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広島カープの強さの源は〈モミジマンジュウ〉で、〈ヤキュウ〉のルーツは柳生一族にあった!? 自称「日本通」アメリカ人W・C・フラナガンなる人物の誤解とコジツケの処女作「素晴らしい日本野球」。そして、ソ連に占領された戦後日本の姿を描く「サモワール・メモワール」など、作者の平衡感覚に微妙な違和感をあたえるものを、喜劇的想像力をもって、極限まで拡大して表現した作品10編を収録。
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Posted by ブクログ
発語訓練」改題。パスティシュものの嚆矢で、想像力の暴走が楽しい。フラナガン物が秀逸。初出の「ブルータス」から注目。奥の細道」や唐獅子源氏」につながる。まねて「シンポジウム制服」として大学の学部学科内容紹介を兼ねて、各科で制服の意味を論じるという作品を書いた。「カノッサの屈辱」に通じるものがある。
それまでのくすぐりを散りばめたお楽しみ箱だったり、思いの滲み出る東京物語だったりとは違って、虚構世界の構築ぶりが好事家にはSFである!ってカテゴライズされそうな新ジャンルの小林信彦だった\(^o^)/
10の短編それぞれで、少しずつ違った手法で著者を笑いに引き込みます。 ただ、その方法がときに実験的過ぎ、また元々かなり難度の高い(マニアックな)パロディを得意とする人だけに、何処まで付いて行けたのかが気にかかるほどの作品です。 「素晴らしい日本野球」には別の思い出がある。日本通を気取るフラナガ...続きを読むンが無茶苦茶な日本野球論を語るおかしさなのだが、この作品が発表された当時、パロディーと気がつかなかった某大学教授が、真面目な反論を私の読む地方紙に掲載してしまった。実はこの作品を知ったのはこの新聞記事が先で、後から原作を読むことになってしまった。内容はともかく、誰も新聞記事を止めようとしなかったほど凝った作りの作品です。
今でも笑いたい時にはこの一冊に手が伸びる。カルチャーギャップ・コメディを装って、実はナンセンス・コメディの極北まで吹っ飛んで行く表題作が最高だ。初読の時は余りの可笑しさに机を叩いて笑い続け、家人から心配されたほどだった。この手の作品の常として、今、読むと状況が古くなっている部分はあるが、それを差し引...続きを読むいても十分に面白い。小林信彦はやはり天才である。
初出が1980年ということで、日本野球も四半世紀以上も昔の状況ではあるが、それはそれで馬鹿馬鹿しくてステキである。それ以外の作品集は、あぁなるほど、という感想。2007/02/12
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素晴らしい日本野球
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小林信彦
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