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北には山脈が横たわり、海ほどもある湖をぐるりと囲んでいる森。そのまん中に穴がひとつ、口をあけている。ある日、大きな兄と小さな弟がその穴に落ちてしまった。深さおよそ7メートルの穴からどうしても出られず、何か月も木の根や虫を食べて極限状況を生きのびようとする。外界から遮断された世界で、弟は現実と怪奇と幻想が渾然一体となっためくるめく映像を見はじめる……。どうして兄弟の名前と年齢が明かされないのか。なぜ章番号が素数のみなのか。文章に織り交ぜられた不思議な暗号が示すものとは。著者によって綿密に構成され、さまざまな寓意に彩られた物語は、読後、驚愕とともに力強い感動をもたらす。暗黒時代を生きる大人のための寓話。
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Posted by ブクログ
うーん、難しい(苦笑)。
寓話なので、何がしかの教訓めいたものを提示しているし、書かれている文章や内容はそれ程には難しくないのだけれど、それをどう受け止めていいのか混乱してしまう。
兄と弟が穴に落ちて、虫や雨水で飢えや乾きを凌ぎながら数か月を共に生活する。
その間に弟が錯乱状態になり、哲学的とも宗教的とも預言者的とも言えるような言葉を発する。
最終的にどうなるかはネタばれになっちゃうので書かないけれど、いやはややはり読み手としては混乱する。
穴そのものがピラミッドのような空洞になっているので、穴の底に落ちた二人は社会の底辺で苦しむ、といったヒエラルキー的な教訓ともとれる。
事実、「上の連中には権力があるんだよ」なんてセリフも出てくるし。
あるいは単純に復讐劇として捕えることも出来る(ネタばれになるので、詳しくは書かない)。
とにかく僕は読後に混乱してしまった。
うーん、どう受け止めればいいんだろう……。
読んでいる間は、かなり悲惨で少しグロい表現も出てくるのだけれど、ページをめくる手が止まらなかった。
面白いかつまらないか、で判断するのなら、これはかなり面白い作品。
まぁ、明るく爽やかな作品ではないですが。
それと作品内に暗号が隠されている。
頭の悪い僕は解けなかったのでググって答えを確認した。
その答えから察するに、社会情勢への不安、不満とそこからの脱却への激励、みたいなメッセージが作品に込められているのかな、と思った。
まぁ、どう受け取るかは人それぞれだし、僕みたいに混乱するのも、それはそれで一つの正解なのかも知れない。
Posted by ブクログ
20170425
森の中のすり鉢状の深い穴に落ちてしまった兄と小さな弟。
極限状態の中、気が狂ったように?変わってしまう弟と、弟への愛を抱えながら状況を解決しようとする兄。
なんとも不安になる文章、深読みを誘う不気味な感じ。実際あとがきにも謎解きのヒントが書かれている。
気持ち悪くなるし読みたくない、でも最後まで一気に読んでしまった。
原作の国であるスペインの経済状況、社会情勢が背景にあるようだが、私はそこまで深く考えずにただただこの本の不気味さを気持ち悪いと思いながらもそれを超えた快感を味わいながら一気に読むのでもいいんじゃないかと思う。
でも今余韻でなんとも言えないモヤモヤしてるでも、スカッとしてるという妙な気持ちに陥っている。
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