エクソダス症候群

エクソダス症候群

774円 (税込)

3pt

すべての精神疾患がコントロール下に置かれた近未来。10棟からなるその病院は、火星の丘の斜面にカバラの“生命の樹”を模した配置で建てられていた。ゾネンシュタイン病院――亡くなった父親がかつて勤務した、火星で唯一の精神病院。地球の大学病院を追われ、生まれ故郷へ帰ってきた青年医師カズキは、この過酷な土地の、薬もベッドもスタッフも不足した病院へ着任する。そして彼の帰郷と同時に、隠されていた歯車が動き始めた。25年前にこの場所で一体何があったのか。舞台は火星開拓地、テーマは精神医療史。俊英による初長編。/解説=牧眞司

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エクソダス症候群 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2019年07月07日

    セフィロトの樹を、あるものに見立てた発想が秀逸。宮内さんはアイディアが本当におもしろい。
    「よくこんなこと思いつくなあ」っていう驚きもあるけど、「よくこんなアイディアを物語にできたなあ」って唸っちゃう。
    参考文献がすごい量だから、そうとう勉強してるんだろうね。努力する天才。眠らない兎。それが宮内悠介...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年11月18日

    21世紀半ば、火星で唯一の精神病院に赴任した主人公。人手も薬も不足する中で奮闘しながら、病院に隠された自分の過去の秘密を探ります。精神医療の暗部がテーマになっており、巻末にたくさんの参考資料が列記され、作者の力の入れ方が感じられます。

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    Posted by ブクログ 2019年04月02日

    初宮内。たぶんカバラの“生命の樹”で手に取ったんだと思うが、当たりの作家でした^^ 精神医療史をテーマに、父親で精神科医・イツキの病院内で起きた(起こした?)過去から主人公・カズキの出生の秘密へ——そこから病院最古の患者兼○○のチャーリー、度々カズキの前に現れる失語症のハルカ…などのキャラクタも相ま...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年11月17日

    評価が難しいけれど、後につなぐために星四つになった。終始淡々と話が進んでいくのだけれど、読み継ぐことをやめられず。読み始めから、なんとも言えない第三者感のようなものを感じていたのだけれど、カズキの真実を知った今は、むしろわざとそのように書いていたのかもしれないという気になった。
    171116

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    Posted by ブクログ 2017年08月06日

    火星に人類が移住した近未来を舞台とした作品です。今回のテーマは精神疾患。
    と、その設定だけみるとバリバリのハードSFで、最初は随分敷居が高そうに思えたのですが、実際読んでみるとそんなことはなくて、前2作よりずっと分かりやすくなっていました。
    その一方で『ヨハネスブルグの天使たち』でみられた不穏さとい...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年09月12日

    物資のない火星に里帰り的に赴任する精神科医という設定は面白かったが、なんかあんまり入り込めなかった。

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    Posted by ブクログ 2019年06月26日

    アイデアは面白いけど、終始内容が暗いのと、ストーリーにクライマックスがあまりないのがちょっと寂しいかも。
    タイトルが派手なだけに病的ななにかを期待してしまった。
    SFではあるけど、いたってまともな小説。

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    Posted by ブクログ 2018年11月25日

    10棟からなるその病院は、火星の丘の斜面に、カバラの『生命の樹』を模した配置で建てられていた。
    亡くなった父親がかつて勤務した、火星で唯一の精神病院。
    地球の大学病院を追われ、生まれ故郷へ帰ってきた青年医師カズキは、この過酷な開拓地の、薬もベッドもスタッフも不足した病院へ着任する。
    そして彼の帰郷と...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年02月07日

    精神医療が発達し、ほぼ全ての精神疾患がコントロール可能になったかと思われた近未来、突如発生した症状「突発性希死念慮」。恋人の発症と自死を防げず、追われるように地球から火星へとやってきた精神科医カズキ・クロネンバーグは、火星で唯一の精神病院・ゾネンシュタイン病院で働き始める。カバラの「生命の樹」を模し...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年01月21日

    火星の精神病院に赴任された青年医師カズキ・クロネンバーグ。
    はじまりから続く、この不穏感。

    火星という地球を飛び出したSF要素に、精神病院という、人ののぞき見趣味を刺激するような設定で、ワイドショーをみるぐらいの軽い感覚で読み始めた。

    しかし読んでみると、近い将来を予言しているかのようなリアルに...続きを読む

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