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16歳のぼくを置いて母は逝った。宮沢賢治研究に生涯を捧げた母は、とりわけ『銀河鉄道の夜』を熱心に読み込み、否定されている第四次改稿版の存在を主張していた。遺言に従って花巻へ散骨に訪れたぼくは、土砂降りのなか気がつくと、昭和8年9月21日に転移していた。賢治が亡くなる2日前だ。いまなら賢治の死を阻止できるかもしれない――その一念でたどり着いた賢治の家でぼくを迎えたのは、早逝したはずの妹トシと、彼女の娘「さそり」だった。永遠に改稿され続ける小説、花巻を闊歩する賢治作品の登場人物たち。『銀河鉄道の夜』をモチーフに時間と物語の枠を超える傑作長編。/解説=牧眞司
...続きを読むPosted by ブクログ 2020年04月10日
レビューを拝見して、知った本です。ありがとうございます。
こういう小説を、ディストピア小説と呼ぶのは、他の方のレビューで初めて知りました。
SF世界になんとか入りこむことはできたのですが、正直、意味がよくわからなかったです。面白くなかったわけではありません。
16歳の主人公のぼくの母親は、宮澤賢...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月20日
⭐︎4.7
「カンパネルラとは何か」作者の山田氏から作中繰り返し、出される命題に、私は一番心打たれた。なぜかはわからないが、そうなのだ。だから、カンパネルラについて少し考えてみようと思う。
カンパネルラとは、賢治が修羅の道を歩まねばならなかった、思慕の相手の具現。あるいは、彼の一番の理解者である妹と...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年03月31日
「何度も改稿される『銀河鉄道の夜』の世界に僕は迷い込んだ」という文庫本の帯の文句が私の眼に飛び込んで来た。それだけで、私は購入を決めた。
山田正紀のSFによる宮沢賢治論のようなので、かなり難解になることは目に見えているのだけど、それもまた良し、48年に渡る賢治ファンとしては、山田正紀の「神狩り」を...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年01月16日
銀河鉄道の夜をこじらせた小説、とでも言えばいいのかな。ともかく、どこに連れて行かれるか分からない展開にアップアップしながらも、何とか読み終えることができました。
この「どこに連れて行かれるか分からない」というのは、単に先の読めない展開、というわけではありません。自分の場合は中盤まで、物語の目的も、...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年03月18日
綺麗な本だなぁと手に取ってみました。
まるっと宮沢賢治オマージュというかリスペクトというかそんな感じの本だった。
教育って洗脳だなぁとは思いますがそもそも国というのはその地域に暮らす人の総意、という事なのである意味自分たちの属する地域に暮らす人間の存続維持のための民意、という事でもあるんですよね、...続きを読む
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