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すべての精神疾患がコントロール下に置かれた近未来。10棟からなるその病院は、火星の丘の斜面にカバラの“生命の樹”を模した配置で建てられていた。ゾネンシュタイン病院――亡くなった父親がかつて勤務した、火星で唯一の精神病院。地球の大学病院を追われ、生まれ故郷へ帰ってきた青年医師カズキは、この過酷な土地の、薬もベッドもスタッフも不足した病院へ着任する。そして彼の帰郷と同時に、隠されていた歯車が動き始めた。25年前にこの場所で一体何があったのか。舞台は火星開拓地、テーマは精神医療史。俊英による初長編。/解説=牧眞司
...続きを読むPosted by ブクログ 2019年07月07日
セフィロトの樹を、あるものに見立てた発想が秀逸。宮内さんはアイディアが本当におもしろい。
「よくこんなこと思いつくなあ」っていう驚きもあるけど、「よくこんなアイディアを物語にできたなあ」って唸っちゃう。
参考文献がすごい量だから、そうとう勉強してるんだろうね。努力する天才。眠らない兎。それが宮内悠介...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年04月02日
初宮内。たぶんカバラの“生命の樹”で手に取ったんだと思うが、当たりの作家でした^^ 精神医療史をテーマに、父親で精神科医・イツキの病院内で起きた(起こした?)過去から主人公・カズキの出生の秘密へ——そこから病院最古の患者兼○○のチャーリー、度々カズキの前に現れる失語症のハルカ…などのキャラクタも相ま...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年08月06日
火星に人類が移住した近未来を舞台とした作品です。今回のテーマは精神疾患。
と、その設定だけみるとバリバリのハードSFで、最初は随分敷居が高そうに思えたのですが、実際読んでみるとそんなことはなくて、前2作よりずっと分かりやすくなっていました。
その一方で『ヨハネスブルグの天使たち』でみられた不穏さとい...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年11月25日
10棟からなるその病院は、火星の丘の斜面に、カバラの『生命の樹』を模した配置で建てられていた。
亡くなった父親がかつて勤務した、火星で唯一の精神病院。
地球の大学病院を追われ、生まれ故郷へ帰ってきた青年医師カズキは、この過酷な開拓地の、薬もベッドもスタッフも不足した病院へ着任する。
そして彼の帰郷と...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年02月07日
精神医療が発達し、ほぼ全ての精神疾患がコントロール可能になったかと思われた近未来、突如発生した症状「突発性希死念慮」。恋人の発症と自死を防げず、追われるように地球から火星へとやってきた精神科医カズキ・クロネンバーグは、火星で唯一の精神病院・ゾネンシュタイン病院で働き始める。カバラの「生命の樹」を模し...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年01月21日
火星の精神病院に赴任された青年医師カズキ・クロネンバーグ。
はじまりから続く、この不穏感。
火星という地球を飛び出したSF要素に、精神病院という、人ののぞき見趣味を刺激するような設定で、ワイドショーをみるぐらいの軽い感覚で読み始めた。
しかし読んでみると、近い将来を予言しているかのようなリアルに...続きを読む
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