東京創元社の検索結果

  • 悪魔の羽根

    悪魔の羽根

    再読必至。誰にも真相は見抜けない!2002年、シエラレオネで5人の女性が殺害された。現地の元少年兵3人が起訴されるが、ロイター通信社の記者コニーだけはイギリス人のマッケンジーを疑っていた。2年後、バグダッドでマッケンジーに遭遇したコニーは、嗜虐趣味を持つ彼に拉致監禁されてしまう。3日後に解放されイギリスに戻った彼女は、マスコミを逃れて田舎町に隠れ住む。解放時にほぼ無傷だったうえに、あいまいな証言ばかりで監禁中の出来事を警察に話さないコニー。彼女はいったい何を隠しているのか? 圧巻の心理描写と謎解きの妙味を堪能できる英国ミステリの女王による渾身のサスペンス。/解説=松浦正人※紙書籍版とはカバー画像が異なります。
  • もう年はとれない

    もう年はとれない

    思いかえせば、戦友の臨終になど立ちあわなければよかったのだ。どうせ葬式でたっぷり会えるのだから。捕虜収容所でユダヤ人のわたしに“親切とはいえなかった”ナチスの将校が生きているかもしれない――そう告白されたところで、あちこちガタがきている87歳の元殺人課刑事になにができるというのだ。だがその将校が金の延べ棒を山ほど持っていたことが知られて周囲が騒がしくなり、ついにわたしも、孫に助けられながら、宿敵と黄金を追うことに……。武器は357マグナムと痛烈な皮肉。最高に格好いいヒーローを生みだした、鮮烈なデビュー作!2013年マカヴィティ賞新人賞受賞作、『IN★POCKET』2014年文庫翻訳ミステリーベスト10/読者部門第1位。
  • 年寄り工場の秘密 老人たちの生活と推理

    年寄り工場の秘密 老人たちの生活と推理

    高級老人ホーム〈海の上のカムデン〉にちょっとした変化が起きた。長年暮らしていたトッツィが、近くにできた老人ホーム〈黄金の日々〉に引っ越したのだ。そして三週間がたち、〈カムデン〉に勇名を轟かすアンジェラとキャレドニアのもとを、そのトッツィが相談に訪れる。どうやら〈黄金の日々〉に幽霊が出るらしく、正体を見極めてほしいと言うのだ。かつて同じ屋根の下にいたよしみで……というよりは退屈しのぎが目的で、名物コンビふたりは体験入居を装い“潜入捜査”を開始するが、思わぬ大事件が待っていた!老人探偵団シリーズ第7弾。
  • 赤い糸の呻き

    赤い糸の呻き

    小説・文芸
    3.6
    1巻733円 (税込)
    白昼に新聞紙を鷲掴みにして死んでいた男性に何が起こったのか――。音無美紀警部のめくるめく、ぬいぐるみへの妄想と、事件の対比が秀逸な、犯人当てミステリ「お弁当ぐるぐる」。停電時のエレベータ内で起こった殺人事件。もっとも怪しいのは、手や服を血で汚した指名手配の男だが。不可能犯罪を劇的に描く「赤い糸の呻き」。都筑道夫の〈物部太郎シリーズ〉の傑作パスティーシュ「墓標の庭」など、バラエティー豊かな5編を収録。“西澤ワールド”全開ともいえる、著者入魂の傑作短編集。
  • 奇談蒐集家

    奇談蒐集家

    小説・文芸
    3.6
    1巻607円 (税込)
    自ら体験した不可思議な話、求む。高額報酬進呈(ただし審査あり)。――新聞の募集広告を目にして酒場を訪れた老若男女は、奇談蒐集家を名乗る恵美酒と美貌の助手・氷坂を前に、怪奇と謎に満ちた体験談を披露する。シャンソン歌手がパリで出会った、運命を予見できる魔術師。少年探偵団の眼前で、少女の死体と入れ替わりに姿を消した魔人。冬薔薇が咲き誇る洋館に住む美しき館の主からの奇妙な申し出……。数々の奇談に喜ぶ恵美酒だが、氷坂によって不思議な謎は見事なまでに合理的に解き明かされる!安楽椅子探偵の推理が冴える連作短編集。
  • 黒のクイーン

    黒のクイーン

    ウィーンに住むフリーランスの保険調査専門探偵ホガートは、大手国際保険会社支社長からある依頼を受けた。ウィーンの美術館がプラハの展覧会に貸し出した絵画が焼失、調査に派遣した絵画専門の調査員は、焼失した絵画はすり替えられた偽物だったとの報告を残し行方不明になった。その調査員を見つけだしてほしいというのだ。プラハに飛んだホガートは、ひとりの女探偵に出会う。彼女が調査しているプラハの連続殺人事件の話を聞くうち、ホガートはとんでもない事実に気づく。『夏を殺す少女』で衝撃的なデビューを飾った、オーストリア・ミステリの名手が仕掛ける巧妙な罠とは?
  • 追憶の殺意

    追憶の殺意

    小説・文芸
    3.6
    1巻669円 (税込)
    年もおしつまったある日、埼玉県岩槻市の川土手で、自動車教習所の配車係が死体で発見された。男には職場の同僚と悪質なギャンブルを行なっていた疑いが浮上する。そして年が改まったとたん、教習所の技能主任が密室状況下の建物の中で撲殺される。さらに指導員の男が自宅マンションの駐車場にカバーをかけて駐めてあった自分の車の中で殺されていた!! 自動車教習所に通う教習生と指導員――その絡み合いの中からあぶり出される複雑な人間関係。やがて捜査線上に浮かんだ容疑者には、二重三重の鉄壁なアリバイがあった……!? 『模倣の殺意』の著者・中町信が本格ミステリの王道〈密室+アリバイ破り〉に挑んだ傑作長編推理。
  • 叫びと祈り

    叫びと祈り

    小説・文芸
    3.6
    1巻639円 (税込)
    砂漠を行くキャラバンを襲った連続殺人、スペインの風車の丘で繰り広げられる推理合戦、ロシアの修道院で勃発した列聖を巡る悲劇……ひとりの青年が世界各国で遭遇する、数々の異様な謎。選考委員を驚嘆させた第5回ミステリーズ!新人賞受賞作「砂漠を走る船の道」を巻頭に据え、美しいラストまで一瀉千里に突き進む驚異の連作推理。《週刊文春》ミステリーベスト10国内部門第2位をはじめ各種ミステリ・ランキングの上位を席捲、本屋大賞にノミネートされるなど破格の評価を受けた、大型新人のデビュー作。
  • 安楽椅子探偵アーチー

    安楽椅子探偵アーチー

    小説・文芸
    3.6
    1巻616円 (税込)
    骨董屋で寝息を立てるアンティークの安楽椅子に心惹かれた小学生・及川衛。自らの誕生日プレゼントとして購入し、店先から及川家にやってきたこの椅子には、不思議な力があった。なんと、人の言葉を話せるのだ。しかも、シャーロック・ホームズばりの推理を働かせ、見事に事件を紐解いていく。衛が通う小学校で起こった不思議な事件、駅で靴の片方を脱ぎ捨てていった男の謎、外人墓地で不可解な行動をする女性の真実など、ユーモラスで鮮やかな謎解き。「アーチー」と名づけられた正真正銘の安楽椅子探偵と衛の交流を描いた連作集。
  • 憧れの少年探偵団

    憧れの少年探偵団

    小説・文芸
    3.6
    1巻743円 (税込)
    ここは多摩川のほとり、桃霞市。江戸川乱歩の少年ものに憧れる小学生が探偵団を結成した。自称探偵長のスレンダー美少女鳥居未菜美が幼なじみの歌川時雄を従え、転校生の月岡芳人を巻き込み、体格に恵まれた勝川章、パソコン使いの司馬遷太郎を加えて、メンバー五人で活動中。たかが子供の遊びと侮るなかれ、広大な桃霞市、推理力を駆使しなければ迷い犬の捜索だって不可能だ。それにしてもクリスマスに起こった尾形家の騒動は半端じゃなかった。何しろ御隠居さんが密室でこときれていたというのだから……。桃霞少年探偵団、活動開始!
  • いわゆる天使の文化祭

    いわゆる天使の文化祭

    小説・文芸
    3.6
    1巻691円 (税込)
    夏休みも終盤。休み中でも、目前に控えた文化祭に向けて、市立の生徒たちは奔走する。ところがある日、登校した葉山君の目に飛び込んできたのは、そこかしこに貼られた目つきの悪いピンクのペンギンとも天使ともつかないものが描かれた、異様な貼り紙だった。それぞれの部活にちなんだ図柄の〈天使〉を不思議に思いつつも、手の込んだ悪戯かと気を抜いていると、化学準備室で工作する犯人と思しき人影を見かける。文化祭のホームページも改竄され、事態は深刻さを増して――。波瀾万丈で事件に満ちた、コミカルな学園ミステリ・シリーズ。
  • 天啓の殺意

    天啓の殺意

    小説・文芸
    3.6
    1巻660円 (税込)
    柳生照彦から持ち込まれた犯人当てリレー小説――柳生の問題編に対し、タレント作家の尾道由起子に解決編を書いてもらい、その後に自分の解決編を載せる――要するに作家同士の知恵比べをしよう、という企画は順調に進行するかに見えたが……。問題編を渡したまま、柳生は逗留先から姿を消し、しかもその小説は半年前の実在事件を赤裸々に綴ったものだった。『散歩する死者』の全面改稿決定版! 著者あとがき=中町信
  • 平台がおまちかね

    平台がおまちかね

    小説・文芸
    3.6
    1巻616円 (税込)
    本が好き。でも、とある理由で編集部には行きたくなかった出版社の新人営業マン、井辻くんは個性的な面々に囲まれつつ今日も書店で奮闘中! 平台に何十冊と積み上げられた自社本と、それを彩る心のこもった手書きの看板とポップ。たくさん本を売ってくれたお礼を言いに書店を訪ねると、店長には何故か冷たくあしらわれ……。自社主催の文学賞の贈呈式では当日、受賞者が会場に現れない!? 本と書店を愛する全ての人に捧げるハートフル・ミステリを五編収録。新人営業マンの成長と活躍を描く〈井辻智紀の業務日誌〉シリーズ第一弾!
  • もろこし紅游録

    もろこし紅游録

    小説・文芸
    3.6
    1巻726円 (税込)
    三皇五帝のひとり黄帝が造った銀牌は何千年も受け継がれてきた天下御免の証、これを持つ侠客の前には皇帝の勅命とて無力である。仙人めいた老人かと思えば若き豪傑であったり、はたまた美しい少女であったりする“銀牌侠”は、明晰な頭脳と無敵の武術を具えた謎の存在として、今日も旅の空で弱気を助け強きを挫く。蘇州では饅頭の売り上げを奪われかけた十歳の少年を助けてやり、お礼をしたいからと家に誘われたところが……。第3回ミステリーズ!新人賞受賞作「殺三狼」に始まった“銀牌侠”伝説、戦国から民国時代の中国を舞台に描く第2集。
  • 誰もわたしを倒せない

