東京創元社の検索結果

  • すばやい澄んだ叫び

    すばやい澄んだ叫び

    小説・文芸
    3.7
    1巻2,750円 (税込)
    1984年春。アイルランドの小さな村で、15歳の少女シェルは孤独な毎日を送っていた。母親を病気で亡くして以来、酒浸りの父と、反抗的な弟、幼い妹の世話に明け暮れていたのだ。気がまぎれるのは、幼なじみの少年デクランや親友のブライディと、くだらない話をしたりこっそり煙草を吸ったりしているときくらい。ところが、デクランにキスをされたことがきっかけで、深い関係になってしまう。やがて妊娠し、周囲に隠しているうちに、思いがけない事態に……。「助けて」と声をあげることができなかった少女の苦難や成長を、美しく切ない筆致で描く。カーネギー賞、ガーディアン賞、ドイツ児童文学賞など数々の賞にノミネートされ、ブランフォード・ボウズ賞とアイリーシュ・ディロン賞に輝いた、シヴォーン・ダウドの伝説的デビュー作!
  • この恋だけは推理らない

    この恋だけは推理らない

    小説・文芸
    3.7
    1巻1,899円 (税込)
    上城北高校二年二組、窓際一番後ろの席には『恋愛の神様』がいる。「彼女いない歴=年齢」なのに『恋愛の神様』として様々な恋愛相談を受ける、岩永朝司、十七歳。放課後やってきた二年三組の小井塚咲那は、「私に小説のネタになりそうなコイバナを教えてください!」と真剣な眼差しで頼みこんできた。恋愛小説家だというのに恋を知らない咲那は、コイバナと交換に『神様』の助手となり、恋愛相談を二人で解決していくのだが……。爽やかな余韻も美しい「東京創元社×カクヨム 学園ミステリ大賞」大賞受賞作。
  • 月影の乙女

    月影の乙女

    小説・文芸
    3.7
    1巻2,750円 (税込)
    〈月影ノ乙女〉は、〈月の獣〉を身の内に住まわせている。それはことあるごとに、人は独りで生まれて独りで生き、独りで死んでいくのだと囁くのだ……。精霊の恵み深き国ハスティア。ジルは幼い頃から卓越した魔法の力を発揮し、国に仕える魔法師(フォーリ)となった。だが、平和で豊かな国ハスティアを虎視眈々と狙う者がいた。竜に変じる王を戴くドリドラヴの侵略を受け、戦火に踏みにじられるハスティアの町々。掟によって魔法での攻撃を禁じられているフォーリたちは苦悩を深める。無辜の民の命を救うためにジルたちの選んだ道は……。『夜の写本師』でデビューした異世界ファンタジイの紡ぎ手が今放つ渾身の大作。/解説=小出和代
  • 終着点

    終着点

    小説・文芸
    3.7
    1巻1,500円 (税込)
    ロンドンの集合住宅に住む女性モリーのもとへ、娘のように親しくするエラから電話がかかってくる。駆けつけると、エラのそばには死体が転がっていた。見知らぬ男に襲われ、身を守るために殺してしまったのだという。警察の介入を望まず、死体を隠すふたり。しかしその後、モリーは複数の矛盾点からエラの「正当防衛」に疑問を抱く……冒頭で事件が描かれたのち、過去へ遡る章と未来へ進む章が交互に置かれ、物語はたくらみに満ちた「始まり」と、すべてが暴かれる「終わり」に向けて疾走する。英国ミステリ界の俊英が放つ、衝撃と慟哭の傑作。/解説=三橋曉
  • 小説のように

    小説のように

    小説・文芸
    3.7
    1巻1,500円 (税込)
    ある夜、一冊の本を読み始めた音楽家の女性。その物語では、音楽教師として教えながら、夫との不和を抱えていた若き日の彼女自身の姿が、どこか面影のある少女の目を通じて綴られていた――表題作「小説のように」ほか、孤独に暮らす女性と逃走中の殺人犯との対話が震えるほどの余韻をもたらす「遊離基(フリーラジカル)」や、長じてのち、少女の日の無邪気な行いが回想される「子供の遊び」など、ありふれた人生ががらりと様相を変える瞬間を捉えた十の物語。ノーベル文学賞、国際ブッカー賞受賞の「短篇小説の女王」が魂を込めて書き上げた燦然たる作品集。/【目次】次元/小説のように/ウェンロック・エッジ/深い穴/遊離基(フリーラジカル)/顔/女たち/子供の遊び/木/あまりに幸せ/謝辞/訳者あとがき/創元文芸文庫版訳者あとがき/解説=井上荒野
  • 九人のレジェンドと愚か者が一人

    九人のレジェンドと愚か者が一人

    小説・文芸
    3.7
    1巻1,999円 (税込)
    26年前、パ・リーグのペナントレースを制した阪和バーバリアンズ。6回2死まで0封された後、満塁ホームラン3本が飛び出して9点差をひっくり返すという史上稀に見る逆転試合をきっかけに、リーグ優勝、そして日本一へと駆け上った。その後の低迷期を経てこの夏、来季の新監督に抜擢されたのは、当時4番を務めた夏川誠だ。大阪毎朝放送がレジェンドと呼ばれたメンバーたちのインタビューと再現試合で構成する特別番組を企画。取材を進める中で、10人目のレジェンドともいえるマネージャーの存在が浮かび上がる。ところが、あの試合中に盗難事件があり、疑われたマネージャーは退団、そののち非業の死を遂げたという……。チーム思いのマネージャーがなぜ盗難を行ったのか? 主要メンバー9人の中に、嘘をついた人物がいるのではないか? そして仲間を裏切った愚か者は誰なのか――。吉川英治文学新人賞作家が贈る、企みに満ちた長編ミステリ。
  • ある晴れたXデイに

    カシュニッツ短編傑作選

    小説・文芸
    3.7
    1巻2,310円 (税込)
    非行の果てに死んだはずの養子に怯え、戸締まりを厳重にする妻。夫との会話から見えてくる真実とは……(「雪解け」)。知らぬ間に手脚に痣や傷が増えていく会社員の女性。親指の付け根を切ってしまっても気づかず、すねを拳骨で打ってもまったく痛みを感じない。自己観察を続ける彼女の生活は、どんどん異様になっていき……(「火中の足」)。広告塔に大きな写真が貼られ、新聞でも連日報道された、行方不明の少年を探すことに取り憑かれた女性は、その少年を見つけたのだが……(「幸せでいっぱい」)。町が消え、家も、学校も、図書館も、なにもかもがなくなる。みんないなくなり、あとは地を這う人間の残骸がいるだけ。――世界が滅亡するXデイが気がかりで、ある母親はその日に起こるはずのことについて詳細な手記を執筆する……(「ある晴れたXデイに」)。日常に忍びこむ幻想。悲劇と幸福が結びついた人生観。歪で奇妙な家族たち。戦後ドイツを代表する女性作家による、『その昔、N市では』に続く全15作の傑作短編集!/【目次】雪解け/ポップとミンゲル/太った子/火中の足/財産目録/幸せでいっぱい/作家/脱走兵/いつかあるとき/地滑り/トロワ・サパンへの執着/チューリップ男/ある晴れたXデイに/結婚式の客/旅立ち/訳者あとがき
  • いろいろな幽霊

    いろいろな幽霊

    失恋した瞬間を永遠に繰り返す幽霊、方向音痴の幽霊、雨となって降り注ぐ幽霊、転送装置が生み出す幽霊……イタロ・カルヴィーノ短編賞受賞作家が贈る、時に切なく、時におかしく、そして時にはちょっぴり怖い幽霊たちの物語を100編収めた、ふしぎな短編集。/【目次】[幽霊と記憶]一 注目すべき社交行事/二 進路指導カウンセラー/三 手斧(ておの)、数本の燭台(しょくだい)、針刺し、シルクハット/四 マイロ・クレイン/五 記憶喪失/六 きのうの長い連なり/[幽霊と運命]七 ヒッチハイカー/八 願い事/九 遊び方/十 運命の天秤(てんびん)/十一 どんなにささやかな一瞬であれ/十二 集まり/十三 ミラ・アムスラー/[幽霊と自然]十四 ゾウたち/十五 白馬/十六 さらなる諸動物/十七 ミツバチ/十八 風景を損なうもの/十九 木々の納骨堂/二十 空から降ってくるもの/二十一 作中で太鼓が鳴る物語/二十二 お砂場計画/二十三 再生可能資源/[幽霊と時間]二十四 十三回の出現/二十五 来世と死の事務処理機関/二十六 死亡記事/二十七 中間地点/二十八 時の巡り/二十九 ヒメハヤ/三十 前後に揺れる物語/三十一 小さなロマンスとハッピーエンドを含むタイムトラベルの物語/[幽霊と思弁]三十二 ファンタズム対スタチュー/三十三 足跡/三十四 乗客たち/三十五 新たな生、新たな文明/三十六 暗黒は震えつつ通り過ぎた/三十七 プリズム/三十八 彼の女性性/三十九 人々がいて、彼らはかつて生きていた/四十 第一一五連隊の兵士たち/[幽霊と視覚]四十一 アクション!/四十二 円(まる)い堀が魚の安らぎとなるように/四十三 スペクトル/四十四 あらゆる家の鍵、あらゆる消火栓、あらゆるコンセント/四十五 壁/四十六 遊びの時間/四十七 生涯にわたって/四十八 いっしょに連れていく/四十九 霧の向こうにちらちら見える物語/[幽霊とその他の感覚]五十 一生分の接触/五十一 二番手/五十二 かくもたくさんの歌/五十三 音響の問題/五十四 香り(ブーケ)/五十五 野原で解けていく雪の泥くさいにおい/五十六 道具学/五十七 陽射しがほとんど消えて部屋が静かなとき/五十八 男のようなもの/五十九 ささやかな感情/[幽霊と信仰]六十 現実の小さな崩壊/六十一 異常派と尋常派/六十二 不動産/六十三 どちらが結晶、どちらが溶液/六十四 無数の奇妙な結合と分離/六十五 携挙(けいきょ)/六十六 666/[幽霊と愛と友情]六十七 失われて見出(みいだ)され/六十八 鏡の中のもう一人の男/六十九 アポストロフィ/七十 鏡の中の男/七十一 回転式改札口/七十二 実話/七十三 弾丸とそれを避けるために必要なもの/七十四 膝/七十五 彼女が忘れようとしている男/七十六 永遠/七十七 遅すぎた/七十八 居残り/七十九 あなたの靴が好き/[幽霊と家族]八十 幽霊の仮の姿/八十一 困惑の元/八十二 見えない、さわれない/八十三 幽霊兄弟/八十四 第二の実話/八十五 人生/八十六 非凡な才能/八十七 遺伝性疾患/八十八 空港のターミナルからの祈り/八十九 孵化(ふか)/九十 左右対称/[幽霊と言葉と数]九十一 インコ/九十二 婉曲(えんきょく)表現/九十三 およそ八十グラム/九十四 幽霊文字/九十五 言語学の問題/九十六 夕暮れとほかの物語/九十七 電話/九十八 数/九十九 人口調査/百 かつて書かれた中でもっとも恐ろしい幽霊譚(たん)/主題の不完全な索引/謝辞/解説=勝山海百合
  • はじまりの青 シンデュアリティ:ルーツ

