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赤ちゃんがいっぱい
アルバイト先の助産院をリストラされた陽奈は、急場を凌ぐために胎内育児を目的とする〈ハローベイビー研究所〉に就職したが、そこでまたしても奇妙な騒動に巻き込まれる。クリーニングの引換券やくずかごなど、価値のないものばかりが次々と盗まれ、さらに十八年前を再現したかのような赤ちゃん置き去り事件が起きるが、上層部はどうやら事件を警察に届けたくないらしく――いったい研究所内で何が進行しているのか?「伝説のカリスマ助産婦」にして安楽椅子探偵・明楽先生の推理が再び冴える。爽やかなユーモアと伏線の妙を楽しめる長編本格ミステリ、助産婦探偵シリーズ第二弾! -
日本殺人事件
その国に辿り着いたわたしを出迎えてくれたのは、カンノン様のありがたい巨大な微笑だった――。人生を一からやり直すため、長年憧れ続けた日本へ赴いた私立探偵トウキョー・サム。そこは、伝統と現代が奇妙に交錯し、神とホトケ、そしてサムライ・スピリットがいまなお息づく神秘の国であった。異国の風物や習慣に驚嘆し、戸惑いながらも、真のサムライにならんと意気込むトウキョー・サム。そんなサムが遭遇した奇妙なセップク事件、茶室の密室、オイラン見立て連続殺人! 徹底した趣向とアクロバティックな論理の結実が、本格ミステリのさらなる可能性を切り拓いた、山口ミステリの真骨頂。日本推理作家協会賞受賞作。 -
三惑星連合 レンズマン・シリーズ6
人類にレンズがもたらされ銀河パトロール隊が創設される以前、人類は地球を中心に三惑星連合を組織していた。その彼らを危機が襲う。エッドア人があやつる、かつてない超兵器をそなえた海賊艦の攻撃を受けたのだ。その戦いのさなか、人類はさらに、太陽系外の両棲生物ネヴィア人の宇宙艦と初めて遭遇する。三つどもえの戦いの行方は? さらに本巻では、宇宙を二分してきた善と悪の闘いが、はるかアトランティスの時代にまで遡って明かされる。そして、のちに人類を代表するレンズマンとなるキニスン家の歴史は、当時から連綿とつづいていたのだ! スペース・オペラの集大成、完全新訳版。 -
世界が終わるわけではなく
嵐の夜に出会った子猫を連れ帰り、育てていたら、気がつくとソファの隣で背もたれに寄りかかりアイスクリームの容器を抱え、脚を組んでテレビを観ているではないか!(「猫の愛人」)、真面目な青年と、悪さをしながら面白おかしく暮らす彼のドッペルゲンガーの物語(「ドッペルゲンガー」)、事故死した女性が、死後もこの世にとどまり家族を見守ることになる(「時空の亀裂」)等々、12篇のゆるやかに連関した物語集。千夜一夜物語のようでいて、現実世界の不確実性を見せつけてくれる、ウイットブレッド賞受賞作家による、奇妙で魅力的な短篇集。/【目次】1 シャーリーンとトゥルーディのお買い物/2 魚のトンネル/3 テロメア/4 不協和音/5 大いなる無駄/6 予期せぬ旅/7 ドッペルゲンガー/8 猫の愛人/9 忘れ形見/10 時空の亀裂/11 結婚記念品/12 プレジャーランド/訳者あとがき/解説=佐久間文子 -
ザ・ビデオ・ゲーム・ウィズ・ノーネーム
2115年開設のサイト「ザ・ビデオ・ゲーム・ウィズ・ノーネーム」が紹介するのは、不幸にも低評価の烙印を負うこととなった未来のゲームたち。ゲーム依存症の治療のために生まれた「遊べば遊ぶほどつまらなくなる」FPS、コールドスリープ中の宇宙飛行士の退屈しのぎに作られた「夢の中でも遊べるゲーム」……。歴史的珍作・奇作の数々を、ゲーマーたちはどう遊んだのか? 100年にわたる架空のゲーム史を、圧倒的リアリティと軽快な筆致で描きだし、各界から絶賛を浴びた唯一無二の奇書が、単行本未収録エピソード1編を増補しついに文庫化。 -
卯月の雪のレター・レター
読書好きだが八歳年上の姉へのコンプレックスを抱える、おとなしい高校生・小袖。母方の祖母の七回忌で、祖父のもとを訪ねた際に、今春から同じ高校に通うことになる従妹から奇妙な質問をされる。「死んだ人から、手紙って来ると思う?」祖父宛に最近届いたという手紙は不可解な内容だったが、亡くなった祖母が昔に書いたもののようだ。それがなぜ今頃になって? 誰かの悪戯なの? 思い悩んだ小袖は、その手紙の謎をある人物に話すことに……。美しい情景描写が魅力の表題作をはじめ、揺れ動く少女たちの心理を巧みに描いた五編を収録する短編集。/【目次】小生意気リゲット/こそどろストレイ/チョコレートに、躍る指/狼少女の帰還/卯月の雪のレター・レター/解説=紅玉いづき/*本電子書籍は『卯月の雪のレター・レター』(創元推理文庫 新装版 2026年9月30日初版発行)を底本としています。 -
帝都一の下宿屋
時は明治──銀座は南紺屋町に、「静修館」という古いけれど居心地のいい下宿屋がある。大家の梨木桃介はまだ若いが無類の世話好きで、料理をはじめ家事万端を見事にこなす界隈の名物男だった。その働きぶりの前では、下宿人のひとりである小説家の仙道湧水も我が儘を封印し、規則正しく生活するほどだ。そんな静修館には、なにかと謎が持ち込まれる。桃介も愛用する醤油にかけられた偽装疑惑、好条件にもかかわらず借り手が決まらない貸家。「先生なら助けてあげられるかもしれないね」という桃介の一言に促され、湧水は謎解きに奔走するが……。/【目次】永遠の市/障子張り替えの名手/怪しの家/妖怪白湯気 -
名探偵の有害性
かつて、名探偵の時代があった。ひとたび難事件が発生すれば、どこからともなく現れて、警察やマスコミの影響を受けることなく、論理的に謎を解いて去っていく正義の人、名探偵。そんな彼らは脚光を浴び、黄金時代を築き上げるに至ったが、平成中期以降は急速に忘れられていった。……それから20年あまりの時が過ぎ、令和の世になった今、YouTubeの人気チャンネルで突如、名探偵の弾劾が始まった。槍玉に挙げられたのは、名探偵四天王の一人、五狐焚風(ごこたいかぜ)だ。「名探偵に人生を奪われた。私は五狐焚風を絶対に許さない」と語る謎の告発者とは? かつて彼の助手だった鳴宮夕暮(なるみやゆうぐれ)は、風とともに、過去の推理を検証する旅に出る。/解説=青柳美帆子 -
古典アメリカ幽霊譚傑作集
