【感想・ネタバレ】ぬばたまおろち、しらたまおろちのレビュー

あらすじ

両親を失い、田舎にある伯父の家に引き取られた綾乃には秘密の親友がいた。幼いころ洞穴で見つけた小さな白蛇アロウ。アロウはみるみる成長し、今では立派な大蛇だ。十四の夏、綾乃は村祭の舞い手に選ばれた。だが、祭の当日、サーカスから逃げ出したアナコンダが現れ村は大混乱に。そんななか、綾乃は謎の男に襲われるが、そこに疾風のように箒で現れ、間一髪彼女を救ったのは、村に滞在していた民俗学者の大原先生だった。綾乃はそのまま先生の母校ディアーヌ学院に連れていかれ、そこで学ぶことになるが、そこはとても変わった学校で……。第2回創元ファンタジイ新人賞優秀賞受賞作。/第2回創元ファンタジイ新人賞選評=井辻朱美、乾石智子、三村美衣

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ネタバレ

主人公綾乃は両親を失い伯父の家に引き取られて早数年。怪我の後遺症の足の引きずり以外は健康的な生活を送っていたそのおかげは恋人である蛇で大蛇のアロウ(雨太郎)かなりのページ数を使いアロウとの蜜月を描写する。そして祭りの日何故かこっちを知っているアナコンダに襲われた綾乃は家に民俗学で妖怪を調べているという雪女の魔女由希恵に助けられアロウの勧めもあり千葉にある妖怪入り乱れた魔法学校に行くことになる物語だが
最初は民俗学系の伝奇物だと思わせる話がだいぶページ数をかけて進む。アロウとのやり取りで蛇との異種婚をメインとした嫁入りの話なのかと思いきや作中でも言われていた魔法学校への入学はまるでハリーポッターのような学園小説へと様変わりする。
そこでできた友人や由希恵の弟で大蛇と雪女のハーフの雪之丞。雪之丞はクールで性格が悪い(由希恵談)だがアロウが好きな綾乃はそんなの関係なしでライバルっぽい友人関係になっていく
そして雪之丞の478ページの学園生活ほとんどが雪之丞との交友関係に占められており面白いのだが私はアロウの事が心配になったし綾乃が雪之丞に心変わりするところを見たくなかったのだ
そうしてアロウに会いに行くことになった綾乃や雪之丞は過去に飛ばされ過去に起きた事件を解決し現代に戻れるそうした時に雪之丞が岩に足をつぶされてしまう
私はここから起死回生の手など思いつかないと思ったら雪之丞がまた会えると呪文を残し現代に戻る綾乃そしてアロウに解呪の呪文を言うとアロウは雪之丞に戻った
その手があったか!!と納得した。だから本編の三分の一をかけてアロウとの蜜月を描いたし本編の半分以上を雪之丞との心通わせる描写でどちらの男を綾乃は選ぶのかとヤキモキさせた結果がまさかの二人は同一人物。
アロウとして生きた記憶を持つ雪之丞は最終的に綾乃と結ばれて終わるのだが道中あまりにもページ数がありすぎてなんどか読むのを挫折しかけたが最後まで読むと読めてよかったと思わせる幻想文学小説だった

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2025年07月12日

Posted by ブクログ

Tさんのおすすめ。

両親を失い、伯父の家に引き取られた中学2年生の少女。
でも、思っていたよりお話は軽くて、明るかった。
ハリー・ポッターのような、夏への扉のような、君の名は、のような。

でも、がまの油で有名な筑波山のふもとに、
洋館の魔女学校はちょっと強引な気もする。
イメージに合わないって言うか。
確かに煉瓦風の建物はあるが。

そいういえば西の出身の友達も、地震が多いと怖がっていた。
懐かしい。

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2020年07月21日

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岡山の田舎の妖魅(ようみ)と主人公の女子中学生の交流かと思いきや、話は段々と広がってきて一大スペクタクルになっています。
途中で書かれていた日本と西洋の変身についての考察なども興味深いものでした。
ファンタジーやSFの作品を示しながら、それらを背景によりスケールの大きな話が展開されていく様はさすがです。
岡山の田舎の風景を八墓村と表現できるのも作者ならなのでしょう。
一冊の本にこれだけの要素が詰まっているのはお得感満載で楽しめます。お勧めの一冊です。
続編もあるので、そちらも楽しみです。

