空白の天気図

空白の天気図

770円 (税込)

3pt

4.4

昭和二十年九月、敗戦後間もない日本を未曾有の暴風雨が襲った。その名も枕崎台風。「もたらした被害また広島県の死傷行方不明三○六六名をはじめとし……」なぜ広島で……。人類最初の原爆による惨禍から、わずか一カ月。廃墟の街で、人々はどのような災害に巻き込まれたのか。気象台は何をしていたのか。綿密な取材によって明かされる、天気図の空白に秘められた知られざる真実。

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空白の天気図 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2017年08月16日

    広島・原爆と来れば、壮絶な記録であるのは当たり前である。しかし、
    終戦前後の気象観測に切り口を持って来たところが、さすが「柳田
    ノンフィクション」なのだろう。

    爆心地から離れていたとは言え、広島気象台も原爆投下の被害を
    受けずには済まなかった。建物のガラスは四散し、立っていた者は
    爆風で吹き飛ばさ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2010年08月14日

    原爆直後の台風一過。

    広島に原爆が投下された8月6日、その1ヵ月後の9月17日、観測史上稀に見る大型台風が広島を襲った―――。
    中央気象台は各地方からの測定結果を元に天気図を作成しているが、何らかの事情で地方からの入電が途絶えると、その地域の天気図は空白になってしまう。
    枕崎台風でも同様の事が起こ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    広島へ原子爆弾が投下された前後を気象台の所員の動きを通して描いています。原子爆弾の直接の被害に目が向きがちですが,その直後に広島に上陸した超大型の枕崎台風が広島に更に追い討ちをかけたことは,まったく認識外でした。広島出身なので,おなじみの地名も出てきてより臨場感を感じつつ読むことができました。

    0

    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    「枕崎台風」という台風は名前だけ聞いたことがあったが、本当に名前しか知らなかった。
    この台風は終戦直後の九月に枕崎に上陸し、広島を通って日本海に抜けた大型台風だそうだ。
    そう、広島なんである。一月前に原爆で壊滅状態に陥った無防備な広島を、巨大台風が襲ったのである。
    本書は、広島の気象台職員を主人公に...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2012年04月10日

     日本の歴史を紐解いても、これほど残酷で凄まじい1ページはないことでしょう。広島に原爆が落とされた直後、昭和の時代で三本の指に入る台風がその現場に襲いかかったなんて、僕は今の今まで知りませんでした。

     この「忘れられた災害」をどう捉えるべきなのか、読み終えてもなんとも言葉のない、やり切れない一冊で...続きを読む

    0

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