    誰もわたしを倒せない

    小説・文芸
    3.6
    1巻550円 (税込)
    後楽園のゴミ捨て場に遺棄された死体は、なぜか頭頂部の髪を無惨に刈り上げられていた。事件を担当するのは所轄の刑事三瓶と格闘技マニアの新人・城島のコンビ。被害者はカタナという名の気鋭レスラーではないか――城島の推測を元に二人は事件関係者の聴取に奔走するが、次いで被害者の出自を知る男が自殺を遂げ、捜査は難航する。老練の刑事である三瓶も頭を抱える最中、城島は不思議な魅力を湛えた新人レスラー・犬飼の鋭い指摘を受けて事件を追ううちに、意外な目撃証言を手にするが……。覆面レスラー殺人事件と、容疑者の怪死が描く構図が推理を経て鮮やかに反転する「覆面」ほか、トリッキーな試み溢れる本格推理連作集。
  • 砂の城の殺人 美波の事件簿3

    砂の城の殺人 美波の事件簿3

    小説・文芸
    3.6
    1巻660円 (税込)
    父が行方不明になってから五年が経った冬。高校一年生のわたし・倉西美波は、不可抗力により「二日で五万円」という超破格のバイトをすることになった。山奥に踏み込んでは廃墟を撮影するというカメラマンの助手を請け負うことになったのだけれど、向かった先は危険だらけ。やっぱり楽には稼げないと落胆するも、なんと、ボロボロの屋敷でミイラ化した死体を発見してしまった! しかもそれが十二年もの間行方が知れなかった、カメラマンの母親だというからさらに驚いてしまって……。降りしきる雨の中、閉ざされた廃墟で次々と人が死んでいく。清新な筆致と、大胆なトリックで贈る、注目のシリーズ第三作。
  • 五声のリチェルカーレ

    五声のリチェルカーレ

    小説・文芸
    3.6
    1巻550円 (税込)
    昆虫好きの、おとなしい少年が起こした殺人事件。犯罪の低年齢化が進む今日では特に珍しくもない事件と思われたが、唯一動機だけは、少年も堅く口を閉ざしていた。家裁調査官の森本が接見で得たのは「生きていたから殺した」という謎の言葉。被害者は誰でも良かったという無差別殺人の告白なのか、それとも――。少年は何故、そして誰を殺したのか。最後まで隠されていた事件の〈真相〉を、あなたは見破ることが出来ましたか? メフィスト賞受賞の気鋭が技巧を尽くした表題長編に、短編「シンリガクの実験」を併録。
  • 月光ゲーム

    月光ゲーム

    小説・文芸
    3.6
    1巻550円 (税込)
    夏合宿のために矢吹山のキャンプ場へやってきた英都大学推理小説研究会の面々――江神部長や有栖川有栖らの一行を、予想だにしない事態が待ち構えていた。矢吹山が噴火し、偶然一緒になった三グループの学生たちは、一瞬にして陸の孤島と化したキャンプ場に閉じ込められてしまったのだ。その極限状況の中、まるで月の魔力に誘われでもしたように出没する殺人鬼。その魔の手にかかり、ひとり、またひとりとキャンプ仲間が殺されていく……。いったい犯人は誰なのか? そして、現場に遺されたYの意味するものは何? 平成のエラリー・クイーン=有栖川有栖の記念すべきデビュー長編。
  • 幻詩狩り

    幻詩狩り

    小説・文芸
    3.6
    1巻950円 (税込)
    1948年。戦後のパリで、シュルレアリスムの巨星アンドレ・ブルトンが再会を約した、名もない若き天才。彼の創りだす詩は麻薬にも似て、人間を異界に導く途方もない力をそなえていた……。時を経て、その詩が昭和末期の日本で翻訳される。そして、ひとりまたひとりと、読む者たちは詩に冒されていく。言葉の持つ魔力を描いて読者を翻弄する、川又言語SFの粋。日本SF大賞受賞。
  • 少女には向かない職業

    少女には向かない職業

    小説・文芸
    3.6
    1巻440円 (税込)
    中学二年生の一年間で、あたし、大西葵13歳は、人をふたり殺した。夏休みにひとり。それと、冬休みにもうひとり。……あたしはもうだめ。こわくて、どうしたらいいかわからなくて、いまにもからだが勝手に生命活動を停止してしまいそう。少女の魂は殺人に向かない。誰か最初にそう教えてくれたらよかったのに。だけどあの夏はたまたま、あたしの近くにいたのは、あいつだけ。宮乃下静香だけだったから――。これは、ふたりの少女の凄絶な《闘い》の記録。直木賞受賞作家が『私の男』に先駆け、過酷な運命に翻弄される少女の姿を鮮烈に描いた慟哭の傑作!
  • 暗闇のセレナーデ

    暗闇のセレナーデ

    小説・文芸
    3.6
    1巻550円 (税込)
    有名彫刻家に嫁いだ姉の家を訪ねた、美大生・美和と友人・冴子。そこで瀕死の状態の姉・雅子を発見する。病院に運ばれた雅子は、一命は取り留めるものの記憶喪失に陥った。雅子が運び出された後のアトリエは密室状態、そして夫は行方不明。自殺未遂、殺人未遂の両面で警察の捜査が進む中、美和は、冴子とともに独自の調査をはじめる。姿を消した義兄の行方を追う中で、事件の意外な真相が明らかになっていく。美術界の暗部で起こった事件に、女子大生コンビはいかなる推理を導き出すのか――。軽妙なタッチでつづられた黒川博行の初期本格作品。 ※本作品は東京創元社、徳間書店で同一タイトルの作品が販売されております。本編内容は同じとなりますので予めご了承下さい。既に同作品をご購入されているお客様におかれましてはご注意下さい。
  • キャッツアイころがった

    キャッツアイころがった

    小説・文芸
    3.6
    1巻550円 (税込)
    滋賀県北部の余呉湖で身元不明の死体が発見された。顔が潰された上、指が切り取られ指紋もない。唯一の手がかりは、胃の中にあった一粒の宝石――キャッツアイ。続いて京都の美大生、大阪の日雇労働者が連続して殺害され、ともに口にキャッツアイを含んでいた。三府県での合同捜査は混迷を極める。事件の鍵は殺された美大生が旅行していたインドにあると、その同級生の啓子と弘美は一路彼の地へと飛び立つ……。果たしてキャッツアイの意味と、連続殺人事件の真相を探りだせるのか。第4回サントリーミステリー大賞を受賞した著者初期の傑作。 ※本作品は東京創元社、文藝春秋で同一タイトルの作品が販売されております。本編内容は同じとなりますので予めご了承下さい。既に同作品をご購入されているお客様におかれましてはご注意下さい。
  • 緑衣の鬼

    緑衣の鬼

    小説・文芸
    3.6
    1巻330円 (税込)
    初秋の一夜、銀座をそぞろ歩く大江白虹と折口幸吉は、奇禍に遭った妙齢の女性、笹本芳枝を助ける。聞けば数日来怪しい影に悩まされ、ために夫の静雄は病みついてしまったという。乞われて大江、折口の両人が乗り出すが、時すでに遅く、緑衣に身を包んだ賊の魔手が静雄に、そして芳枝に……。事件の表舞台は東京から伊豆半島の海岸、紀州城山へと転々、恋愛模様を彩りに風光明媚な地で展開される犯罪は、いまひとりの探偵、乗杉竜平の登場を得て漸くその全貌を見せる。海外の名だたる古典を日本の土壌に移し、見事に開花、結実させた翻案小説の傑作。
  • 魔術師

    魔術師

    小説・文芸
    3.6
    1巻330円 (税込)
    東京の大宝石商の一家を恐怖のどん底へと突き落とす無気味な数字の通信。日一日と減っていくその数は、いったい何を意味しているのか。一家に異常なまでの復讐心を抱く怪人〈魔術師〉とは何者? 玉村家からの依頼を受けて保養先から帰京するなり、賊の手にかかって誘拐された名探偵明智小五郎の運命やいかに!~ 壮絶な結末に至るまで息つく間もなく展開される波乱万丈の物語。
  • 愚行録

    愚行録

    小説・文芸
    3.6
    1巻605円 (税込)
    ええ、はい。あの事件のことでしょ? えっ? どうしてわかるのかって? そりゃあ、わかりますよ。だってあの事件が起きてからの一年間、訪ねてくる人来る人みんな同じことを訊くんですから。――幸せを絵に描いたような家族に、突如として訪れた悲劇。池袋からほんの数駅の、閑静な住宅街にあるその家に忍び込んだ何者かによって、深夜一家が惨殺された。数多のエピソードを通して浮かび上がる、人間たちの愚行のカタログ。『慟哭』の作者が放つ、新たなる傑作!
  • プリズム

    プリズム

    小説・文芸
    3.6
    1巻550円 (税込)
    小学校の女性教師が自宅で死体となって発見された。傍らには彼女の命を奪ったアンティーク時計が。事故の線も考えられたが、状況は殺人を物語っていた。ガラス切りを使って外された窓の鍵、睡眠薬が混入された箱詰めのチョコレート。彼女の同僚が容疑者として浮かび上がり、事件は容易に解決を迎えるかと思われたが……『慟哭』の作者が本格ミステリの極限に挑んだ衝撃の問題作。
  • あの魔女を殺せ
    NEW

    あの魔女を殺せ

    小説・文芸
    3.5
    1巻1,100円 (税込)
    グロテスクな生(いき)人形の作り手として、賛辞を集める常世三姉妹。彼女たちの人形にはまるで人の魂が宿っているかのような迫力があり、世界中の好事家を魅了していたが、一方でその人形作りについて黒い噂が囁かれていた。三姉妹の新作発表の場に立ち会うことになったフリーライター・麻生真哉は、六歳の娘とともに群馬の山中にある彼女たちの拠点である館に向かう。ところが新作発表会の夜、三姉妹の長女が殺害される。現場はほぼ密室。館も孤立状態となり、残された姉妹は、館中を捜索し始めるが――。ある魔術を受け継ぐ一族を巡る驚愕の事件を巧みに描いた、鮎川哲也賞作家の意欲作。
  • フレドリック・ブラウンSF短編全集1 未来世界から来た男

    フレドリック・ブラウンSF短編全集

    小説・文芸
    3.5
    1~3巻1,300~1,400円 (税込)
    奇抜な着想、軽快なプロット、巧妙な話術で、短編を書かせては随一の名手、フレドリック・ブラウン。SFや推理小説はもとより、怪奇小説や寓話などその多岐にわたる活躍の中から、111編のSF短編すべてを新訳で収めた決定版全集を待望の文庫化。第一巻では、1963年9月に創元SF文庫の記念すべき第一弾を飾った『未来世界から来た男』を、原書に準じた本来の収録作・収録順とし、解題と新版解説を付してお送りする。タイムマシンで20世紀半ばのアメリカを訪れた未来の歴史研究者を待つ数奇な運命を描いた表題作をはじめ、47編を収録。/【目次】序文=バリー・N・マルツバーグ/意地悪/雪男/こだま/灰色の悪夢/緑の悪夢/白の悪夢/青の悪夢/黄色の悪夢/赤の悪夢/不運続き/ばあばの誕生日/猫泥棒/家/起死回生/失われた大発見その1──透明人間/失われた大発見その2──不死身/失われた大発見その3──不死/脅迫状/退場/趣味と実益/報復の艦隊/ロープ魔術/致命的な失敗/ユースタス・ウィーヴァーのつかのまの幸福(1)/ユースタス・ウィーヴァーのつかのまの幸福(2)/ユースタス・ウィーヴァーのつかのまの幸福(3)/遠征隊/輝くひげ/ジェイシー/ファースト・コンタクト/馬かしあい/山上に死す/ハンス・カルヴェルの指輪/クマんにひとつの/いまだ終末にあらず/魚の流儀/三羽のふくろうの子/最後の恐竜/やさしい殺人講座全十回/未来世界から来た男/存在の檻/愛しのラム/おれとフラップジャックと火星人/悪ふざけ/漫画家/ギーゼンスタック一家/ジ・エンド/収録作品解題=牧眞司/ノート(旧版解説)=厚木淳/新版解説=勝山海百合
  • 君が描きかえた名探偵と青い春