英国ヴィクトリア朝期と同時代のアメリカではいかなる怪談や恐怖譚が嗜まれていたのか。19世紀を代表するゴシック・ロマンの大家N・ホーソーン、アメリカ独自の習俗を短編小説へと昇華したW・アーヴィング、近代怪奇幻想小説の父祖たるE・A・ポオの古典的傑作の新訳のほか、友人への強い恋情と関係の破綻から度重なる怪現象に見舞われた少女時代の想い出を綴る異色作「訪れ」、敬虔なカトリック信仰者の身に起きた悲劇と凄絶な神秘体験を描く「カスバート尼僧の試練」など、ラヴクラフト登場以前、パルプ・マガジン隆盛前にあたる19世紀から20世紀初頭にかけて書かれた滋味豊かな幽霊譚13編。本邦初訳作多数。/【目次】ナサニエル・ホーソーン「灰色の戦士」/ワシントン・アーヴィング「首吊り島からの客」/エドガー・アラン・ポオ「悪魔に首を賭けるな――教訓(モラル)のある物語」/ローズ・テリー・クック「訪れ」/ジェーン・グッドウィン・オースティン「無人の小屋――ある幽霊譚」/ジョン・ウィリアム・デ・フォレスト「太鼓叩きの幽霊」/クララ・レクラーク「水車小屋の幽霊――テキサスの逸話」/サラ・オーン・ジューエット「灰色の男」/ヘンリー・ヴァン・ダイク「白い染み――ある絵の話」/ヘゼカイア・バターワース「ロムニー沼地の古屋敷」/フランク・R・ストックトン「老アップルジョイの幽霊」/マリー・ヴァン・ヴォースト「吹雪の道」/エリザベス・ガーヴァー・ジョーダン「カスバート尼僧の試練」/編者あとがき――幽霊譚から見るアメリカとその歴史 -
乱菊物語
戦乱の室町時代、瀬戸内の美しい海と島々を背景に、羅綾の蚊帳の由縁とともに絢爛たる伝奇絵巻が開かれる。播州の太守赤松家と代官浦上家の確執に端を発し、両家の侍が京を駆け巡る狂騒の美女捜し。御家騒動には室の港に君臨する遊女かげろう御前、幻術を駆使して民を翻弄する幻阿彌法師、果ては一切を謎に包みし海龍王までが運命の糸を縺れさせる――史実や伝説をまじえ文豪が悠揚たる筆致で読者を誘う、永遠に終わることなき物語の愉楽。奔放な想像力が築く谷崎文学の隠れた山嶺が、ここに姿を現す。/解説=東雅夫 -
都筑道夫エッセー集成
ミステリ、SF、時代説など幅広いジャンルで傑作をものした不世出の作家・都筑道夫は、日本版〈エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン〉の初代編集長にして稀代の論客でもあった。その膨大な論考・随筆から入手困難なものをテーマ別にセレクトし全三巻に集成。ミステリ論集となる第一巻には評論集『死体を無事に消すまで』の第一部に加え、日本版EQMMに連載した海外ミステリ紹介コーナー「望遠レンズ」、全「編集ノート」、〈ハードボイルドミステリイ・マガジン〉に連載された「このあいだのツヅキです」などを収録する。/【目次】[PART1 死体を無事に消すまで]推理小説の背景としての都市/気になる言葉/PUZZLER小論/わがミステリーことはじめ/自作を語る/本の話/推理小説について/怪奇小説の三つの顔/なまけもののレポート/[PART2 都筑道夫・イン・EQMM]編集ノート/巻頭言/望遠レンズ/MYSTERY GUIDE みすてり・がいど/探偵小説不作法講座/ふたりで犯罪を/[PART3 辛味亭辞苑]このあいだのツヅキです/辛味亭辞苑/『エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン』編集の弁/三年半/千五百のうしろに/彼らは殴りあうだけではない/孤立のハードボイルド/裏返しのロマンティシズム/名探偵の変貌/ホームズとワトスンの行方/推理小説と犯罪小説/晶文社版『死体を無事に消すまで』あとがき/編者解題 -
わたしが幽霊だった時
季節は夏。昼下がりの林道は家に続いている。歩きながら(事故だわ!)ふいにそう思った。なにかが変。事故に遭ったって思うんだけど、頭がぼやけてて何も思い出せない。気がついたら、ここ歩いてるんだもの。あたしいま何着てるんだろう。わからないから下を見た。体がない! あたしは生垣を通り抜け、ドアを通り抜けて家のなかに入った。宙に浮きながら。部屋じゃ、だいっ嫌いな姉さんや妹たちが相変わらずのけんか。誰もあたしのこと気づきゃしない。あたし、幽霊になっちゃったんだ……でも、なぜ? 現代英国を代表する著者が贈る、おかしくてほろ苦くも暖かい時空を超えた物語。/解説=金原瑞人 -
星天の兄弟
ある王国の田舎の村に高潔な学者が住んでいた。学者には母親のちがう息子が二人おり、兄は賢く弟は美しかった。ある時、王国の第二王子が学者の評判を聞きつけ、自分の家庭教師にと招いた。王子は聡明で学者も喜んで教えたが、王子に父王に対する反乱を企んでいるとの疑いがかけられ、学者も捕らえられてしまう。幼くして罪人の子という重い軛(くびき)を背負うことになってしまった兄弟。互いを思いやりながら別々の道をゆく二人の運命は? 〈天山の巫女ソニン〉シリーズで人気の著者が家族とは何か、絆とは何かを問う感動のファンタジイ。 -
創元SF短編賞受賞作
県立高校の野球部三年の桐山は、打席に立つと腕がこわばる症状に苦しんでいた。このまま夏の予選を迎えるのか――そんな恐怖を抱えていたある日、同学年のマネージャー・中村から、入れ替わりを提案される。誰もが〈電化脳〉と呼ばれるデバイスを備えたこの時代、日本では非認証のアプリを使えば意識の交換が可能になるという。中村は選手として非凡な才能を発揮していたが、女子の大会出場を禁じる規定が変わらなかったため、マネージャーに転じたのだ。迷いつつ、まずは試してみることにした桐山だったが……。第16回創元SF短編賞受賞作。※本電子書籍は、『紙魚の手帖Vol.24』(東京創元社 2024年8月8日初版発行)に掲載の「打席に立つのは」のみを電子書籍化したものです。『紙魚の手帖Vol.24』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。 -
創元SF短編賞受賞作
二度の〈育鉄革命〉を経て、鉄製品は人間が「育てる」ものとなった。製鉄植物であるクロガネソウを用い、建築物はもちろん鉄道敷設や武器の製造にまで広く育鉄の技術が使われていた。九〇年代初頭の日本。科学雑誌のライターである小池は、飲み会の席で仕事仲間から、観覧車を育てる男性の噂を聞かされる。その人は小池の故郷である金沢で、廃園となった遊園地を買取り、たったひとりで観覧車を育てているのだという。興味を覚えた彼は取材の約束をとりつけ、早春の金沢に赴く。第16回創元SF短編賞受賞作。※本電子書籍は、『紙魚の手帖Vol.24』(東京創元社 2024年8月8日初版発行)に掲載の「観覧車を育てた人」のみを電子書籍化したものです。『紙魚の手帖Vol.24』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。 -