    はじまりの青 シンデュアリティ:ルーツ

    小説・文芸
    3.7
    1巻799円 (税込)
    西暦2099年。9歳のエリロスとアイが暮らす超高層都市を、突如として真っ青な雨が襲う。強毒性の雨は洪水となって、接触した人々の命を次々と奪っていった。からくも崩壊を生き延びた幼馴染ふたりは歩行型の移動機械を駆り、変わり果てた世界に新しいかたちの文明を築こうと試みるが──四世代に及ぶ女性バディの活躍を通じ、TVアニメとゲームで展開される『SYNDUALITY』シリーズの、知られざる「はじまり」に迫る公式小説。
  • 夜明けを探す少女は

    夜明けを探す少女は

    世の中には、夜になっても鍵をかけない家があるのを知ってる?──シカゴの高校に通う黒人の少女ボーは、卒業を機にこの街を出ると決めていた。絵の才能を活かし、盗みも撃ち合いもないどこか遠くへ行くのだ。そんな十六歳の冬、姉のカティアが不法侵入の疑いで警官に射殺された。外の安全な世界に憧れ、ボーに語り聞かせてきた姉が、犯罪に手を染めるはずがない。ボーは姉の無実を証明するため、現場から消えた姉の恋人を自ら探しはじめる。少女のひたむきな調査行と姉妹の絆が胸を打つ、アメリカ探偵作家クラブ賞最終候補作!/解説=吉野仁
  • ロボットの夢の都市

    ロボットの夢の都市

    太陽系を巻き込んだ大戦争から数百年。宇宙への脱出を夢見て時間膨張爆弾の殻の買い手を探しているジャンク掘りの少年、それ自体がひとつの街のような移動隊商宿で旅をつづける少年、そして砂漠の巨大都市の片隅で古びた見慣れぬロボットと出会った女性。彼らの運命がひとつにより合わさるとき、かつて一夜にしてひとつの都市を滅ぼしたことのある戦闘ロボットが、長い眠りから目覚めて……。世界幻想文学大賞作家が贈る、どこか懐かしい未来の、ふしぎなSF物語。/解説=渡邊利道
  • グリーン家殺人事件

    グリーン家殺人事件

    小説・文芸
    3.7
    1巻1,100円 (税込)
    発展を続けるニューヨークに孤絶して建つ、古色蒼然たるグリーン屋敷(マンション)。そこに暮らす名門グリーン一族を惨劇が襲った。ある雪の夜、一族の長女が射殺され、三女が銃創を負った状態で発見されたのだ。物取りの犯行とも思われたが、事件はそれにとどまらなかった――。姿なき殺人者は、怒りと恨みが渦巻くグリーン一族を皆殺しにしようとしているのか? 不可解な謎が横溢するこの難事件に、さしもの探偵ファイロ・ヴァンスの推理も行き詰まり……。鬼気迫るストーリーと尋常ならざる真相で、『僧正殺人事件』と並び称される不朽の名作が、新訳で登場。
  • 内なる宇宙 上

    内なる宇宙

    架空戦争に敗れた惑星ジェヴレン。この星を管理・運営する超電子頭脳ジェヴェックスは、一方で人々を架空世界漬けにしていた。敗戦に伴ってジェヴェックスと切断され、混乱する社会では、ある指導者による惑星規模の一大陰謀が密かに進行する。進退きわまったガニメアンたち惑星行政当局の要請を受けたハント博士とダンチェッカー教授たちは急遽、ジェヴレンへ向かう……。月面で発見された宇宙服姿の遺骸は5万年前のものだった、という壮大な謎を端緒とする不朽の名作『星を継ぐもの』に続くシリーズ第4部! 第25回星雲賞海外部門受賞作。/*本電子書籍は『内なる宇宙 上』(創元SF文庫 新装新版 2023年10月20日初版発行)を底本としています。
  • 古本屋探偵登場

    〈古本屋探偵の事件簿〉

    小説・文芸
    3.7
    1~2巻950円 (税込)
    「本の探偵――何でも見つけます」という奇妙な広告を掲げる神保町の古書店主・須藤康平。半世紀近く誰も見たことがないという稀覯本を手に入れたと豪語するコレクター――果たして入手した本は本物なのか。幻の本を巡る騒動を描く「殺意の収集」、幼少期の愛読書を捜す女、古書店に戦前の本を売りに来る若い男、憑かれたように書物を集める老人の三者を結ぶ線から意外な犯罪が浮かび上がる「書鬼」、須藤が不倶戴天の同業者とオークションで競った花柳文献に隠された驚くべき秘密「無用の人」の全3編を収録する。(『古本屋探偵の事件簿』分冊版)/【目次】『古本屋探偵の事件簿』まえがき/殺意の収集/書鬼/無用の人/『古本屋探偵の事件簿』あとがき/解説対談 紀田順一郎・瀬戸川猛資
  • あと十五秒で死ぬ

    あと十五秒で死ぬ

    小説・文芸
    3.7
    1巻799円 (税込)
    死神から与えられた余命十五秒をどう使えば、「私」は自分を撃った犯人を告発し、かつ反撃できるのか? 被害者と犯人の一風変わった攻防を描く、第12回ミステリーズ!新人賞佳作「十五秒」。犯人当てドラマの最終回、エンディング間際で登場人物が前触れもなく急死した。テレビの前を離れていた十五秒間に、一体何が起こったのか? 過去のエピソードを手掛かりに当ててみろと、姉から挑まれた弟の推理を描く「このあと衝撃の結末が」。トリッキーな状況設定で起きる四つの事件の真相を、あなたは見破れるか? 衝撃のデビュー作品集。/【目次】十五秒/このあと衝撃の結末が/不眠症/首が取れても死なない僕らの首無殺人事件/あとがき/解説=千街晶之
  • 8つの完璧な殺人

    8つの完璧な殺人

    雪嵐の日、ミステリー専門書店の店主マルコムのもとに、FBI捜査官が訪れる。マルコムは10年ほど前、もっとも利口で、もっとも巧妙で、もっとも成功確実な殺人が登場する犯罪小説8作を選んで、ブログにリストを掲載していた。ミルン『赤い館の秘密』、クリスティ『ABC殺人事件』、ハイスミス『見知らぬ乗客』、アイルズ『殺意』……。捜査官によると、そのリストの“完璧な殺人”の手口に似た殺人事件が続いているという。犯人は彼のリストに従って殺しているのか? 著者のミステリーへの愛がふんだんに込められた、謎と企みに満ちた傑作長編!/解説=千街晶之
  • Y駅発深夜バス

    Y駅発深夜バス

    小説・文芸
    3.7
    1巻880円 (税込)
    運行しているはずのない深夜バスに乗り、彼は摩訶不思議な光景に遭遇した――奇妙な謎とその鮮やかな解決を描く表題作、中学生の淡い恋と不安の日々が意外な展開を辿る「猫矢来」、〈読者への挑戦〉を付したストレートなフーダニット「ミッシング・リング」、怪奇小説と謎解きを融合させた圧巻の一編「九人病」、アリバイ・トリックを用意して殺人を実行したミステリ作家の涙ぐましい奮闘劇「特急富士」。あの手この手で謎解きの面白さを提供する、著者会心の〈ミステリ・ショーケース〉。いいミステリ、あります。/【目次】Y駅発深夜バス/猫矢来/ミッシング・リング/九人病/特急富士
  • 深い穴に落ちてしまった

    深い穴に落ちてしまった

    深い森のまん中にある、深い深い穴の底。兄弟は空を見上げ、脱出の方法を思案している。土壁に階段をつくる。弟を肩にかつぎ上げる。どれほど見込みがなくとも、ふたりは生きなければならない。虫や木の根を食べ、泥水を飲む日々が綴られるなか、やがて物語は不可思議な幻覚と、めくるめく謎で満たされていく――。なぜ章番号は素数だけなのか。幻覚に隠された暗号とはなにか。そもそも兄弟はなぜ穴に落ちたのか。ふたりが辿りつく結末は、驚愕とともに力強い感動をもたらす。現代版『星の王子さま』であり、“深い穴”で生きるあなたに捧げる寓話。/解説=西崎憲
  • 仮題・中学殺人事件

    仮題・中学殺人事件

    小説・文芸
    3.7
    1巻770円 (税込)
    推理小説の歴史をひもとけば、『黄色い部屋の謎』や『アクロイド殺害事件』のように、犯人の意外性で売り出した名作があまた存在する。ところがこれまで、どんな物語にも不可欠な人物であるのに、かつてこれを犯人に仕立てた推理小説というのは、ただの一編もなかった。読者=犯人である。そのことに気づいた、推理作家たらんと志すかけだしのぼくは、犯人を読者に求めようとしたのだ。そう、この推理小説中に伏在する真犯人は、きみなんです!――推理小説の仕掛け人・辻真先の出発点となった名作登場。/解説=桂真佐喜
  • マナートの娘たち

    マナートの娘たち

    姉が弟の遺体を浄める。本来これは同性の仕事なのだが、姉は自分がやると主張した――。亡き弟の思い出を情感豊かに紡ぐ「浄め(グスル)」。アメリカの女の子として成長してきたアラブ系移民2世の“わたし”と、波乱の人生をおくった伯母の物語に、窓から飛び降りた女が女神と邂逅する幻想的な光景を織り込んだ「マナートの娘たち」。#MeToo運動以前の映画産業で、あるインターンの女性が受けたハラスメントを描き、問題提起する「懸命に努力するものだけが成功する」。新聞記事や手紙、メールの文章、リアリティー番組の台本やSNS投稿など虚実取り交ぜた多彩な媒体のコラージュで、フロリダで実際に起こったシリア・レバノン系移民夫婦のリンチ事件を核に、アメリカという国家に潜む暴力性や異質なものを排除しようとする人間の本質を浮かび上がらせる野心的な傑作「アリゲーター」。過酷な現実を生きる人々に寄り添い、多様な声を届けようとする全9篇。現代アメリカ文学の新鋭による鮮烈なデビュー短篇集!/【目次】浄め(グスル)/マナートの娘たち/失踪/懸命に努力するものだけが成功する/カナンの地で/アリゲーター/サメの夏/わたしたちはかつてシリア人だった/三幕構成による、ある女の子の物語/謝辞/訳者あとがき
  • 生存の図式

    生存の図式

    第二次世界大戦のさなか、連合国輸送船団の改装タンカーが、Uボートの急襲をうけ沈められ、海面下を漂いはじめた。だが船内は、当面のあいだ生存可能な条件が保たれていた。閉じこめられた男女5人は、生き延びるための闘いをはじめる。一方、はるか恒星間宇宙をゆく異星人の大移民船団があった。彼らは冷凍睡眠のもと新天地を目指しているが、計画の根幹を揺るがす事実が判明した。ふたつの物語が交互に進行する本格SF長編。
  • たかが殺人じゃないか 昭和24年の推理小説

