作品一覧

  • 赤ずきんの森の少女たち
    4.3
    神戸に住むかりんはお菓子作りが得意な高校生。祖母の遺品の中にあったドイツ語の本を従兄の慧に訳してもらい、一緒に読んでいくことにする。そこに書かれていたのは、19世紀末の寄宿学校を舞台にした少女たちの物語だった。赤ずきん伝説の残るドレスデン郊外の森、学校で囁かれる幽霊狼の噂。校内に隠された予言の書と宝物の言い伝え。読み進むうちに、二人は物語と現実を結ぶ奇妙な糸に気づく。そして浮かんできたひそかな悪意……。『ぬばたまおろち、しらたまおろち』の著者がグリム童話をもとに描いた神戸とドイツの不思議な絆の物語。
  • セーラー衿に瑠璃紺の風
    3.8
    わたしは花見堂小春、日本で(多分)唯一の魔女養成学校である横濱女子仏語塾の三年生。ある日聴講生の男子・千秋くんが、エル・ドラドオのものだという黄金の留め針を持ってきた。由来を探ろうと水晶玉をのぞいたら、そこに見えたのは密林にそびえるピラミッドと巨大なティグレの頭像、真っ黒な百合に黄金の青年像だった。さらにもう一度水晶玉をのぞいたとき、事態は大きく動きだし……。黄金郷に隠された秘密とは? 千秋くんの中にいるティグレの正体は? 大正時代の横濱(と黄金郷)を舞台に魔女の卵たちが大活躍の三部作、ここに完結!
  • ぬばたまおろち、しらたまおろち 少女と妖魅の魔女学校 1巻
    完結
    -
    全2巻660~726円 (税込)
    魔法と冒険と恋が織りなす、和風魔法学園ファンタジー、開幕! 妖怪の存在が今も信じられている村に住む十四歳の少女・綾乃。そこにとある女性が現れたことで、綾乃の運命が動き出す。
  • 月蝕の夜の子守歌
    3.8
    わたしは花見堂小春、横濱女子仏語塾の三年生。うちの学校はフランス風の魔女養成学校で、生徒の半分は妖魅、つまり妖怪なの。わたしは抜け首、仲良しの宮さんは女郎蜘蛛よ。今夜は寮で月蝕の観察会なんだけど、もう一人の仲良し、幽谷響の透子さんがまだ来ない。宮さんと二人で捜しにいったら、山下町にいた透子さん、迷子の女の子を連れていた。その子は一見普通の女の子なんだけど……。折も折、横濱では分限者の子どもを狙った連続誘拐事件が発生。次に狙われるのは我が校の聴講生千秋くん? 大正期の横濱を舞台にした好評シリーズ第2弾。
  • シトロン坂を登ったら
    3.8
    わたしは花見堂小春、横濱女子仏語塾の3年生。うちの学校はちょっと変わっていて、実は魔女学校なの。創立者のマダム・デルジュモンが魔女で、おかげでわたしたち女学生はマダムの母国語フランス語だけでなく、薬草学や占い、ダンス(箒で空を飛ぶことを、そう呼ぶ)も学んでいる。本当はもうひとつ大きな秘密があるんだけど、それはおいおい話すとして。そんなわたしのもとに、新聞記者の甥っ子が奇妙な噂話を持ち込んできた。横濱に巨大な化け猫が出没しているんですって。しかも学校の近くに……。大正時代を舞台にした魔女学校3部作開幕!
  • 蛇苺の魔女がやってきた
    3.5
    ディアーヌ学院での水晶玉占いの授業中、綾乃は突然気を失う。雪之丞の心配をよそに、その後の夏至祭も大成功に終わり、期末テストを終えれば楽しい夏休み……のはずだった。ところが気になる噂が綾乃の耳に入る。群馬県の山奥にある五郎丸湖で、ネッシーに似た生物が目撃されているというのだ。忘れもしない二年前の夏、故郷の角田村で綾乃を襲った首長竜、あれは確かにアロウが倒したはずだ。そんなとき、綾乃たちは五郎丸温泉にある先輩の別荘に招待される。妖怪と人間が共に学ぶ魔女学校を舞台にした、人気の学園ファンタジイ第3弾!
  • 人魚と十六夜の魔法
    3.3
    四月、綾乃は無事ディアーヌ学院高等部に進級した。中等部には雪之丞の従妹のまりんや、絵葉の弟大地や、人間の女の子桜子も入学してきた。そんな新学期の慌ただしい一週間が終わったころ、綾乃たちの学年に転校生がやってきた。ロシアから来た礼儀正しい水妖ヴォダーくんは、あっという間にみんなの人気者になった。だが、そのころから学院内で奇妙なことが起こり始める。学院の周辺で不審者が目撃され、寮の部屋からお八つが消える。なにかがおかしい……。妖怪と人間が一緒に学ぶ魔女学校を舞台に繰り広げられる、愉快な学園ファンタジイ。
  • ぬばたまおろち、しらたまおろち
    4.5
    両親を失い、田舎にある伯父の家に引き取られた綾乃には秘密の親友がいた。幼いころ洞穴で見つけた小さな白蛇アロウ。アロウはみるみる成長し、今では立派な大蛇だ。十四の夏、綾乃は村祭の舞い手に選ばれた。だが、祭の当日、サーカスから逃げ出したアナコンダが現れ村は大混乱に。そんななか、綾乃は謎の男に襲われるが、そこに疾風のように箒で現れ、間一髪彼女を救ったのは、村に滞在していた民俗学者の大原先生だった。綾乃はそのまま先生の母校ディアーヌ学院に連れていかれ、そこで学ぶことになるが、そこはとても変わった学校で……。第2回創元ファンタジイ新人賞優秀賞受賞作。/第2回創元ファンタジイ新人賞選評=井辻朱美、乾石智子、三村美衣