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2018年10月15日

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ネタバレ

妖怪の棲む山里から魔女学園、そして大正時代へのタイムスリップと、鮮やかに変転する舞台が楽しい、和洋折衷なファンタジー小説。モチーフは過剰なほどだけれど、テンポが軽快でとても読みやすい。恋愛、青春ものであり、さらに最後はミステリ的などんでん返しまで用意されているから、読後には充実感がある。

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2018年03月28日

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岡山の田舎.主人公は中二の女の子.大きな近くの沼に住む白い大蛇が秘密の友達.日本の昔話のテイストかなと思ってたら,一転,筑波の魔女学園に転入しハリーポッターの世界に.学園の友達やら登場人物が多いがキャラクターがしっかりしてて好感が持てる.会話も軽妙でスピード感がある.中学生の淡い恋心もよく描かれている.大正時代にタイムスリップしたりちょっと無理はあるものの最後はめでたしめでたし.ラノベ的なところもあるけど割と感動できました.

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2018年01月27日

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面白かったー!!和洋折衷ごちゃ混ぜファンタジー!!主人公の綾乃は岡山の山奥に住んでいて、大蛇のアロウが婚約者。(最初は大蛇が気持ち悪かったけど、それも最初だけ。)村祭り当日にネッシーに襲われ、そこを氷女の魔女に助けられ、魔女の学校に入学する。ここまでで100ページくらい。ほんと詰め込まれてる!魔女の学校ではもちろん、寮生活!!ルームメイトはのっぺらぼうで、クラスメイトは小豆洗いや人狼。もちろんイケメンの男の子(氷女と大蛇のハーフ)も登場し、親しくなっていく。最後はタイムトラベルまで!ラストは大大大満足!!

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2017年11月23日

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大蛇神伝説,日本の妖怪(遠野物語)やネッシーもどきや首の無いライダーやら外国の妖怪プラス魔女,入り乱れての大混戦.どうなることかと思いきや途中から学園ものにシフトして,これまた恋愛がらみの学園生活が色々な行事もあって楽しい.そして終盤のタイムスリップ,「夏の扉」ふうの過去と現在の収まりの付け方でアロウの存在もきっちり?納得?できて,めでたしめでたし.

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2017年11月07日

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ネタバレ

日本の妖怪と西洋系の魔女が上手い具合に混ざった作品。
登場人物もキャラがしっかりしてるし、脇キャラもいい感じだし。主人公が若干暗い過去を抱えつつも、ウジウジ系じゃないサラッとした性格な女の子(我慢強いし)事も読みやすい一因。(個人的には、RDGシリーズは主人公がウジウジ系だったのでイライラして読めなかったので…)
勾玉シリーズ系作品の和風ファンタジー系統。それが好きな人は、好きだと思う。何しろヒーローが強すぎないけどいい感じに成長する系イケメン!(苦笑)

和製ハリポタ…ていうのとはちょっと違うとは思うけれど、軸にはちゃんと恋愛があってハッピーエンドになってくれたから一安心!
続きが出たら多分読むけれど、続いたら微妙な気もする…。悩

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2017年09月28日

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王道和ファンタジー。昭和なセクハラ表現や際どい場面が学園モノ設定とはミスマッチだけど、まぁそれが些細な事と思えるくらいにストーリーが出来ていた。クィディッチやRDGの生徒会的要素も欲しかったかな。

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2022年04月03日

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村で暮らす少女の彼氏は、大蛇?
要素てんこ盛りのにぎやかなファンタジー1作目。

深瀬綾乃は両親を亡くし、岡山の伯父の家で暮らしていました。
妖怪の存在が信じられている村で、村祭りの行事も本気で行われる土地柄。綾乃は、子供の頃に出会った小さな白い蛇が秘密の親友で、それが今は成長して少年の姿もとれるアロウでした。
村祭りの夜、舞い手になっていた綾乃はサーカスから逃げ出したアナコンダに襲われ、民俗学者の大原由希恵に救われます。箒に乗って現れた大原先生は実は魔女。
綾乃は彼女に連れられるまま、ディアーヌ学園へ入学することに。
そこは、妖怪と魔女たちが一緒に学ぶ学校でした。
綾乃は魔女でも妖怪でもないのですが、何かの素質があり、学べば出来ることというのも意外とあるらしい?

