作品一覧

  • ライフ・アフター・ライフ
    4.3
    1巻3,799円 (税込)
    1910年の大雪の晩、アーシュラ・ベレスフォード・トッドは生まれた。が、臍の緒が巻きついて息がなかった。医師は大雪のため到着が遅れ、間に合わなかった。しかし、アーシュラは、同じ晩に再び生まれなおす。今度は医師が間に合い、無事生を受ける。同様に、アーシュラは以後も、スペイン風邪で、海で溺れて、フューラーと呼ばれる男の暗殺を企てて、ロンドン大空襲で……、何度も何度も生まれては死亡する、やりなおしの繰り返し。かすかなデジャヴュをどこかで感じながら、幾度もの人生を生きるひとりの女性の物語。ウィットと慈しみに満ち、圧倒的な独創性に驚かされる比類なき傑作。コスタ賞受賞作。
  • 世界が終わるわけではなく
    3.8
    1巻1,885円 (税込)
    真面目な青年のドッペルゲンガーが、悪さをしながら面白おかしく暮らす話。ふと気がつくと、飼い猫がソファの隣で背もたれに寄りかかって足を組んでテレビを見ていた! しかも飼い主の女性は妊娠に気がつき……等々、十二編のゆるやかにリンクする物語集。我々が生きている現実世界はどれほど確実なものなのか……? ウィットブレッド賞受賞作家が読者を時空の歪みに誘う、野心的で遊び心に満ちた、奇妙な味わいの作品集。

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  • ライフ・アフター・ライフ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    第六感は前世で体験したことという解釈が面白い。
    輪廻転生。
    生まれて来た目的、今、生きている意味、成し遂げるべきものの為に、人生でいろんなことを体験している。
    点が線になる。
    虫の知らせは無視しない。
    今、生きてるっていうことが、奇跡に近い。
    精神科医も輪廻転生していた。という事は、全ての人が輪廻転生しているのか?
    見事な作品だと思う。

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    2023年07月05日
  • ライフ・アフター・ライフ

    Posted by ブクログ

    命は儚い。
    生と死を分ける分岐点。それは、事故や病気かもしれないし、結婚や戦争かもしれない。

    「人生とはいまこの瞬間の経験を生きることなのだ。」

    読み終わっても、パリンプセストのような主人公アーシュラの人生が、まだまだループして終わらない気がする。
    とても面白かった。

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    2021年05月05日
  • ライフ・アフター・ライフ

    Posted by ブクログ

    面白い
    重量級のボリュームなので一気に読みきるのはなかなかしんどいが中盤以降特に引き込まれた。

    何回も人生を繰り返してもおそらく正解は無い。
    どの分岐を選んでも全ての人が幸せ自分も幸福な事はなかった。

    歴史的事実を背景にしているので知っていれば面白い。スペイン風だったりロンドン大空襲だったりヒトラーの愛人がエヴァだったり。

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    2021年03月21日
  • ライフ・アフター・ライフ

    Posted by ブクログ

    引用メモ
    私たちは1度しか生まれない。前の生活から得た経験を携えてもう一つの生活を始める事は決してできないだろう。私たちは若さの何たるかを知ることもなく少年時代を去り、結婚の意味を知らずに結婚し、老境に入る時ですら、自分が何に向かって歩んでいるのかを知らない。
    ミラン・クンデラ「小説の精神」より

    ライフアフターライフは、そうした人間の未熟を踏まえつつ、今生きている人生をいかに実りあるものにできるか、その可能性と限界に超絶技巧で挑んだ転生の物語と言うことができるだろう。
    訳者あとがきより

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    2020年08月14日
  • 世界が終わるわけではなく

    Posted by ブクログ

    皮肉の混じった現実の世界に、神話的な、あるいはSF的な非日常が入り込む。
    関係のないようなそれぞれの短編は少しずつクロスしている。
    一冊の本として巧みな構成となっていて、面白かった。

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    2015年02月08日

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