    たかが殺人じゃないか 昭和24年の推理小説

    小説・文芸
    3.7
    1巻990円 (税込)
    昭和24年、ミステリ作家を目指している風早勝利は、名古屋市内の新制高校3年生になった。学制改革による、たった1年だけの男女共学の高校生活。そんな中、顧問の勧めで勝利たち推理小説研究会は、映画研究会と合同で夏休み中の一泊旅行を計画する。顧問と男女生徒5名で湯谷温泉へ、中止となった修学旅行代わりの旅だった。そこで巻き込まれた密室殺人。さらにキティ台風が襲来する8月31日の夜に、学校隣の廃墟で首切り殺人にも巻き込まれる! 二つの不可解な事件に遭遇した少年少女たちは果たして……。戦後日本の混乱期と、青春の日々をみずみずしく描き出す――。各方面から絶賛を浴びた長編、待望の文庫化。/解説=杉江松恋
  • メナハウス・ホテルの殺人

    メナハウス・ホテルの殺人

    戦争で夫を亡くし若くして寡婦となったジェーンは、叔母の付き添いでエジプトのギザに建つメナハウス・ホテルに滞在していた。エキゾチックな異国の地での優雅なバカンス。だが、ホテルの客室で若い女性客が殺害され、偶然第一発見者となったジェーンは、地元警察に疑われる羽目になってしまう。疑いを晴らすべく、魅力的だがいまひとつ信用できかねる自称銀行員のレドヴァースの協力を得て真犯人を捜そうと奔走するが、さらに死体が増え……。エジプトの高級ホテルを舞台に巻き起こる殺人事件を描く、旅情溢れるミステリ。シリーズ第一弾!
  • 白野真澄はしょうがない

    白野真澄はしょうがない

    小説・文芸
    3.7
    1巻740円 (税込)
    小学四年生の「白野真澄」は、強い刺激や予想できない出来事が苦手だ。横断歩道も黒いところを踏むと心に影が差すような気がして、いつも白いところだけを渡って歩いている。なるべく静かに日々を過ごしたいと思っているのだが、翔が転校してきてから、その生活は少しずつ変化していき……(表題作)。頼れる助産師、駆け出しイラストレーター、夫に合わせて生きてきた主婦、恋人への不満を紛らわすように浮気をする女子大生。五人の不器用な「白野真澄」たちが抱える五者五様の生きづらさを、曇りのない眼差しでまっすぐに見つめた傑作短編集。/【目次】名前をつけてやる/両性花の咲くところ/ラストシューズ/砂に、足跡/白野真澄はしょうがない/解説=大矢博子
  • 子供が王様

    子供が王様

    青春時代にテレビのリアリティ番組に夢中になったメラニー。彼女は今や、サミーとキミーという兄妹の母となり、YouTubeで彼らの動画を公開し、何百万人もの視聴者を獲得している。サミーとキミーはキッズインフルエンサーとして有名になり、たくさんのスポンサーがついていた。しかしある日、かくれんぼの最中に六歳のキミーの姿が消えた。誘拐が疑われ脅迫状も届く。金目当てか? 成功者への嫉妬か? 怨恨か? 小児性愛者か? パリ司法警察局が捜査を開始し、メラニーと同世代の警察官で捜査記録官のクララも事件を精査しはじめる。クララもかつては、親に隠れてリアリティ番組を見ていた少女だった。ネット社会で翻弄される人たち……。そしてSNSネイティヴの子供たちの未来を知る人はまだいない……。SNS全盛の現代、子供たちを、そして人々を待ち受ける闇をミステリ的筆致で描いた恐ろしくも予言的な問題作。母親は言う。「我が家では、子供が王様なんです」と。
  • 創られた心 AIロボットSF傑作選

    創られた心

    人工的な心や生命。ゴーレム、オートマトン、ロボット、アンドロイド、ボット、人工知能――人間ではないが人間によく似た機械、人間のために注文に応じてつくられた存在というアイディアは、はるか古代よりわたしたちを魅了しつづけてきた。そしていま、その長い歴史に連なる最新のアンソロジーがここに登場する。ケン・リュウ、ピーター・ワッツ、アレステア・レナルズ、ソフィア・サマターをはじめ、本書収録作がヒューゴー賞候補となったヴィナ・ジエミン・プラサドら期待の新鋭を含む、今日のSFにおける最高の作家陣による16の物語を収録。/【目次】われわれが必要とする「他者」をつくるということ=ジョナサン・ストラーン/働く種族のための手引き=ヴィナ・ジエミン・プラサド/生存本能=ピーター・ワッツ/エンドレス=サード・Z・フセイン/ブラザー・ライフル=ダリル・グレゴリイ/痛みのパターン=トチ・オニェブチ/アイドル=ケン・リュウ/もっと大事なこと=サラ・ピンスカー/ソニーの結合体=ピーター・F・ハミルトン/死と踊る=ジョン・チュー/人形芝居=アレステア・レナルズ/ゾウは決して忘れない=リッチ・ラーソン/翻訳者=アナリー・ニューイッツ/罪喰い=イアン・R・マクラウド/ロボットのためのおとぎ話=ソフィア・サマター/赤字の明暗法=スザンヌ・パーマー/過激化の用語集=ブルック・ボーランダー/謝辞/解説=渡邊利道
  • アリスが語らないことは

    アリスが語らないことは

    大学卒業を数日後に控えたある日、ハリーは父親が事故死したという知らせを受ける。急ぎ実家に戻ると、傷心の美しい継母アリスが待っていた。葬儀の翌日、ハリーは刑事から意外な話を聞かされる。父親は海辺の遊歩道から転落して死亡したが、その前に何者かに殴られていたという。しかしアリスは父の死について話したがらず、ハリーは疑いを抱く。――これは悲劇か、巧妙に仕組まれた殺人か? 過去と現在を行き来する2部構成の物語は、ある場面で、予想をはるかに超えた展開に! 『そしてミランダを殺す』の著者が贈る、圧巻のサスペンス!/解説=吉野仁
  • 10の奇妙な話

    10の奇妙な話

    命を助けた若者に、つらい人生を歩んできたゆえの奇怪な風貌を罵倒され、心が折れてしまった老姉妹。10年の長きにわたり、部屋で安らかに眠り続ける少年。屋敷の敷地内に薄暗い洞窟を持つ金持ち夫婦に雇われて、“隠者”となった男。“蝶の修理屋”を志し、古物店で見つけた手術道具を使って博物館に展示されている標本の蝶を蘇らせようとする少年。家の近くの丘で掘り出した骨を集め、ネックレスを作る少女。――ブッカー賞最終候補作の著者が、日常と異常の境を越えてしまい異様な事態を引き起こした人々を描く、奇妙で愛おしい珠玉の短編集。/【目次】ピアース姉妹/眠れる少年/地下をゆく舟/蝶の修理屋/隠者求む/宇宙人にさらわれた/骨集めの娘/もはや跡形もなく/川を渡る/ボタン泥棒/訳者あとがき/解説=石井千湖
  • 鬼哭洞事件

    鬼哭洞事件

    小説・文芸
    3.7
    1巻1,599円 (税込)
    夏の暑い盛りのある日、私立探偵・野上英太郎の事務所を佐方康之と名乗る依頼人が訪れた。彼は27年前に姿を消した母親と妹を、父に内密で捜しているという。手掛かりは写真一枚のみだが、野上は調査を引き受ける。しかし翌日、康之は死体となって発見された。彼の出身地・鳶笊村へ向かった野上と助手である中学二年生の少年・狩野俊介は、余命幾許もない康之の父が住まう、洞窟内に建てられた奇怪な屋敷を訪れた。そこで俊介は己と同じく推理の才を発揮する不思議な男と出会う――江戸時代から伝わる謎の神楽、佐方家の財産をめぐる確執、神楽のさなかに発生する殺人。少年探偵の成長を縦糸に本格の興趣を凝らす著者の代表作〈狩野俊介〉シリーズ誕生30周年を記念する待望の最新長編!
  • 寄宿学校の天才探偵3 事件を解き明かすときがきた

    寄宿学校の天才探偵3 事件を解き明かすときがきた

    エリンガム事件を調べていたフェントンが、自宅の火事で死亡した。二酸化炭素中毒で死んだハイエス、地下道に閉じ込められたエリー、焼死したフェントン。どれも一見事故だが、スティヴィは納得していなかった。80年前の事件の2人の犠牲者、そして行方不明のアリス。何か決まったパターンがあるはずだ。だがそんな折、アカデミーに嵐が迫る。生徒はすべて退去を命じられるが、思惑のあるスティヴィたちは勝手に居残った。天才少女探偵は過去と現在の謎を解き明かすことができるのか? 寄宿学校を舞台にしたミステリ三部作、ついに完結!
  • わたしの忘れ物

    わたしの忘れ物

    小説・文芸
    3.7
    1巻850円 (税込)
    H大に通う中辻恵麻が、学生部の女性職員から無理矢理に紹介された、大型複合商業施設の忘れ物センター──届けられる忘れ物を整理し、引き取りに来る人に対応する──でのアルバイト。引っ込み思案で目立たない、透明なセロファンのような存在の私に、この仕事を紹介したのはどうして? キーホルダーや手袋など、なぜこんな他愛のない物を引き取りに来るの? 忘れ物の品々とその持ち主との出会い、センターのスタッフとの交流の中で、強張っていた心がゆっくりとほどけていく恵麻だが──。六つの忘れ物を巡って描かれる、心に染みる連作集。/【目次】妻の忘れ物/兄の忘れ物/家族の忘れ物/友の忘れ物/彼女の忘れ物/私の忘れ物/エピローグ/解説=若林踏
  • もう耳は貸さない

    もう耳は貸さない

    メンフィス市警殺人課の刑事の現役時代、わたし、バック・シャッツは357マグナムを手に、強盗や殺人犯を追っていた。しかし引退から数十年、89歳になり、心身ともに弱っていく日々を過ごしている。そんなとき、ラジオ番組のプロデューサーからインタビューの申し込みがあった。かつて逮捕し死刑執行が間近に迫っている殺人犯が、捜査でわたしから暴力的に自白を強要されたと主張しているというのだ。現役時代のわたしは、あの事件で何をしたのか――。大好評『もう年はとれない』のシリーズ最新作登場!
  • 半分世界

    半分世界

    小説・文芸
    3.7
    1巻880円 (税込)
    3年前、会社から帰宅する途中の吉田大輔氏(30代、家族は妻と男児一人)は、電車を降りて自宅に向かうあいだで一瞬にして19329人に増殖した――第7回創元SF短編賞を受賞した「吉田同名」をはじめ、ある日なんの前触れもなく縦半分になった家で、内部が丸見えのまま平然と暮らし続ける一家とその観察に夢中になるギャラリーを描く表題作、すべての住民が白と黒のチームに分かれ、300年にもわたりゲームを続ける奇妙な町を舞台にした「白黒ダービー小史」など全4編を収録。突飛なアイデアと語りの魔術が紡ぎ出す、まったく新しい小説世界。/【収録作】吉田同名/半分世界/白黒ダービー小史/バス停夜想曲、あるいはロッタリー999/解説=飛浩隆
  • 九度目の十八歳を迎えた君と

