藤桂子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
5-
前作に当たる『獅子座』が予想以上に面白かったので、それなりに期待していたのだが、本作はそれに勝るとも劣らない。スッと物語に入り込める導入部、興味を持続させながら展開していく筋立て、大小二つの密室とアリバイトリック、バラバラのピースが一つまた一つとはまっていくように事件の真相が徐々に明かされていくその解かれ方、実に人間くさい登場人物たち、彼らの織りなすドラマ、終盤明らかになる重要人物の特異な内面、しんみりと心揺さぶる結末、本当によくできた物語だ。ただ、大きい密室の方の殺害トリックは過剰なまでに凝り過ぎで、この辺りは『獅子座』のやりすぎな暗合にも通じるのだが、少し読み手を置き去りにしてい -
Posted by ブクログ
高木あずさは、脳梗塞で寝たきりとなった母に呼び出され、ある人物に、家の権利書を渡して償いをしてくれ、と頼まれる。
言葉のままならなくなった母からは、詳しい事情が聞き出せず、あずさは、よくわからないままに、細い糸をたどっていく。
しかし、やっと見つけた手がかりの人物が、実は数週間前に亡くなっていた、ということが繰り返されるにつけ、、、
これは、本当に面白かったです。
出張先の本屋さんで、平積みになっていて手に取った本でした。
新作でもないので、その本屋さんの「好み」で並べた作品だったのでしょう。これだから、いつもと違う本屋さんに行くのは楽しいですよね^^。
(ちなみに、私の密かなお気に入りは