超機動音響兵器ヴァンガード
西暦2657年、地球人類は滅亡の危機に瀕していた。深宇宙から突如あらわれた巨大人型ロボット・先兵(ヴァンガード)たちにより、各植民惑星やコロニーは殺戮され、太陽系統合防衛軍最後の希望だった秘密兵器もあっけなく破壊されたのだ。ついに地球に来襲したヴァンガード二体を前にして、ジャズピアニストのガスはロックスターのアーデントとともに、人生最後のジャムセッションを敢行する。するとその音楽が一体のヴァンガードと響きあい、ガスはそのヴァンガードの搭乗者として、強制的に取りこまれる。こうして、人類を救うための戦いがはじまった――!/解説=渡邊利道 -
〈邪馬台国はどこですか?〉シリーズ
和歌山に、ある宗教団体の御神体の取材へ向かう早乙女静香と、量子力学研究機関の代表へインタビューをしに行く宮田六郎。宿泊するホテルへの道すがら、まるで大きな八咫烏のような姿が目の前に出現した……。宮田がインタビュー予定だった男性がビルから落下したのだと判明、警察は自殺だと決めつけるが、前日にもオンラインで打合せを済ませ、インタビューを楽しみにしていたはずなのになぜ? 一方で、静香も取材先で御神体が消失するという事件の現場に居合わせることになる。熊野を舞台に、二つの事件の真相と八咫烏神話の謎に迫る、『邪馬台国はどこですか?』に連なる最新長編。創立70周年記念、文庫書き下ろし。 -
〈邪馬台国はどこですか?〉シリーズ
崇徳院は保元の乱に敗れ、配流の地で憤死して怨霊になったという。星城大学の研究者早乙女静香は、ひょんなことから宮田六郎と京都へ旅することになり、かねて興味を抱いていた崇徳院について調べようとする。その矢先、宮田の知人である京都在住のジャーナリストが失踪、静香を敵視していた歴史学者が遺体となって崇徳院ゆかりの白峯神宮で見つかるなど、二人と接点を持った人物が奇禍に遭う。そして知り合ったばかりの社長令嬢も……。警察に疑惑の目を向けられながら事件を解明すべく奔走する宮田と静香。歴史上の謎に通じるその真相とは?/解説=新保博久/*本電子書籍は初版時タイトル『崇徳院を追いかけて』を改題した新装新版(創元推理文庫 2024年8月30日初版発行)を底本としています。 -
創元SF短編賞受賞作
高度に発達した人体拡張機器によって、だれもが健やかに生きている時代。絶妙にデザインされた人工感情を、まるで香水のように身にまとわせるコスメティック〈オーデモシオン〉もまた、人々のあいだで一般的なものとなっていた。感情調合師を志し、化粧品メーカーに入社したミナモト・コズは、ふとしたきっかけから憧れのカリスマ、セクワ・ジュンの新作お披露目会に招かれる。しかし天才が世に問うた新作の感情には、社会を一変させる秘密が仕掛けられていた――飛浩隆、宮澤伊織ら選考委員から、巧みなストーリーテリングと現代性を高く評価された俊英による、第15回創元SF短編賞受賞作。※本電子書籍は、『紙魚の手帖Vol.18』(東京創元社 2024年8月9日初版発行)に掲載の「喪われた感情のしずく」のみを電子書籍化したものです。『紙魚の手帖Vol.18』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。 -
シャドウプレイ
1800年代後半、のちに『吸血鬼ドラキュラ』を生み出すことになる若きブラム・ストーカーは、人気俳優であり劇場経営者でもあったヘンリー・アーヴィングに雇われ、ライシアム劇場の支配人となっていた。仕事に忙殺される慌ただしい毎日だったが、ストーカーの無意識の中で『吸血鬼ドラキュラ』の小説が形をなしていくにつれ、ドラキュラの存在が影絵の芝居(シャドウプレイ)のように現実に影を落とし始める。劇場では、ジョナサン・ハーカーという名前の男が働き、屋根裏にはミナという名の幽霊が出る……。アイリッシュ・ブックアワード受賞。ストーカー、アーヴィング、そして一座に加わった名優エレン・テリー。個性的な三人の人生を、虚実織り交ぜたドラマティックな筆致で描く『吸血鬼ドラキュラ』誕生秘話。 -
ダムゼル 運命を拓きし者
イノフェ公国は貧しかった。干魃で農耕ができず、経済は物々交換に依存する始末。そんな公国のプリンセス、エロディに、豊かな島国オーリア国の王子から結婚の申しこみがあった。エロディが嫁いでくれば、公国を援助してくれるというのだ。豪華な婚礼衣装、贅を尽くした料理、オーリア国は母国とは天と地ほども異なっていた。おまけに夫となる王子はうっとりするほど素敵なのだ。だがエロディはどこか違和感を覚えていた。そして結婚式の夜……。貧乏国のプリンセスが機知と勇気で運命を切り拓く、Netflix映画原作の異世界ファンタジイ登場! -
創元SF短編賞受賞作
2035年。滅亡した異星文明からのメッセージを解読することで、あらゆる生物を自由に印刷する技術が普及した時代。〈拡張ワシントン条約事務局〉査察官のザーフィラは相棒のミランダとともに生体密造の取締に従事していたが、ある日の現場で耳にした〈竜の女王〉という名前が、竜騎手となるべく育てられた彼女の過去をよみがえらせる。捜査のためザーフィラたちが足を踏み入れたのは、内戦と〈事務局〉の介入によって荒廃しきった故国だった。※本電子書籍は、『紙魚の手帖Vol.12』(東京創元社 2022年8月10日初版発行)に掲載の「竜と沈黙する銀河」のみを電子書籍化したものです。『紙魚の手帖Vol.12』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。 -
おれの眼を撃った男は死んだ
自分を救ってくれた兄に付き従ううち、いつしか銀行強盗に加担することになった西部の少女。ろくでなしの父親を探すため、拳銃を隠し持ってヒッチハイクをくり返す女性。ぶかぶかの袖口で鼻血をぬぐい、裸足で列車を待つ少年。根拠薄弱な治療の果てに母親が病死し、医者に苛烈な復讐心を抱くようになった双子の妹――。時を選ばず、突如として眼前に現れる犯罪と暴力。その無秩序に翻弄され、血まみれになりながらも生きてゆく人々の息遣いが、気高く、美しく描き出される。O・ヘンリー賞受賞作を含む10編収録、凄絶な迫力を放つ傑作短編集!/【目次】よくある西部の物語/アデラ/思いがけない出来事/外交官の娘/オリンダ・トマスの人生における非凡な出来事の奇妙な記録/ジェイムズ三世/蜻蛉(スネーク・ドクターズ)/死を悼む人々/認識/われらはみなおなじ囲いのなかの羊、あるいは、何世紀ものうち最も腐敗した世界(オ・セキュラム・コラプティシマム)/謝辞/訳者あとがき/解説=杉江松恋 -