民話のような和風の世界から、突如ハリー・ポッターの学校生活?みたいな。
いろいろな妖怪や魔女が顔をそろえた上で、恋のさや当て?
それが、また一転して‥
綾乃がどういう子なのか、要素が多すぎて、細かい点ではさばき切れていない感もありますが、熱のこもった内容で、新鮮さと勢いもあります。
本筋は練り上げられていて、おおっと、そう来ましたか!の展開。

第二回創元ファンタジイ新人賞優秀賞受賞のデビュー作。
3作目まで出ていますが、まだまだ続きそう。
他に、大正時代の魔法学校の話もあるようです。

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2021年03月11日

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楽しさ満載のおもちゃ箱のような作品。女の子たちが元気いっぱいなのがいい。矛盾しているところもいっぱいありそうだが、細かいことはどうでも良くなるハイテンション・ファンタジー(笑)。良作。

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2020年09月07日

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ファンタジーだけど少し大人っぽい感じかな。
綾乃ちゃんがかわいい。

アロウと雪之丞、どっちにすんのと思ったら、そうきましたか。

シリーズもの、次作も気になります。

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2020年08月11日

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妖怪が息づく村に住んでいた少女が
ひょんなことから魔女の学校へ通うことに

その魔女学校で学んでいるのは
雪女、人狼、のっぺらぼう……
そう、私たちのよく知る様々な妖怪たちだったーー!


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まず自身の永遠の憧れである魔女学校に通う、という設定がとても魅力的だし
更に舞台が日本ということで羨ましさも爆増しつつ
楽しく読み進めることができた

主人公の性格が割とサバサバしていたのも好感が持てたが
逆にサバサバしすぎて、今はもっとほかに大事なことがあるんじゃない??
と感じることもしばしばあった

途中まで、メンズ2人どうなっちゃうの?!と心配してソワソワしていたけど
究極にハッピーな終わり方で良かった
作品とは関係ないけど現実で沈んだ気持ちがしてたのでありがとうと言いたい…

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2020年07月20日

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久しぶりに、どきどきわくわくの楽しい読書になりました。ときめいたり追っつかなかったり、一緒になってぐるぐるしたりと、ゆっくり落ち着きはしなかったけれど面白い世界。

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2018年04月18日

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現代を舞台にした和風ファンタジーかと思いきや洋風でもあったり、青春小説でもあったりする。途中でがらりと話が変わるようにも思うけれど、最後まで読むとひとつのお話になっていて面白かった。
2018/4/13

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2018年04月13日

Posted by ブクログ

両親を亡くし親戚の家に暮らす女子中学生の主人公。
河童や大蛇など怪異の目撃談の多く残る岡山の山奥の村。
幼い頃から寄り添ってくれる白蛇。
気味の悪い妖怪に襲われ伝奇ファンタジーかと思えばいきなり箒に乗った魔女が登場し、世界観は一転して寄宿舎学園物。

選評でRDGとかハリポタとか言われていて、読んでみると確かにそんな雰囲気。あと個人的にはあしながおじさんとかおちゃめなふたごを思い出した。
その舞台の転換と最後の辻褄合わせがちょっと甘くて強引な気がするけれど、キャラクターの魅力で一気に読んでしまった。
純粋にワクワクしながら楽しく読めるジュブナイル風味なファンタジー。
ただバランスの問題として、途中一度岡山に帰ってアロウに会ってまた学園に戻る展開がある方が良かったんじゃないかなあと思う。

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2018年03月01日

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