    九度目の十八歳を迎えた君と

    小説・文芸
    3.7
    1巻779円 (税込)
    通勤途中の駅で見かけた二和美咲は、あのころの、僕が恋をした18歳の姿のまま佇んでいた。それはまぼろしでも他人の空似でもなく、僕が高校を卒業したあとも、彼女は当時の姿のままでずっと高校に通い続けているという。周囲の人々は不思議に感じないようだが、僕だけはいつまでたっても違和感がなくならない。なぜ彼女は高校生の18歳のままの姿なのか。その原因は最初の高校3年生のころにあるはずだと、当時の級友や恩師のもとを訪ね、彼女の身に何が起こっているのか調べ始める。気鋭の作家が描く、心締めつけられる青春と追想のミステリ。/解説=若林踏
  • 五色の殺人者

    五色の殺人者

    小説・文芸
    3.7
    1巻1,699円 (税込)
    高齢者介護施設・あずき荘で働く、新米女性介護士のメイこと明治瑞希(めいじ みずき)はある日、利用者の撲殺死体を発見する。逃走する犯人と思しき人物を目撃したのは五人。しかし、犯人の服の色についての証言は「赤」「緑」「白」「黒」「青」と、なぜかバラバラの五通りだった! ありえない証言に加え、見つからない凶器の謎もあり、捜査は難航する。そんな中、メイの同僚・ハルが片思いしている青年が、最有力容疑者として浮上したことが判明。メイはハルに泣きつかれ、ミステリ好きの素人探偵として、彼の無実を証明しようと奮闘するが……。不可能犯罪の真相は、切れ味鋭いロジックで鮮やかに明かされる! 選考委員の満場一致で決定した、第30回鮎川哲也賞受賞作。/第30回鮎川哲也賞選考経過、選評=加納朋子 辻真先 東川篤哉
  • ジョン・ディクスン・カーの最終定理

    ジョン・ディクスン・カーの最終定理

    小説・文芸
    3.7
    1巻799円 (税込)
    J・D・カー生誕百周年の記念祭に伴い日本に上陸した幻の本――とある未解決犯罪実録集に、カーが解決を示唆する走り書きを残したことによって『カーの設問詩集』と呼ばれている一冊だ。そこには、巨匠は真相に至ったものの、なぜか未解決のままとなっている「ジョン・ディクスン・カーの最終定理」と呼ばれる不可能犯罪の概要が載っていた。この書物を持ち主から借り受けた大学生・友坂は、所属するゼミの教授や友人たちを別荘に集めて推理合戦を楽しむが、彼らは想像しえない“不可能犯罪”の渦中に巻き込まれる。短編「ジョン・D・カーの最終定理」を完全改稿のうえ長編化した傑作ミステリ。/解説=宇田川拓也
  • 時間旅行者のキャンディボックス

    時間旅行者のキャンディボックス

    1967年のイギリスで、4人の女性科学者がタイムマシンの開発に成功し、300年先の未来までの時間旅行が実現した。そして、時間移動を厳格に管理すべく、国家からも独立した〈コンクレーヴ〉と呼ばれる巨大なタイムマシン運用組織が誕生した。時間旅行を独占するのはもちろん、タイムトラベラーが起こした犯罪も、この組織が独自に対処する。だが、タイムトラベルには精神に及ぼす深刻な副作用があった。ある殺人事件に遭遇した女性オデットが〈コンクレーヴ〉に潜入し、事件の調査を進めるうちに、その恐るべき事実が明るみに……異色の時間SF!/解説=堺三保
  • その裁きは死

    その裁きは死

    【ミステリランキング4冠! 第1位『このミステリーがすごい! 2021年版』海外編・第1位〈週刊文春〉2020ミステリーベスト10 海外部門・第1位〈ハヤカワ・ミステリマガジン〉ミステリが読みたい! 海外篇・第1位『2021本格ミステリ・ベスト10』海外編】実直さが評判の離婚専門の弁護士が殺害された。裁判の相手方だった人気作家が口走った脅しに似た方法で。現場の壁にはペンキで乱暴に描かれた数字“182”。被害者が殺される直前に残した謎の言葉。脚本を手がけた『刑事フォイル』の撮影に立ち会っていたわたし、アンソニー・ホロヴィッツは、元刑事の探偵ホーソーンによって、奇妙な事件の捜査にふたたび引きずりこまれて──。年末ミステリランキングを完全制覇した『メインテーマは殺人』に並ぶ、シリーズ第2弾! 驚嘆確実、完全無比の犯人当てミステリ。/解説=大矢博子
  • デス・レター

    デス・レター

    小説・文芸
    3.7
    1巻1,799円 (税込)
    人を探し出してインタビューするのがぼくの仕事だ。もう一つ重要な役割があるけど、それはまだ言わない。ぼくはいま、謎の手紙を届けて回る一人の少女を探している。その手紙は、大切な人(ラヴ)の死を予告する“デス・レター”だという。愛する人の死におびえる者、心当たりのない者、すでに愛する人を失った者。少女の足跡を辿るなかで、ぼくはいつしか奇妙な違和感を覚えるが……。「そのことを話すため、こうしてやってきた。とても大事な話なんだ」破格の想像力が炸裂する、これぞ山田正紀マジック!
  • ニャン氏の憂鬱

    ニャン氏の憂鬱

    小説・文芸
    3.7
    1巻799円 (税込)
    製缶会社の総務部に勤めつつ、余暇にロックバンドで音楽活動をしている茶谷歩くん。ある日、大株主の実業家の秘書が来社した。音楽をやっている社員に会いたいと訪ねてきた、丸山と名乗る秘書はなぜか、黒白の猫を連れている!? 猫缶を開ける時の、“音楽的な響き”についての話が思わぬ方向にそれ、茶谷はかつて経験した、ヨウムが密室からいなくなった不思議な出来事について説明するはめになったが、嬉々としながら丸山と猫がまるで会話をするようにその謎を解いていき──。新たな仲間を加え、ニャン氏の事件簿、パート3は6編収録だニャ。
  • 悪女の品格

    悪女の品格

    小説・文芸
    3.7
    1巻799円 (税込)
    どうして私がこんな目に? めぐみはここ一週間、連続して危険な目に遭っていた。まずは監禁事件。帰宅の途中、突然黒ずくめの男が飛び出してきてマンションの物置に一晩閉じ込められた。次は薬品混入事件。ボディミストの試供品に見せかけた塩酸入り容器を渡され、火傷を負ってしまったのだ。犯人は、めぐみが三股をかけた上に貢がせている男性たちの誰かなのか。彼女自身の過去の罪を仄めかす手紙まで届き危機感を募らせためぐみは、パーティーで知り合った大学准教授とともに犯人を捜し始める。美しく強欲なめぐみを襲う犯人は?! 「悪女」による探偵劇の顛末を描く長編ミステリ。
  • 死んだレモン

    死んだレモン

    小説・文芸
    3.7
    1巻1,300円 (税込)
    酒を飲んで運転し、自損事故で下半身の自由を失ったフィンは、心機一転、ニュージーランド最南端の町へ引っ越す。住居は人里離れたコテージで、26年前にその家に住んでいた少女が失踪していた。彼女が消えてから6週間後、不気味な三兄弟が住む隣のゾイル家の土地から、骨の一部が発見された。住人は逮捕されたが結局未解決となっていた。ゾイル家の関わりは明らかなのに証拠がない場合、どうすれば? 事件を詳しく調べ始めるフィン。だが5か月後、彼は三兄弟に命を狙われ……。最後の最後まで読者を翻弄するナイオ・マーシュ賞新人賞受賞作。/解説=吉野仁
  • 黄色い部屋の謎【平岡敦訳】

    黄色い部屋の謎【平岡敦訳】

    高名な科学者スタンガルソン教授と、令嬢マティルドの住むグランディエ城の離れの一室で事件は起こった。内側から鍵をかけられた完全な密室、《黄色い部屋》から聞こえた助けを求める女性の悲鳴。ドアを壊して入った者たちの見たものは、血の海のなかに倒れたマティルドの姿だった。襲撃者はどこに消えたのか? そしてさらに続く怪事件。その謎に挑んだのは、18歳の新聞記者ルルタビーユだった。パリ警視庁の名警部ラルサンと謎解きを競い合いつつたどり着く奇怪な事件の真相は? 密室ミステリの名品として、ミステリファン必読の古典となった傑作。/解説=戸川安宣
  • ビール職人のレシピと推理

    ビール職人のレシピと推理

    ビールで知られるアメリカの小さな町レブンワース。ドイツのバイエルン地方に似たこの町に、今年もオクトーバーフェストの開催が迫っていた。ビール職人のわたしは、別居中の夫と離婚するか悩みながらも、ブルワリー〈ニトロ〉で新作のビールの開発に精を出しているところ。そんな中、ビールをテーマにしたドキュメンタリー映画がレブンワースで撮影されることに。しかし、オクトーバーフェスト前日の夜、会場近くで映画の関係者が殺されているのが見つかって……。愉快でおいしいビール・ミステリ第2弾!
  • 魔法のサーカスと奇跡の本

    魔法のサーカスと奇跡の本

    図書館員のサイモンの元へ、未知の書籍商から送られてきた一冊の本。それは18世紀のサーカス団長が書いた日誌だった。姿を隠す術を使う少年とマーメイドの少女、少年にタロット占いを教える予言者。さまざまな人物が登場し、ところどころに挿絵がある。そしてなぜか、表紙の裏に母が子供のころに亡くなった祖母の名が記されていた。この本によって、サイモンは祖母と母親を含む母方の女性が、いずれも7月24日に溺死していたと知る。そんなとき、6年以上も家を空けていた妹のエノーラが突然帰ってきた。妹は一心不乱にタロットカードをめくっている。入水自殺する前の母と同じように。一族には死の呪いがかけられており、妹の身が危ないのでは――。サイモンは本を手がかりに家族の秘密を探り始める。
  • 007/カジノ・ロワイヤル【白石朗訳】

    007/カジノ・ロワイヤル【白石朗訳】

    イギリスが誇る秘密情報部で、ある常識はずれの計画がもちあがった。ソ連の重要なスパイで、フランス共産党系労組の大物であるル・シッフルを打倒せよ。彼は党の資金を使いこんで窮地に追いこまれ、高額のギャンブルの儲けで一挙に挽回しようとしていた。それを阻止し嘲笑の的に仕立てて破滅させるために、秘密情報部からカジノ・ロワイヤルにジェームズ・ボンドが送りこまれる。冷酷な殺人をも厭わない、ダブル0の称号――007のコードをもつ男。巨額の賭け金が動く緊迫の勝負の裏で密かにめぐらされる陰謀。007初登場作を新訳でリニューアル。/解説=杉江松恋
  • 銀河核へ 上