暗闇にレンズ
数え切れないほどの監視カメラが眼を光らせる街角で、高校生の「私」と親友の「彼女」は、携帯端末の小さなレンズをかざして世界を切り取る。かつて「私」の母や、祖母や、曾祖母たちがしてきたのと同じように。そうして切り取られた世界の一部は、あるときには教育や娯楽のために、またあるときには兵器として戦争や弾圧のために用いられた――映画と映像にまつわる壮大な偽史と、時代に翻弄されながらもレンズをのぞき続けた、血縁に依らぬ“一族”の系譜を辿る物語。芥川賞作家の初長編にして、受賞第一作として発表された傑作が待望の文庫化。/解説=倉本さおり -
図書館島異聞 翼ある歴史
帝国オロンドリアを二分した大乱は、書物と言葉を巡る戦いでもあった。そのただ中を生きた四人の女性たち――貴族出身ながら戦いにその身を投じた剣の乙女、彼女を愛した遊牧民の歌い手、帝国を支配する思想を創り上げた男を父に持つ女司祭、そして反乱の指導者である王子の秘密を知る王家の娘。彼女たちは正史から葬られようとしているそれぞれの物語を、自らの言葉で語り始める。響きあう四つの物語からやがて立ち上がるのは――デビュー長編にして世界幻想文学大賞など四冠『図書館島』の著者が贈る、書物と言葉を巡る傑作本格ファンタジイ。/解説=河野聡子 -
創元SF短編賞受賞作
病気や障害や、その他さまざまな事情で生身の肉体で生きることに不都合を抱えた人々が、〈情報人格〉となって仮想世界で暮らすことが可能になった時代。十三年前にある事情から情報人格となった楢山小春(ならやまこはる)は、大学時代の同級生が集うパーティーに生身の体で出席するために、「情報人格のために体を貸してくれるサービス」を利用する。体を提供してくれたのは21歳の女性で、楢山の半分の年齢だった。ひとつの体にふたつの意識をのせて、ふたりは一日限りの稀有な体験をする。第13回創元SF短編賞受賞作。※本電子書籍は、『Genesis この光が落ちないように』(東京創元社 2022年9月30日初版発行)に掲載の「風になるにはまだ」のみを電子書籍化したものです。『Genesis この光が落ちないように』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。 -
創元日本SFアンソロジー2022
第9回創元SF短編賞受賞作「天駆せよ法勝寺」。長編化される同作品の序章部分を先行発表。佛理学の成果たる六勝寺計画が進められていた。完成の暁には、これら星寺は巨大な飛塔となって天を駆ける。瀬戸内の島で建造中の尊勝寺では、大勢の見学者を招いて駆動実験が開始された。二千の寺から集められた祈念は、しかし佛理爆発を引き起こす。これを封印するため命を賭して志願したのは、のちに法勝寺の管長となる巌真ら三人の僧であった。話題をさらった創元SF短編賞受賞作「天駆せよ法勝寺」の前日譚となる、驚天動地の仏教SF。※本電子書籍は、『Genesis この光が落ちないように』(東京創元社 2022年9月30日初版発行)に掲載の「天駆せよ法勝寺[長編版]序章 応信せよ尊勝寺」のみを電子書籍化したものです。『Genesis この光が落ちないように』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。 -
AIの場合――小目の布石など
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 AIの登場で、囲碁界全体に大きな変化が起こった。定石と布石に於いて、人間が数百年の間に研究してきた内容が、覆された。例えばこれまでタブーとされてきた初期の三々侵入が常識化する時代になった。人間が積み重ねてきた知識が簡単に崩される時代をどれだけの人が想像できたことか。しかし悲観するのではなく、却って囲碁の世界が広がったと考えることが肝要である。本書は小目の変化と共に打たれなくなった定石についても解説した。 -
AIの手法と次の一手
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 AIの登場から「果たして定石は存在するのか」という根本的な疑問が生まれている。AIの着手は配石の状況によってその都度、判断が異なっているようだ。そして状況にあった最適な手を探しているように見える。最適な手とはどんな手か? 今までになかった手法とこれまで常識とされていた打ち方との違いとは? 私たちは先人たちの培ってきた常識に縛られすぎていたのか。本書はAIの手法について、筆者が研究した内容を次の一手の問題集として構成した。 -
英文学の地下水脈 古典ミステリ研究~黒岩涙香翻案原典からクイーンまで~
【第63回日本推理作家協会賞〈評論その他の部門〉賞受賞作】英文学史上、後世に多大な影響を与えた古典である『不思議の国のアリス』における、一人称の主体の解体と構築を論じた「ルイス・キャロル論」から始まり、エラリー・クイーン、ディクスン・カー、ヴァン・ダインなど黄金期の諸作家の論考、更にはヒュー・コンウェーやメアリ・ブラッドン、ファーガス・ヒュームなど知る人ぞ知る作家に光をあてた長年の研究を網羅する、著者入魂の一冊。また圧巻の、黒岩涙香の翻案したミステリ作品の原典探究も収録した力作評論集。/【目次】序文/第一部 第一章 ルイス・キャロル論――アリスの「私」探しの旅/第二章 『妾の罪』における叙述トリックの位相/第三章 語られざるバーサ・M・クレーのミステリ/第四章 近代探偵小説の黎明を告げたヒュー・コンウェー/第五章 貸本小説の女王、メアリ・ブラッドン/第二部 第六章 ウィリアムスン『灰色の女』と黒岩涙香『幽霊塔』をめぐって/第七章 ファーガス・ヒューム論――19世紀と20世紀の狭間に埋もれた作家/第八章 二人のM・C――神智学ムーブメントと女性心霊主義作家の活躍/第九章 黄金期の諸作家/第十章 密室講義の系譜/第十一章 クイーン論の断章/引用・参考文献/人名索引 -
ほんとうの旅-Genesis SOGEN Japanese SF anthology 2021-
