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Posted by ブクログ
あとがきにありますが、
本書は、2018年の秋から2022年の3月にかけて、佐伯氏が書き記してきた「社会時評」と「文明論」をまとめたものです。
病める時代には戦役も病疫も同居するものと著者は言う。
きれいごとが跋扈する「ポリティカル・コレクトネス」や、作り笑顔で未来の技術に希望を託するような時代精神に見合った、しかしその正義や笑顔とは正反対の現身が現れ出てくる。
これが現代文明の実際なのであろう。
私にできることは、せいぜい目を逸らさず、ひたすら凝視することでしかない。
よき傍観者であるほかはない。だがそれこそが、今日、社会や思想に関わる者に課せられた態度なのである。
ということで、
序章「ロシア的価値」と侵略
第1章 なぜ誰もがこんなに生きにくいのか
第2章 かくも脆弱だった現代文明
第3章 さらば、欲望
第4章 「民意」亡国論
第5章 ポスト・コロナ時代の死生観
第6章 日本近代、ふたつのディレンマ
佐伯氏の本をずっと読み続けているので、過去から主張されていることの一貫性があり、読みやすい本でした。
第6章で、明治維新、福沢諭吉の考え方に対する佐伯氏の主張は少し新鮮でした。
明治政府について回る暗い疑惑、攘夷の「義」と文明進歩の「利」の相克
最後の最後『グローバル世界で再演される「日本近代のディレンマ」』
長い歴史の中で、日本人がその時々に選択してきた価値について、しっかり検証しながら、未来に向かってどう対処していくのか、真剣に考えていくきっかけとしての内容でした。
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