    銀河核へ

    故郷を失った地球人類は、多様な種族が共存する銀河共同体(GC)に加盟を許され、弱小種族ながら繁栄を享受していた。宇宙船〈ウェイフェアラー〉は、超光速航行のためのワームホール、通称“トンネル”建設専門の作業船である。多種族混成の寄せ集め乗組員とつぎはぎだらけのこの中古船に、GC政府から突如舞い込んだ大仕事──銀河系中心部(コア)への新航路となる長距離トンネルを掘れ、というのだ! かくして彼らは、未踏の宙域への長い長い航海に乗り出した。個人出版から熱狂的な人気を博し、ヒューゴー賞、クラーク賞候補となった傑作スペースオペラ!
  • ピーター卿の事件簿

    ピーター卿の事件簿

    ピーター・デス・ブリードン・ウィムジイ卿は十五代デンヴァー公爵の次男。クリケットの名手にしてワイン通、書物蒐集と音楽、そして犯罪の探究を趣味とする貴公子である。クリスティと並び称されるミステリの女王セイヤーズが創造したピーター卿は、従僕を連れた優雅な青年貴族として世に出たのち、作家ハリエット・ヴェインとの大恋愛を経て人間として大きく成長し、古今の名探偵の中でも屈指の魅力的な人物となった。本書はその貴族探偵の活躍する中短編から「不和の種、小さな村のメロドラマ」等、代表的な秀作7編を選んだ作品集である。【収録作】「鏡の映像」/「ピーター・ウィムジイ卿の奇怪な失踪」/「盗まれた胃袋」/「完全アリバイ」/「銅の指を持つ男の悲惨な話」/「幽霊に憑かれた巡査」/「不和の種、小さな村のメロドラマ」/解説=戸川安宣
  • クロイドン発12時30分

    クロイドン発12時30分

    小説・文芸
    3.7
    1巻1,018円 (税込)
    チャールズは切羽詰まっていた。父から受け継いだ会社は不況のあおりで左前、恋しいユナは落ちぶれた男の許へ来てはくれまい。母の弟アンドルーに援助を乞うも、駄目な甥の烙印を押されるばかり。チャールズは考えた。叔父の命か、自分と従業員全員の命か。これは「無用な一つの命」対「有用な多くの命」の問題だ。我が身の安全を図りつつ遺産を受け取るには――念入りに計画を立て、実行に移すチャールズ。快哉を叫んだのも束の間、フレンチ警部という名の暗雲が漂い始める。計画はどこから破綻したのか。『樽』と並ぶクロフツの代表作、新訳決定版。/解説=神命明
  • 少女の時間

    少女の時間

    小説・文芸
    3.7
    1巻815円 (税込)
    月刊EYESの小高直海経由で、ある未解決事件を調べ始めた刑事事件専門のフリーライター・柚木草平。2年前、東南アジアからの留学生支援のボランティアをしていた女子高校生が殺害され、都内の神社で発見された事件だ。しかし、話を聞き始めた翌日に、ボランティア施設と同じビルにある雑貨店の店員が急死してしまう。事故か殺人か、2年前の事件との関連を疑う柚木だが……。当時から女子高校生殺害事件を追う所轄の女性刑事、ビルオーナーの母と娘など、調査で出会う女性は美女ばかり。二つの事件に隠された真実にたどりつけるのか――。“永遠の38歳”柚木草平の軽やかな推理。/解説=大矢博子
  • カムパネルラ

    カムパネルラ

    小説・文芸
    3.7
    1巻999円 (税込)
    16歳のぼくを置いて母は逝った。宮沢賢治研究に生涯を捧げた母は、とりわけ『銀河鉄道の夜』を熱心に読み込み、否定されている第四次改稿版の存在を主張していた。遺言に従って花巻へ散骨に訪れたぼくは、土砂降りのなか気がつくと、昭和8年9月21日に転移していた。賢治が亡くなる2日前だ。いまなら賢治の死を阻止できるかもしれない――その一念でたどり着いた賢治の家でぼくを迎えたのは、早逝したはずの妹トシと、彼女の娘「さそり」だった。永遠に改稿され続ける小説、花巻を闊歩する賢治作品の登場人物たち。『銀河鉄道の夜』をモチーフに時間と物語の枠を超える傑作長編。/解説=牧眞司
  • リガの犬たち

    リガの犬たち

    スウェーデン南部の海岸に、一艘のゴムボートが流れ着いた。中には、二人の男の死体が抱き合うように横たわっていた。共に射殺。身に付けた高価なスーツからするに漁師や船員ではなさそうだったが、身元を示すような物は何もなく、ボートには製造元すら書かれていなかった。彼らはいったい何者なのか? 検死医の報告によれば、どうやら海の向こう、ソ連か東欧の人間らしいのだが……。小さな田舎町の刑事に過ぎないヴァランダーは、思いもよらない形でこの国境を超えた事件の主役を演じることになるのだった! 話題のスウェーデン警察小説、第2弾。
  • 禁忌

    禁忌

    ドイツ名家の御曹司ゼバスティアンは、文字のひとつひとつに色を感じる共感覚の持ち主だった。ベルリンにアトリエを構え写真家として大成功をおさめるが、ある日、若い女性の誘拐・殺人容疑で緊急逮捕されてしまう。取り調べの際、捜査官に強要されて殺害を自供したゼバスティアンを弁護するため、ベテラン刑事弁護士ビーグラーが法廷に立つことになった。緊迫感に満ち満ちた裁判の行方と、あらゆる者の想像を絶する驚愕の真相とは。『犯罪』で2012年本屋大賞翻訳小説部門第一位に輝いた著者が「罪とは何か」を真摯に問いかけた恐るべき問題作。
  • 退職刑事1

    退職刑事1

    小説・文芸
    3.7
    1巻662円 (税込)
    かつては硬骨の刑事、今や恍惚の刑事になりかかった父親が、捜査一課の現職刑事である息子の家を頻々と訪れる。五人いる息子のうち、唯一同じ職業を選んだ末っ子から現場の匂いを感じ取りたいのだろう。その息子が目下捜査中の事件について話を始めると、父親はあれこれと突っ込みを入れ、あげく真相を引き出してしまうのだった……。記念すべき第一作「写真うつりのよい女」をはじめ、推理の過程が秀逸な「ジャケット背広スーツ」など、七編を収録。国産の《安楽椅子探偵小説》定番中の定番として揺るぎない地位を占める、名シリーズ第一集。/【収録作】「写真うつりのよい女」/「妻妾同居」/「狂い小町」/「ジャケット背広スーツ」/「昨日の敵」/「理想的犯人像」/「壜づめの密室」/あとがき=都筑道夫/解説=法月綸太郎
  • Genesis 一万年の午後

    Genesis 一万年の午後

    創刊号はベテラン堀晃を筆頭に、松崎有理、宮内悠介、高山羽根子、倉田タカシなど現在の日本SF界を牽引する俊英のほか、次世代を担う新鋭・久永実木彦、ライトノベル界で活躍する秋永真琴・宮澤伊織の新作短編を収録。日本SFの新たな潮流を創るオリジナル・アンソロジー誕生。【収録作】久永実木彦「一万年の午後」/高山羽根子「ビースト・ストランディング」/宮内悠介「ホテル・アースポート」/加藤直之 エッセイ「SFと絵」/秋永真琴「ブラッド・ナイト・ノワール」/松崎有理「イヴの末裔たちの明日」/吉田隆一 エッセイ「SFと音楽」/倉田タカシ「生首」/宮澤伊織「草原のサンタ・ムエルテ」/堀晃「10月2日を過ぎても」
  • 魔法無用のマジカルミッション

    魔法無用のマジカルミッション

    (株)MSIのマーケティング部長ケイティは退屈していた。魔法の悪用を企てる輩に勝利をおさめたのはいいが、競争相手のいない市場でのマーケティングなど、サルでもできる。そんなとき、魔力を失ったのを好機と、魔力をもつ者が読むと正気を失う古写本の解読にいそしんでいたオーウェンが、とんでもないことに気づいた。権力への渇望を生み出し、他者を支配する力を与える危険な石〈月の目〉が、こともあろうにニューヨークのティファニーに現れたというのだ。放っておけば、世界中が大混乱に陥ってしまう。オーウェンはケイティとともに追跡を開始する。大人気シリーズ第6弾、セカンド・シーズン開幕。
  • 掠奪都市の黄金

    掠奪都市の黄金

    古代兵器の暴走によりロンドンが炎上して二年あまり、元ロンドンの見習い史学士のトムは、ヘスターと共に飛行船を飛ばしていた。だが、戦闘飛行船に攻撃され不時着した北の氷原で、移動都市アンカレジに拾われたことから、ふたりの運命は急転する。アンカレジを支配する美少女とトムの仲に嫉妬し、ひとり飛び立ったヘスターを待ち受ける罠。残されたトムにつきまとう謎の少年。最終戦争で文明が荒廃した遙かな未来、都市淘汰主義に則り、移動しながら食ったり食われたりを繰り返す都市と、それに反発する反移動都市同盟が争う奇怪な世界でたくましく生きる、トムとヘスターの冒険第2弾。星雲賞受賞の『移動都市』続編。
  • 不思議の国の少女たち

    不思議の国の少女たち

    そこはとても奇妙な学校だった。入学してくるのは、妖精界や菓子の国へ行った、不思議の国のアリスのような少年少女ばかり。彼らは戻ってはきたものの、もう一度彼らの“不思議の国”に帰りたいと切望している。ここは、そんな少年少女が現実と折り合っていくすべを教える学校なのだ。死者の殿堂に行った少女ナンシーも、そんなひとりだった。ところが死者の世界に行ってきた彼女の存在に触発されたかのように、不気味な事件が起き……。不思議の国のアリスたちのその後を描いた、ヒューゴー、ネビュラ、ローカス賞受賞のファンタジー3部作開幕。
  • 遭難信号

    遭難信号

    アイルランドの小さな町で、ハリウッドを夢見て脚本を書き続けてきたアダム。恋人のサラが仕事でバルセロナに出張し、まったく連絡がとれなくなってしまう。だが出発から数日後、アパートにサラのパスポートが郵送されてくる。それには「ごめんなさい――S」とサラの字で書かれた付箋が貼ってあったが、封筒の文字は別人のものだった。彼女に何があったのか? アダムは恋人を追い、手がかりをもとに地中海クルーズ船に乗り込む。千以上もの客室を持つ豪華客船で暴かれる、予想外の真実。巧みな構成力と謎解きの妙味を味わえる衝撃のサスペンス!/解説=穂井田直美
  • ひとめあなたに…