少しだけ著者を思わせる主人公の「わたし」は寝台特急の切符を買い、列車に乗り込んだ。ガラガラだと聞いていた車内はなぜか乗客で溢れかえっている。この異様な混雑は『ほんとうの旅』というウェブサイトの記事のためで、乗客のほとんどがサイト内で言及されている滝を見に行こうとしているのだと、相席になった旅人の女性は教えてくれた。一方で『ほんとうの旅』は紀行文ともエッセイとも小説とも言い切れないものらしく、書かれたものが「ほんとう」と言えるのかどうか、誰にも分からない……。※本電子書籍は、『Genesis 時間飼ってみた』(東京創元社 2021年10月29日初版発行)に収録の「ほんとうの旅」のみを電子書籍化したものです。『Genesis 時間飼ってみた』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。 -
ラムディアンズ・キューブ-Genesis SOGEN Japanese SF anthology 2021-
電車内で偶然出会い、会話も無いまま互いを意識するようになった鈴原依子(すずはらよりこ)とKは、突如地方都市に出現した「ラムディアンズ・キューブ」に閉じ込められた。この正体不明の巨大物体が最初に観測されたのは17年前のことだった。キューブは約6日間だけ姿を現し、その間に内部では4体の巨人と大量の地上兵が現れ、殺戮の限りを尽くすのだという。Kと依子はキューブ壁面からの脱出を目指すが――。※本電子書籍は、『Genesis 時間飼ってみた』(東京創元社 2021年10月29日初版発行)に収録の「ラムディアンズ・キューブ」のみを電子書籍化したものです。『Genesis 時間飼ってみた』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。 -
いつか明ける夜を-Genesis SOGEN Japanese SF anthology 2021-
太陽のない世界。人々は月の光さえ忌み嫌い、闇に包まれて生きている。民の間には古くからの言い伝えがあり、それは、危難の折には、神の眷属たる特別な馬がみずから乗り手を見出し東へと発ち、援軍を連れて戻ってくるというもの。しかしある時、馬が背に乗せてきたのは、丘の下に住む年若い少女だった。彼女は言い伝え通りの人々の救世主なのか、それとも滅びをもたらす者なのか――。※本電子書籍は、『Genesis 時間飼ってみた』(東京創元社 2021年10月29日初版発行)に収録の「いつか明ける夜を」のみを電子書籍化したものです。『Genesis 時間飼ってみた』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。 -
未明のシンビオシス-Genesis SOGEN Japanese SF anthology 2021-
沼津と熊本を結ぶ線に沿って地殻が約一キロほど開き、六十九の大地震が同時発生した「大分割(クラックド)」後の近未来の日本。家族を看取ったあと、高層マンション内に留まっていた大鵬式人(たいほうしきひと)は、食料を求めて侵入してきた佐名木田滴と行動を共にする。荒廃した日本を危険も顧みず旅する佐名木田は、帯広にある国家的喪失対策情報叢、通称JDAC(ジェイダック)を目指していると言うが……。※本電子書籍は、『Genesis 時間飼ってみた』(東京創元社 2021年10月29日初版発行)に収録の「未明のシンビオシス」のみを電子書籍化したものです。『Genesis 時間飼ってみた』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。 -
怪異筆録者
仕事に行き詰まっていたホラー作家の津久田舞々は、担当編集者の勧めで、駅前に自販機すらない過疎の町・古賀音を訪れた。そして町長直々に、この町のことを書き残してほしいと依頼を受ける。なぜわざわざホラー作家に頼むのか訊ねたところ、町長はこう答えた――ホラーを書いていらっしゃる方でしたら、そういう方面の耐性がおありだと思いまして。到着したその日から立て続く怪奇現象、次々姿を現す妖との共同生活、かつて古賀音に財をもたらした奇人の遺した謎。気弱な怪奇小説家が目にする、田舎町に秘められた想像を絶する「真実」とは? 稀代の物語作家が贈る、世にも不思議なジェントル・ゴースト・ストーリー!/解説=似鳥鶏 ※単行本『優しい幽霊たちの遁走曲』の改題・文庫版を底本としました。 -
歴史の証人 ホテル・リッツ 生と死、そして裏切り
観光客たちが憧れるパリのホテル・リッツ。ナチス占領下でも文化人たちが出入りし、ドイツ人将校と愛人(シャネルや女優)たちもいた。パリ解放時には従軍記者ヘミングウェイとカメラマンのキャパはリッツへと先陣争いをした。綺羅星のごとき登場人物たち。グランドホテル形式の小説のようなノンフィクション。/【目次】主要登場人物/プロローグ ホテル・リッツ パリの鏡/1 パリのスイス 一九四〇年六月/2 パリについてのあらゆる噂話 一八九八年六月一日/3 ヴァンドーム広場上空での空中戦 一九一七年七月二十七日/4 リッツと同じぐらい大きなダイヤモンド 一九四〇年九月一日/5 パリに流れてきたアメリカ人たち 一九四四年/6 フランス人女優とナチスの恋人/7 ユダヤ人バーテンダーとドイツの反ナチス活動/8 アメリカ人妻とスイス人支配人/9 ドイツ軍司令官とパリの運命/10 記者団とパリへのレース/11 アーネスト・ヘミングウェイと解放されたホテル・リッツ/12 女性記者たち 一九四四年八月二十六日/13 パリからの最後の列車/14 ココの戦争と汚れたリネン/15 ブロンドの爆弾と原子核科学者たち/16 ベルリンより愛をこめて、そしてパリでの最後の戦い 一九四五年/17 パリでの権力の衰退 一九五一年六月/18 戦争の長い影 一九六九年五月二十九日/おわりに/謝辞/訳者あとがき/解説=野崎歓/参考文献/人名一覧 -
6600万年の革命
地球を出発してから6500万年。もはや人類や故郷の存続も定かではないまま、恒星船〈エリオフォラ〉は銀河系にワームホールゲート網を構築する任務を続けていた。乗組員のひとりサンデイは任務を忠実にこなしていたが、あるとき衝撃的な事件に遭遇し、極秘の叛乱計画に加わることを決意する。それは数千年に一度だけしか冷凍睡眠から目覚めない彼女たちと、船の全機能を制御するAIの、百万年にも及ぶ攻防だった。現代SF界随一の鬼才、星雲賞受賞『ブラインドサイト』の著者が放つ傑作ハード宇宙SF。/【収録作】6600万年の革命/ヒッチハイカー/解説=渡邊利道 -
