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Posted by ブクログ
早く終わらせることばかり、上手くなっていく。
そんな現代で、仕事や人との向き合い方について考えるきっかけをくれた1冊です。
著者の島田潤一郎さんは、33歳で息子を亡くした叔父夫婦のために、夏葉社というひとり出版社をたちあげます。
文章から誠実さと仕事や本、そして周りの人に対する真摯さが伝わってきます。特に以下の記述が印象に残っています。
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自分の仕事をデスクワークではなく、交渉事でもなく、肉体労働のようなものに近づけてみたかった。
時間をかけることがそのまま成果となるような仕事。汗をかき、足を動かしたことが、いつか実りとなるような仕事。
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一人ひとりとの関係を大切につなぎ、その先で本が誰かの手に渡り、また新しい誰かへと広がっていく。
そんな仕事のあり方が素敵だなと思いました。おすすめです。
#古くてあたらしい仕事 #島田潤一郎 #読書 #読書記録
Posted by ブクログ
フリーランスとして働いていると、「しっかり稼ぎたい」という焦りと「自分のやりたいことや価値観を見失いたくない」という思いの間で揺れることがよくあります。
本の中で描かれている起業時のリアルな思いや期待と不安は、今の自分の心境と近く深く共感しました。効率や規模ばかりが求められがちな時代だからこそ、自分の得意なことやこだわりをブレずに持ち続けることの大切さを教えてもらいました。
誰のために、何を届けるのか。仕事の原点を改めて教えてもらった気がします。自分の価値観やこだわりを大切にしながら、目の前の仕事一つひとつに向き合っていこうと思えました。
Posted by ブクログ
GAFAMのような巨大資本の徹底的な包囲網と搾取網からどう逃れるか、ということもそうだけれど、人それぞれ違う幸福の定義のなかで、悪魔的な便利さとともに息苦しくなっていること自体、言われ始めて久しい。そうなのだけれど、状況は一向によくならないし、打開策も見当たらない。
どうにもお手上げ状態の下で、せめて本を読んで、日々を少しずつ心豊かにすることが数少ない抵抗であろうよ、と思って、新潮社のサイトで又吉直樹さんと対談されているのを見かけて気になり始めた本だった。
夏葉社という出版社は知らなかった。何気なく本屋で手に取った津村記久子の『ふつうの人が小説家として生活していくには』が、夏葉社の仕事で、島田潤一郎さんの手によるものだと知って嬉しくなった。
本作の解説を手掛けられた津村記久子さんはもちろん、サニーデイ・サービスも庄野潤三も心の大切なところに居座る存在ということもあるし、本屋やレコード屋はこの社会での数少ない僕の居場所だった。知らない作家、作品、本屋、古本屋がたくさん出てきた。そのどれもが、島田さんの語るものなのだからきっと自分にとっても大切なものになりうると思えた。
巨大資本の支配には抗いようはないけれど、街の本屋さんに、夏葉社に、そして何より島田さんに、自分が稼ぐことのできた細やかなお金を落として生きるという確固たる楽しみであり、生き方の指針ができた。そして何より、ここで書かれている「働く」という営みの中に宿る大切なものを受け取ったような気持ちになった。
Posted by ブクログ
著者はの自認は「自分にできることを地道に丁寧にやってきただけだ」みたいな感じなんだけど、いやいやそうじゃねえだろあんた一種の天才だろ、という印象。
この人の本屋業の本は以前にも読んだけど、また同じ感想。
普通の人は庄野潤三のご遺族に凸る行動力も、ご家族の輪にスゥッと入り込んじゃうコミュニケーション能力もないんだわ。あっ誠実さとか物腰など含めた「コミュ力」の話ね。
実際この人教科書営業時代トップセールスマンだったって書いてるじゃん。そりゃそうだわ。優秀だもん。ビジネス書とか読まなそうなのに、信頼関係作り→課題のヒアリング→課題の解決の提案、の一段階目を実践しちゃってるもん。次も次の次もやってたんでしょ多分。
こんなに誠実にありのままの生成りのシャツみてーな飾らない感覚で商売を成り立たせている著者を嫉妬するよ。俺は誠実に虚飾を重ねブランディングしマーケティングして商売してるからね。そうしないと俺が助けたい人を助けられないから。自分の仕事に満足する瞬間はあるけど、著者みたいな、日の光を浴びて風に揺られる白いティーシャツ、みたいな商売の仕方には憧れる。
長く商売続けてほしい。そういう商売で長いこと食っていけると見せてほしい。
かつての文学青年として、望む。
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小説・文芸