雪夢往来

雪夢往来

2,200円 (税込)

11pt

江戸の人々に雪国の風物や綺談を教えたい。越後塩沢の縮仲買商・鈴木牧之が綴った雪話はほどなく山東京伝の目に留まり、出板に動き始めるも、板元や仲介者の事情に翻弄され続け――のちのベストセラー『北越雪譜』誕生までの長すぎる道のりを、京伝、弟・京山、馬琴の視点からも描き、書くことの本質を問う本格時代長篇。

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雪夢往来 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    北越雪譜 を書いた越後の鈴木牧之の物語。
    多くの江戸時代の書き手、絵師、版元が出てくる。
    今話題の蔦重も。
    特別な職業の人々に焦点を当てつつ、時代の暮らしぶりや生き様をありありと見せてくれる。それぞれまじめで質素で正直で。
    木内氏の作品は実在の人物を描くことが多いが、今の日本を作ってきた人々への敬意

    0
    2025年08月03日

    Posted by ブクログ

    本当にこの人の本は毎度毎度、心深く揺さぶられる

    一生をかけて励んだものが実を結んだことではなく、一生をかけて夢中になれるものがあったこと

    雪国の深みに思いを馳せる

    地に足をつけながらも、一生をかけて夢に向き合ってきたこと

    各々が各々なりの道に実直に向き合う姿
    どんな人物であれ、木内昇さんの話

    0
    2025年06月05日

    Posted by ブクログ

    昔、どういうきっかけで手に取ったのか「北越雪譜」を読んだことがあって、原野に燃える火の話は覚えていました。新潟は石油(臭水)が出るので、夏に原油が自然発火するのでしょう。猫又がなぜ出るかはわかりませんが⋯w

    0
    2025年04月20日

    Posted by ブクログ

    主人公鈴木牧之と、彼と関わっていく周りの人々の思いを丹念に辿り、胸を打たれた。苦労して悩んでいても、一つのことに夢中になれるのは幸せだと思う。

    0
    2025年03月29日

    Posted by ブクログ

    木内昇さんの作品にはハズレがない。
    ある本読み人にいただいたお言葉です。
    むろん、今回もおっしゃる通りでした。
    巻末の参考文献のきらびやかなこと、
    とても足元に及びもつきませんが、
    断片的に、そのお名前だけは存じ上げている
    方達が、木内さんの深い洞察としなやかな想像力によって、その時代に現れ出でる。

    0
    2025年03月23日

    Posted by ブクログ

    刊行を夢みて執筆を続ける鈴木牧之。夢叶うまで40年。我慢強く、諦めない彼の執念に感心するも、やきもきが続く。江戸で活躍中の山東京伝や十辺舎一九らとの交流は微笑ましいが、粘着質な滝沢馬琴の偏屈極まりない人格に辟易。越後の『雪話』が一冊の本になるまでの過程を丁寧に描く著者の妙味に感服。

    0
    2025年01月29日

    Posted by ブクログ

    江戸時代、越後の鈴木牧之が地元の雪や生活の様子を書いて書物になるまでの長い長いお話。
    巻末の装画の記載を目にして鳥肌がたった。ずっと気がつかなかった。牧之さん、本当によかったね。

    0
    2025年01月25日

    Posted by ブクログ

    おもしろかった。
    一気読みでした。
    木内昇さんの新刊なので
    迷いなく手にした一冊。

    刊行するまで40年を要した
    『北越雪譜』
    ー江戸の人々に雪国の風物や綺談を教えたいー
    鈴木牧之はその思いを胸に諦めず書き続けた。

    『北越雪譜』
    勉強不足でどのような物か知らなかった。
    それにしても、しつこく書き続

    0
    2025年01月26日

    Posted by ブクログ

    物語は蔦屋重三郎の死後、山東京伝や曲亭馬琴などの戯作者が活躍している江戸後期時期。京伝は押しも押されぬ人気作家であり、馬琴は『南総里見八犬伝』の執筆を始めようかという時期。

    当時の新潟といえば、江戸からしてみれば未知の国。豪雪地帯での暮らしなど想像もつかない。さらに鈴木牧之が物語ではない、現(うつ

    0
    2025年01月12日

    Posted by ブクログ

    越後の庄屋が江戸に渡り、江戸の人々が江戸と上方以外のことを何にも知らないことに驚き、憤慨し、日々の生活を書きつけたものを刊行したいと奮闘する物語。江戸では戯作者として名高い山東京伝と曲亭馬琴の確執、加えて、絵師、版元なども登場する。人生の紆余曲折が描かれているのだが、一生懸命生きて、何かを残し、そし

    0
    2025年10月11日

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