トーイン クアルンゲの牛捕り
アルスターの地クアルンゲにいる無双の雄牛を求めて、絶世の美女メーヴはアイルランド全土から五万を超える連合軍を召集、略奪を目論む。アルスターの男たちが呪いに臥すなか、ただひとり大軍勢に挑むのは若き英雄クー・フリン。アルスター神話群のなかでも名高き英雄譚を日本語による完訳で贈る決定版/解説=井辻朱美 -
噛む老人
穏やかでもの静かな老人。アルツハイマー型認知症を患い、デイサービスで介助を受けている彼が、ある日ひとりのヘルパーの腕に噛みついて怪我を負わせる。事情を訊こうにも本人との会話は能わず、当のヘルパーも周囲の証言でも事故発生時に不審な挙動は見受けられない。もの言えぬながらも温厚な老人は、なぜヘルパーに噛みついたのか――市役所の介護福祉課の職員を務める青年・小紀(このり)は、単身調査することになる。日常に起こりうる出来事の底に潜む悪意を丁寧な筆致と構成で一編の謎解きに昇華させて、選考委員からも高い評価を集めた第17回ミステリーズ!新人賞受賞作。/第17回ミステリーズ!新人賞選考経過、選評=大倉崇裕 大崎梢 米澤穂信/(本電子書籍は『ミステリーズ! vol.103』(2020年10月初版発行)に掲載の同作品を電子書籍化したものです。) -
影踏亭の怪談
僕の姉、梅木杏子は本名をもじった呻木叫子というふざけた筆名で実話怪談を執筆している。年末、姉が単身で住む東京のマンションを訪れた僕は、粘着テープで拘束された上、意識不明となっている状態の姉を発見する。その両瞼は彼女自身の髪によって縫い合わされていた――この異様すぎる事件は、姉が取材していた「午前2時17分の不在着信が告げる予言」という怪談に端を発するのだろうか? 僕はその怪異が起きた「K亭」という宿を訪れるが、そこで待ち受けていたのは、この世の者が為したとは思えない、おぞましくも謎めいた密室殺人事件だった。第17回ミステリーズ!新人賞受賞作。/第17回ミステリーズ!新人賞選考経過、選評=大倉崇裕 大崎梢 米澤穂信/(本電子書籍は『ミステリーズ! vol.103』(2020年10月初版発行)に掲載の同作品を電子書籍化したものです。) -
蒼の上海-Sogen SF Short Story Prize Edition-
地球が蒼類と呼ばれる異生命体に支配され、ほとんどの生き物が死滅した未来。一部の人類は海底都市へと逃げ込み、人造人間〈イレニアム〉たちを使役して海中に潜んで暮らすようになっていた。荒廃した中国・上海に、六つのポッドが着底した。海底から送り込まれたイレニアムの作戦部隊だ。彼らの任務は蒼類の活動を抑制する酵素を持つ陸生サンゴ・アマノリスの採取することだった。隊員のアニカは生まれて初めて大地を踏みしめ、訓練の記憶を頼りに街を駆け抜ける。しかし、作戦遂行のために脳内に埋め込まれた装置が解除されたことで、その視界に色彩あふれる幻の上海の姿が現れ……自らの使命と向き合う主人公の心の機微を、現実と幻が交錯する都市の姿に重ねて描く、第11回創元SF短編賞受賞作。※本電子書籍は、『Genesis されど星は流れる』(東京創元社 2020年8月28日初版発行)に収録の「蒼の上海」のみを電子書籍化したものです。『Genesis されど星は流れる』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。 -
されど星は流れる-Genesis SOGEN Japanese SF anthology 2020-
新型感染症の流行のために高校が長期休校となり、活動の道を閉ざされてしまった天文部員たち。閉塞感に満ちた状況下で、彼女たちが自宅でもできる活動として選んだのは、太陽系外から地球を訪れる「系外流星」の観測だった――第4回創元SF短編賞受賞作家が贈る、清新にしてスケールの大きな青春SF。※本電子書籍は、『Genesis されど星は流れる』(東京創元社 2020年8月28日初版発行)に収録の「されど星は流れる」のみを電子書籍化したものです。『Genesis されど星は流れる』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。 -
メタモルフォシスの龍-Genesis SOGEN Japanese SF anthology 2020-
恋をすることが禁じられた未来。その理由は、恋に破れることで発症する〈病〉が世界中で蔓延したためだった。〈病〉を発症すると、女性は蛇へ、男性は蛙へと身体が変化していき、最終的には本物の蛇や蛙と寸分違わぬ姿になってしまう。原因も治療法も不明なこの奇病により世界全体が大混乱に陥り、国家機能は次々と崩壊。人々は〈共同体〉と呼ばれる小規模な都市国家を作り、互いに距離を取り合って暮らしていた。恋に破れ、共同体を抜け出して〈病〉の発症者たちが集まって暮らす〈街〉へやってきたテルミは、偶然出会った半蛇の女性・ルイと一緒に暮らし始める。テルミはルイの、蛇体化が進行しつつある美しい身体に憧れ、自分もそうなりたいと願うが、実は誰にも話せないある秘密を抱えており……※本電子書籍は、『Genesis されど星は流れる』(東京創元社 2020年8月28日初版発行)に収録の「メタモルフォシスの龍」のみを電子書籍化したものです。『Genesis されど星は流れる』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。 -
エレファントな宇宙-Genesis SOGEN Japanese SF anthology 2020-
超新星爆発で地球に飛来した、錯乱した高次元生命体。それらは人間に憑依し想像を絶する戦闘能力を発現させる。迎え撃つのは全身を戦闘用に改造した合衆国陸軍の最新鋭ウォーボーグ部隊。アフリカ大陸のコンゴ共和国に異状が察知され、世界第二の大河を下る秘境でのミッションが下された。二段構えの敵の正体は? ※本電子書籍は、『Genesis されど星は流れる』(東京創元社 2020年8月28日初版発行)に収録の「エレファントな宇宙」のみを電子書籍化したものです。『Genesis されど星は流れる』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。 -
