10の奇妙な話

10の奇妙な話

小説・文芸
924円 (税込)

4pt

命を助けた若者に、つらい人生を歩んできたゆえの奇怪な風貌を罵倒され、心が折れてしまった老姉妹。10年の長きにわたり、部屋で安らかに眠り続ける少年。屋敷の敷地内に薄暗い洞窟を持つ金持ち夫婦に雇われて、“隠者”となった男。“蝶の修理屋”を志し、古物店で見つけた手術道具を使って博物館に展示されている標本の蝶を蘇らせようとする少年。家の近くの丘で掘り出した骨を集め、ネックレスを作る少女。――ブッカー賞最終候補作の著者が、日常と異常の境を越えてしまい異様な事態を引き起こした人々を描く、奇妙で愛おしい珠玉の短編集。/【目次】ピアース姉妹/眠れる少年/地下をゆく舟/蝶の修理屋/隠者求む/宇宙人にさらわれた/骨集めの娘/もはや跡形もなく/川を渡る/ボタン泥棒/訳者あとがき/解説=石井千湖

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10の奇妙な話 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    どの短編も奇妙で、ちょっとまぬけで
    ちょっと残酷で、ちょっとワクワクして、
    とにかくおもしろかった。
    中でも蝶の修理屋さんの小道具を手に入れた少年の話しは、ワクワク感がすごかった。
    蝶のコレクションを見ると、美しいのだけれど、
    これほどの蝶を殺してミイラにしているかと、
    思うと、なにか違うんじゃないかと思う気持ちは
    よくわかるし、そう思ってもきた。
    少年の努力と思いが報われた瞬間は、もうたまらなくスッキリとして、ほっこりとして、嬉しくなった。
    それに火星人がきたと大騒ぎになる子供たちの話し。
    これは楽しかった。常になにかに飢えて、冒険をしたくなるお年頃。つまらない日常が一瞬にして
    ワクワクだらけの非日常になる。
    それに対する大人たちの対応もすごかった。
    ことに校長先生のアイデアは脱帽。
    子供たちのワクワクをつぶさずに、本当に上手に収束させている。
    こんな大人ばかりだったら、子供たちは、のびのびと素敵な成長を遂げることでしょう。
    よい読書時間となりました。

    0
    2026年07月25日

    Posted by ブクログ

    本当に奇妙なはなしなんですが、どこかで何かが救われるような気がしました。
    いい本に巡り合えたと思います。
    どの話も良かったのですが、『宇宙人にさらわれた』はほんとにいい話です。
    ぜひたくさんの人に読んでもらいたい。

    0
    2022年06月17日

    Posted by ブクログ

    不思議なお話
    ハッピーエンドではない
    お話もあったけれど
    その顛末に共感してしまった

    宇宙人にさらわれた
    骨集めの娘
    ボタン泥棒
    は優しく穏やかな読後感

    川を渡る
    はちょっと笑ってしまった

    0
    2025年05月01日

    Posted by ブクログ

    ミック・ジャクソンとは「こうしてイギリスから熊がいなくなりました」で出会った。現代作家だが、作品の設定に時代感があり、1960年生まれということに意外さを感じた。
    私の最近のもう1人のお気に入り、ジョン・コナリー同様、ものすごい才能なのに日本での知名度は低く、翻訳本も少ない。

    ”熊“がまさしくそうだが、この短編集でも、かなりの奇想天外な話が淡々と語られ、しかもほとんどが静かに終わる。

    彼の代表的な作品の世界は、乾いていて寂しげだ。「ピアーズ姉妹」しかり「地下をゆく舟」しかり「蝶の修理屋」しかり。
    しかし登場人物たちはそれを悲観するでもなく、頑なに静かで揺るぎない。
    時折、心の中を隙間風が通るようではあるが、すぐに日常の習慣に立ち戻っていく。
    彼らの暮らしぶりには無駄がなく、時計の針のように正確に日常を刻む。夢や理想を追うことのない生き方は、寂しさや哀しみから彼らを守ってくれている。

    だが、彼らに非日常(溺れていた男、ボートと洪水、標本の蝶と修理道具)が襲いかかると、さすがの彼らにも夢や興奮が生まれ、突如として大胆になり、もの凄い行動力を発揮する。何とも恐ろしい小市民だ。
    そして彼らはそれぞれに自分流のやり方で非日常を飲み込んでしまい、よってほとんどの話の結末は”静かに閉じる“のである。

    もっともっと読みたくさせる作家である。

    0
    2025年04月05日

    Posted by ブクログ

    ★★★★☆「ピアース姉妹」「眠れる少年」「蝶の修理屋」の三作が印象的でした。1番初めにピアース姉妹の話からでインパクトがありました。詳しいあとがき、解説も読んで他の作品も読んでみたくなりました。

    0
    2024年12月05日

    Posted by ブクログ

    短編という形式にピッタリの話が10編。訳者あとがきにあるように、日常と非日常・正気と狂気な境界線、そのギリギリのところにいる人々の話だ。切なく愛おしい人たちの物語に、珍しくも心が動いた。

    0
    2024年03月22日

    Posted by ブクログ

    確かに奇妙な話だった。
    うわ〜みたいなのとか、なんやこれ?みたいなのとか。
    物語それぞれに独特の雰囲気があった。

    0
    2023年06月04日

    Posted by ブクログ

    「こうしてイギリスから熊がいなくなりました」繋がりで、また同じく挿絵のデイヴィッド・ロバーツに惹かれて。

    ・ピアース姉妹
    ・ボタン泥棒
    ・宇宙人にさらわれた

    がお気に入り。
    どれもブラックユーモア的で、挿絵が今にも飛び出し動き出しそうな物語たち。

    0
    2023年03月29日

    Posted by ブクログ

    短編集。
    『こうしてイギリスから熊がいなくなりました』は6年半前に読んでいたが、全く覚えてない。実質はじめましての作家。
    タイトル通り奇妙な作品たち。
    一応ジャンルを付けるならホラーになるのか?
    どこか狂ってしまった人間を描くのが上手く、予想外の展開が多い。
    どんな感じか分からず読んでインパクトが強かった「ピアース姉妹」、幻想的な美しさを感じた「蝶の修理屋」、集団の狂気がリアルな「宇宙人にさらわれた」あたりが好み。

    0
    2026年08月29日

    Posted by ブクログ

    『世にも奇妙な物語』みたいな不思議な話が集められた短編集。

    教訓めいた話、皮肉っぽい話などダークな感じ。
    この話良いなと思っても、よくよく考えるとそんなに良くなくて、モヤモヤするというのが多かったかな。
    全体的に"執着"が共通するかな?と思いました。
    何でもほどほどにね、やり過ぎちゃうとこうなっちゃうよ、と言っている感じがしました。

    私は『地下をゆく舟』、『宇宙人にさらわれた』、
    『ボタン泥棒』の3つが好きです。オチが良いですね。

    0
    2026年06月05日

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