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Posted by ブクログ
佐藤晃は留年した。成績が悪かったからではない。出席日数が足りなかったのだ。余命いくばくもない恋人の砂羽と少しでも長く一緒にいるために、彼は学校へ行かないで病院に通った。その回想シーンが、読んでいてつらい。
たとえば、死ぬまでに晃と濃密なセックスがしたいと砂羽が望む。それで外出許可を取って二人でラブホテルに行くのだが、服を脱がせると砂羽の体が想像以上に痩せていて、晃はセックスができない。それで一緒に手をつないで寝る。このくだりがつらい。
またあるとき、砂羽が「佐藤くんの手が好きだったよ」と言い、晃が「俺も砂羽の肌が好きだよ」と言う。彼女は過去形で語り、彼は現在形で語る。それがつらい。いよいよ死が迫ったとき、砂羽は「佐藤くんとはもう会わない」「お父さんとお母さんと一緒に、この先へ行く」と言う。苦痛のあまりひどいことを言って、彼に嫌われないか不安なのだ。最後まで彼に嫌われたくない。そして四日後に彼女は死ぬ。晃が最後に聞いた言葉は「死にたくない」。
晃は砂羽の死から立ち直れず絶望していた。ところがそんな彼のもとに、死んだはずの砂羽から手紙が届く。きっちり一週間おきに。どうやら死期を悟った砂羽は、指定した日に手紙を投函するサービスを使ったらしい。手紙は全部で十三通届いた。最後の手紙を読み終えたとき、晃はすべての真相を知ることになる。そして、砂羽のいない世界を生きるべく、再生する。この本を読み終えたあなたは泣いているはずだ。もちろん感動で。
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