石川宗生の作品一覧
「石川宗生」の「ifの世界線 改変歴史SFアンソロジー」「ABC巡礼-Time : The Anthology of SOGEN SF Short Story Prize Winners-」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
「石川宗生」の「ifの世界線 改変歴史SFアンソロジー」「ABC巡礼-Time : The Anthology of SOGEN SF Short Story Prize Winners-」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
Posted by ブクログ
副題が「改変歴史SFアンソロジー」と書かれ、帯には「5人のSF作家が語る偽史」と書かれ、知っている書評家の2人が「大推薦!」としている。5人の作家はいずれも知っている人で、今回は私の嫌いな伴名練もいるが短い作品なので一応読んでみようと思う。しかし、大袈裟に歴史改変SFって言っているが、ちょこちょことタイムスリップさせる程度のレベルじゃないかと思い、あまり肩肘張らずに読み始めた。
全体を読み終えた感想としては、石川宗生が意外と健闘している、宮内悠介は全く響かなかった、斜線堂有紀は新しい概念で歴史を引き戻し、小川一水はスパイ系の要素を加え、一番驚いたのは伴名練。伴名練、やればできるじゃないか、ダラダラ無駄に長い長編よりもコンパクトに纏まった短編の方が合っているんじゃないか?感心した!見直した!
それでは、いつものとおり各作品について簡単なコメントをさせて戴こう。
〇 石川宗生「うたう蜘蛛」
最後のどんでん返しでSF登場。それまではどうしてこの作品がSFなんだろうかと思ったが、読み返してみると結構伏線を撒いている。このなかなか巧みな技術に感心した。広義の錬金術師は何でもできる、所謂何でも屋。中にはいかがわしいイカサマ野郎もいただろうに。人を甘利信用し過ぎることは昔も今も危険行為だ。警戒感の薄い偉い人は破滅する。あれ、これってネタバレか?
〇 宮内悠介「パニック――一九六五年のSNS」
おもしろくない。
〇 斜線堂有紀「一一六二年のlovin' life」
「詠語」って素晴らしい当て字。これだけでこの作品を最高評価せざるを得ない。それと、時間旅行者(女房)が昔改変させられた歴史を元に戻す地味な歴史改変とも思えるが、違う背景シナリオの可能性もある。主人公の心の動きも考えると百合の要素もある。結果として、かなり盛沢山な作品になり、今後の作品にも期待がかかる。
〇 小川一水「大江戸石廓突破仕留(おおえどいしのくるわをつきやぶりしとめる)」
ちょっと大雑把な展開、更に悪く言うとこじつけの様な気がするが、エンタテインメントの要素もあり、小川作品らしい面も垣間見られた。
〇 伴名練 「二〇〇〇一周目のジャンヌ」
こちらは石川作品と真逆で、最初からSFの世界、典型的なパラレルワールド、王道ですね。これまで主人公が何回も何回もループする作品はあり、本作品の様に少しずつ良い方向に改変するものはあったが、さすがに20,001回も繰り返すアイディアは凄い。それだけでも伴名作品を十分に評価できる。余談だが、最近の将棋中継では形勢判断にAIが用いられる。AIが読みを深める度に形勢が徐々に変化していく。1万手読むのと1億手読むのとではかなり未来が違ってくる場合がある。まあ、AIほどではないが、この世界も場面を少しずつ変化させることで無数の将来が生じる。勿論、今回は億レベルまでには行かないが、主人公は永遠に繰り返す世界を体感する訳だ。ある意味、凄まじい程のパラレルワールドが折り重なった世界を漂流しているとも言える。素晴らしい作品だ。
今年突然現れたこのアンソロジー、日本SF界に楔を撃ち込む一冊になる可能性を秘めている。
藤井竜王、棋王戦挑決敗者復活戦、頑張れ!
Posted by ブクログ
東京創元社のSFアンソロジーの二巻目。二〇一九年十二月刊行。まだコロナ禍やリモートばかりの生活を知る前の作品だけど、「あれ、なんだか今っぽい」と感じられるものもあって、フィクションの奥深さを思った。一巻を読んだときに比べて私のSF受容力も上がったのか、どれもそれぞれ大変楽しめた。
■高島雄哉『配信世界のイデアたち』
昔、かこさとしの『ほしのほん』シリーズを読んで、宇宙には「銀河」というものがたくさんあるということを知ったとき、もしかしたらはるかかなたの銀河のどこかに、私みたいな女の子がいて今同じように宇宙の本を読んでいるかもしれない…という想像をした。そんなことを思い出した。
■石川宗生『モンステリウム』
物語の舞台がいつのどこなのかよくわからないが、町に巨大な怪物が現れ、何もせず立っている。それは異常事態として始まったけど、いつしかそれも日常になる。そしていつか終わるが、日常は続く。私たちの日常力は、意外と強靭だし、意外と滋味深い。
■空木春宵『地獄を縫い取る』
近未来のアメリカ。首筋のスロットにケーブルをつなぐことで他人の感覚や感情をも追体験できる、そんな世界で、二人の女性が、小児性犯罪者摘発のための囮となる少女AI開発プロジェクトに取り組んでいる。一方、室町時代の日本。遊女の閨房で、遊女の体に地獄絵図を縫い取る謎の客人。この二つの場面が交わったときには、火の鳥異形編をちょっと思い出した。これはSFなどという括りを越えて読まれるべき作品では。揺さぶられ度はピカイチ。
■川野芽生『白昼夢通信』
そうか白昼夢か。幻想的に滲む色彩が美しかった。思い浮かぶのはラヴェルの水系ピアノ曲…。
■門田充宏『コーラルとロータス』
ここでパキパキわかりやすい作品になって安堵。アンソロジー楽しい。さて、ここも、うなじのスロットに様々な装置を挿し込める世界。精神的支配や共依存の蟻地獄に巻き込まれた憧れの同僚を、世間では一般に障碍と思われている過剰共感能力を用いて救い出す、心理学系ヒーロー(女性だけど)SF。短さと痛快さと頬の赤らめぶりに、走れメロス味もある。
■松崎有理『痩せたくない人は読まないでください。』
ダークなのにユーモアがあって、リアルなのに虚構めいてて、センス抜群だなあ。前作に比べるとオチがいまいちな気はしたけど、もっと読みたい。
■水見稜『調律師』
小説のかたちをした音楽論みたいなところはあるが、やっぱり生身が一番という感覚。
Posted by ブクログ
中国から始まり、パキスタン、キルギス・・・セルビアを約半年かけて周遊。
その思い出を綴った旅行記。
簡単に書けばそのようなことなのだが読んでいて楽しくて楽しくて。
私は石川さんのバックパックに「キーホルダー」としてぶら下がり
一緒に周遊していた気がする。
読み終えてすぐに再読。
p137
火山とは名ばかりの「マッド・ボルケーノ」
ガスがポポッと湧き出ている。
ツアー客とともに小山を見てまわるのだが
「ガスの点検みたいに」と表現されている。
黙々と、真面目に見てまわる姿が想像できてしまう。
ただ、きれいな風景が思い浮かぶだけではない
この旅行記が本当に好き。