作品一覧 2020/06/05更新 処女のまま死ぬやつなんていない、みんな世の中にやられちまうからな(新潮文庫nex) 試し読み フォロー HUMAN LOST 人間失格 ノベライズ(新潮文庫nex) 試し読み フォロー 1~2件目 / 2件<<<1・・・・・・・・・>>> 葵遼太の作品をすべて見る
ユーザーレビュー 処女のまま死ぬやつなんていない、みんな世の中にやられちまうからな(新潮文庫nex) 葵遼太 佐藤晃は留年した。成績が悪かったからではない。出席日数が足りなかったのだ。余命いくばくもない恋人の砂羽と少しでも長く一緒にいるために、彼は学校へ行かないで病院に通った。その回想シーンが、読んでいてつらい。 たとえば、死ぬまでに晃と濃密なセックスがしたいと砂羽が望む。それで外出許可を取って二人でラブホ...続きを読むテルに行くのだが、服を脱がせると砂羽の体が想像以上に痩せていて、晃はセックスができない。それで一緒に手をつないで寝る。このくだりがつらい。 またあるとき、砂羽が「佐藤くんの手が好きだったよ」と言い、晃が「俺も砂羽の肌が好きだよ」と言う。彼女は過去形で語り、彼は現在形で語る。それがつらい。いよいよ死が迫ったとき、砂羽は「佐藤くんとはもう会わない」「お父さんとお母さんと一緒に、この先へ行く」と言う。苦痛のあまりひどいことを言って、彼に嫌われないか不安なのだ。最後まで彼に嫌われたくない。そして四日後に彼女は死ぬ。晃が最後に聞いた言葉は「死にたくない」。 晃は砂羽の死から立ち直れず絶望していた。ところがそんな彼のもとに、死んだはずの砂羽から手紙が届く。きっちり一週間おきに。どうやら死期を悟った砂羽は、指定した日に手紙を投函するサービスを使ったらしい。手紙は全部で十三通届いた。最後の手紙を読み終えたとき、晃はすべての真相を知ることになる。そして、砂羽のいない世界を生きるべく、再生する。この本を読み終えたあなたは泣いているはずだ。もちろん感動で。 Posted by ブクログ 処女のまま死ぬやつなんていない、みんな世の中にやられちまうからな(新潮文庫nex) 葵遼太 忠告しておく。最後の章は電車の中で読んではいけない。人前で涙を堪える事になる。 登場人物が全員カッコ良い、優しい小説。ヤな奴は学校の先生だけ。 表現はユーモアに溢れていて下ネタ表現ですら微笑ましい。 久しぶりに青春小説を読んだけど、読んでいて楽しい。 Posted by ブクログ 処女のまま死ぬやつなんていない、みんな世の中にやられちまうからな(新潮文庫nex) 葵遼太 タイトルで少し読むのを躊躇うけれど、読んでみるととても良かった。 「ロックミュージシャンは何故か早死することが多い。ロックな生き方ができるような人間は、そもそもロックな生き方をつづけていけるほどに図太くはできていないのだろう。」 この文に感銘を受けた。私自身、藤田ほどロックな生き方はしてないけれど、...続きを読むいつも全力疾走で走り続けられるほどに私は強くできていない。 絶望の淵を歩いていてもまだ生きてみようと思える程の彼女の愛は大きく、新しくできた友人たちが救ってくれた世界は淡くて儚くて素晴らしい世界だと感じた。皆しあわせになってほしいです Posted by ブクログ 処女のまま死ぬやつなんていない、みんな世の中にやられちまうからな(新潮文庫nex) 葵遼太 タイトルにつられて読んでみた作品ですが カート・コバーンの名言から取った言葉だったんですね。 タイトルと序盤の物語の内容がしっくりこなかったのですが 途中で種明かしがあったのでスッキリしました。 内容としては学園青春モノで40手前のオッサンが読むには 少しくすぐったいところが沢山ありましたが面白く...続きを読む読むことが出来ました。 というのも主人公の両親の言葉や悲劇のヒロインである砂羽の両親の言葉が 青春真っ只中のTeenagerに贈る言葉としてとても秀逸だったからです。 自分の息子・娘が同じような状況になった時に果たして自分は こんな言葉をかけることが出来るだろうかとそんな視点で読んでしまいました。 読後感もとても良く爽やかな気持ちになれました。 Posted by ブクログ 処女のまま死ぬやつなんていない、みんな世の中にやられちまうからな(新潮文庫nex) 葵遼太 “10代をロックンロールに捧げないで、人間に何ができるっていうの?“ 恋人を亡くし、空虚な日々を過ごしていた主人公の晃。仲間、音楽によって灰色だった日々が変わり始める。 ただの青春バンド物語と思っていたけど、想像を越えてきた。タイトルに油断してた。 ユーモアや優しさが感じられる作風の中、途中からは...続きを読む切ない。切なすぎて、泣いてしまった Posted by ブクログ 葵遼太のレビューをもっと見る