八島游舷の作品一覧
「八島游舷」の「Genesis この光が落ちないように」「創元日本SFアンソロジー2022」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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小説・文芸
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Posted by ブクログ
SF短編アンソロジー
今回が最後のGenesis、以後は紙魚の手帖に移行するそうです
海外作品ばかり読み耽っていた時期に、日本SFを読みたいと創刊号を手に取りました
以来ここで何人もの推し作家様と出会い、珠玉の作品の数々を拝読いたしております
自分の人生の一部であるこのアンソロジーが終了するのは少し寂しい気持ちです
深く感謝申し上げます
『風になるにはまだ』
第13回創元SF短編賞受賞作品
肉体を持たない“情報”として生きている女性が、現実の身体を1日借りるお話です
情報化の女性視点で久しぶりに生身を持った感覚は、まるで自分が体現しているように冴え、没入します
是非皆さま体感なさって下さい
タイトルの意味を知ったとき、切なさが込み上げました…新感覚の近未来SF
『応信せよ尊勝寺』
宇宙の森羅万象、物理ならぬ“佛理”により成り立ち、このエネルギーを超能力者の如く操る五百羅漢たちを描く未来SFスペースオペラ長編の序章
佛(ほとけ)の道に沿った独特な名称やアイテムに、背筋がゾクゾクするような期待感がとまりません(こういうのを待ってた)
長編が楽しみです!
『さよならも言えない』
地球から他星系へ植民し遥かなる時が過ぎ、環境に適した進化を辿った人類を描いた未来SF
外見、思想が大きく隔たった人間の社会を円滑に運営するため導入された“スコア”とは…?
真実を知った主人公のとった行動は、現実社会と重なって見え、やるせない
空木先生の世界観に魅了される作品です
Posted by ブクログ
どの話も設定が面白く、ワクワクしながら読めた。
◆天駆せよ法勝寺
最初から世界観に驚愕させられ、そのままの勢いで最後まで読み切ってしまった。最後、大人が大人であるがため苦渋の選択し、それでも前へ進まないといけないのに対して、主人公の意識が子供から大人へと変わる様子が危うげながらも、頼もしく清々し感じられた。世界観は奇抜だけど、共感できる。
◆家の外なくしてみた
扉や窓の外が家の中と繋がっている設定は四畳半神話大系と似ているかと思ったが、こちらはだいぶポップ。2人の会話が丁寧なのにテンポが良くて読みやすかった。
◆この光が落ちないように
これも世界観がすごい。
「感情は火と同じ。」と、感情の否定に向かい、すべて焼き払い必要なバックパックだけを持ってサクラに会いにいく様子は今までのウトウ博士との思い出も否定しているようで悲しい。この話が一番印象に残っている。
◆星から来た宴
主人公達が受け取ったものは、消えた文明が最後に放った音楽で、老師の「滅びた生物の遺言」という言葉が残る。文明はいつかは滅びるものなのかもしれないけれど、最後の声を受け取る人がいることはせめてもの救いになっていて欲しいと思った。
◆さよならも言えない
これは最後、悲しい。結局、ミドリと少女は真逆の人生を歩む。少女が去った後、今まで幸せで美しかった思い出と、残って冷めてしまったコーヒーの味が重なる。最後、ミドリが猫のブローチを自分でつけることで、自分の中で少女にさよならを言っている気がした。
◆風になるには
最後、ハコの「消えたくないな」という、心の底から無意識にふと漏れたようなセリフにどんな思いがあるのか考えると切なくなる。「死にたくないな」と私たちが思うのとは、違う何か複雑なものがあるのだと思う。
体の貸主と借主の分かりあおうとする気遣いがすれ違ったり、かみ合ったりするところも面白い。ハコの、「あたしの目」をとおして見た物の表現も活き活きしており、目に浮かぶようだった。