青木純子の一覧
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ユーザーレビュー
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ミステリ。
上下巻合わせて700ページ超えの大作。
流石に長くて、途中でやや飽きかけたが、この結末は素晴らしい。とても感動。
「偶然」をここまで効果的に扱うミステリも珍しいのでは?
「なぜ子供が消えたのか」が作品の中心となる謎だが、「なぜ優秀な乳母が解雇されたか」「なぜ使用人が死んだか」といった細か
...続きを読むい謎も、見事に繋がる解決シーンは寒気を感じるほど面白かった。
更には「なぜセイディが主人公なのか」という謎すらあるらしい。確かにこの物語は、セイディが主人公でないと成り立たない。
とにかく傑作。この著者は他の作品も読もう。
Posted by ブクログ
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★5 決して沈まない豪華絢爛な〈ホテル・ネバーシンク〉世代を重ねた未来には #ホテル・ネバーシンク
■あらすじ
1930年代から現代まで、三代にわたって家族経営を続ける〈ホテル・ネバーシンク〉。絢爛豪華で巨大なそのホテルは、街のシンボルとなっていた。
しかしある時、ホテルで宿泊していた子どもが行
...続きを読む方不明になってしまう。その後も周囲では子どもが消えてしまう事件が発生するようになり、徐々に経営の斜陽化が進み始める。決して沈まないという意味の名前をもつホテルの行方はどうなるのか、そして事件の真相は…
■きっと読みたくなるレビュー
面白い★5
舞台設定、話の構成が超絶素晴らしい!
1930年代から2010年代まで、豪華で煌びやかなホテルを中心に話が展開されていきます。各章、年代ごとに少しずつ物語が進行しますが、語り手が毎回変わっていき、様々な目線と価値観で描かれていく群像劇。
もちろん年代が進んでいくので、登場人物たちも年齢を重ねていく。ある年代の語り手は少年時代でも、次の語り手になったときにはホテルで働いていたりする。
そう、登場人物の一生が描写されると同時に、〈ホテル・ネバーシンク〉の一生も見届けていくことになるのです。
まるで建物であるホテル自体が生き物のように時には笑い、泣き、苦しんでいることが伝わってくる。こんな刺激的なミステリーは他にないよ。
そして様々な立場の登場人物たちが魅力的すぎるんです。
ホテルの経営者、経営者を継ぐ者、離れていく者、嫌う者、バーテンダー、掃除係、ホテル付き探偵などなど。
それぞれの立場、価値観、向き合い方でホテルについて語られていく。まるで短編集を読んでいるかの如く小気味よく綴られ、時には楽しく、時には切なく、どんどん読み進められます。
特にホテルの後継者レンと妻のレイチェルの二人のやり取りは、読み応えたっぷり。熱い出会いから結婚、そして経年による関係性や価値観の変化が半端なくエグい。
そして子どもたちが行方不明になった真相…
最終盤の展開は、これまで読んできた経営者とホテルの嘆きを聞かされたようで、私は涙が止まりませんでした。
■推しポイント
母が他界、父が高齢になったため、施設に入居をすることになりました。
そのため築45年の一戸建ての実家はもう不要となり、経済合理性を鑑みて、処分をすることになったのです。先日、片付け業者に依頼して家財道具をすべて搬出、家の中はすっかり空っぽになりました。
私が幼児の頃から育った、思い出がいっぱいの家。
家財も、日用品も、衣服も、本も、ゴミすらも何もなくなった家。
家が一生を終えていく…
決して沈まない家や、老いを重ねない人間なんて存在しません。残酷だけど時間は平等に経過していくのです。
願わくば、この住まいと家族の魂を解き放って、次に建てられる家、新しい家族に、明るい未来と溢れる希望を与えて欲しい。
いままで楽しい時間と住まいを与えてくれたことに、ありがとうと伝えました。
Posted by ブクログ
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再読!
三つの時代を行ったり来たり。
闇のロンドン市中やコーンウォールの蔦に囲まれたお屋敷や庭、既視感たっぷりなのに何度ページを捲っても新しい。
私にとって一生モノの本です。
Posted by ブクログ
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再読!
何度手にしても心を鷲づかみにされる。
バーネット夫人も登場していたの、思い出しました。文字通り『秘密の花園』
Posted by ブクログ
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日本初上陸の作家、アダム・オファロン・プライス。訳がケイト・モートン「湖畔荘」等の青木純子さんということもあって手に取りました。
ニューヨーク近郊の山中に建つホテル・ネヴァーシンク。ホテルの関係者の視点で1950年から2010年代まで、ネヴァーシンク(不沈)の興隆から荒廃までを描いた作品。
195
...続きを読む0年台に子供が行方不明となり、どうやらその後もホテル周辺で度々子供が行方不明になる、みたいなのだが、その辺りは深く描かれない。ミステリ色は弱め。
ある章の中心だったホテル関係者のことが、別の人物の視点の章でも描かれており、あの後、こういう人生を歩んだんだなぁとわかる仕掛け。何人か繰り返し中心となるため総勢10名ほどの視点か。
最後に犯人はわかるのだが、おまけというか、メインはそこではなく。ホテルの凋落、お祭りの後やパーティーの後のような侘しさが描かれた作品。
良かった。
ちょっと久しぶりにポケミスに手を出してしまいました笑(待ってても文庫落ちしない作品も多いので。。。)
Posted by ブクログ
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