男子の本懐

男子の本懐

748円 (税込)

3pt

緊縮財政と行政整理による〈金解禁〉。それは近代日本の歴史のなかでもっとも鮮明な経済政策といわれている。第一次世界大戦後の慢性的不況を脱するために、多くの困難を克服して、昭和五年一月に断行された金解禁を遂行した浜口雄幸と井上準之助。性格も境遇も正反対の二人の男が、いかにして一つの政策に生命を賭けたか、人間の生きがいとは何かを静かに問いかけた長編経済小説。

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男子の本懐 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    金本位制への復帰を目指し戦った濱口雄幸首相と井上準之助蔵相の物語。結果的に金解禁は失敗だったとも言われているが、信念を持って国のために命懸けでこの事業に取り組んだ2人の姿勢は賞賛されるべきだと思う。落日燃ゆ、雄気堂々と合わせて読んでほしい人物ドラマ。

    0
    2025年01月18日

    Posted by ブクログ

    昭和5年に国際競争力をつける為の金本位制復帰を断行した濱口雄幸(72代総理大臣首)と井上準之助(大蔵大臣)を主人公とした歴史小説。
    濱口は狙撃事件の後に、その際の傷が元で死去するが、かねてから自分の信念の元に殺されることがあってもそれは男子の本懐だと述べていたことが題名の由来である。
    1981年に北

    0
    2024年06月01日

    Posted by ブクログ

    「静」の浜口雄幸と「動」の井上準之助。対照的な二人の人生が金解禁という大事業を前に交錯し、政治を動かしていく様を史実に基づいて生き生きと描いた傑作です。二人は対照的でありながら、働くことについての信念や経済観などの核心部分では通低している部分があるように思え、そこもまた面白いです。

    二人は、戦前、

    0
    2021年01月18日

    Posted by ブクログ

    金本位制は、火の利用に並ぶ人類の英知という信念のもと、金本位制、金輸出の自由化にかけた濱口雄幸と井上準之助の生涯を描いた経済小説。道半ばで命を落とし完結出来なかったことは悔しかったろうと推察するが、軍の権力を少しでも削ぎ落とそうとするこの施策は当時の時代背景を考えると無理があったのかもしれない。しか

    0
    2020年10月20日

    Posted by ブクログ

    濱口雄幸、井上準之助の二人の絆を描いた本。どうしても易きに流れる中、本気で日本の未来を考え理想に向かった二人。結果二人は命を落として、日本は戦争へ向かうことになる…

    0
    2019年04月21日

    Posted by ブクログ

    非常に重厚かつ濃密な物語で、じっくりと楽しむことが出来ました。金解禁という一大事に取り組んだ井上と濱口の絆や信頼関係が読んでいて気持ちよく、それだけに2人の迎えた結末が無念でなりません。また状況が止めようもなく悪い方向へ悪い方向へ転がってゆくのが丹念な筆致で描かれており、当時の日本が如何にしてあの凄

    0
    2019年03月19日

    Posted by ブクログ

    金解禁に奔走した浜口雄幸と井上準之助の命を懸けた仕事への情熱が伝わってくる良い小説であった。二人とも銃弾に打たれて亡くなるのだがそれまでに政治、金解禁に懸ける気合は凄まじいものがあった。我々も見習わないといけない。一回一回が勝負、ウォール街暴落、生に対する執着、インフレ、浜口の実直な人柄、満州事変、

    0
    2019年01月03日

    Posted by ブクログ

    ・「人は常に態度に気をつけ、堂々たる容姿を以て人に接しなければいかぬ。自分の気持ちを人から悟られるようでは何事もできぬ」井上準之助
    ・「自分は天命を受けた以上、決死の覚悟で事に当たるつもりでいる――途中、何事か起こって中道で斃れるようなことがあっても、もとより男子として本懐である」浜口雄幸
    ☆命を賭

    0
    2018年11月04日

    Posted by ブクログ

    2人の男が人生を賭して実現しようとした経済政策「金解禁」。
    単なる友情物語でも、綺麗事を並べた精神論でもない。泥臭く、あの手この手を尽くして、ただただ信念を貫く2人に、心を揺さぶられる。
    政治家のあるべき姿が、ここにある。

    0
    2018年05月04日

    Posted by ブクログ

    自分を犠牲にしても、日本国の将来をおもんばる政治家がいた。そんな政治家が今の日本にいるだろうか?みんな政治屋に成り下がっていないだろうか?

    0
    2017年10月29日

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