売り込みの文を書いては飛脚に託して送り、時に自ら遠く江戸まで赴き、立ちはだかる幾多の障壁も乗り越えて40年という歳月ののちついに出版に辿り着き夢を叶えた主人公の儀三治。その家族や友人、出版に向けて関わることになる京伝や曲者の馬琴など著名な戯作者たち、そして何よりも兄の京伝の威容に翻弄されながらも実直な人柄で儀三治の本の出版に向けて決して諦めずに着実に歩を進める京山。地方に住む無名の人間が本を一冊出すことがこんなに大変だった時代。木内さんはそれぞれの生活や人生や心のひだを誠実に丁寧に描いていく。それでいて決して堅苦しくなく時に軽妙で可笑しく、妖怪じみた馬琴の執念深さや性悪さにはハラハラさせられ、でもあれだけの作品を残した巨星への深い敬意がそこには込められ、本に関わる全ての人への愛情が溢れていて読み終わってもう胸がいっぱいになった。世の中に出回っている本の数に比して、自分の人生で読める本の数なんて数冊と言ってもいいだろう。こんなにも自分が書きたい物語に真摯に取り組んでいた人々のことを決して忘れずに、いい本を探す嗅覚を磨き、作者の情熱を深く味わい、心を潤す読書を楽しんでいきたい。

    0
    2026年05月09日

    Posted by ブクログ

    越後塩沢の縮や質屋で生計をたてている鈴木儀三治は、父の跡をとって商業を生業としている。ある時江戸に滞在し、雪の話をしたが江戸者には何の話をしているか伝わらず、嘘をついているとさえ思われてしまう。越後のことを江戸の者に知ってほしいと越後の話を書き溜めた。

    せっかく書いたものなので、出版までいかなくとも何かにして欲しいと人を介して山東京伝にお願いしたところ、手直しする形で出版できるかもという話になったが、出版元が見つからない。耕書堂も鶴屋さんも西村屋さんも二代目。板木代50両払うならという出版元を見つけたが、やはりそこまでの額は出せない。次に大阪の方での出版を試みるが、結局こちらもダメ。
    山東京伝が亡くなった後に、曲亭馬琴が出してやると胸を張った。今は忙しいから4年後との話だったが、曲亭馬琴はいつだって忙しい。そこからさらに10年経ち、12年経った。

    その頃山東京伝の弟京山が、兄の遺品の中から儀三治の草稿を見つける。あまりに話が進んでいないようなので、こちらでやりましょうかとひと噛みしたところ、曲亭馬琴が臍を曲げる。すでに儀三治はお爺さんである。出版は如何になるのか。

    0
    2026年02月05日

    Posted by ブクログ

    雪国越後魚沼の生活を記し、江戸時代後期に当時の大ベストセラーとなった『北越雪譜』
    本作はその『北越雪譜』に関わった四人の「もの書き」たちの物語である

    天賦の人、山東京伝
    執念の人、曲亭馬琴
    憧憬の人、山東京山
    夢中の人、鈴木牧之

    それぞれが「もの書き」としての譲れない矜持を持ち、それぞれが木内昇さんの分身だったんじゃないかな〜と思いました

    それにしても曲亭馬琴の描かれようが非道いw
    まぁ癖のある人だったのは間違いないようですが、なんていうか広げ様がえげつない
    小説家ってやっぱすごいな〜
    特に時代小説(歴史小説)は、なんとなくある人物像をどかんと覆してきたりして、しかもなんか納得させられたりっていうね
    それも時代小説(歴史小説)の面白味だと思うので、必須とまでは言わないが、やはりある程度知っていた方がお得だと思います

    当社比75倍!(お得過ぎるやろ!)

    0
    2026年02月05日

    Posted by ブクログ

    良かった。たいへん興味深く読んだ。

    以前より北越雪譜は興味があり、手に取った事もあるものでしたが、著した人物については全く知りませんでした。
    この本で知ることが出来て良かった。

    0
    2025年12月30日

    Posted by ブクログ

    北越雪譜 を書いた越後の鈴木牧之の物語。
    多くの江戸時代の書き手、絵師、版元が出てくる。
    今話題の蔦重も。
    特別な職業の人々に焦点を当てつつ、時代の暮らしぶりや生き様をありありと見せてくれる。それぞれまじめで質素で正直で。
    木内氏の作品は実在の人物を描くことが多いが、今の日本を作ってきた人々への敬意が伝わってこちらの胸を打つ。

    0
    2025年08月03日

    Posted by ブクログ

    本当にこの人の本は毎度毎度、心深く揺さぶられる

    一生をかけて励んだものが実を結んだことではなく、一生をかけて夢中になれるものがあったこと

    雪国の深みに思いを馳せる

    地に足をつけながらも、一生をかけて夢に向き合ってきたこと

    各々が各々なりの道に実直に向き合う姿
    どんな人物であれ、木内昇さんの話に出てくる人たちはとても大切な同胞のように感じられる

    0
    2025年06月05日

    Posted by ブクログ

    昔、どういうきっかけで手に取ったのか「北越雪譜」を読んだことがあって、原野に燃える火の話は覚えていました。新潟は石油(臭水)が出るので、夏に原油が自然発火するのでしょう。猫又がなぜ出るかはわかりませんが⋯w

    0
    2025年04月20日

    Posted by ブクログ

    主人公鈴木牧之と、彼と関わっていく周りの人々の思いを丹念に辿り、胸を打たれた。苦労して悩んでいても、一つのことに夢中になれるのは幸せだと思う。

    0
    2025年03月29日

    Posted by ブクログ

    木内昇さんの作品にはハズレがない。
    ある本読み人にいただいたお言葉です。
    むろん、今回もおっしゃる通りでした。
    巻末の参考文献のきらびやかなこと、
    とても足元に及びもつきませんが、
    断片的に、そのお名前だけは存じ上げている
    方達が、木内さんの深い洞察としなやかな想像力によって、その時代に現れ出でる。
    しかも、その主要なお一人が鈴木牧之さん、
    もうそれだけでも嬉しいことなのに、
    その牧之さんが暮らした時代の了見が見事に描き出される、
    そんな極上の一冊でありました。

    0
    2025年03月23日

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