佐伯啓思の作品一覧
「佐伯啓思」の「増補版「アメリカニズム」の終焉」「死と生(新潮新書)」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
「佐伯啓思」の「増補版「アメリカニズム」の終焉」「死と生(新潮新書)」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
あとがきにありますが、
本書は、2018年の秋から2022年の3月にかけて、佐伯氏が書き記してきた「社会時評」と「文明論」をまとめたものです。
病める時代には戦役も病疫も同居するものと著者は言う。
きれいごとが跋扈する「ポリティカル・コレクトネス」や、作り笑顔で未来の技術に希望を託するような時代精神に見合った、しかしその正義や笑顔とは正反対の現身が現れ出てくる。
これが現代文明の実際なのであろう。
私にできることは、せいぜい目を逸らさず、ひたすら凝視することでしかない。
よき傍観者であるほかはない。だがそれこそが、今日、社会や思想に関わる者に課せられた態度なのである。
ということで、
序章「
Posted by ブクログ
第8章「死」とは最後の「生」である
214頁から215頁で、佐伯啓思氏が伝えたかったことが書いてあります。
それを紹介します。
本書で私が提起した問題。つまり、現代人の死に方、という問題について、本書は何かしらの結論めいたものを提出したわけではない。
ただ、「死生観」という観念からこの問題の困難さを洗い出し焦点をしぼろうとしただけである。
あるいは、現代人の死の困難の背後には「死生観」という問題がある、といいたかっただけである。
そして、死生観は、倫理観と同様に、多くの場合、論理的に導出できるようなものではなく、その国の歴史が積み上げてきた文化のなかに何層にもわたって重なりあい、ま
Posted by ブクログ
ずっと佐伯節を読んで来た私にとっては、一気に読める内容でした。
現代日本人が日々漫然と受け取る世界の情報と言えば、戦後やむなく組み込まれたアメリカを中心とする西側諸国の価値観に基づく情報だろう。
余程意識して多面的な情報を入手しようとの心がけがなかったら、一面的で、薄っぺらでステレオタイプの情報に洗脳されてしまう。
現在展開されているロシア・ウクライナ問題、イスラエル・パレスチナ問題の裏側に潜む掘り下げた問題意識を持てるきっかけになる一つの見識だろうと思う。
佐伯啓思さんの考え方の「ものさし」、ギリシア哲学、ユダヤ・キリスト教を基盤とし、そして、西欧社会の過去・現在・未来を分析・予言