    ひとめあなたに…

    小説・文芸
    3.7
    1巻850円 (税込)
    昨日、女子大生の圭子は最愛の恋人・朗から、突然の別れを告げられた。自分は癌にかかっていて余命いくばくもない、というのだ。茫然自失する彼女の耳に、同時にこんなニュースもとどく。“1週間後、地球に隕石が激突する。人類に逃げ延びる道はない”。――圭子は決意した。もういちどだけ、別れていった朗に会いに行こう。そして練馬の家から、彼の住む鎌倉をめざし、彼女は徒歩で旅をはじめたのだった。道中で圭子が出会う4人の物語を織りこんで紡がれる名作破滅SF。――来週、地球が滅びるとしたら、あなたはどうやって過ごしますか?/解説=東浩紀
  • 007/薔薇と拳銃【井上一夫訳】

    007/薔薇と拳銃【井上一夫訳】

    英国秘密情報部の腕利きエージェント、007ことジェームズ・ボンド。祖国の平和と安寧のため、世界を股にかけて危険な任務を遂行する。パリ郊外の静かな森に隠れ潜むソ連の情報機関を破壊する「薔薇と拳銃」、ジャマイカで荘園主夫妻を殺害した、凶悪なナチの残党の男を暗殺する「読後焼却すべし(フオー・ユア・アイズ・オンリー)」、ローマからベニスに通じる麻薬密輸ルートを追跡する「危険」、セーシェル諸島のサンゴ礁を舞台に、アメリカ人の富豪の死を描いた「珍魚ヒルデブランド」、植民地総督がボンドに語る、一組のカップルの数奇な運命「ナッソーの夜」の全5編を収録。
  • ハロー、アメリカ

    ハロー、アメリカ

    エネルギー問題が引金となった経済破綻により、21世紀初頭、アメリカ合衆国は崩壊し放棄され、さらには世界的な気候制御の失敗によって砂漠と化した。そして1世紀が過ぎたある日、蒸気船に乗った小規模な探険隊がイギリスを出港し、ニューヨークに上陸する。密航した21歳の青年は、自分がこの国の新しい支配者、第45代大統領となることを夢見るが……。わずかな残存者のいる諸都市を探訪し、アメリカの夢と悪夢の残滓に邂逅した探険隊の記録を通じて、予言者バラードが辛辣に描き出す強烈な未来像!
  • 許されざる者

    許されざる者

    国家犯罪捜査局の元凄腕長官ラーシュ・マッティン・ヨハンソン。脳梗塞で倒れ、一命はとりとめたものの、右半身に麻痺が残る。そんな彼に主治医の女性が相談をもちかけた。牧師だった父が、懺悔で25年前の未解決事件の犯人について聞いていたというのだ。9歳の少女が暴行の上殺害された事件。だが、事件は時効になっていた。ラーシュは相棒だった元捜査官や介護士を手足に、事件を調べ直す。犯人をみつけだし、報いを受けさせることはできるのか。スウェーデンミステリ界の重鎮による、CWA賞、ガラスの鍵賞など5冠に輝く究極の警察小説。/解説=杉江松恋
  • 湖底のまつり

    湖底のまつり

    小説・文芸
    3.7
    1巻712円 (税込)
    傷心を癒す旅に出た若い女性香島紀子は、東北地方の山間の村で、急に水量が増した川の岩場に取り残される。岸に戻ろうと水に入った紀子は流れに呑まれそうになるが、ロープが投げられ辛うじて救出された。助けてくれたのは、土地の若者埴田晃二で、その夜晃二の家に泊まった紀子は彼に抱かれる。翌朝目覚めると晃二の姿はなかった。村祭で賑わう神社に行き、村人に尋ねると晃二はひと月前に毒殺されたと告げられた。では彼女を助け、晃二と名乗った人物は誰なのか? 文学的な香気漂う描写の陰から、著者が仕掛けた謎が妖しく浮かび上がる……?!/解説=綾辻行人
  • 声

    声

    クリスマスシーズンで賑わうレイキャヴィクのホテルの地下室で、一人の男が殺された。ホテルの元ドアマンだったという地味で孤独な男は、サンタクロースの扮装でめった刺しにされていた。捜査官エーレンデュルは捜査を進めるうちに、被害者の驚愕の過去を知る。一人の男の栄光、悲劇、転落……そして死。自らも癒やすことのできない傷をかかえたエーレンデュルが到達した悲しい真実。全世界でシリーズ累計1000万部突破。翻訳ミステリー大賞・読者賞をダブル受賞。家族の在り方を描き続ける著者の、『湿地』『緑衣の女』に続くシリーズ第3弾。
  • 名探偵の証明

    名探偵の証明

    小説・文芸
    3.7
    1巻794円 (税込)
    そのめざましい活躍から、1980年代には推理小説界に「新本格ブーム」までを招来した名探偵・屋敷啓次郎。行く先々で事件に遭遇するものの、ほぼ十割の解決率を誇っていた――。しかし時は無情にもすぎて現代、60代となったかつてのヒーローはある事件で傷を負い、ひっそりと暮らしている。そんな屋敷のもとを、元相棒が訪ねてきた。資産家一家に届いた脅迫状の謎をめぐり、探偵業の傍らタレントとしても活躍している蜜柑花子と対決しようとの誘いだった。人里離れた別荘で巻き起こる密室殺人、さらにその後の屋敷の姿を迫真の筆致で描いた長編ミステリ。第23回鮎川哲也賞受賞作。/解説=村上貴史
  • 死のオブジェ

    死のオブジェ

    画廊で殺されたアーティスト。胸の上には一枚のカードがタイトルのように「死」と告げていた。NY市警には、同じオーナーの画廊で12年前に起きた猟奇殺人事件との関連を示唆する手紙が届く。切り刻まれ、オブジェとして展示されたアーティストとダンサーの死体。捜査を担当したマーコヴィッツは、容疑者の自白を信じていなかった。マロリーの再捜査は関係者たちの秘密を容赦なく暴き、閉ざされた過去をこじ開ける。娘の死と同時に失踪した画家の行方は? 膨大に遺されたマーコヴィッツのメモが指し示す真犯人は? 伏魔殿のようなアート業界に踏み込んだマロリーに、市警を牛耳る何者かの捜査妨害が……シリーズ第3弾!/解説=穂井田直美
  • 薔薇の女

    薔薇の女

    小説・文芸
    3.7
    1巻662円 (税込)
    フィリップ・モリスをひとつ――紙幣と共に差し出された名刺が、映画女優を夢みるシルヴィーに運命の訪れを告げていた。ささやかな贅沢で祝したその夜更け、自室の扉を叩く音に応じた彼女に賦与された未来は、あろうことか首なし屍体となって薔薇の散り敷く血の海に横たわることだった……。そして翌週には両腕を失った第二の、翌々週には両脚を奪われた第三の犠牲者が。明らかに同一犯人と見做される状況にも拘らず、生前の被害者たちに殺害されるに足る共通項を探しあぐね混乱するパリ警視庁。事件を統べる糸〈ドミニク・フランス〉を紡ぎ出してみせる矢吹駆の、鮮やぐ現象学的推理が織り成す、真相という名の意匠とは?/解説=山路龍天
  • 氷の天使

    氷の天使

    キャシー・マロリー。ニューヨーク市警巡査部長。主にコンピュータ・ハッキングで発揮される天才的な頭脳と、張り込みや尾行ができないほどの鮮烈な美貌の持ち主。盗みと逃走に明け暮れ、孤独を友とした幼年時代ゆえに心に深い傷を持ち、感情を他人に見せることはない。彼女には善も悪もない。あるのは目的の遂行だけ。里親である刑事マーコヴィッツが捜査中に殺され、勝手に捜査を引き継いだ彼女は、裕福な老婦人ばかりを狙う連続殺人鬼を追いはじめる。怪しい霊媒、大魔術師の未亡人、自閉的なチェスの天才児……奇矯な人物の絡み合いに隠された真実は? ミステリ史上最もクールなヒロインの活躍を描くシリーズ第1弾!/解説=豊崎由美
  • 名探偵・森江春策

    名探偵・森江春策

    小説・文芸
    3.7
    1巻968円 (税込)
    名探偵や怪人が登場する推理小説に夢中の小学生・森江春策。彼はある日黄昏の車窓から見つけた《電氣世界館》の看板に惹かれたのをきっかけに、謎の館と老紳士を巡る一夜の大冒険を体験した。やがて中学生となった彼は『黒死館殺人事件』に心酔する作家志望の青年と“存在しない13号室”の謎に挑む。その後も大学の級友の依頼で安楽椅子探偵となって下宿館の密室殺人の真相を見抜き、新聞記事の取材で訪れた廃ホテルの生首の謎を解く――心優しい少年が大人になる間に遭遇し解決してきた数々の不可能犯罪を年代順に収めた、ある名探偵のクロニクル。多彩なシチュエーションとトリックの限りを尽くしたマニア必読の一冊!/解説=太田忠司
  • 墓標都市

    墓標都市

    旧文明を滅ぼした〈大惨事〉から数百年。多くの人々は地上を嫌い、各地に巨大な地下都市国家を築いて暮らしていた。その一つ、ヴィクトリア朝風の階級社会が栄えるリコレッタでは、失われた過去の知識は重大なタブーとされ、政府に厳しく管理されている。そんな中、〈プロメテウス〉なる謎の計画に携わる歴史学者が何者かに殺された。女性捜査官マローンは新米の相棒とともに捜査を始めるが、上層部から妨害が入る。一方、貴族社会の裏側に出入りする洗濯娘ジェーンは殺人現場に遭遇し、謎めいた男アルノーと出会って事件に巻き込まれてゆく……。
  • 風ヶ丘五十円玉祭りの謎

    風ヶ丘五十円玉祭りの謎

    小説・文芸
    3.7
    1巻682円 (税込)
    夏祭りにやって来た、裏染天馬と柚乃たち風ヶ丘高校の面々。たこ焼き、かき氷、水ヨーヨー、どの屋台で買い物してもお釣りに五十円玉が含まれるのはなぜ? 名作『競作 五十円玉二十枚の謎』をモチーフに挑んだ表題作ほか、“若き平成のエラリー・クイーン”が日常の謎に挑戦。学食のすぐ外に放置されていたどんぶりの謎を鮮やかに解く「もう一色選べる丼」、吹奏楽部内でのトラブルを描く「針宮理恵子のサードインパクト」、さらに天馬の妹・鏡華の華麗な謎解きを加えた全5編。『体育館の殺人』『水族館の殺人』に続くシリーズ第3弾は、痛快推理連作集。/解説=村上貴史
  • ウサギの天使が呼んでいる

    ウサギの天使が呼んでいる

    小説・文芸
    3.7
    1巻662円 (税込)
    上司とのトラブルで会社を辞めた深町さくら。彼女は再就職をするまで、兄・ユリオの家に転がり込み、ショッピングサイト《ほしがり堂》を経営する彼の仕事を手伝うことに。節操なく色々なモノをほしがり、方々から集めたガラクタ(お宝)をほしい人に売るユリオ。そんな彼がほしがるモノをゲットしに行くと、なぜか決まって事件に巻き込まれてしまう! 身元不明のゾンビの死体の謎、ゴミ屋敷に隠された秘密など、ほしがりの兄と苦労人の妹がお宝をめぐる数々の事件に挑む。〈浜村渚の計算ノート〉シリーズの著者が描くポップな連作ミステリ。
  • 刺青の殺人者

