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Posted by ブクログ
本書のなかで相倉氏が「(ジャズは)『分かる』『分からない』から入ろうとする人には楽しめない音楽」だと言っているが、私はまさにそれ。スタンダードナンバーにはいいなあと思う曲があるけれど(「テイクファイブ」なんか実にかっこいいと思う)、フリージャズとかは全然「分からない」。
だから、お二人の話がどんどん進んでいって、第Ⅲ章第Ⅳ章あたりで「ジャズという表現」についての突っ込んだ話題に入っていくと、ほとんどチンプンカンプン、ああもったいない、これがわかればさぞ面白かろうにと残念至極であった。
しかしまあ、半ば過ぎまでは、主に山下洋輔の歩みを相倉氏がきくという感じの内容で、ここが実に楽しい。山下氏の履歴はなんとなく知っていたけれど、ここではかなり詳しく語られている。疎開先の田舎のこと、クラシックピアノやヴァイオリンを習っていたときのこと、麻布中高時代、バンドのバイト、大学時代、プロになるきっかけなどなど、興味深いエピソードが山盛り。
なかでも面白いのが、やはり60年代のこと。銀巴里、風月堂、新宿ピットイン…、ほとんど「伝説」となっている場所だが、そこをリアルに生きてきた方たちの語りは、さりげないのに凄味がある。こういうのを読むと時々思うのだが、あの時代の東京に生まれたかったよ。
山下洋輔「ピアニストを笑え!」シリーズは、私としては「村上朝日堂」シリーズと並ぶエッセイの傑作。どこか新装版を出してくれないものか。
Posted by ブクログ
山下 洋輔(1942年2月26日 - )は、日本のジャズピアニスト、作曲家、エッセイスト、作家。長くフリージャズピアニストとしてひじで鍵盤を鳴らすなど、フリージャズならではの奏法で演奏していたが、近年はオーソドックスな奏法になりつつある。(ウィキペディア)
破天荒な演奏スタイルで有名なので、もっと弾けたキャラだと勝手に思い込んでいましたが、本書を読む限り、音楽に対しては真摯で理論派、人柄や受答えも誠実なのが意外でした。
日本のジャズ黎明期を走り抜けた山下洋輔との対談という形で、音楽評論家の相倉久人が突っ込んで行く。本書は、2017年発行だが、2015年に相倉が亡くなったので、彼への追悼という意味合いもある。
とにかく余り知られていない(私だけ知らない?)ジャズマンの名前が次から次へと出てきます。当時、山下洋輔が天才だと思った日本人ミュージシャンたちが結局、山下洋輔位に有名になれなかったという事実は、やはりその人の持って生まれた運命なのでしょうか、しらんけど。
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