    君が描きかえた名探偵と青い春

    小説・文芸
    3.5
    1巻2,200円 (税込)
    新潟県の進学校に入学し生徒会に加わった刑部歩は、ゴールデンウィーク明けという中途半端な時期に転校してきた姫路叶音と出会う。積極的で好奇心旺盛な叶音は、学内で巻き起こる事件やトラブルを一緒に解決しようと、しきりに歩を促す。叶音は「名探偵歩君」とあだ名されていた小学校時代の同級生らしく、平穏に過ごしたい歩を頼ってくるのだ。生徒会目安箱からの投書消失、学校旗への不可解な落書き、体育祭への妨害工作……。謎解きの先で二人が見つけた、かけがえのない真実とは? 「東京創元社×カクヨム 学園ミステリ大賞」受賞作でデビューを飾った著者の、心揺さぶる連作学園ミステリ。
  • イザベラ・バード、日出ずる国で妖怪に出会う

    イザベラ・バード、日出ずる国で妖怪に出会う

    明治11年夏、奥州を縦断して蝦夷地を目指す英国人女性がいた。その名はイザベラ・バード。お供は通訳兼従者の若者伊藤鶴吉と英国からついてきた小妖精ディル&ジンジャーだ。一行は行く先々で妖怪に出くわし、思わぬ事件に巻きこまれる。本当に恐ろしいのははたして妖怪か人間か。旅を続けるうち、好奇心旺盛なイザベラと無口な鶴吉は少しずつ心を通わせていくが、鶴吉はある秘密を抱えていた。ヴィクトリア朝の英国を飛び出した実在の女性旅行家(レディ・トラベラー)が、日常と非日常のあわいをたゆたう謎に挑む、レトロで新鮮な正統派歴史冒険ファンタジイ!/解説=小出和代
  • 死が内覧にやってくる

    〈エステリエンの殺人シリーズ〉

    スウェーデン南部スコーネ地方の風光明媚なエステリエンで、不動産開発を目論んでいた不動産ブローカーでテレビタレントの女性が死亡した。開発に反対する地元住民を懐柔するために購入した彫刻の上に転落したのだ。事故かはたまた殺人か。事件を担当するのは、原因不明の失神発作の療養のために現地に滞在していたストックホルムの国家殺人班の敏腕捜査官と地元警察署の駆け出し女性刑事。お洒落な都会のエリート刑事と、やる気はあるが経験の足りない田舎の刑事。馬は合わないのに意見は合ってしまう二人は、容疑者だらけの事件を解決できるか。
  • 作家と編集者

    作家と編集者

    ひとことで作家と編集者といっても、その関係は千差万別です。良きビジネスパートナーとして、あるいは助言者として一つの作品に向き合うこともあれば、友人のような距離感で接することもあるでしょう。その一方で、どの作家と編集者にも共通して言えるのは、面白い作品を読者に届けるために働いているということではないでしょうか。読書好きの皆さまにとって身近なようでいて見えないことも多い「作家と編集者」をテーマに、4名の著者に作品をご寄稿いただきました。時代もジャンルも越えた、物語を作り出す現場の熱気をお楽しみください。/【目次】錦見映理子「邪悪な香り」/蝉谷めぐ実「餅屋の言うこと」/藤野恵美「行きて帰りし物語」/乗代雄介「金城氏」/解説=杉江松恋
  • そして物語のおわりに

    そして物語のおわりに

    小説・文芸
    3.5
    1巻2,200円 (税込)
    医学生・張田雅之は、アルバイト先の店長の招きで、友人の久郷一と共にとある離島を訪れる。店長の父・柏谷高視は大手ゼネコンの会長でもあり、自身が所有するこの島で、親類や知人を招いて年末を過ごすのを習慣にしていた。集まった人々の前で高視が病気で余命幾ばくもないと明かされた翌朝、彼は四肢を切断され、池に浮かべられた死体となって発見される。高視の部下の男も同様に惨殺されていた。屋敷内のすべての通信設備は壊され、船も二日後まではやって来ない。出入り不能の孤島と化した中、猟奇的な事件を調べるために、張田は医学生としての知識を活かしたある提案をする──。『そして誰もいなくなるのか』でセンセーショナルなデビューを飾った著者による、第二長編。
  • 不死の島へ

    不死の島へ

    1976年、春。深刻な挫折感とともにロンドンを去ったピーター・シンクレアは、知人から仮住まいを許された別荘でひとり執筆活動に着手する。時に寝食を忘れ、のめり込むようにして改稿を繰り返したすえ、男はついに〈夢幻諸島(ドリーム・アーキペラゴ)〉という名の架空世界を見出すが、緻密に織りあげられた島々のヴィジョンは、やがて現実そのものを侵蝕しはじめ──英国SF界の孤峰にして、同国文学界でも脚光を浴びた巨匠が贈る、独創性あふれる文芸SFの傑作。/解説=大森望
  • 言語の七番目の機能

    言語の七番目の機能

    小説・文芸
    3.5
    1巻1,799円 (税込)
    記号学者・哲学者のロラン・バルトが大統領候補ミッテランとの会食直後の交通事故がもとで死亡。そして彼が所持していたはずのある重要な文書が消えていた。これは事故ではない! 捜査にあたるのはジャック・バイヤール警視と若き記号学者シモン・エルゾグ。二人以外の登場人物は、フーコー、エーコ、ドゥルーズ、ガタリ……といった綺羅星の如き面々。そして舞台はパリ、ボローニャ、イサカ、ヴェネツィア、ナポリへと……。言語の七番目の機能とは何か? 『HHhH』の著者による驚愕の記号学的ミステリ。アンテラリエ賞、Fnac小説大賞受賞作!/解説=吉川浩満
  • 事件現場をドールハウスに

    事件現場をドールハウスに

    第二次世界大戦で戦死した夫の遺産が12ドルと知り、メープル・ビショップは絶句した。医師だった夫は慈悲深かったが、診療所は赤字だったのだ。バーモント州の家を守るためにメープルが選んだ仕事は、趣味を生かしたドールハウスの制作と販売。スタートは上々だったが、商品の配達先で農場経営者の死体を発見してしまう。自殺と見ているらしい警察に納得できない彼女は、保安官を説得しようと事件現場を得意の記憶力と技術で再現する――。才気煥発な主人公が活躍するコージー・ミステリ・シリーズ開幕!/解説=大津波悦子
  • 刹那の夏

    刹那の夏

    小説・文芸
    3.5
    1巻2,200円 (税込)
    災害により甚大な被害を受けた地にボランティアとして訪れた女性二人組。宿の娘は、生涯独身を貫いた伯父の遺品であるミニチュアの文机と本が入れられたボトルを彼女たちに見せる。ボトルの中の本の開けない頁に記されているはずの言葉をみつけるため、三人は伯父が少年時代の夏の追憶を綴ったノートから、隠された秘密を探っていく――表題作ほか、通り魔殺人が連続して起きている北の果ての町で、アパートの隣室同士になった孤独な男女の交流が思わぬ展開を遂げる「地の涯て(ランズ・エンド)」など五編を収録する。〈七海学園シリーズ〉の名手が満を持して贈る、技巧と叙情が紡ぐミステリ短編集。/【目次】刹那の夏/魔法のエプロン/千夜行/わたしとわたしの妹/地の涯て(ランズ・エンド)
  • ダブル・ミステリ 月琴亭の殺人/ノンシリアル・キラー

    ダブル・ミステリ 月琴亭の殺人/ノンシリアル・キラー

    小説・文芸
    3.5
    1巻950円 (税込)
    「月琴亭の殺人」数々の不可能犯罪を解決してきた元新聞記者の弁護士・森江春策。彼は幻の映画上映会に招かれ、潮が満ちると孤島と化す地・天眼峡に建つホテル《月琴亭》にやってきた。しかしそこに集った他の四人は、それぞれ異なる理由で何者かに呼び出されたことが判明する。かくしてクローズド・サークルと化した閉鎖空間では殺人が起き……「月琴亭の殺人」ののち、「ノンシリアル・キラー」を経て、物語は怒濤の「解決篇」へ。/「ノンシリアル・キラー」元恋人の磯島健太が死んだ。いい加減なのに憎めない、お腹の子供の父親が──。頼りない恋人を見限って、シングルマザーになるという選択肢を選んだライターの「わたし」は、妊婦が電車内でトラブルに見舞われて急死した事件の取材中に、奇妙な違和感を覚えた。被害者女性の周辺では事故死が相次いでいるのだ。この不気味な事実に着目した「わたし」は調査を進めるが……「ノンシリアル・キラー」ののち、「月琴亭の殺人」を経て、物語は怒濤の「解決篇」へ。あなたはどちらから読みますか?※収録しております「ノンシリアル・キラー」「解決編」は、電子書籍版収録にあたり、紙書籍版と仕様が異なる部分がございます。
  • 仕掛島

    仕掛島

    小説・文芸
    3.5
    1巻950円 (税込)
    岡山の名士が遺した二通の遺言状。一通目の遺言に従って、一族の面々は瀬戸内の孤島・斜島に集められた。行方を晦ましていた怪しげな親族も姿を見せるなか、巨大な球形展望室を有する異形の館・御影荘でもう一通の遺言状が読みあげられた翌朝、相続人の一人が死体となって発見される。折しも嵐によって島は外界から隔絶される事態に。館に招かれた私立探偵・小早川隆生と弁護士・矢野沙耶香の二人を奇怪な事件が待ち受ける。鬼面の怪人物の跳梁、密室から消える人影、二十三年前の悲劇――続発する怪事の果てに明らかとなる驚愕の真相は。謎解きの興趣を隅々まで凝らした本格推理長編。/解説=大山誠一郎
  • 9人はなぜ殺される

    9人はなぜ殺される

    ある日、アメリカ各地の9人に、自分の名を含む9つの名前だけが記されたリストが郵送されてくる。差出人も意図も不明。受け取ってすぐに捨てた者もいた。だがその後、リストの人々が次々と死に始める。まずホテル経営者の老人が溺死。そして翌日、またひとり、男性がランニング中に射殺される。FBI捜査官のジェシカは、残りの人々の特定を進める。自分も、死んだふたりと同じリストを受け取っていたのだ。次は誰が殺されるのか? 職業も居住地も違う9人のつながりは何なのか? 驚愕の展開の連続で読者を翻弄しつづける極上のサスペンス!/解説=古山裕樹
  • 漂着物、または見捨てられたものたち