    刺青の殺人者

    全身の骨が折られ、血が抜かれた若い女性の遺体が、ライプツィヒの貯水池で見つかった。娘の遺体の確認にベルリンからやってきた母ミカエラは、自分一人でも娘が殺された理由をつきとめ、姉と一緒に家出したまま行方不明のもうひとりの娘を捜し出そうと堅く心に決めていた。事件を担当する上級警部ヴァルターは、ともすれば暴走しようとするミカエラに手を焼きつつ調べを進める。一方ウィーンの弁護士エヴェリーンは、女性殺害の嫌疑をかけられた医師からの弁護依頼を受けていた。『夏を殺す少女』続編。ドイツで爆発的な人気を博した話題作登場。
  • ブラウン神父の知恵

    ブラウン神父の知恵

    逆説の論理の魔術師チェスタトンを代表する、名シリーズの第2集。トリックの凄みでは、名作揃いの巨匠チェスタトン作品のなかでもトップクラスに位置する「通路の人影」、ポオの「盗まれた手紙」にも比肩する「銅鑼の神」、仮装舞踏会を舞台に神父の心理試験反対論を織りまぜた「機械のあやまち」など、いずれ劣らぬ名作12編を収録する。小柄で不恰好、手にした帽子と蝙蝠傘をまるで大荷物のように扱いかねている――とても名探偵とは思えない外見のブラウン神父が明かす事件の真相は、読む者の度肝を抜く!【収録作】「グラス氏の失踪」「泥棒天国」「イルシュ博士の決闘」「通路の人影」「機械のあやまち」「シーザーの頭」「紫の鬘」「ペンドラゴン一族の滅亡」「銅鑼の神」「クレイ大佐のサラダ」「ジョン・ブルノワの珍犯罪」「ブラウン神父のお伽噺」/解説=巽昌章
  • コードネーム・ヴェリティ

    コードネーム・ヴェリティ

    第二次世界大戦中、ナチ占領下のフランスでイギリス特殊作戦執行部員の若い女性がスパイとして捕虜になった。彼女は親衛隊大尉に、尋問をやめる代わりに、イギリスに関する情報を手記にするよう強制され、インクと紙、そして二週間を与えられる。その手記には、親友である補助航空部隊の女性飛行士マディの戦場の日々が、まるで小説のように綴られていた。彼女はなぜ物語風の手記を書いたのか? さまざまな謎がちりばめられた第一部の手記。驚愕の真実が判明する第二部の手記。そして慟哭の結末。最後の最後まで読者を翻弄する圧倒的な物語!
  • 最良の嘘の最後のひと言

    最良の嘘の最後のひと言

    小説・文芸
    3.7
    1巻641円 (税込)
    検索エンジンとSNSで世界的な成功を収めた企業・ハルウィンには、超能力研究の噂があった。それを受け、ハルウィンはジョーク企画として「4月1日に年収8000万で超能力者をひとり採用する」という告知を出す。そして審査を経て、自称超能力者の7名が3月31日の夜に街中で行われる最終試験に臨むことに。ある目的のために参加した大学生・市倉は、同じ参加者の日比野という少女と組み、1通しかない採用通知書を奪うため、策略を駆使して騙し合いに挑む。『いなくなれ、群青』、〈サクラダリセット〉の著者が贈る、ノンストップ・ミステリ。/解説=大森望
  • ペナンブラ氏の24時間書店

    ペナンブラ氏の24時間書店

    失業中だったぼくが、ふとしたきっかけで働くことになった〈ミスター・ペナンブラの二十四時間書店〉は変わった店だった。まったく繁盛していないのに店名どおり24時間営業で、梯子つきの高い高い棚には、Google検索でもヒットしない謎の本がぎっしり詰まっているのだ。どうやら暗号で書かれているらしいそれらの本の解読に、ぼくは友人たちの力を借りてこっそり挑むが、それは五百年越しの謎を解き明かす旅の始まりだった──すべての本好き、読書好きに贈る冒険と友情、その他もろもろ盛りだくさんの物語。全米図書館協会アレックス賞受賞作。/解説=米光一成
  • 深い穴に落ちてしまった

    深い穴に落ちてしまった

    小説・文芸
    3.7
    1巻1,527円 (税込)
    北には山脈が横たわり、海ほどもある湖をぐるりと囲んでいる森。そのまん中に穴がひとつ、口をあけている。ある日、大きな兄と小さな弟がその穴に落ちてしまった。深さおよそ7メートルの穴からどうしても出られず、何か月も木の根や虫を食べて極限状況を生きのびようとする。外界から遮断された世界で、弟は現実と怪奇と幻想が渾然一体となっためくるめく映像を見はじめる……。どうして兄弟の名前と年齢が明かされないのか。なぜ章番号が素数のみなのか。文章に織り交ぜられた不思議な暗号が示すものとは。著者によって綿密に構成され、さまざまな寓意に彩られた物語は、読後、驚愕とともに力強い感動をもたらす。暗黒時代を生きる大人のための寓話。
  • 福家警部補の報告

    福家警部補の報告

    小説・文芸
    3.7
    1巻968円 (税込)
    天才的技倆を持った漫画家と彼女を潰しにかかる出版社の辣腕営業部長、もとは同人誌で合作していた二人が不幸な結末を迎える「禁断の筋書」、ヤクザが仲間割れのあげく相討ちしたように偽装された殺害現場に佇んでいた栗山比奈が目撃証言を拒む理由とは……「少女の沈黙」、車椅子の妻をいたわる夫、息子なきあと一見穏やかな日々を過ごしている老夫婦が悪党どもを爆弾で吹き飛ばし、官憲の捕縛を逃れて痛快なメッセージをよこす「女神の微笑」、以上3編を収録。『福家警部補の挨拶』『福家警部補の再訪』に続く、倒叙形式の本格ミステリ第3集。/解説=森谷明子
  • 死体は笑みを招く

    死体は笑みを招く

    ドイツ、2006年6月。オペル動物園で左腕と左足が切断された死体が発見される。首席警部オリヴァーと相棒のピア、そして捜査課のメンバーたちが乗り出し、死んでいたのは高校教師で環境保護活動家のパウリーだと判明する。彼はたくさんの生徒たちから慕われていたが、同時に動物園付近の道路建設による環境破壊や動物園の動物虐待を批判し、さまざまな人間に憎まれていた。捜査が進めば進むほど、パウリーを殺す動機を持つ者が浮上する。さらにピアに危険が迫り……。謎また謎の展開と緻密極まる見事な伏線。リーダビリティに溢れた傑作警察小説!
  • 修道女フィデルマの叡智 修道女フィデルマ短編集

    修道女フィデルマの叡智 修道女フィデルマ短編集

    法廷弁護士にして裁判官の資格を持つ美貌の修道女フィデルマが、もつれた事件の謎を痛快に解き明かす傑作短編集。巡礼として訪れたローマの教会で、聖餐杯のワインを飲んだ若者が急死。居あわせたフィデルマが急遽謎を解く「聖餐式の毒杯」、殺人の疑いをかけられ窮地に陥った幼なじみを救うべく奔走する「ホロフェルネスの幕舎」、偶然立ち寄った宿の幽霊騒動に巻きこまれる「旅籠の幽霊」、アイルランドの大王(ハイ・キング)の王位継承をめぐる事件に挑む「大王の剣」、アイルランド代々の大王の廟所で起きた不可解な殺人を解決する「大王廟の悲鳴」という、バラエティ豊かな5編を収録。/解説=村上貴史
  • 鳥はいまどこを飛ぶか

    鳥はいまどこを飛ぶか

    小説・文芸
    3.7
    1巻999円 (税込)
    この小説は、最初の二節と最終の二節以外のaからlの配列を任意に変更して読んで下さって結構です――各章の間を自由に飛翔する鳥を異なる角度から追うことによって無数の物語展開を体験できる、実験精神に満ちた表題作の他、三島由紀夫・安部公房らに高く評価された異色作「X電車で行こう」、夜行列車で殺人を目撃した男の奇妙な一晩を描く「赤い貨物列車」、生きた首を拾った男が辿る数奇な運命「首狩り」など全10篇を収録。「季刊NW-SF」創刊、サンリオSF文庫創刊に際し先鋭的なSFや前衛文学の紹介に尽力、創作・評論両面で輝かしい軌跡を残す巨人による幻の傑作が甦る。/解説=高橋良平
  • うそつきの娘

    うそつきの娘

    うぶめに気に入られ、正式に妖怪の子預かり屋となった弥助。妖怪除けの札に悩まされるあかなめの親子や、母を捜す健気な子猫の妖怪りん、千弥を婿にと望む華蛇族のわがままな姫君初音など……。養い親である千弥の助けも借り、弥助は次々とやってくる妖怪達の問題を解決していく。そんなとき、妖怪の子供達が行方不明になるという事件が発生。仲良しの梅の子妖怪梅吉に頼まれ、行方不明の友達を捜しに浅草に行った弥助は、そこで一人の娘に出会った……。妖怪達と少年の交流を描いた、ちょっと怖くて心温まる、お江戸妖怪ファンタジー第2弾。
  • 悪徳小説家

    悪徳小説家

    世界的ベストセラー作家のヘンリー。妻のマルタとは愛し合っていたものの、編集者ベティと愛人関係にあった。しかし彼には、それ以外にも決して明かすことのできない重大な秘密があった。新作が残り20ページまで書き上がったとき、ベティから妊娠したことを告げられる。彼女との待ち合わせ場所に車で赴いたヘンリーは、魔がさしてアクセルを踏み、相手の車を崖から海に突き落としてしまう。しかし、帰宅したヘンリーを驚愕の事実が待ち受けていた……。真実と嘘がちりばめられた、巧緻きわまる長編ミステリ。
  • ヴァイオリン職人の探求と推理

    ヴァイオリン職人の探求と推理

    小説・文芸
    3.7
    1巻1,119円 (税込)
    ジャンニはイタリア・クレモナの名ヴァイオリン職人。ある夜、同業者で親友のトマソが殺害されてしまう。彼は前の週に、イギリスへ“メシアの姉妹”と言われるヴァイオリンを探しにいっていた。それは一千万ドルを超える価値があるとされる、幻のストラディヴァリだった。ジャンニは友人で刑事のグァスタフェステに協力し事件を探り始めるが、新たな殺人が……。虚々実々のヴァイオリン業界の内幕、贋作秘話、緊迫のオークション、知られざる音楽史のエピソード。知識と鋭い洞察力を兼ね備えた名職人が、楽器にまつわる謎を見事に解き明かす!
  • 武蔵野アンダーワールド・セブン―意地悪な幽霊―

