作品一覧

  • 二度死んだ女

    二度死んだ女

    小説・文芸

    3.8
    1巻1,699円 (税込)
    その事件は意外なところから持ち込まれた。同じアパートに住む10歳の少年が、夏のキャンプで人間の頭蓋骨をみつけたのだ。ベックストレームを師とあおぐ少年は、頭蓋骨の右のこめかみに小さな穴が開いていて、銃弾らしきものが残っていることを見逃さなかった。頭蓋骨の主は20歳から40歳のアジア系の女性、死後数年が経過しているものと思われた。ところが、警察の調べが進むうちに同じDNAを持った女性が12年前にタイで死亡していたことが判明。果たして人は二度死ぬことができるのか? 規格外の刑事ベックストレーム・シリーズ第4弾。
  • 悪い弁護士は死んだ 上

    悪い弁護士は死んだ

    小説・文芸

    3.0
    1~2巻1,200円 (税込)
    その日は犯罪捜査部のベックストレーム警部にとって、人生最良の日だった。マフィアお抱え弁護士として警察を悩ませてきたエリクソンが殺されたのだ。ベックストレームは部下を率いて捜査を開始。殺害場所は被害者の自宅らしく、死因は鈍器による殴打、部屋からは被害者が発射した銃弾の跡が発見された。だが奇妙なことに、主人が殺害された四時間後に、飼い犬が喉を掻き切られて殺されていたのだ。なぜ犯人はわざわざ引き返して犬を殺したのか。エリクソンを恨んでいた人物は多数いるはずだが……。CWAインターナショナル・ダガー賞最終候補作。
  • 平凡すぎる犠牲者

    平凡すぎる犠牲者

    小説・文芸

    4.0
    1巻1,400円 (税込)
    殺されたのは、社会的に孤立し、アルコール依存症で年金生活者の男性だった。きわめてありふれた犠牲者。捜査にあたるのは、かつて精鋭揃いの国家犯罪捜査局殺人捜査特別班に所属していたベックストレーム警部以下、一癖も二癖もあるソルナ署の刑事たちだ。だが、被害者と同じアパートの住人や競馬仲間たちと、関係者は一筋縄ではいかない連中ばかり。さらに、有力な容疑者で第一発見者の新聞配達員が死体で発見されるに至り、捜査は混迷を極める。スウェーデン・ミステリ界の重鎮、『許されざる者』で5冠を獲得した著者の、シリーズ第2弾。
  • 見習い警官殺し 上

    見習い警官殺し

    小説・文芸

    3.0
    1~2巻1,100円 (税込)
    死体の第一発見者は、早朝の犬の散歩から戻ってきたマンションの住人だった。被害者の名はリンダ、母親のマンションの部屋に滞在していた警察大学の学生だ。彼女は強姦されたうえ絞殺されていた。県警本部長は腕利き揃いの国家犯罪捜査局の殺人捜査特別班に応援を要請する。それに応じて派遣されたのはエーヴェルト・ベックストレーム警部、伝説の国家殺人班の中では、少々外れた存在だ。現地に入ったベックストレーム率いる捜査チームは、早速捜査を開始する。CWA賞・ガラスの鍵賞など5冠に輝く『許されざる者』の著者の最新シリーズ第1弾。
  • 許されざる者

    許されざる者

    小説・文芸

    3.7
    1巻1,324円 (税込)
    国家犯罪捜査局の元凄腕長官ラーシュ・マッティン・ヨハンソン。脳梗塞で倒れ、一命はとりとめたものの、右半身に麻痺が残る。そんな彼に主治医の女性が相談をもちかけた。牧師だった父が、懺悔で25年前の未解決事件の犯人について聞いていたというのだ。9歳の少女が暴行の上殺害された事件。だが、事件は時効になっていた。ラーシュは相棒だった元捜査官や介護士を手足に、事件を調べ直す。犯人をみつけだし、報いを受けさせることはできるのか。スウェーデンミステリ界の重鎮による、CWA賞、ガラスの鍵賞など5冠に輝く究極の警察小説。/解説=杉江松恋

ユーザーレビュー

  • 許されざる者

    Posted by ブクログ

    これって解決出来るの?とドキドキしながら最後まで一気に読み終えてしまいました。
    2010年から25年前の事件、すでに時効になってしまった9才女児殺人遺棄

    定年退職した67歳の元国家犯罪捜査局長が、自己の体調悪化が取っ掛かりの物語が始まり、中だるみも全く無い展開
    シャーロックホームズの名前も出てきてファン的にはちょっと嬉しかったです。

    他の本も大人買いで、揃え中!