    漂着物、または見捨てられたものたち

    巨大なアンテナ設備の近くにある家で、幼い娘を育てる父親が体験する数々の異変(「アンテナ」)、なにげなく漂着物を砂浜に埋めたことで老夫婦が巻きこまれる思わぬ事態(表題作)、中年になり帰郷した男が振り返る、キャンプ場で姉と過ごした子供時代のあれこれ(「海辺のうた」)……。海沿いに点在する無人の家、大潮の日にだけ行ける入り江、漂着物が絶えず流れ着く砂浜、さびれたキャンプ場……英国コーンウォールの海辺に見られるありふれた場所では、ふとしたはずみに幻めいた現象が起こり、もの哀しくも美しい物語がいくつも紡がれる。現実と幻想の境目で生まれた、いずれも忘れがたき13の短編を収録。サマセット・モーム賞受賞作『潜水鐘に乗って』に続く、珠玉の第二短編集。/【目次】空っぽの家/アンテナ/すぐの未来に/帰郷/出て行け/ソルトハウス/漂着物、または見捨てられたものたち/波乗り/嵐の日/死者たちの年/ケーブル/海辺のうた/漂流するクラゲたち/謝辞/解説=石井千湖
  • 雪山書店と嘘つきな死体

    クリスティ書店の事件簿

    小説・文芸
    3.5
    1~2巻1,500~1,699円 (税込)
    美しい雪山の書店、ブック・シャレー。故郷に帰ってきたエリーは、姉のメグと看板猫のアガサとともに、ミステリ好きの集うこの書店を切り盛りしている。ある日、山腹と麓をつなぐゴンドラの中で男の刺殺体が発見された。男は死の直前に書店を訪れ、アガサ・クリスティ『春にして君を離れ』のサイン入り初版本と、不可解なメモ書きを残していた。時を同じくして、店からは従業員の女性が姿を消す。ふたつの事件には関係が? エリーとメグは、ミステリ好きたちの知恵を借りて推理を働かせることに――謎と雪が降り積もる書店が舞台の新シリーズ!
  • こうしてぼくはスパイになった

    こうしてぼくはスパイになった

    小説・文芸
    3.5
    1巻2,530円 (税込)
    1944年2月、ナチス・ドイツの空襲がつづいているロンドン。13歳のバーティは空襲警報を受け、民間防衛隊の伝令係としてはじめての任務のため、街へ飛びだしていった。自転車のかごにのっている相棒は、救助犬のリトル・ルーだ。大あわてで自転車をこいでいたバーティは、女の子にぶつかってふたりとも転んでしまった。女の子が立ち去ったあと、バーティは通りで一冊のノートを拾う。それは秘密諜報員になるための訓練を受けた女性のもので、文章の後半は暗号になっていた。ノートを道に落としていったアメリカ人の少女エレノアに再会したバーティは、ノートを書いたフランス人女性・ヴィオレットが行方不明になったと知る。彼女を探すため、エレノアと探偵志望の友だち・デイヴィッドといっしょに、ノートの暗号の解読に取り組むが……。数々の文学賞に輝いた児童文学作家が贈る、子どもたちの勇気と謎解きを描くミステリ!
  • 馬鹿みたいな話! 昭和36年のミステリ

    馬鹿みたいな話! 昭和36年のミステリ

    小説・文芸
    3.5
    1巻1,100円 (税込)
    昭和36年のテレビ草創期、中央放送協会(CHK)でプロデューサーとなった大杉日出夫の計らいで、ミュージカル仕立て、生放送のミステリドラマの脚本を手がけることになった風早勝利。四苦八苦しながら脚本を完成させ、ようやく迎えた本番。アクシデントを乗り切り、さあフィナーレという最中に主演女優が刺殺体となって発見された。現場は衆人環視下の放送中のスタジオ。駆け出しミステリ作家・風早と那珂一兵が、テレビ局内の殺人事件の謎解きに挑む。『深夜の博覧会』『たかが殺人じゃないか』に続く、“昭和ミステリ”シリーズ完結篇。/解説=小山正
  • きらめく共和国

    きらめく共和国

    1994年、緑のジャングルと茶色い川をかかえる亜熱帯の町に、理解不能な言葉を話す9歳から13歳の子どもたちの集団がどこからともなく現れた。その存在は徐々に大人たちの日常に罅を入れていき、やがてスーパー襲撃事件という大事件を起こす。そして数ヶ月後、32人の子どもたちは一斉に命を落とすに至った──。社会福祉課長としてこの出来事に関わった語り手が、22年後のいま語る、その顛末。現代スペインを代表する作家が描く、子どものかわいらしさと暴力性、野生と文明、そして保護と支配。一読忘れがたき恐るべき寓話が、待望の文庫化。
  • 折れざる槍

    折れざる槍

    人々に妖精の谷と怖れられる地で、荒野を庭として育った少女がいた。母は少女の名を隠し、少女の父、海の息子マナナーンから盗んだ鉢を護って洞穴でひっそりと暮らしていた。だが少女は日ごとに成長し、力強く、そして素早くなった。やがて広い世界への憧れが抑えきれなくなった少女は、母からペレティルという名前を受け取ると、カエル・レオンに玉座を構える王アルトゥルスの戦士団に加わるべく旅立った……。ネビュラ賞受賞作家が、アーサー王伝説群の中のパーシヴァルの物語を独自の視点で語り直した鮮烈な作品。LAタイムズ文学賞受賞作。
  • まるで渡り鳥のように 藤井太洋SF短編集

    まるで渡り鳥のように 藤井太洋SF短編集

    小説・文芸
    3.5
    1巻1,999円 (税込)
    宇宙で生物の「渡り」を研究する日本人と、春節に地球へと帰省する習慣を持つ華人のパートナー。それぞれの選択を描いた表題作ほか、薩摩藩に雇われ江戸総攻撃に臨む屍兵遣いの数奇な人生を綴る「従卒トム」、大国による侵略の危機に晒される国境近くの難民キャンプで感染症対策に挑むエンジニアの闘い「距離の嘘」、軌道作業ステーションに就職した奄美の巫女(ユタ)が遭遇する宇宙的脅威「祖母の龍」など、国内外で発表した11編を収録。各編に書き下ろしの著者解題を付す。テクノロジーと人類への希望を描く傑作SF短編集。/【目次】ヴァンテアン/従卒トム/おうむの夢と操り人形/まるで渡り鳥のように/晴れあがる銀河/距離の嘘/羽を震わせて言おう、ハロー!/海を流れる川の先/落下の果てに/読書家アリス/祖母の龍/解説=勝山海百合
  • アンソロジー 料理をつくる人

    アンソロジー 料理をつくる人

    どんな料理であっても、そこにはつくり手の感情が込められているものです。プロが提供する料理は支払われた報酬と引き換えにお客さまを満足させるために、家庭料理は同じ食卓を囲む家族の健康や団らんのために、たとえ自分以外に食べる者のいない簡単なものであったとしても、そこには自分への思いが注ぎこまれているのです。本書では、そのような様々な立場の「料理をつくる人」たちをテーマにした短編を、文芸の最前線で活躍中の六名の作家に執筆していただきました。心とお腹を満たす極上の物語のフルコースを、どうぞご堪能くださいませ。/【目次】西條奈加「向日葵の少女」/千早茜「白い食卓」/深緑野分「メインディッシュを悪魔に」/秋永真琴「冷蔵庫で待ってる」/織守きょうや「対岸の恋」/越谷オサム「夏のキッチン」
  • 貧乏カレッジの困った遺産

    〈イモージェン・クワイ〉シリーズ

    セント・アガサ・カレッジは、ケンブリッジ大学屈指の貧乏学寮。その学寮付き保健師(カレッジ・ナース)イモージェン・クワイのもとに、卒業生で国際的大企業の経営者の訃報が届いた。アルコール依存症の治療施設に入っていたところ、誤って崖から転落したという。だがその数か月前に、イモージェンは彼から、さまざまな相手に命を狙われていると打ち明けられていた。イモージェンはその死に疑念を抱いて調べはじめるが、事件はカレッジにとんでもない危険をもたらす……。『ウィンダム図書館の奇妙な事件』にはじまる、〈イモージェン・クワイ〉シリーズ第3弾!/解説=若林踏
  • そして誰もいなくなるのか

    そして誰もいなくなるのか

    小説・文芸
    3.5
    1巻1,799円 (税込)
    ミステリ作家デビューを夢見る小松立人は、学生時代にとある犯罪に手を染めた。家庭教師先のタンス預金二千万円を、知人同士四人でこっそり盗み出したのだ。ほとぼりの冷めた十年後、盗んだ金を掘り起こすために集まった小松たちは、崖崩れに巻き込まれて命を落とした。――はずなのに彼らは、死神から一週間の猶予期間を申し渡され、事故の七日前に戻る。期間中は仲間を殺害することで相手の残りの寿命を奪うことも可能だという。死までの一週間、小松はこの奇妙な出来事を小説に仕立てて新人賞への投稿を目指すことに。しかし、仲間たちは次々と……。独特な感性で描く、“特殊設定×サスペンス”長編。
  • 新・日本の七不思議

    〈邪馬台国はどこですか?〉シリーズ

    小説・文芸
    3.5
    1巻799円 (税込)
    大昔、日本は北と南でアジア大陸と地続きだったが、温暖化によって……。ところで「日本」はニホンかニッポンか、日本人の要件って何だろう? バーのカウンター席で始まった歴史談義は、漠然と受け止めていたけれど実は全然知らなかったんだと気づかされることのオンパレード。八幡平や桶狭間などの現地踏査も交え、数々の不思議に理論で迫る。原日本人、邪馬台国、柿本人麻呂、空海、織田信長、東州斎写楽、太平洋戦争――日本人なら知っておきたい七つのテーマに、鯨史観は如何なるアプローチを試みるか。好評を得た『邪馬台国はどこですか?』『新・世界の七不思議』に続く、第3弾。/【目次】原日本人の不思議/邪馬台国の不思議/万葉集の不思議/空海の不思議/本能寺の変の不思議/写楽の不思議/真珠湾攻撃の不思議/*本電子書籍は『新・日本の七不思議』(創元推理文庫 新装新版 2024年8月30日初版発行)を底本としています。
  • 風よ僕らの前髪を

    風よ僕らの前髪を

    小説・文芸
    3.5
    1巻850円 (税込)
    弁護士の立原恭吾が何者かに殺害された。犯人は未だ不明の中、妻の高子は密かに養子の志史を疑い、甥の若林悠紀に彼の身辺調査を依頼する。元探偵事務所員だったとはいえ、悠紀にとっては志史は従弟というだけでなく、家庭教師として教えた子供の一人でもあった。渋々調査する悠紀だったが、志史には伯父の死亡時刻に鉄壁のアリバイがあることがわかる。誰にも心を許そうとしなかった志史の過去を調べるうちに、悠紀は愛憎渦巻く異様な人間関係の深淵を覗き見ることになる。第三十回鮎川哲也賞優秀賞受賞作。/解説=宇田川拓也
  • スリー・カード・マーダー