    武蔵野アンダーワールド・セブン―意地悪な幽霊―

    小説・文芸
    3.7
    1巻1,731円 (税込)
    「多重迷宮」事件から遡ること二年、南北に分断された、もうひとつの日本。“禁止区域”での壮絶な過去を背負う神子都だが、相棒・颯平と保護者・秀秋に見守られながら女子高生として平穏な毎日を送っている。夏のある日、神子都も所属する地下世界研究会に依頼が舞い込む。女子大学の地下劇場「13シアター」で多発する転落事故の原因を調べて欲しいというのだ。依頼主は四人の女子学生による演劇サークル「ビッチ・バッコス」。しかし調査の最中、四人の中の一人が犠牲者に――。七ツ森神子都が挑むのは究極の階段密室! 横溝正史ミステリ大賞作家による青春ミステリ。
  • 月の夜は暗く

    月の夜は暗く

    「母さんが誘拐された」ミュンヘン市警の捜査官ザビーネは、離れて住む父から知らせを受ける。母親は見つかった――大聖堂で、パイプオルガンの演奏台にくくりつけられて。遺体の脇にはインクの入ったバケツが置かれ、口にはホース、その先には漏斗が。処刑か、なにかの見立てなのか? おまけに父が容疑者として勾留されてしまった。ザビーネは父の嫌疑を晴らすべく、連邦刑事局の腕利き変人分析官の捜査に同行する。そして浮かび上がったのは、ひと月半のあいだに、別々の都市の聖堂で、同様に奇妙な殺され方をした女性たちの事件だった。『夏を殺す少女』の著者が童謡殺人に挑む!
  • 氷の家

    氷の家

    フレッド・フィリプスが走っている……その言葉は八月の静かな午後、さながら牧師のお茶会で誰かが発したおならのように鳴りひびいた。庭師を周章狼狽させたのは、邸の氷室に鎮座していた無惨な死骸――性別は男。だが、胴体を何ものかに食い荒らされたその死骸は、人々の嘔吐を誘うばかりで、いっこうに素姓を明示しようとしない。はたして彼は何者なのか? 迷走する推理と精妙な人物造形が読む者を八幡の藪知らずに彷徨わせ、伝統的な探偵小説に織りこまれた洞察の数々が清冽な感動を呼ぶ。新しい古典と言うにふさわしい、まさに斬新な物語。英国推理作家協会最優秀新人賞受賞作!/解説=巽昌章
  • 妖女のねむり

    妖女のねむり

    小説・文芸
    3.7
    1巻784円 (税込)
    廃品回収のアルバイト中に見つけた樋口一葉の手になる一枚の反故紙。小説らしき断簡の前後を求めて上諏訪へ向かった真一は、妖しの美女麻芸に出会う。目が合った瞬間、どこかでお会いしましたねと口にした真一が奇妙な既視感に戸惑っていると、麻芸は世にも不思議なことを言う。わたしたちは結ばれることなく死んでいった恋人たちの生まれかわりよ。今度こそ幸せになりましょう。西原牧湖だった過去のわたしは、平吹貢一郎だったあなたを殺してしまったの……。前世をたどる真一と麻芸が解き明かしていく秘められた事実とは。名匠が幻想味あふれる物語に仕掛けた本格ミステリの罠。/解説=松浦正人
  • 化身

    化身

    小説・文芸
    3.7
    1巻865円 (税込)
    夏休みに入ったばかりの女子大生・人見操の元に届けられた、差出人不明の保育園と一枚の絵の写真。次いで届いたのはその保育園の近影と、見知らぬ少女のポートレイトだった。次々と届く写真に恐怖を覚え調べていくと、その保育園では19年前、未解決の園児誘拐事件があったらしい。そしてその容疑者の容貌は、操の父に酷似していた。自分は誘拐された園児なのか? 父は誘拐犯なのか? 自分の本当の両親は誰なのか? 巧妙な誘拐トリックと戸籍制度に仕掛けられた驚愕の謎! 第5回鮎川哲也賞受賞作。/解説=大矢博子
  • TOKYO BLACKOUT

    TOKYO BLACKOUT

    小説・文芸
    3.7
    1巻886円 (税込)
    8月24日午後4時、東都電力熊谷支社の鉄塔保守要員1名殺害。午後7時、信濃幹線の鉄塔爆破。午後9時、東北連系線の鉄塔にヘリが衝突、倒壊。さらに鹿島火力発電所・新佐原間の鉄塔倒壊――しかしこれは、真夏の東京が遭遇した悪夢の、まだ序章に過ぎなかった。最後の希望が砕かれたとき、未曾有の大停電が首都を襲う! 目的達成のため暗躍する犯人たち、そして深刻なトラブルに必死に立ち向かう市井の人々の姿を鮮やかに描破した渾身の雄編。気鋭が大きな飛躍を遂げた超弩級のクライシス・ノヴェル!
  • 火葬国風景

    火葬国風景

    小説・文芸
    3.7
    1巻1,018円 (税込)
    銭湯で起きた殺人事件の謎を解く、デビュー作の本格ミステリ「電気風呂の怪死事件」。夜の新宿で男が死んだはずの友人とすれ違ったことに端を発する、幻想的な冒険譚「火葬国風景」。“音楽浴”によって国民を洗脳・支配する独裁国が辿った、皮肉な末路を描く歴史的名作「十八時の音楽浴」。幼少時に離れ離れになった同胞を探す娘の、数奇な探偵行を綴る「三人の双生児」など、唯一無二の奇想に彩られた11編と、作品の背景が語られる珠玉のエッセイを収録。日本SFの先駆者にして、科学知識に基づいた作品を描いた著者の真髄を示す傑作短編集。
  • バスカヴィル家の犬【深町眞理子訳】

    バスカヴィル家の犬【深町眞理子訳】

    名家バスカヴィル家の当主チャールズが怪死を遂げた。激しくゆがんだ表情を浮かべた死体の近くには巨大な犬の足跡があり、土地の者は全身から光を放つ巨大な生き物を目撃していた。それらが示唆するのは、忌まわしい〈バスカヴィル家の犬〉の伝説……。相続人ヘンリーがバスカヴィル家を継ぐことになったが、その身を案じた医師の依頼で、ホームズとワトスンは捜査にあたることに――。寂莫とした荒れ地(ムーア)を舞台に展開する、恐怖と怪異に満ちた事件の行方は? ミステリ史上最高峰の傑作長編。/解題=戸川安宣、解説=小山正
  • わたしのリミット

    わたしのリミット

    小説・文芸
    3.7
    1巻682円 (税込)
    母親と死別した坂崎莉実は、父親と二人暮らしの高校二年生。ある朝目覚めると父親の姿はなく、代わりに「うちの保険証を使って、彼女を莉実として病院へ入院させてほしい」という不可解な書き置きとともに、見知らぬ少女がいた――。本名を名のらず、やむなくリミットと呼ぶことになった少女は、どう見ても年下なのに莉実の身のまわりで起こった奇妙な出来事の話を聞くだけで、見事に謎を解いてしまう。不思議に大人びた彼女は、いったいどこの何者なのだろう? 莉実とリミット、二人の少女が送る、謎に満ちたひと月。心温まる連作ミステリ。/解説=大矢博子
  • 煙の殺意

    煙の殺意

    小説・文芸
    3.7
    1巻662円 (税込)
    問答無用の面白さ、騙される快感!泡坂ミステリのエッセンスが詰まった名作品集。困っているときには、ことさら身なりに気を配り、紳士の心でいなければならない、という近衛真澄の教えを守り、服装を整えて多武の山公園へ赴いた島津亮彦。折よく近衛に会い、2人で鍋を囲んだが……知る人ぞ知る逸品「紳士の園」や、加奈江と毬子の往復書簡で語られる南の島のシンデレラストーリー「閏の花嫁」、大火災の実況中継にかじりつく警部と心惹かれる屍体に高揚する鑑識官コンビの殺人現場リポート「煙の殺意」など、騙しの美学に彩られた8編を収録。/収録作=「赤の追想」「椛山訪雪図」「紳士の園」「閏の花嫁」「煙の殺意」「狐の面」「歯と胴」「開橋式次第」
  • 家政婦は名探偵

    家政婦は名探偵

    ウィザースプーン警部補は医師の死体を前に困りはてていた。名刑事として認められつつある彼だが、無類の好人物ではあるものの、実は捜査の才能は皆無なのだ。警部補の立てた手柄はすべて、屋敷を取り仕切る家政婦ジェフリーズ夫人が先に真相を解明したうえで行う、さりげない誘導のたまものだった。今回の開業医殺害事件でも、苦戦する主を見かねた真の名探偵ジェフリーズ夫人と、屋敷で働く使用人一同からなる探偵団が、解決目指して警部補には内緒で動きだす。ヴィクトリア朝ロンドンを舞台にした、明るく楽しいミステリ・シリーズ第1弾。
  • 半身

    半身

    門をいくつも抜け、曲がりくねった小径をたどった奥にある石の迷宮――ミルバンク監獄。1874年の秋、テムズ河畔にそびえるこの牢獄を慰問のために訪れたわたしは、不思議な女囚と出逢った。19歳のその娘シライナは、監獄じゅうの静けさをかき集めたよりも深い静寂をまとっていた。なぜこんな人が、こんなところに? すると、看守から聞かされた。あの女は霊媒なの。戸惑うわたしの前に、やがて、秘めやかに謎が零れ落ちてくる……。魔術的な筆さばきの物語が終局に至って突きつける、青天の霹靂のごとき結末。サマセット・モーム賞など多くの文学賞に輝く本書は、魔物のように妖しい魅力に富む、絶品のミステリ!
  • 聴き屋の芸術学部祭

    聴き屋の芸術学部祭

    小説・文芸
    3.7
    1巻693円 (税込)
    生まれついての聴き屋体質の大学生、柏木君が遭遇する4つの難事件。芸術学部祭の最中に作動したスプリンクラーと黒焦げ死体の謎を軽快に描いた表題作、結末が欠けた戯曲の謎の解明を演劇部の主演女優から柏木君が強要される「からくりツィスカの余命」、模型部唯一の女子部員渾身の大作を壊した犯人を不特定多数から絞り込んでゆく「濡れ衣トワイライト」、深夜の温泉旅館で二人組の泥棒とともに〈いったいここで何が起こったか?〉を推理する「泥棒たちの挽歌」の4編を収録。第5回ミステリーズ!新人賞佳作入選のデビュー作を皮切りに、文芸サークル第三部〈ザ・フール〉の愉快な面々が謎を解く過程を描いた快作。ユーモア・ミステリ界に注目の新鋭登場!
  • ウィンブルドン

    ウィンブルドン

    キングとツァラプキン。ふたりの若きテニス世界ランカーは、キングの地元オーストラリアの大会で初対戦した。プレースタイルも境遇も異なるふたりは、しかし試合を通じて意気投合する。その友情は、ツァラプキンの身をキングが一家総出で守ったことで揺るぎないものとなった。やがてふたりはともに、ウィンブルドン選手権への出場を果たす。だが、そのテニス世界最高峰の大会では、ある大胆な犯罪計画が実行されつつあった――。青年たちの友情を軸に、白熱する試合と犯罪の行方を描いて手に汗握らす、極上のスポーツ小説にして大傑作ミステリ!

最近チェックした作品からのおすすめ