たかが殺人じゃないか 昭和24年の推理小説

たかが殺人じゃないか 昭和24年の推理小説

990円 (税込)

4pt

昭和24年、ミステリ作家を目指している風早勝利は、名古屋市内の新制高校3年生になった。学制改革による、たった1年だけの男女共学の高校生活。そんな中、顧問の勧めで勝利たち推理小説研究会は、映画研究会と合同で夏休み中の一泊旅行を計画する。顧問と男女生徒5名で湯谷温泉へ、中止となった修学旅行代わりの旅だった。そこで巻き込まれた密室殺人。さらにキティ台風が襲来する8月31日の夜に、学校隣の廃墟で首切り殺人にも巻き込まれる! 二つの不可解な事件に遭遇した少年少女たちは果たして……。戦後日本の混乱期と、青春の日々をみずみずしく描き出す――。各方面から絶賛を浴びた長編、待望の文庫化。/解説=杉江松恋

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たかが殺人じゃないか 昭和24年の推理小説 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年08月21日

    「犯人はお前だ!」から始まり「ヘェ、私が犯人?」に終わる小説でした。
    鉄道ファンの私も唸る当時の鉄道描写もさることながら終戦後の混乱期のままならなさがとても印象的でした。
    偶々手にした本でしたがとても面白かったです。辻先生のほかの本も読んでみます。

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    Posted by ブクログ 2023年10月28日

    戦後すぐの名古屋を舞台にしたミステリ。民主主義に移行したものの、それまでの軍国主義から抜け出せない大人たちが醜悪で、また戦争で真っ先に犠牲になる女性たちが憐れで悲しい。当時10代だった作者の怒りと戸惑いが感じられる小説だった。一方でミステリ(トリック)は私の好みではない。どちらの殺人も可能かもしれな...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年07月08日

    戦後の男女共学が始まった時代を背景につらく切ない青春物語と年配者が喜びそうな戦争前後の往年のハリウッドスター達の話し、そうした話の筋とはやや違和感を感じる密室とバラバラ殺人。そうしたプロットが上手く融合して楽しめる。

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    Posted by ブクログ 2024年03月15日

    戦後が時代背景の為、中々消化出来ず初めのうちは読むのに少し苦労しました。(鉄道の話も本線から脱しているのに長すぎるかな)

    ミステリとしてはトリックが精密ではないとは思いますが、登場人物の背景や時代背景はとても勉強になり読んでいて感心しました。

    作者さんのお歳を考えると実体験に基づくところもあるの...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年09月27日

    最初に驚いたのは、1932年生まれの著者が今も現役バリバリで新刊を書いていること。
    正に人生100年時代だ!

    題名通り、舞台は昭和24年、敗戦の傷が人々に影響している。

    主人公の風早勝利は新生高校3年…作者の分身であろう。旧制中学は5年間だったので、1年間限定の初男女共学高校生(著者の実体験) ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年08月02日

    一番犯人でいてほしくなかった人が犯人だったなぁ。
    戦後の青春推理小説。初作家さんだった。
    シリーズ2作目だったらしい。

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    Posted by ブクログ 2023年06月03日

    終戦後、昭和24年を舞台としたミステリ
    犯人は明白
    トリック寄りも時代描写、価値観などに面白味を感じた

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    Posted by ブクログ 2023年05月24日

    昭和独特の描写や世界観が心地よく、なつかしいような少しあたたかい気持ちになりながら読んだ。
    長期休暇(できれば夏休み)にちびちび読むのがよさそう。舞台設定が今の時代ではないので、本が遠くの世界に連れて行ってくれ、頭の心のリフレッシュになりそうだと思った。


    ただ、昭和時代の物語なので、言葉が入って...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年04月24日

    ミステリとして展開が遅く、ほとんど風俗小説だった『深夜の博覧会』から一転して、本作はガチガチのミステリ。早い段階で殺人、それも密室殺人が起こるのはマニア向けのサービスだとしか思えない。第一の殺人が不可能興味だとすると、第二の解体殺人は、なぜそんなことをしなければならなかったのかというホワイダニット。...続きを読む

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2023年06月29日

     コロナ禍真っ只中の2020年、年末ランキング3冠を達成。当時、著者の辻真先さんは御年88歳。91歳となった現在でも作家として活動中であり、頭が下がる。というわけで、文庫化を機に、初の辻作品を手に取ることにした。

     サブタイトルに「昭和24年の推理小説」とあるように、時代は戦後間もない頃。何となく...続きを読む

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