    スリー・カード・マーダー

    被害者は、2月5日、火曜日の午後4時5分に空から降ってきた。喉には無惨な切り傷。落下してきたと思われたその男のフラット5階、バルコニーのある部屋は無人で、しかも玄関ドアは内側から釘と板で封じられていた。この不可解な密室殺人に臨むのは、サセックス警察のテス・フォックス警部補。彼女はしかし、被害者の名を知って愕然とする。その男は15年前、妹セアラを救うために罪を犯したあの夜の関係者だった。詐欺師として自分と正反対の世界で生きる異母妹を救うために……。意外な展開を見せる事件に姉妹が挑む、新シリーズ開幕!
  • 騙し絵の檻

    騙し絵の檻

    小説・文芸
    3.5
    1巻1,100円 (税込)
    「……被告は良心の呵責もなく、情け容赦なく、いともたやすく人の命を奪った……」ビル・ホルトは冷酷な殺人犯として投獄された。不倫相手の女性を殺害し、さらにその二週間後、事件の手がかりをつかんだと思しき私立探偵をも、計画的に殺害したとして。状況証拠は完璧としか言いようがなかったが、彼は無実だった。十六年後、仮釈放を認められたホルトは、復讐を誓い、真犯人を捜し始める。自分を陥れたのは誰だったのか? 次々に浮かび上がる疑惑と目眩く推理。そして、最終章で明かされる驚愕の真相! 現代本格ミステリの旗手、衝撃の出世作。/解説=法月綸太郎
  • ロンドン幽霊譚傑作集

    ロンドン幽霊譚傑作集

    19世紀ヴィクトリア朝、文化・産業ともに飛躍を遂げた大都市ロンドン。その栄華の陰では、犯罪のもたらす恐怖、そして超自然がもたらす恐怖が蔓延していた――晴れ渡ったケンジントン・ガーデンズの一角で目に見えぬ何かと交信する、美しき寡婦を巡る愛憎劇を主軸とした出色のサスペンス「ザント夫人と幽霊」。アイルランドのバンシー伝説を背景に、野心家の外科医が運命の奇蹟に遭遇する「ハートフォード・オドンネルの凶兆」。周囲から憧憬を集めた愛らしい令嬢が、死に際に抱いた最後の願いを描く「揺らめく裳裾」ほか、魔都ロンドンを舞台に贈る様々な趣向のゴースト・ストーリー13篇を収録する。集中12篇が本邦初訳。/【目次】ザント夫人と幽霊 ウィルキー・コリンズ/C―ストリートの旅籠(はたご) ダイナ・マリア・クレイク/ウェラム・スクエア十一番地 エドワード・マーシー/シャーロット・クレイの幽霊 フローレンス・マリヤット/ハートフォード・オドンネルの凶兆 シャーロット・リデル/ファージング館の出来事 トマス・ウィルキンソン・スペイト/降霊会の部屋にて レティス・ガルブレイス/黒檀の額縁 イーディス・ネズビット/事実を、事実のすべてを、なによりも事実を ローダ・ブロートン/女優の最後の舞台 メアリ・エリザベス・ブラッドン/揺らめく裳裾(もすそ) メアリ・ルイーザ・モールズワース/隣牀(りんしよう)の患者 ルイーザ・ボールドウィン/令嬢キティー ウォルター・ベサント、ジェイムズ・ライス/編者あとがき――魔の都(みやこ)、霊の市(まち) 夏来健次
  • 受験生は謎解きに向かない

    自由研究には向かない殺人

    高校生のピップにある招待状が届いた。高校卒業および大学受験に必要な試験のひとつが終わった6月末、友人宅で架空の殺人事件の犯人当てゲームが開催されるという。舞台は1924年の孤島に建つ大富豪の館という設定だ。参加者は同級生とその兄の7人。ゲーム開始早々、館の主が心臓を刺されて殺されているのが発見される。試験後に着手すべき自由研究が気になり、当初は乗り気でなかったピップは、次第に夢中になり、主の姪に扮してゲームを進めていく。ピップの明快な推理を堪能できる、爽やかで楽しい『自由研究には向かない殺人』前日譚!/解説=瀧井朝世
  • 印

    印

    その女性は湖のほとりのサマーハウスで首を吊っているのを友人に発見された。夫によると、数年前に親密だった母親を病で失って以来、彼女は精神的に不安定になっていたらしい。また死後の世界に興味を抱き、降霊術師のもとに出入りしていたことも。自殺に見える。いや、本当にそうなのだろうか? レイキャヴィク警察の捜査官エーレンデュルは疑問を感じ、一人地道な捜査を進める。暴かれる悲痛な過去、明らかになる驚愕の真実に、心の奥底までゆさぶられる。アイスランド推理小説大賞受賞。北欧ミステリの巨人による好評シリーズ第6弾。
  • 孔雀屋敷 フィルポッツ傑作短編集

    孔雀屋敷 フィルポッツ傑作短編集

    一夜のうちに起きた三人の変死事件を調査するため、英国から西インド諸島へ旅立った私立探偵。調べるほどに不可解さが増す事件の真相が鮮やかに明かされる「三人の死体」。鉄製のパイナップルにとりつかれた男の独白が綴られる、奇妙な味わいが忘れがたい「鉄のパイナップル」。不思議な能力を持つ孤独な教師の体験を描く表題作。そして〈クイーンの定員〉に選ばれた「フライング・スコッツマン号での冒険」など、『赤毛のレドメイン家』で名高い巨匠の傑作全6編を収める、いずれも初訳・新訳の短編集!/【目次】孔雀屋敷/ステパン・トロフィミッチ/初めての殺人事件/三人の死体/鉄のパイナップル/フライング・スコッツマン号での冒険/解説=戸川安宣
  • クリスマスカードに悪意を添えて

    シェフ探偵パールの事件簿

    パールは大忙しだった。クリスマスの飾りつけはまだだし、家族へのプレゼントも買ってないし。そんなとき、友人のネイサンから新聞の文字を切り取って貼った、彼を中傷する内容のクリスマスカードを受け取ったと相談される。同様のカードが他にも三人に届いているらしい。クリスマス前に探偵業はなし、と考えていたにもかかわらず、気になって調べ始めるパール。だが、教会のイベントで殺人が起き、驚くことに、その被害者も例のカードを受け取っていた……! 英国のリゾート地を舞台に、シェフ兼探偵のパールが活躍する好評シリーズ第二弾。
  • 穏やかな死者たち シャーリイ・ジャクスン・トリビュート

    穏やかな死者たち シャーリイ・ジャクスン・トリビュート

    『丘の屋敷』『ずっとお城で暮らしてる』『処刑人』「くじ」など数々の名作を遺した鬼才シャーリイ・ジャクスン。日常に潜む不安と恐怖、目には見えない邪悪な超自然的存在との出会いや家族間の複雑な関係、人間心理の奥底に流れる悪意を鮮やかな筆致でえぐりだした彼女に敬意を表し、ケリー・リンク、ジョイス・キャロル・オーツ、ジェフリー・フォード、エリザベス・ハンドら当代の錚々たる幻想文学の名手たちが書き下ろした傑作18編を収録する、珠玉のトリビュート・アンソロジー。シャーリイ・ジャクスン賞特別賞、ブラム・ストーカー賞受賞作。/【目次】序文=エレン・ダトロウ/弔いの鳥=M・リッカート/所有者直販物件=エリザベス・ハンド/深い森の中で――そこでは光が違う=ショーニン・マグワイア/百マイルと一マイル=カルメン・マリア・マチャード/穏やかな死者たち=カッサンドラ・コー/生き物のようなもの=ジョン・ランガン/冥銭=カレン・ヒューラー/鬼女=ベンジャミン・パーシィ/ご自由にお持ちください=ジョイス・キャロル・オーツ/パリへの旅=リチャード・キャドリー/パーティー=ポール・トレンブレイ/精錬所への道=スティーヴン・グレアム・ジョーンズ/柵の出入り口=ジェフリー・フォード/苦悩の梨=ジェマ・ファイルズ/晩餐=ジョシュ・マラーマン/遅かれ早かれあなたの奥さんは……=ジュヌヴィエーヴ・ヴァレンタイン/抜き足差し足=レアード・バロン/スキンダーのヴェール=ケリー・リンク/謝辞/解説=深緑野分/編者紹介/訳者紹介
  • コ・イ・ヌール なぜ英国王室はそのダイヤモンドの呪いを恐れたのか

    コ・イ・ヌール なぜ英国王室はそのダイヤモンドの呪いを恐れたのか

    英国王室の王冠で光り輝く、コ・イ・ヌール(光の山)と呼ばれる巨大なダイヤモンド。権力や富をもたらすと信じられたその宝石は、これまで数々の権力者に崇められると同時に、数多くの悲劇や凄惨な出来事を巻き起こしてきた──。豊富な資料を駆使して世界一有名なダイヤモンドの数奇な物語を描く、傑作ノンフィクション!/【目次】はじめに/第一部 玉座の宝石/第一章 インド前史のコ・イ・ヌール/第二章 ムガル帝国のコ・イ・ヌール/第三章 ナーディル・シャー イランのコ・イ・ヌール/第四章 ドゥッラーニ帝国 アフガニスタンのコ・イ・ヌール/第五章 ランジート・シング ラホールのコ・イ・ヌール/第二部 王冠の宝石/第六章 灰の町/第七章 少年王/第八章 イギリスへの道のり/第九章 万国博覧会/第十章 最初のカット/第十一章 ヴィクトリア女王の「忠実なる臣民」/第十二章 宝石と王冠/第十三章 「我々はコ・イ・ヌールを取りもどさねばならない」/謝辞/訳者あとがき/文庫化に寄せて
  • 遺品博物館

    遺品博物館

    小説・文芸
    3.5
    1巻946円 (税込)
    遺品博物館は、その名のとおり遺品を収蔵する博物館です。古今東西、さまざまな遺品を蒐集しております。選定基準については諸事情によりお話しできません。ただ、その方の人生において重要な物語に関わるものを選ぶことになっております……生前に約束した遺品の寄贈を受けるため、契約者の遺族の元を訪れる遺品博物館の学芸員、吉田・T・吉夫。この男が収蔵品として選ぶのは、死者自身の人生のみならず、遺された人々の人生にとっても重要な意味を持つ品々だった。彼が遺品と引き換えにもたらすのは、救済か、破局か――。熟練の技巧がえぐり出す、死者と生者を繋ぐ八つの謎物語。/【目次】川の様子を見に行く/ふたりの秘密のために/燃やしても過去は消えない/不器用なダンスを踊ろう/何かを集めずにはいられない/空に金魚を泳がせる/時を戻す魔法/大切なものは人それぞれ/解説=三島政幸
  • シャーロック・ホームズの誤謬 『バスカヴィル家の犬』再考

