ユーザーレビュー
感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2022年09月27日
良くあるストーリーだと思って油断してるとラストまでに仕組まれた色んな仕掛けに驚く作品。第二次大戦のロンドン空襲の酷さは、コニーウィリスの作品から予備知識もあったので入り込みやすかった。単なる謎解きミステリに留まらず、家族のドラマわ70年前と現代が交差しながら描いたことも素晴らしい効果が出ている。やや...続きを読む冗長な所もあるが、それも魅力の一つで、ラストまで読み進めたならば、素敵な読後感が待っている。
Posted by ブクログ 2022年08月29日
二作目のケイト・モートン。
前作「忘れられた花園」と同様、現在と過去が交互に描写されながら真相に迫る物語。
現代パートの主人公ローレンが語る母ドロシー(ドリー)の優しさと、過去パートのドリーの人間としての醜さのギャップが凄くて。正直途中から、キーとなるヴィヴィアンに幸せになってほしいと思いながら読...続きを読むみ進めた。
徐々に変わっていくドリーの描写も見事。ホント、途中から嫌な女性になりました笑。その分、全てを失うことになるのだけど。
最後の仕掛けは、もしかしたらと思いつつも、最後まで気が抜けず。結ばれなかった二人の切なさと、旅時の果てに幸せに逝った静かな余韻があり。良かった。
相変わらず、若干ハーレクインかなと思うけど、「過去を探る」ストーリーは随一。次作、湖畔荘も楽しみ。
Posted by ブクログ 2019年11月26日
母親が見知らぬ男を刺殺する場面を目撃した少女が大人になり、余命わずかとなった母親の過去をたどりながら事件の真相を探る。母親の青春期であった第二次世界大戦中のロンドンを舞台とした「秘密」が、少しずつ解き明かされていく。
過去と現在を往き来しながらゆったりと紡がれる物語には、毎度のことながら魅了された...続きを読む。早く真相を知りたいと急く思いと、古めいたロンドンで繰り広げられる独特な空気にいつまでも浸っていたい気持ちとが交錯する。
時代の流れに翻弄されながらも、空想癖のある少女たちの弾けるような瑞々しさ、哀しい運命と切ない余韻。秘密の内容は想像できたし、そんなに都合よく進むのかと思う場面もあるものの、古い時代とからめた作品全体のトーンがじつに魅力的。
『湖畔荘』で出会い『忘れられた花園』、本作品と出版順を無視した読書となってしまったが、このあと他の作品も読んでいきたい。
Posted by ブクログ 2021年12月18日
すご〜くおもしろい。時代が行ったりきたりして、慣れるまで大変だか、展開と家族の愛に引っ張られて、読み進むと、どんでん返しが待っている。男の私でもよかったですが、女性ならなおさら、一読おすすめ❗️
Posted by ブクログ 2021年05月16日
娘がある出来事をきっかけに母親の秘密を探っていく。
物語は何人かの登場人物を軸に現代から過去と交互に展開していく。
次々と母親の過去が暴かれていくのだが、最後の最後に大きな秘密が暴かれる。途中何となく展開が読めた部分もあったが、それでも最後まで夢中にさせられる。
前半は、自分にとって素晴らしい母親が...続きを読むもし過去にとんでもない過ちを犯していたのを知った時主人公はどう思うだろうか?などともやもやしながら読み進めていたが、そんな考えは杞憂に終わり、心地よい感動を味わえるラストだった。
Posted by ブクログ 2020年12月20日
じっくりと、じわじわと、過去が明らかになっていくのは、ちょいともどかしいほどに、ていうか文字多いよ、なんだけども、更にはもしかしてこの展開なら最後はこうじゃね?ていう流れが分かったりするけど、それはそれとして、ストーリーに引きずり込まれてしまう。序盤はやや伏線をはるのに忙しくて、ちとだれたんだけども...続きを読む、頑張った甲斐があったよ。
しかしドリーさんが可愛そうというか、不憫でならんぞな、これ。最終的には一番悲惨なのはこの人だけど、特にフォローもなく、さり気なくスルーされるという、世の中厳しいものだよ。やっぱ悪いことは考えるもんじゃないわ。
Posted by ブクログ 2019年11月03日
物語は、過去、現在、大過去と三段階に分かれて語られていく。
50年前母親ドロシーが、家に訪ねて来た男を刺殺した。それを偶然目撃してしまった娘のローレル。事件は正当防衛が認められたが、そうでは無い事をローレルは知っていた。
余命幾ばくもない母を前にして、あの時の真実を突き止めようと動き始める。
上巻は...続きを読む進みが遅く、挫けそうになりながらもながら読み進めると、下巻の中盤あたりから物語は加速度的に一気に進み、目が離せない展開へ。謎解き自体は割とありがちな展開だが、読後感は非常に良く胸に心地良い。
Posted by ブクログ 2019年03月21日
何となく面白そうだと思って買った本だったので、最初は「過去や現在、視点さえも行ったり来たりするので、読みにくにかも、、、」と思っていたが、そんなことはなかった!
出だしから刺すのかい!と思ったけど、ドロシーの過去を考えたとしたら、そうなるよね、と
読んでいるうちに、段々とドロシーがえげつない感じ...続きを読むになってきて、ローレルの幼少期の母であるドロシー像とはかけ離れていたのも、そもそもが違うからとも考えられるような、、、
最後の章のジミーに、何とも言えない気持ちになった
結婚してからのヴィヴィアンは、初期は少しでも楽しかったのだろうか、やっぱりそんなことはなかったのだろうか。
そんな中でドロシーの計画通りジミーと出会い、いけないと思いつつも恋に落ち、別れ際にキスをしたときの気持ちを考えると、、、そして二人の女友達が最後に会った時のこと、その時のヴィヴィアンの気持ちを考えると、、、
あれやらこれやら考えるとキリがないし、読み終わったから結末はもう分かっているんだけど、分かった上でもう一度読みたいなと思った。