執着

執着

2,647円 (税込)

13pt

4.0

マドリッドの出版社に勤める編集者マリア。独身の彼女が、毎朝カフェで見かける理想のカップルと思える夫婦がいた。彼女は二人を見ては、幸せな気分で出勤するのだった。裕福そうな夫とカジュアルな装いが似合う妻は、子供を学校に送り出してから二人で朝のひとときを過ごしているらしい。しかし、ある日、出張から帰ったマリアが久しぶりにカフェに行くと、二人の姿はなかった。そして、恐ろしい事件があったことを彼女は知る。あの夫がホームレスに突然殺されたのだ! しばらくして、未亡人ルイサと知り合ったマリアはルイサと親しい、亡くなった夫の親友だった男に恋をする。しかし、彼の気持ちはルイサにしか向いていなかった。そしてある日、マリアは、彼の驚くべき秘密を知ることになる。あの事件は通り魔殺人ではなかったのか? 三角関係の清算だったのか? それとも……? 現代スペインを代表する作家で、ノーベル賞候補と目される著者による愛と死と罪をめぐる哲学小説。

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ボブ・ディランがノーベル文学賞をとって話題になっているが、このハビエル・マリアスも候補に挙がっていた一人。ノーベル賞は政治的な意味合いが強いので、ボブ・ディランにいったのだろうが、今さらという気もする。それよりは、もっと読まれてしかるべきなのに、世界的にはあまり知られていない作家に光を当ててほしいも

    0
    2016年10月19日

    Posted by ブクログ

    濃厚で、濃密で、くらくらする。改行なしに続く文章、言い換え、綿密な描写、多くの可能性の羅列。情熱も疑心も諦めも、その全てを丁寧にたどる。

    しっかり酔いたい大人の恋、しっかり酔ってこそ大人の小説。

    0
    2016年07月28日

    Posted by ブクログ

    むきになって1日で読んだわよ。いるじゃない、俺が俺が、って用もないのに人の会話に入ってきていきなり主役ヅラするやつ。ああいう、俺が俺がってやつ最高に嫌いなんだけど、そういう本だったわ。これが哲学小説って訳ですかい。しっかし女主人公のやな女っぷりときたら。私は受け身の女なの。とか言いながら、好きな人ア

    0
    2019年01月27日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    なぜマドリードが舞台の小説本の表紙がエゴン・シーレなのか…?

    本編より、主人公がバルザックの『シャベール大佐』文中の一文、"最初の子にやがて命を落とすような性向を植え付けた女“ について考察するところが面白い…と思っていたら、ガッツリ本筋に絡んできた。
    ハビエルの殺人疑惑を盗み聞きしたマ

    0
    2024年12月06日

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