    シャーロック・ホームズの誤謬 『バスカヴィル家の犬』再考

    ホームズの推理は間違っている! 『アクロイド殺害事件』におけるポワロの推理に異を唱え、真相を暴いて話題を呼んだ推理批評家バイヤール。フランス論壇の雄たる彼が、今回はシャーロック・ホームズに挑んだ。長編『バスカヴィル家の犬』のホームズ推理の疑問点・矛盾点を鋭く指摘し、真犯人を炙り出す。/【目次】登場人物/ダートムアの荒地/捜査/第一章 ロンドンにて/第二章 荒地(ムーア)で/第三章 ホームズの手法/第四章 不完全性の原理/再捜査/第一章 推理批評とは何か?/第二章 複数の語り/第三章 犬のための口頭弁論/第四章 ステープルトンの弁護/幻想性/第一章 シャーロック・ホームズは存在するのか?/第二章 テクストへの移住者/第三章 テクストからの移住者/第四章 ホームズ・コンプレックス/現実/第一章 文学による殺人/第二章 見えない死/第三章 真実/第四章 そして真実のみを/バスカヴィル家の犬/訳者あとがき/解説=杉江松恋
  • 影のない四十日間 上

    〈トナカイ警察〉シリーズ

    小説・文芸
    3.5
    1~4巻1,100~1,200円 (税込)
    クレメットとニーナは、ノルウェー、スウェーデン、フィンランドにまたがるサーミ人居住地でトナカイ関連の事件を扱うトナカイ警察の警察官。二人が配置されたノルウェーのカウトケイノで、サーミ人のトナカイ所有者マッティスが殺された。直前にクレメットたちが、隣人からの苦情を受けて彼のもとを訪れたばかりだった。トナカイ所有者同士のトラブルが原因なのか? サーミ人を排斥しようとする勢力、サーミ人の権利を主張する勢力、様々な思惑が入り乱れるなか彼らは捜査を進めるが……。フランス批評家賞など23の賞を受賞した傑作ミステリ。
  • 彼岸の花嫁

    彼岸の花嫁

    リーランは、富豪のリン家が彼女を亡き息子の花嫁に望んでいると父に言われる。年ごろの娘にとって幽霊の花嫁(ゴーストブライド)なんてあんまりな話だ。おまけに数日後リン家に招待された彼女は、そこで当主の甥である青年と恋に落ちる。彼が結婚相手ならよかったのに。やがてリーランは毎晩夢の中で、リン家の亡き息子に結婚を迫られるようになる。恐ろしさから病の床についた彼女だったが、霊媒からもらった薬のせいで幽体離脱してしまう。生霊となったリーランはどうにかして幽霊との結婚から逃れようとするが……。死者と生者の世界が交錯する幻想的な恋物語。
  • 土曜はカフェ・チボリで

    土曜はカフェ・チボリで

    小説・文芸
    3.5
    1巻850円 (税込)
    児童書の出版社で働く香衣は、とあるきっかけで“カフェ・チボリ”を訪れる。そこは土曜日しか営業せず、おまけに店主は高校生という不思議な店だった! 美味しいデンマーク料理とあたたかいもてなしにすっかりくつろぎながら、馴染みの客たちが語る、身の回りで起こった謎に耳を傾ける。それらは『マッチ売りの少女』や『みにくいあひるの子』など、アンデルセン童話を連想させる出来事ばかりで――。風変わりな店主・レンが優雅な仕種でマッチを擦ると、謎はたちまち解かれていく。忙しない日常にひと時の安らぎをもたらす、安楽椅子探偵譚。
  • うしろから歩いてくる微笑

    うしろから歩いてくる微笑

    小説・文芸
    3.5
    1巻880円 (税込)
    鎌倉在住の女性薬膳研究家・藤野真彩と知り合った柚木草平。10年前、高校二年生の時に失踪した同級生の目撃情報がこのところ増えているので調べてほしいと彼女はいう。早速、柚木は鎌倉に〈探す会〉事務局を訪ねるが、これといった話は聞けなかった。しかしその晩、事務局で詳細を尋ねた女性が何者かに殺害された――。急遽、殺人事件に調査を切り替えた柚木が見つけた真実とは? 娘の加奈子や、月刊EYESの小高直海らおなじみのキャラクターに加え、神奈川県警の女性刑事など今回も美女づくし。円熟の筆致で贈る〈柚木草平シリーズ〉最終巻。/解説=杉江松恋
  • ダミー・プロット

    ダミー・プロット

    小説・文芸
    3.5
    1巻1,300円 (税込)
    自分とそっくりな女に出会い、替え玉に仕立てようとする岸浜涼子。友人を殺人容疑の圏外に連れ出すべく、策を巡らす風山秀樹。大阪の街を移動し、アリバイ工作に勤しむ大幹昌雄。それぞれが、それぞれの思惑を抱き行動したあと、まず発見されたのは切断された死体だった。岸浜の夫が経営する会社に手首が届き、地下鉄の網棚の上に置かれたバッグからは顔を潰された首が、そして占い教室から胴体が見つかる。これらはすべて同一人物のものと特定されたが――この死者は誰なのか? 本格推理の極北を歩み続けた孤高の作家、山沢晴雄。その幻の代表長編をついに創元推理文庫に収録する。/【目次】[ダミー・プロット]序章/第一章 奇妙な契約/第二章 犯行以前/第三章 首/第四章 二つの死体/第五章 アリバイ/第六章 殺意の接点/第七章 昏迷/第八章 録画は語る/第九章 壬庚子の秘密/終章/[推理クイズ]賭博/おんぼろバス/探偵学初歩/アリバイ/[エッセイ]本格のトリックは出つくしたか?/トリック問答/想い出五十年/編者解題=戸田和光/盤上のメトロポリス――山沢晴雄小論=芦辺拓
  • 帝都探偵大戦

    帝都探偵大戦

    小説・文芸
    3.5
    1巻950円 (税込)
    半七、銭形平次、顎十郎ら捕物帖でおなじみの“名捜査官”が江戸を騒がす奇怪な謎を追う「黎明篇」。軍靴の足音響く東京で、ナチスが探す“輝くトラペゾヘドロン”を巡る国家的謀略に巻き込まれた法水麟太郎・帆村荘六らの活躍を描く「戦前篇」。空襲の傷が癒えぬ東京で、神津恭介が“あべこべ死体”に遭遇し、明智探偵事務所宛の依頼を受けた小林少年が奇禍に見舞われ、帝都を覆う巨大な陰謀に、警視庁捜査一課の名警部集団のほか、大阪など各都市からも強力な援軍が駆けつけ総力戦を挑む「戦後篇」。五十人の名探偵たちの活躍を描く空前絶後のパスティーシュ三編に、「黒い密室――続・薔薇荘殺人事件」を特別収録する。
  • 小鳥と狼のゲーム Uボートに勝利した海軍婦人部隊と秘密のゲーム

    小鳥と狼のゲーム

    ビジネス・実用
    3.5
    1巻2,799円 (税込)
    1941年、イギリスは敗北の瀬戸際にあった。アメリカなどから食料や燃料を運ぶ輸送船がドイツ軍のUボートによって次々と撃沈され、飢餓で戦争継続が不可能になりつつあったのだ。この窮状を打破するため、一度は海軍を去った退役中佐ギルバート・ロバーツに白羽の矢が立った。彼の任務は、Uボートの作戦行動の秘密を探り、有効な対抗手段を考案し、それを大西洋を航行する艦長たちに伝授すること。そんな困難な任務を可能にしたのは、戦場から遠く離れた司令部でプレーされたボードゲームと、有能な若き海軍婦人部隊員たちの存在だった──。知られざる歴史の1ページに光をあてる、サスペンスフルな傑作ノンフィクション!/解説=重力堂信光
  • 未踏の蒼穹

    未踏の蒼穹

    金星文明は、かつて栄華を誇りながら絶滅した文明が存在する惑星、地球(テラ)の大規模な探査計画を進めていた。テラ人の文明は宇宙空間に進出するほどの科学的発展を遂げながら、なぜ滅んだのか。金星とテラの生命の類似点と相違点はなぜ生まれたのか。そして、月(ルナ)のファーサイドで見つかった謎の巨大施設と、そこに遺されていたテラ人が持つはずのない科学技術の痕跡は、何を意味するのか……探査隊の一員としてテラに派遣されたカイアル・リーンは、テラ文明が遺した数々の謎に挑む。巨匠が円熟期に放ったもうひとつの『星を継ぐもの』ついに邦訳!/解説=大野万紀
  • 金閣寺は燃えているか? 文豪たちの怪しい宴

    金閣寺は燃えているか? 文豪たちの怪しい宴

    小説・文芸
    3.5
    1巻740円 (税込)
    文京区の長い路地を抜けるとバーだった。大学教授の曽根原は、ふと気づくとバー〈スリーバレー〉に足が向いている。女性バーテンダー・ミサキの魅力なのか、文学談義のせいなのかは判らない。ある晩、まだ客の少ない時間にミサキが繰り出した質問は、川端康成の『雪国』についてだった。登場人物の行動から『雪国』はミステリではないか、というミサキの疑問に、途中からまたしても入店してきた宮田が、珍妙な説を披露し始めて……。『雪国』に加え、田山花袋『蒲団』、梶井基次郎『檸檬』、三島由紀夫『金閣寺』と、日本文学界の名作の新解釈で贈る、鯨統一郎最新作。
  • 霊魂の足 加賀美捜査一課長全短篇

    霊魂の足 加賀美捜査一課長全短篇

    小説・文芸
    3.5
    1巻1,100円 (税込)
    上野駅地階の食堂で、眼鏡の男が隣の客の古トランクをすり替える現場を目撃した加賀美は、男を尾行して空襲の焼跡と闇市が混在する街へ。男の奇妙な行動に隠された動機とは……「怪奇を抱く壁」。暗闇の中、被害者は如何にして射殺されたのか。地方出張中に遭遇した事件「霊魂の足」ほか、昭和21年、敗戦直後の混乱した世相を背景に発生した事件を、冷徹な観察と推理で解決していく加賀美敬介警視庁捜査一課長の活躍を描き、戦後探偵小説の幕開けを飾ったシリーズ全短篇を集成。関連エッセー二篇を併録。/【目次】緑亭の首吊男/怪奇を抱く壁/霊魂の足/Yの悲劇/髭を描く鬼/黄髪の女/五人の子供/【エッセイ】加賀美の帰国/「怪奇を抱く壁」について/解題/解説/末國善己
  • 開化鉄道探偵 第一〇二列車の謎

    開化鉄道探偵 第一〇二列車の謎

    小説・文芸
    3.5
    1巻850円 (税込)
    明治18年。6年前に逢坂山トンネルの事件を解決した元八丁堀同心の草壁賢吾は、井上勝鉄道局長に呼び出された。大宮駅で何者かによって貨車が脱線させられ、積荷から、謎の千両箱が発見された事件について調査してほしいと。警察は千両箱を、江戸幕府の元要人にして官軍に処刑された、小栗上野介の隠し金と見ているらしい。草壁と相棒・小野寺乙松鉄道技手は荷積みの行われた高崎に向かうが、乗っていた列車が爆弾事件に巻き込まれてしまう。更に高崎では、千両箱を狙う自由民権運動家や没落士族たちが不審な動きを見せる中、ついに殺人が!/解説=西上心太
  • イングランド・イングランド

    イングランド・イングランド

    ブッカー賞受賞作家が描くテーマパーク・イングランド。そこにはウェストミンスター寺院、ガーデニング、ロビン・フッド、紅茶、シェイクスピア、生ぬるいビール、ハロッズ、王室までもがある。そんなプロジェクトに参加したマーサだったが。レプリカが本物を凌駕するのか。アイロニーと風刺に満ちた傑作!/解説=古川日出男
  • はじまりの24時間書店

