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小学四年生の「白野真澄」は、強い刺激や予想できない出来事が苦手だ。横断歩道も黒いところを踏むと心に影が差すような気がして、いつも白いところだけを渡って歩いている。なるべく静かに日々を過ごしたいと思っているのだが、翔が転校してきてから、その生活は少しずつ変化していき……(表題作)。頼れる助産師、駆け出しイラストレーター、夫に合わせて生きてきた主婦、恋人への不満を紛らわすように浮気をする女子大生。五人の不器用な「白野真澄」たちが抱える五者五様の生きづらさを、曇りのない眼差しでまっすぐに見つめた傑作短編集。/【目次】名前をつけてやる/両性花の咲くところ/ラストシューズ/砂に、足跡/白野真澄はしょうがない/解説=大矢博子
...続きを読むPosted by ブクログ 2023年05月31日
5人の性別、年齢、住む場所など異なる白野真澄の物語。全てにおいて名前にまつわるしがらみや喜びが書かれている。身近にある日常を描く表現がとてもリアルで、知人の話のように感じられた。
方言に馴染みのない私には、少し読みづらいところがあった。ただそれも、それぞれの環境による違いを表しているので、面白いと...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年12月12日
5編収録されている短編集だけど主人公は白野真澄。でも年代も住む場所も違う同姓同名の別人の5人。悩みや生きづらさを抱えている白野真澄。自分の名前や他人の名前を通して何かの気づきを得て少し自分の世界が変わっていく。その変化の過程が丁寧に描かれていて読み終わったときに自分が少し軽くなるような、嫌な気分を掬...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年11月30日
同じ「白野真澄」という名前の、それぞれ全く違う境遇の主人公たちが送る日常を描く短編集。(全5編)
姓名判断ってあるけど、結局人生は「その人」でしかない。
同姓同名なら、性格も考えも能力も同じかと言われたら…
そうではないですよね。
なんなら、性別まで違う場合もある。
この「白野真澄」さん、この作品...続きを読む
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