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塩の霧に閉ざされて立ち枯れする森と、凶暴化した異形の動植物に囲まれた地キヌーヌ。化け物に姿を変えられ、図らずも殺人に手を染めた青年・金目(キンメ)は、彼を騎士と呼び慕う不思議な少女・シエラとの出会いによって自我を取り戻す。彼女の周囲からは霧は遠ざけられ、草原は穏やかな風と陽光に満ち溢れるのだった。金目は己を化け物に変えた主人パナードへの復讐を誓うが、理想郷を目指すパナードの執念の前に苦戦を強いられる。そして急速に成長するシエラの身体は、世界の原理そのものと繋がり始める。清新な抒情と稀有の想像力に彩られた、著者の初長編にしてSFファンタジーの傑作。
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Posted by ブクログ
SFファンタジー。
もとは人間だったにもかかわらず、ある人物から化け物につくり変えられ、その手先として利用されていた男。理性を取り戻し、己を血に飢えた化け物へと変えた相手への復讐を誓った彼は、その旅の途中、森の奥でひとりの少女と出会う。
森にひっそりと住む、変わり者の少女。げてものを食べ、おかしな奇行に走るせいで、村の人々から頭が足りないのだと思われていた彼女は、男に出会ったことをきっかけに、急激な成長をはじめる。男とゆく旅路の中で、少女はやがて己に課せられた運命を知り……
失礼ながら、ものすごーーく「もったいない!」というのがいちばんの感想でした。SFファンタジーの大作になりそうな、面白い話の、あらすじを読んだような印象が。
ものすご美味しい設定が、あちこちにたくさん溢れているのに、展開が急すぎて、どうも演出不足の感がありました。キャラクターの心情を想像して味わうだけの暇がなかったです。
この三倍くらいのエピソードをいれて、じっくり丁寧に描いてあれば、きっと乙女のハートをがっつりつかむ名作になったのではないかという気がします。
もしかして、もっと、書かれていない間を、自分の妄想で補完しながらじっくり読めばよかったのかな、とも思います。子どものころって、そういう読み方が得意だったような気がするんだけどなと、自分にもちょっとがっかり。
それにしても、菅さんの小説って、もっとがつんと重たくて読み応えのあるような印象があったのだけれど、本作ではずいぶんとギャップが。もしかしてこれは、若書きというやつなのかな?
などと失礼なことをいいつつも、でもこの方の本はそのうちまた読みます。
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