    はじまりの24時間書店

    小説・文芸
    3.5
    1巻1,699円 (税込)
    1969年、ひとりの大学図書館員がサンフランシスコを訪れた。数百年ものあいだ行方不明の貴重な書物(予言の書という説も!)を見つけ出す使命を帯びて。エイジャックス・ペナンブラという風変わりな名前ののっぽの青年は、手がかりを求めて街中をさまよった末、真夜中に一軒の小さな書店に行き着く。薄暗い店内に異様に背の高い本棚が並ぶその〈二十四時間書店〉は、店名どおり終日休まず営業していた――〈二十四時間書店〉の誕生秘話をまじえて語られる、本にまつわる少し不思議な冒険の物語。本と書店を愛するすべての人に贈ります。
  • 死体は嘘をつかない 全米トップ検死医が語る死と真実

    死体は嘘をつかない 全米トップ検死医が語る死と真実

    男は黒人少年を射殺した犯罪者か、正当防衛で発砲した市民か。それは死体の傷口から一目瞭然である──。全米を揺るがした大事件などを題材として、四十五年間に九千件もの解剖を行った練達の検死医が、知られざる検死の世界を語る。法医学的に鮮やかに明かされる意外な真相の数々から目が離せない、傑作ノンフィクション。/【目次】序文 パズルこそすべて=ジャン・ガラヴァグリア/1 白と黒の死/2 “ホワイ”切開/3 空っぽのゆりかご/4 身元不明の爆死体/5 リー・ハーヴェイ・オズワルドを掘り起こす/6 日常にひそむ怪物/7 秘密とパズル/8 死と法とセレブリティ/9 ウェストメンフィスの亡霊/10 フィンセント・ファン・ゴッホの死の謎/エピローグ/謝辞/訳者あとがき
  • 真紅の城砦

    真紅の城砦

    30歳で夭折した天才作家が創造し、すべてのヒロイック・ファンタジーの源となった傑作シリーズを、最新の校訂研究にもとづいて贈る第5集。本集には新訳となる3編を収録した。宝物を狙う海賊たちとの死闘を描いた「黒い異邦人」。最初に発表されたシリーズ作品として読者の熱狂を呼んだ、王となったコナンの物語「不死鳥の剣」。強大な敵の手に落ち囚われの身となったコナン王が、獄中で伝説の魔道士と遭遇する――一大合戦絵巻が繰り広げられる表題作等傑作揃い。/【収録作】「黒い異邦人」/「不死鳥の剣」/「真紅の城砦」/資料編「ハイボリア時代の諸民族に関する覚え書き」/「西方辺境地帯に関する覚え書き」/「辺境の狼たち(草稿)」/解説=中村融
  • 白き女神の肖像

    白き女神の肖像

    小説・文芸
    3.5
    1巻1,999円 (税込)
    妻をモデルに描いた肖像画『東方ノ女神』で一躍時代の寵児となった画家ショーン。だが、妻のディアーナはモデルを務めるうちに、奇妙な感覚を覚えるようになっていた。夫が描いているのは自分ではない――。しかし夫も周囲の人々もディアーナの不安を理解せず、思い悩んだ彼女は次第に憔悴し、謎の死を遂げる。そして、彼女に代わってモデルとなったローズマリーも同じことを口にするように……。第2回創元ファンタジイ新人賞受賞『宝石鳥』の著者がおくる、描くことにとり憑かれた画家と、彼を取り巻く女性たちをめぐる幻想譚。
  • 偶然にして最悪の邂逅

    偶然にして最悪の邂逅

    小説・文芸
    3.5
    1巻1,899円 (税込)
    気がつくと昭和から令和へと元号も変わり(なんと平成という時代もあった!?)、38年も経っていたうえに、自分は幽霊になっていた。どうやら何者かに殺害されて、ここに埋められたらしいが、いったいなぜ? トリッキーな謎解きで魅了する「ひとを殺さば穴ふたつ」。高校生が廃屋になった旧校舎からの覗きを端に巻き込まれた不思議な事件を描く表題作「偶然にして最悪の邂逅」など、過去と現在が交差しながら、怒濤の展開へと突き進む、“日常の中の非日常”を魅惑的な筆致で贈る全5編。デビュー25周年を迎えた著者の、記念すべきミステリ短編集。【収録作】「ひとを殺さば穴ふたつ」/「リブート・ゼロ」/「ひとり相撲」/「間女の隠れ処」/「偶然にして最悪の邂逅」
  • 寄宿学校の天才探偵2 エリンガム最後のメッセージ

    寄宿学校の天才探偵2 エリンガム最後のメッセージ

    生徒の不審死、さらに容疑者の失踪と、エリンガム・アカデミーでの事件が相次ぎ、スティヴィは無理やり家に連れもどされてしまう。せっかく学校にも馴染み、念願だった80年前の事件の再捜査も進んできたところなのに。そこに上院議員のエドワード・キングが現れ、息子のデヴィッドが放校されないように協力してくれるなら、スティヴィを学校に戻してやると言ってきた。他に手はなく、役目を引き受けたスティヴィだったが、アカデミーでさらなる事件が……。天才を集めた学校での事件に挑む、少女探偵スティヴィの活躍を描いたシリーズ第2弾。
  • 図書室の怪 四編の奇怪な物語

    図書室の怪 四編の奇怪な物語

    中世史学者のジャック・トレガーデンは、オクスフォード大学時代の友人サイモンから、久々に連絡を受けた。サイモンが住むアシュコーム・アビーの図書室の蔵書目録の改訂を任せたいというのだ。稀覯本に目がないジャックはふたつ返事で引き受ける。だが、アシュコームに到着したジャックを迎えたのは、人が変わったようにやつれ、衰えた友人の姿だった。そこで彼に見せられた、彼の亡き妻の手記には騎士の幽霊を見た体験が書かれていた。表題作「図書室の怪」を始め4編を収録。ポオの研究家でもある著者が描く、クラシックな香り高い英国怪奇幻想譚。/【収録作】「図書室の怪」/「六月二十四日」/「グリーンマン」/「ゴルゴタの丘」
  • 願いの桜

    願いの桜

    「“願いの桜”の話って本当だと思う?」駄菓子屋兼骨董店を営む宗助は、馴染の中学生亜咲美からそう聞かれた。通学路から離れた寂しい場所に一本だけ立つ桜の木、その木に願い事をすると叶うことがあるという。奇妙な言い伝えや曰くつきの品物に目がない宗助は、早速その桜を調べ始める。まもなく亜咲美の周辺で理由もなく体調を崩した生徒がいることを知り、嫌な予感を覚えた宗助は、祖父の代からの知り合いで呪物に詳しい少年朱鷺に助けを求めた。呪物を捜して旅をする少年と獣の姿をしたその兄が遭遇する不思議な出来事を綴るシリーズ第2弾。
  • 指差す標識の事例 上

    指差す標識の事例

    1663年、クロムウェルが没してのち、王政復古によりチャールズ二世の統べるイングランド。医学を学ぶヴェネツィア人のコーラは、訪れたオックスフォードで、大学教師の毒殺事件に遭遇する。誰が被害者の酒に砒素を混入させたのか? 犯人は貧しい雑役婦で、怨恨が動機の単純な殺人事件と目されたが──。衝撃的な結末で終わる第一の手記に続き、同じ事件を別の人物が語る第二の手記が始まると、物語はまったく異なる姿になり──。『薔薇の名前』とアガサ・クリスティの名作が融合したかのごとき至高の傑作!
  • 天使のいる廃墟

    天使のいる廃墟

    小説・文芸
    3.5
    1巻1,699円 (税込)
    住人たちが逃げ出し、二度と戻ってこなかったため廃墟になった村、パライソ・アルト。そこを訪れるのは、人生を諦め、命を絶とうと決めた人に限られる。逆立ちで現れた、うなじにコウモリのタトゥーがある少女。車に積んだ札束を燃やしたいと言う大物銀行家のような男。口を利かず、横笛の音色で受け答えする男。廃墟に住む「天使」は、彼らになぜパライソ・アルトにやってきたのか尋ね、生い立ちに耳を傾け、「向こう」への旅立ちを見送る。生と死、日常と非日常の狭間にたゆたう不思議な場所と、幻のような来訪者たち。詩人としても高く評価されているスペインの作家が贈る、美しく奇妙で、どこかあたたかな物語。
  • 大忙しの蜜月旅行

    大忙しの蜜月旅行

    とうとう結婚へと至ったピーター・ウィムジイ卿と探偵小説作家のハリエット。披露宴会場から首尾よく新聞記者たちを撒いて、従僕のバンターと三人で向かった蜜月旅行(ハネムーン)先は、〈トールボーイズ〉という古い農家。ハリエットが近くで子供時代を送ったこの家を買い取っており、ハネムーンをすごせるようにしたのだ。しかし着いてみると、家は真っ暗で鍵がかかっており、待っているはずの前の所有者は見当たらず。訝りながらも滞在していると、地下室で死体が発見されて……。シリーズ最後の長編が創元推理文庫についに登場! 後日譚の短編も収録。/解説=三橋曉
  • 汚れた雪

    汚れた雪

    イタリア・アルプス山麓の美しい町アオスタに、ある事件がきっかけでローマからとばされてきた副警察長ロッコ・スキャヴォーネ。彼は、スキー場で圧雪車に轢かれた遺体発見との知らせを受ける。それは単なる事故ではなかった。ほとんどの住人が親戚どうしという小さな町で起きた殺人事件! 定年後は妻と南仏で暮らすのが夢だったロッコは、目的のためには犯罪にすら手を染める男だ、彼自身の信条に従って。女には手を出す、マリファナタバコは吸う……、だが警察官としての腕は誰もが認めざるを得ない、荒技も辞さないローマ男が難事件に挑む。
  • 戦時大捜査網

    戦時大捜査網

    小説・文芸
    3.5
    1巻2,200円 (税込)
    国民服を着た、丸刈りの女の死体。なぜ男装していたのか、殺害現場はどこなのか、そしてこの女は何者なのか。一切が五里霧中のまま、同じ方法で殺害された別の死体が発見された……。1944年、戦争のため5名にまで人員を削減された警視庁特別捜査隊は、特高や軍、果ては空襲に邪魔されながら、真実を求めて懸命に捜査を続ける。特捜隊隊長、仙谷が最後に目の当たりにした異形の真相とは? 実力派が贈る戦時下警察小説の傑作、登場。
  • おやすみなさい、ホームズさん 上

    おやすみなさい、ホームズさん

    職を失いロンドンの街をさまよっていた私ペネロピー・ハクスリーは、ふとしたことからアイリーン・アドラーという美女と知りあい、生活をともにすることになる。彼女は女優であり、オペラ歌手であり、そしてときには探偵でもあった。宝石商ティファニー氏からマリー・アントワネットゆかりのダイヤモンド捜しの依頼を受けたアイリーンは、私を助手に調査を始めるが、それは数年にわたる壮大な冒険の始まりだった! 名探偵ホームズに敬意をいだかせた唯一無二の女性を主人公にした魅惑のシリーズ〈アイリーン・アドラーの冒険〉、ここに開幕。
  • Genesis 白昼夢通信

