作品一覧

  • 疑惑の墓標
    -
    1巻814円 (税込)
    失踪から2カ月、トランク詰めにされた高見沢妙子の遺体が西伊豆で見つかった。愛人関係にあったカメラマンの浅倉が容疑者とされたが、人となりを知る田辺は浅倉の無実を信じて調査を始める。一方、鳴子温泉近くの林で不審な死を遂げた塾講師、坂口三郎。新妻の陽子は夫を殺した男を捜そうと手始めに遺品を整理する。二人のアマチュア探偵の行動はやがて重なり合い、事件の不可分な関係が浮かび上がった。更なる究明を委ねられた捜査一課の相沢と菊地は、墓標に託されたメッセージを通じて真相に至る。藤雪夫との共著『獅子座』『黒水仙』に続くシリーズ第3作にして桂子単独名義の処女作。

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  • 逆回りの時計
    3.0
    1巻946円 (税込)
    高木あずさは、脳梗塞で倒れたあと寝たきりになっている母に呼び出された。家の権利証と実印を森戸浩二に渡せ、これは償いだと必死に訴える母。億の単位に届く不動産をなぜその男に? 母からは理由を聞き出せず、あずさは仕方なく独力で事情を探り始めた。一方、ホテルのプールで起こった殺人事件の捜査中あずさに接触した菊地は、彼女を通じて貴重な情報を入手。その結果、過去数カ月間に発生していた事件が共通の背景を持つことを見出し、全容の解明に奔走する。練り上げられた筋立てと過去に根ざす衝撃の真相、シリーズ掉尾を飾る長編推理。

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  • 黒水仙
    5.0
    1巻792円 (税込)
    宮城県の第八十八銀行白山支店で行員が射殺され、現金一億円と支店長が消えた。行員の口に押し込まれていたハンカチに施された黒い水仙の刺繍に、捜査官は首を傾げる。ほどなく、崖下に転落炎上した車から支店長が見つかり、当局は方針転換を迫られることに。強奪された一億円のうち紙幣番号の判明した十枚に関して得た情報が呼び水となって、東京の守衛殺しとの関連性も浮上、事件は思いがけない様相を呈していく。菊地警部が苦悩しつつも辿り着いた、黒水仙に象徴される悪しきものとは何か。父娘作家の出発点『獅子座』に続くシリーズ第2作。

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  • 獅子座
    3.5
    1巻792円 (税込)
    梓川に架かる仮橋で殺人の現場を目撃したと告げる匿名の手紙。半信半疑で動き始めた埼玉県隈ケ谷署だったが、血痕や拳銃が発見され、折から消息を絶っていた金融会社の隈ケ谷支店長毛塚が遺体となって引き揚げられるに及んで、手紙は俄然信憑性を増す。警視庁から出向した菊地警部が毛塚の貸金庫にあった暗号らしき紙片の解読に挑む間にも、捜査陣は新たに出来した事件に奔走する。暗号解読の結果全体の様相は一変、三十年前に端を発する犯罪の真相を求めて、菊地の苦悩も深まっていく。父娘の合作で話題をさらった、惻々と胸に迫る長編推理。

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ユーザーレビュー

  • 黒水仙

    Posted by ブクログ

    5- 

    前作に当たる『獅子座』が予想以上に面白かったので、それなりに期待していたのだが、本作はそれに勝るとも劣らない。スッと物語に入り込める導入部、興味を持続させながら展開していく筋立て、大小二つの密室とアリバイトリック、バラバラのピースが一つまた一つとはまっていくように事件の真相が徐々に明かされていくその解かれ方、実に人間くさい登場人物たち、彼らの織りなすドラマ、終盤明らかになる重要人物の特異な内面、しんみりと心揺さぶる結末、本当によくできた物語だ。ただ、大きい密室の方の殺害トリックは過剰なまでに凝り過ぎで、この辺りは『獅子座』のやりすぎな暗合にも通じるのだが、少し読み手を置き去りにしてい

    0
    2013年05月23日
  • 逆回りの時計

    Posted by ブクログ

    高木あずさは、脳梗塞で寝たきりとなった母に呼び出され、ある人物に、家の権利書を渡して償いをしてくれ、と頼まれる。
    言葉のままならなくなった母からは、詳しい事情が聞き出せず、あずさは、よくわからないままに、細い糸をたどっていく。
    しかし、やっと見つけた手がかりの人物が、実は数週間前に亡くなっていた、ということが繰り返されるにつけ、、、

    これは、本当に面白かったです。
    出張先の本屋さんで、平積みになっていて手に取った本でした。
    新作でもないので、その本屋さんの「好み」で並べた作品だったのでしょう。これだから、いつもと違う本屋さんに行くのは楽しいですよね^^。

    (ちなみに、私の密かなお気に入りは

    0
    2010年09月13日
  • 獅子座

    Posted by ブクログ

    4+ 

    難解暗号解読、物理トリック、アリバイ崩しと盛り沢山の仕掛けを堪能。古くささのようなものは意外なほど感じられず、むしろ簡潔明瞭にして端正な筆致は、今昔を問わない質の高さであることに感心。姉妹の30年前の描写や切ない幕切れに思わず目頭が熱くなる。

    0
    2013年01月11日
  • 獅子座

    Posted by ブクログ

    いわゆる昭和の清張以降の現実感がある、本格ですね。
    最初に書かれたのは松本清張以前かもしれませんが、本格としては派手さより丁寧さがしっとり。

    0
    2011年11月01日

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