AIの流儀──タブーが常識になる
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 アルファ碁の登場で、これまでタブーとされていた初期の三々侵入が常識化する時代になった。これまで人間が積み上げてきた知識がAIによって簡単に覆される時代がやってきた。AIは確かに強い。しかし負けたとか考えるのではなく、AIの手法を学んでいくことで新しい世界を経験する楽しさを感じることが大切である。本書はAIによって流行するようになった定石や布石の変化をまとめ、分かり易く理解できるように構成した。 -
プロの発想と狙い
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 プロとアマチュアとの大きな違いの一つに「変化を恐れない」ことがある。例えば自分が地だと思っていたところへ打ち込まれると、嫌な気分になる人は多い。だがプロは違う。その部分が荒らされても他の部分で回収出来れば良いというのがプロの発想である。だからプロの碁ではフリカワリが頻繁に起こる。それにも関わらず形勢のバランスが取れている。本書では、そのようなプロの判断力や柔軟な発想が現れた場面を問題形式で紹介し、解説した。 -
AI定石のあれやこれや
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 以前はいけないとされていた三々侵入が抵抗なく打たれるようになり、昔はよく打たれていた手法をあまり見かけなくなった。AIの登場によって、特に定石に対する考え方が変化した。AIの手法を勉強しなければ、プロ棋士といえども布石ですぐに遅れてしまう。しかしただマネをするだけでは逆効果になる。周りの配石を考えながら打つことが実力向上には有益であることに変わりはない。本書は、最近の流行定石を解説しながら、出来る限り変化図を収録した。 -
奇手、妙手、鬼手
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 素晴らしい一手というのは、時代に関係なく輝き続ける。鬼のような手、打たれてみるとなるほどと感心するしかない手がどこかに潜んでいると考えるだけでも、囲碁の奥深さを感じる。本書は、本因坊秀策の「耳赤の一手」にも匹敵する妙手をプロの実戦に取材してまとめたものである。プロも気づかなかった一手を問題形式にまとめて、高段者のみならず中級者にも楽しめるように解説した。本書によって、あなたの碁が更に注意深い一局になることを願っている。 -
韓国の囲碁はなぜ強い
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 1970年代のはじめ、韓国との交流試合で日本は12勝1敗であった。ところが1989年に曺薫鉉九段が第1回応氏杯世界大会で劇的に優勝した後、韓国棋士は世界大会で23連勝した。その後、中国の棋士が世界戦で大活躍している。囲碁界の太陽であった日本の囲碁が遅れを取るようになったのは何故か。それは「石の形」を重視する伝統にあるのではないか。日本の囲碁の強みと弱みを解説し、風変わりな囲碁の知識と技術を体得できるるように構成してある。 -
手筋の力は棋力です
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 手筋は形の急所であり、要所でもある。また手筋を身に着けることは局面を有利に導く力になる。本書は「手筋の基本」「手筋の活用」「ひらめきの手筋」「実践型の手筋」に章を分けて、解説した。形の急所や弱点を見抜く力身に着けることで、自然に棋力が向上し、局面が悪化する間違いが減っていく。安定した力が発揮でき、勝率が高まる。本書を通じて、手筋を探して問題を解決する過程で、囲碁の醍醐味を感じることが出来るはずである。 -
読めば力が湧いてくる
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 手を読むことは、囲碁で最も重要な技術であり、その読みの力がないと盤上で起こる様々な状況に対応できない。囲碁強者は優れた読みの力を持っているが、自分がどのように読んでいるのか説明できない。プロ棋士も変化を説明できるが、どのように読んでいるのかは説明できない。本書はその読みの原理を説明し、実際の場面で手を読む方法や読みと関連した成功例と失敗例を扱い、自然と読みの秘訣に理解が深まるようにした。 -
石の原点
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 盤上を支配する為には、大局観と感覚が特に重要である。それらが優れていると、ヨセに入る前に優勢を築くことが出来る。本書では定石、布石、石の働き、削減と攻めに焦点を合わせて、読みではなく感覚的に対処していく方法等を問題形式で著した。さらにワンポイント・レッスンやレベルアップ・レッスンを通じて、更に充実した学習となるように工夫した。本書によって基礎体力が身に付き、大局観も感覚も磨かれる。言わば石の原点と言える。 -
手筋に関する40問
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 勝つためには、攻撃と守備の要所を先に占めることが重要であり、それには先手を取ることが大切でる。自分の弱い石をすばやく安定させたり、また相手の弱い石を根拠を奪って追い出したり封鎖したりして、勝負は進行するが、そこに介在するのが手筋である。つまり石の力を最大限に発揮する手が手筋である。本書は攻めと守りも含めて様々な場面を扱っていて、必須の基本手筋も取り上げて、棋力の向上に寄与することは間違いない。 -
活きてる形・死んでる形
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 一局の碁では、布石、定石そして接近戦等、多岐にわたって神経を使わなければならないが、死活をめぐる攻防は、特に一手の間違いが勝敗に直結する。死活の勉強は、読みの力を伸ばすための一番の学習法で、読みの力は布石や定石、攻め合い、攻めやサバキに至るまで、すべての分野に影響を与える。それぞれ故強くなるためには避けては通れない。本書は、死活の基本常識、隅の基本的な死活から、状況によって変化する死活等、必須の死活に言及解説した。 -
一手の背景
