佐伯啓思の作品一覧
「佐伯啓思」の「ISに翻弄される世界 (Wedgeセレクション No.52)」「あなたは何を信じて生きるのか」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「佐伯啓思」の「ISに翻弄される世界 (Wedgeセレクション No.52)」「あなたは何を信じて生きるのか」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
先に読んだ 「欲望」と資本主義 という本が面白かったので連続してこの人の本を読んだ。民主主義から主権、憲法へと流れる論考は大変スムーズで、これまでの憲法議論をバカバカしく思わせてしまうようにも受け止められるが、決してそうではなく批判をせずに自身の論拠を述べている。僕にとってはとても読みやすく、気持ち良く読めた。
【日常生活の中でわざわざ「自由」や「平等」、「権利」などという言葉を使わずとも、他人との会話の仕方、喧嘩のおさめ方、権威あるものとの接し方、金銭の使い方など、ほとんど習慣となった形でやりくりするのです。こういうことは特に政治的な主題になるわけではありません。しかしある社会における政治の
Posted by ブクログ
1993年刊だから、今から32年も前の本だ。日本が繁栄しているという前提で書かれているので、今読むと隔世の感がある。しかし、特に7章・資本主義の病理に書かれているような、自己増殖するという資本主義の本質を確認し、産業社会の行き詰まりから、人間が文化への欲望に目覚める方向にかけたいと語る著者の想いには共感する。残念なことに30年たっても、世界はあまりその方向には行ってないのだが。SNSの登場で欲望は、ルッキズムとお金により向かっている。文化も消費されている。生成AIの登場で、技術的には正確性ではなく偶然性に支配されているが、利用方法としては産業が欲望を加速させる方向に加速している。
さて、本書
Posted by ブクログ
資本主義、欲望の拡張、大衆社会、消費に対する批判を体形立てて整理してくれる本で非常に読みやすい。
拡張を至上命題とする資本主義のもとで、欲望を生む「距離」が、外部から人間内部へと取り込まれ、メディア・情報によって開発され、現在の自分が他人からどう見られているかにしか関心がなくなっている。
東浩紀が言っていたが、資本主義はまさに災害ですね。無論、その恩恵も被っているわけですが。
全く詳しくないので印象論にすぎないが、欲望を文化的なイマジネーションの世界に取り戻すという点については、むしろ文化的なものすらも資本主義に取り込もうという動きが進んでるのではないかと、現代アートのオークションなどを見