    Genesis 白昼夢通信

    ベテランから日本SF界の未来を担う新鋭まで、現代SF界を牽引する7名が集結! 新時代を創る書き下ろしアンソロジーシリーズ、第2巻。【収録作】高島雄哉「配信世界のイデアたち」/石川宗生「モンステリウム」/空木春宵「地獄を縫い取る」/中村融〔エッセイ〕「アンソロジーの極意」/川野芽生「白昼夢通信」/門田充宏「コーラルとロータス」/西崎憲〔エッセイ〕「アンソロジストの個人的事情」/松崎有理「痩せたくないひとは読まないでください。」/水見稜「調律師」/ちいさなあとがき/編集部より
  • 文豪たちの怪しい宴

    文豪たちの怪しい宴

    小説・文芸
    3.5
    1巻740円 (税込)
    討論会の帰り道、ふと立ち寄ったバー〈スリーバレー〉。そこでの女性バーテンダーとの会話から、彼女が以前から感じていた夏目漱石の『こころ』に関する疑問点に答える羽目に。文学部教授である私が、こんな場末のバーで講義することになるとは。しかも、途中からやってきた宮田という男が、あろうことか『こころ』を百合小説と断言したことで議論は白熱し……。太宰治『走れメロス』はセリヌンティウスの夢だった? 『銀河鉄道の夜』は宮沢賢治と父親の物語? 芥川龍之介『籔の中』の真犯人は誰? 文学談義4編で贈る、『邪馬台国はどこですか?』シリーズ第5弾!
  • ヴァイオリン職人と消えた北欧楽器

    ヴァイオリン職人と消えた北欧楽器

    小説・文芸
    3.5
    1巻1,100円 (税込)
    イタリアのクレモナに住む名ヴァイオリン職人のジャンニは、国際ヴァイオリン製作学校の講師でもある。20年前の教え子であるノルウェー人のリカルドが学校で講演を行い、その夜に殺害されてしまう。そして彼が持っていた、ヴァイオリンに似た楽器ハルダンゲル・フィドルが消えていた。犯人はなぜ、さしたる値打ちもない楽器を奪ったのか? ジャンニは捜査を進める友人の刑事グァスタフェステと恋人のマルゲリータとともに、リカルドの葬儀に参列するためノルウェーへ旅立つ。だが新たな殺人事件が……。人気シリーズの日本オリジナル最新作!
  • 宙を数える 書き下ろし宇宙SFアンソロジー

    宙を数える 書き下ろし宇宙SFアンソロジー

    【東京創元社文庫創刊60周年記念刊行】創元SF短編賞正賞・優秀賞受賞者、佳作入選者が競演。〈宇宙編〉には高山羽根子(第1回佳作)、酉島伝法(第2回正賞)、理山貞二(第3回正賞)、オキシタケヒコ(第3回優秀賞)、宮西建礼(第4回正賞)、宮澤伊織(第6回正賞)の6名の傑作を収録。ソロバンを携え銀河を旅する交易船、海に覆われた惑星に棲息する音をあやつる生き物たちの旅路、航行中の宇宙船で起こった前代未聞の連続殺人──2020年代のSF界を牽引する“東京創元社生まれ”の気鋭作家陣が贈る、書き下ろしテーマ・アンソロジー。【収録作】はじめに 東京創元社編集部/「平林君と魚(いお)の裔(すえ)」オキシタケヒコ/「もしもぼくらが生まれていたら」宮西建礼/「黙唱」酉島伝法/「ときときチャンネル#1【宇宙飲んでみた】」宮澤伊織/「蜂蜜いりのハーブ茶」高山羽根子/「ディセロス」理山貞二/ちいさなあとがき
  • 休日はコーヒーショップで謎解きを

    休日はコーヒーショップで謎解きを

    拳銃を持って押し入ってきた男は、なぜ人質に“憎みあう三人の男”の物語を聞かせるのか? 意外な真相が光る「二人の男、一挺の銃」をはじめ、腕利きの殺し屋に次々と降りかかる予測不可能な出来事を描く「残酷」、殺人事件が起きたコーヒーハウスで、ツケをチャラにするため犯人探しを引き受けた詩人が探偵として謎解きを繰り広げる黒い蘭中編賞受賞作の「赤い封筒」など9編。正統派推理短編、私立探偵小説、ヒストリカル等、『日曜の午後はミステリ作家とお茶を』で人気を博した短編の名手が贈るとっておき! ごゆっくりお楽しみください。【収録作】まえがき/「ローズヴィルのピザショップ」/「残酷」/「列車の通り道」/「共犯」/「クロウの教訓」/「消防士を撃つ」/「二人の男、一挺の銃」/「宇宙の中心(センター・オブ・ザ・ユニバース)」/「赤い封筒」/編訳者あとがき
  • 自殺予定日

    自殺予定日

    小説・文芸
    3.5
    1巻693円 (税込)
    「美しく強かな継母が父を殺した」再婚してわずか一年半足らずで父が急死。遺産とビジネスを受け継ぎ生き生きと活躍する継母の姿に、女子高生の瑠璃はそう確信した。彼女は自らの死をもって継母の罪を告発しようと決意する。しかし自殺の名所として有名な山奥の森で首を吊ろうとしたところ、かつて同じ森で首吊り自殺したという“幽霊”と出会い、裕章と名乗る彼に継母の罪の証拠を一緒に探そうと提案される。瑠璃が決めた期限以内に見つからなければ、その時死ねばいいと。六日後──それが瑠璃の自殺予定日となった。継母の罪を暴き、父の無念を晴らせるのか?! すべての予想を裏切る、一気読み必至の傑作ミステリ!/解説=池上冬樹
  • 蛇苺の魔女がやってきた

    蛇苺の魔女がやってきた

    ディアーヌ学院での水晶玉占いの授業中、綾乃は突然気を失う。雪之丞の心配をよそに、その後の夏至祭も大成功に終わり、期末テストを終えれば楽しい夏休み……のはずだった。ところが気になる噂が綾乃の耳に入る。群馬県の山奥にある五郎丸湖で、ネッシーに似た生物が目撃されているというのだ。忘れもしない二年前の夏、故郷の角田村で綾乃を襲った首長竜、あれは確かにアロウが倒したはずだ。そんなとき、綾乃たちは五郎丸温泉にある先輩の別荘に招待される。妖怪と人間が共に学ぶ魔女学校を舞台にした、人気の学園ファンタジイ第3弾!
  • 巨神降臨 上

    巨神降臨

    全世界で1億人の犠牲者を出しつつも、人類が辛うじて滅亡の瀬戸際で踏みとどまってから9年。地球にただ1体残された巨大ロボットを修復したアメリカはそれをラペトゥスと名づけ、自国の思うがままに他国を蹂躙していた。それに抵抗する各国とのあいだで地球に全面核戦争の危機が迫る中、姿を消していたテーミスとエヴァたちがついに地球に帰還する。彼らが語りはじめるのは、6000年前に巨大ロボットを地球に遺してゆき、9年前の危機を引き起こした異星種族との本格的遭遇であった。星雲賞受賞『巨神計画』『巨神覚醒』に続く、三部作完結編!
  • 有栖川有栖の密室大図鑑

    有栖川有栖の密室大図鑑

    小説・文芸
    3.5
    1巻753円 (税込)
    本格ミステリの魅力的な要素のひとつ、密室トリック。犯行状況を思い浮かべたり、作品に挿入されている図版に心躍らせたりする読者の方も多いはず。本書は、1892年~1998年に発表された国内外の名短編、名長編、中でも魅惑的な密室が登場する作品を有栖川有栖がセレクトし、磯田和一の詳細なイラストとともに贈るブックガイドである。発表順に“世界最初の長編密室ミステリ”といわれるイズレイル・ザングウィル『ビッグ・ボウの殺人』をはじめとした海外20作、横溝正史『本陣殺人事件』など国内20作、さらに有栖川作品から磯田がセレクトした『スウェーデン館の謎』を加えた全41作を紹介する。密室ファン必携の書。/【目次】/はじめに/新潮文庫版まえがき/ビッグ・ボウの殺人/十三号独房の問題/黄色い部屋の謎/急行列車内の謎/八点鐘/犬のお告げ/密室の行者/エンジェル家の殺人/三つの棺/帽子から飛び出した死/チベットから来た男/妖魔の森の家/北イタリア物語/51番目の密室/帝王死す/はだかの太陽/ジェミニー・クリケット事件/そして死の鐘が鳴る/投票ブースの謎/見えないグリーン/D坂の殺人事件/蜘蛛/完全犯罪/燈台鬼/本陣殺人事件/刺青殺人事件/高天原の犯罪/赤罠/赤い密室/名探偵が多すぎる/花の棺/ホロボの神/求婚の密室/天外消失事件/人形はテントで推理する/緑の扉は危険/哲学者の密室/ローウェル城の密室/すべてがFになる/人狼城の恐怖/スウェーデン館の謎/あとがきに代えて……=磯田和一/参考文献/創元推理文庫のためのはしがき/創元推理文庫版解説=松浦正人
  • 巨星 ピーター・ワッツ傑作選

    巨星 ピーター・ワッツ傑作選

    地球を発って十億年以上、もはや故郷の存続も定かでないまま銀河系にワームホール網を構築し続けている恒星船と、宇宙空間に生息する直径2億kmの巨大生命体との数奇な邂逅を描くヒューゴー賞受賞作「島」、かの有名な物語が驚愕の一人称で語られるシャーリイ・ジャクスン賞受賞作「遊星からの物体Xの回想」、戦争犯罪低減のため意識を与えられた軍用ドローンの進化の果てをAIの視点で描く「天使」――『ブラインドサイト』で星雲賞など全世界7冠を受賞した稀代のハードSF作家ピーター・ワッツの傑作11編を厳選。日本オリジナル短編集。【収録作】「天使」/「遊星からの物体Xの回想」/「神の目」/「乱雲」/「肉の言葉」/「帰郷」/「炎のブランド」/「付随的被害」/「ホットショット」/「巨星」/「島」/解説=高島雄哉
  • 退職刑事5

    退職刑事5

    小説・文芸
    3.5
    1巻600円 (税込)
    父が状況を聞いて事件を再構成する力に、私は幾度舌を巻いたか知れない。硬骨の刑事魂は、退職したところで一向錆びつきはしないのだ。私の現職刑事ぶりが気になって、足繁く団地へ話しに来るのもわかる。しかし「わたしが俳句に凝ったりしたら、お前が困るだろう、事件の解決が長びいて」などと言われると立つ瀬がなくなってしまう……。退職刑事若かりし頃の事件「凧たこあがれ」や、何とも皮肉な結末に問題発言が飛び出す「Xの喜劇」など、8編を収録。国産《安楽椅子探偵小説》定番中の定番として揺るぎない地位を占める、名シリーズ第5集。/【収録作】「落葉の墓」/「凧たこあがれ」/「プールの底」/「五七五ばやり」/「闇汁会」/「遅れた犯行」/「あくまで白」/「Xの喜劇」/解説=津田裕城

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