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 一手一手打っていくと、ある部分が定石になる。囲碁は定石からはじまるが、定石になるまでの一手一手の意味はプロでも100%確信できないことが多々ある。「どうしてそう打つのか」は、永遠のテーマである。ただ「多く打たれる手」はそれぞれ意味があり、その理由をいくつもの変化図を通して分かり易く解説し、一路の違いが及ぼす影響についても説明した。どう打ったら勝利に結びつくのか悩む諸氏には、本書は福音となるであろう。 -
雪旅籠
江戸時代末期、北町奉行所定町廻り同心の戸田惣左衛門は、若かりし日より悪人の捕縛や吟味に辣腕を振るい、『八丁堀の鷹』と謳われてきた。妻に先立たれ、園芸と囲碁を趣味にする惣左衛門と、やり手の父親を持ちながらどうにも気弱な息子清之介。対照的な同心親子が、時代に翻弄されながらも、遭遇した謎に真摯に対峙する。大老井伊直弼が暗殺された桜田門外の変を題材にした「逃げ水」、雪に閉ざされた旅籠での殺人事件の謎を描く表題作「雪旅籠」など全八編。惣左衛門親子に加え、惣左衛門の後添えとなる花魁お糸の推理もますます冴え渡る。時代ミステリ『恋牡丹』姉妹編、登場。【収録作】「埋み火」/「逃げ水」/「神隠し」/「島抜け」/「出養生」/「雪旅籠」/「天狗松」/「夕間暮」/後書き -
おめざめですか、アイリーン
1888年夏。鉄道事故で“死亡”したオペラ歌手アイリーン・アドラーは、夫のゴドフリーと親友ネルの三人で、パリ郊外の村で静かに暮らしていた。だが、持ち前の好奇心が、ふたたび彼女を冒険と推理の旅へといざなう。セーヌ川から引き上げられた男の死体にあった謎の入れ墨、ゴドフリーが命を救った若い女性ルイーズの“死”……アイリーンたちはこれらの真相を追い、モンテカルロへと赴く。かの地で待つのは、さらなる事件と謎、そして同じく事件解決に乗り出した名探偵ホームズとの再会……稀代のヒロインによるヴィクトリア朝ミステリ第2弾。/解説=池澤春菜 -
コーラルとロータス-Genesis SOGEN Japanese SF anthology 2019-
過剰共感能力――他人の感情を過剰に感じとる生来の特質で、社会生活に支障を来たしてしまった少女・珊瑚16歳。だが彼女にこそ務まる技術職があった。依頼人から抽出した記憶を、他者が体験できるよう再構築する「感覚情報翻訳」である。珊瑚は抜きん出た才能を発揮するが……慕っていた3歳年長の同僚カマラが失踪した。『風牙』『追憶の杜』に連なるシリーズ短編。※本電子書籍は、『Genesis 白昼夢通信』(東京創元社 2019年12月20日初版発行)に収録の「コーラルとロータス」のみを電子書籍化したものです。『Genesis 白昼夢通信』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。 -
白昼夢通信-Genesis SOGEN Japanese SF anthology 2019-
文箱に入ったミルフィーユ、美術博物館の図書室、夢のなかでは竜の姿になる祖母、紫陽花の揺れる電車、一年じゅう薄紅色の花が咲き続ける街、人形の魂を抜くための工房、湖を渡るバス、街じゅうに張り巡らされた運河、香水の雨、人形たちの葬列……どこともわからない街と街のあいだでやりとりされる、たくさんの謎めいた手紙たち。紙面から浮かび上がるどこか懐かしいその景色は、夢か現か。※本電子書籍は、『Genesis 白昼夢通信』(東京創元社 2019年12月20日初版発行)に収録の「白昼夢通信」のみを電子書籍化したものです。『Genesis 白昼夢通信』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。 -
地獄を縫い取る-Genesis SOGEN Japanese SF anthology 2019-
近未来のアメリカ。〈蜘蛛の糸(スパイダーズ・スレッド)〉と呼ばれる官能伝達デバイスや〈エンパス〉という特殊技術の普及により、首筋のスロットにケーブルをつなぐことで他人が体験した匂いや味、皮膚感覚、さらには感情までも追体験することが可能になった。ジェーンとクロエは二人きりのラボで少女のAIを開発しているが、その正体は……。美しく艶やかな文章で紡がれる、断罪と復讐の物語。※本電子書籍は、『Genesis 白昼夢通信』(東京創元社 2019年12月20日初版発行)に収録の「地獄を縫い取る」のみを電子書籍化したものです。『Genesis 白昼夢通信』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。 -
配信世界のイデアたち-Genesis SOGEN Japanese SF anthology 2019-
アニメ制作会社でSF考証として働く女の子たちを主人公にした、キュートでパワフルな新シリーズ《いであとぴこまむ》が誕生。新人SF考証のいであとぴこまむは、まだまだ勉強中の身。提出した企画はことごとくボツになり、個性的な先輩や上司についていくだけでも精一杯のなか、なんとか自分にも出来ることを見つけようと奮闘するが……。世界初(?)のお仕事×SF考証SF!※本電子書籍は、『Genesis 白昼夢通信』(東京創元社 2019年12月20日初版発行)に収録の「配信世界のイデアたち」のみを電子書籍化したものです。『Genesis 白昼夢通信』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。 -
Too Short Notice-Time : The Anthology of SOGEN SF Short Story Prize Winners-
死の間際、男は仮想空間に招かれ、残りわずかな時間を“最も価値のある時間”として使うためのサポートサービスが開始された。アシスタントについたのは“絶世の美女”、しかしどんな風に美しいかがまったく分からない――第5回創元SF短編賞を「風牙」で受賞した著者が贈る時間SF短編。※本電子書籍は、『時を歩く 書き下ろし時間SFアンソロジー』(創元SF文庫 2019年10月31日初版発行)に収録の「Too Short Notice」のみを電子書籍化したものです。『時を歩く 書き下ろし時間SFアンソロジー』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。