ユーザーレビュー

  • 赤ずきんの森の少女たち

    Posted by ブクログ

    現在と過去、現実と非現実。
    そんな正反対の物が混ざり合い、溶け合う…
    本来なら、関わらない2つが混ざり、影響し合う。
    タイトルや、表紙の可愛らしい感じとは相反する、ドップリとはまり込むような不思議な物語。
    現実との境が曖昧に感じる、とても印象的な小説でした。

    0
    2025年10月28日
  • 赤ずきんの森の少女たち

    Posted by ブクログ

    今と昔
    過去と未来
    いくつもの時代をつなげる出来事。
    あとがきにもあったように、ワクワクするような少女ものから、
    ミステリーに、そしてファンタジーに!
    童話を読んでいるような、重厚な小説を読んでいるような。
    本当に面白かった。

    ロッテ含め、皆の未来が明るいものでありますように。

    0
    2025年07月16日
  • ぬばたまおろち、しらたまおろち

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    主人公綾乃は両親を失い伯父の家に引き取られて早数年。怪我の後遺症の足の引きずり以外は健康的な生活を送っていたそのおかげは恋人である蛇で大蛇のアロウ(雨太郎)かなりのページ数を使いアロウとの蜜月を描写する。そして祭りの日何故かこっちを知っているアナコンダに襲われた綾乃は家に民俗学で妖怪を調べているという雪女の魔女由希恵に助けられアロウの勧めもあり千葉にある妖怪入り乱れた魔法学校に行くことになる物語だが
    最初は民俗学系の伝奇物だと思わせる話がだいぶページ数をかけて進む。アロウとのやり取りで蛇との異種婚をメインとした嫁入りの話なのかと思いきや作中でも言われていた魔法学校への入学はまるでハリーポッター

    0
    2025年07月12日
  • 赤ずきんの森の少女たち

    Posted by ブクログ

    楽しかった。
    面白かった。
    でもそれだけじゃない。最後の章を読むときは、涙腺ゆるみっぱなしでした。
    何度も読み返して、一生付き合う本になりそうです。

    0
    2023年08月13日
  • 赤ずきんの森の少女たち

    Posted by ブクログ

    歴史ファンタジーにしてタイムファンタジーの傑作。ロッテの語るところ、本当にドイツ人が書いたと言われても信じちゃいそう。まさかまさかの展開と清々しいラスト。こういう一冊に出会えるからファンタジー読むのやめられない。

    0
    2023年07月20日

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