    0
    2025年10月29日
  • 許されざる者

    Posted by ブクログ

    時効が成立している犯罪の犯人を探すよう依頼された国家犯罪捜査局の元長官。25年前の犯人を見つけられるのか。突き止めたところでその落とし前をどうつけるのか、がポイント。長官を補佐する仲間が皆いい感じ。

    0
    2022年06月21日
  • 許されざる者

    Posted by ブクログ

    これは面白い、素晴らしい。脳梗塞で倒れ麻痺が残った凄腕の元警察長官のヨハンソンに、主治医が、25年前に起きた少女暴行殺害事件の相談を持ちかけてきた。9歳の女の子の強姦殺人事件だ。事件はすでに時効だが、元同僚のヤーネブリング、介護士のマティルダ、身の回りを世話してくれるマキシムなど周囲の仲間と一緒に捜査を始める。ヨハンソンはもちろんだが、全ての世代、男女ともに魅力的な人物たちが登場する。ヨハンソンは幸せなわけだ。ヨハンソンのセリフの後に本心の言葉が続く。不甲斐ない後輩たちへの不満や自分への叱咤、女性への気持ち、その繰り返しが面白い。犯人は比較的早い段階で特定される。誰もが殴り殺したくなるような卑劣な少女虐待強姦殺人犯。話の主題は時効切れの犯罪者にヨハンソンはどうケリをつけるのかに移る。一命を取り留めたヨハンソンが人生の集大成とも言える事件解決をし、彼の人生の晩年に関わった若者たちがバトンを受けて次の人生に進んで行く。この本はスウェーデンの重鎮作家の書くヨハンソン&ヤーネブリングシリーズの最終話であるが、ラストでは主人公に肩入れしたり感情が偏ることもなく描かれ、まるで大河小説の中の登場人物の1人のようにあっさりと時代の渦の中に飲み込まれ、次の人たちに舞台が譲られる。そのさりげなさが返って人間らしくて好ましい。CWA賞、ガラスの鍵賞など5冠に輝いた傑作警察小説。

    0
    2021年03月31日
  • 許されざる者

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    スウェーデン人の聞き慣れない名前がいっぱい出てきて苦労した。
    それでもだんだんと解明されていく事件にどっぷりハマった。
    最後は丁稚ってことでいいのかな。。。

    1
    2020年02月17日
  • 許されざる者

    Posted by ブクログ

     2018年秋に読んで、とても印象に残る作品だったので、昨年の『このミス』では5位に投票したのだが、今思えばもっと上位に入れてもよかったかもしれない。本国スウェーデンでは、いくつかのシリーズ作でヒットを飛ばし、うち何本かはTVシリーズにもなっているこのレイフ・GW・ペーションであるが、日本ではほとんど知られていない。本邦初訳となるペーションのこの作品は、各賞を総舐めにした傑作である。この作品に出会えて本当によかった。

     主人公は国家犯罪捜査局長官のラーシュ・マッティン・ヨハンソン。何と、この主人公、作品のスタート時点で、ホットドッグ屋台の前で脳塞栓を起こし、意識不明の状態で病院に運ばれてしまう。やがて意識は戻るが、元の体に戻る見込みは相当に薄い重病である。このヨハンソンは、シリーズ主人公であり、これはその最終作なのである。シリーズ読者は驚くだろう。ぼくのように邦訳作品を手に取る者は、初対面の主人公がいきなり病床で、未解決事件の捜査指示を開始しやがて解決に導いてゆく本書の構成を、普通のこととして読んでしまうが、巻末解説で各種シリーズの紹介がなされており、実は、これがこの存在感ある主人公の結末かと思うと、とても複雑な気持ちになった。もっと早くシリーズ初作から邦訳されていれば……。

     スウェーデン本国のファンには後れを取ったものの、それでもこの一作は素晴らしい。身体は動けないが、事件と生命への執念を燃やす頑固親父の主人公は、25年前の幼女殺しという未解決事件にのめり込む。彼を手助けする個性的なメンバーが集められ、古い資料が取り寄せられ、ここからは捜査の面白さの中で、最初は薄ぼんやりとしている人間関係の深淵が、次第に明確な真実の形を成してゆく様を読んでゆくことになる。捜査小説の王道である。ディテールから徐々に見えてくる真実。ほぼ捜査だけで、事件を終結させる一冊であり、その語り口に一切のけれんも感じさせない。

     しかもこの事件は、時効法成立前の未解決事件であるため、もし真犯人がわかったとしても法的処罰を下せない。罪と罰という因果に、この作品はどう決着をつけてゆくのか?

     本作で最も素晴らしいのは、いわゆる「キャラが立っている」ことだ。多くの人物が登場するのに、それぞれに見事なほど存在感があり、個性がある。アンナ・ホルト刑事もエーヴェルト刑事も、それぞれが主役でのTVシリーズになっているらしいので、人物像がしっかりしているのもむべなるかな。さらに本書も、3話構成でドラマ化されており、この作家は、小説のみならず映像作品でも本国では著名であるようだ。

     最後に、緻密な捜査について。作者自身が犯罪学者として、国家警察省長官の補佐役まで勤めた経歴のある現実に根を下ろしたという、文芸界では極めて稀有な存在であるため、地に足のついた捜査模様が積み重ねられてゆく、本書ならではの着実なリズム感も、そうした素地から生み出されたものだろう。

     北欧ミステリの面白さは、歴史的かつ社会的事実に、時間軸かつ地形軸で、しっかり考証された現実味というところあるように思う。現実は、小説世界と読者の側の世界とを結びつける共通のものだからである。本書の犯罪一つとっても他人事とは思えぬリアルな事件であり、いくつもの真実の要素を身に纏っているからこそ、我々読者側の真剣さを引きずり出してくれるものなのだろうと思う。

     折角の機会だ。この作品を機に、ペーション作品が多く邦訳されることを強く願ってやまない。

    追記:ちなみにタイトルの『許されざる者』だが、ジョン・ヒューストン(1960年)、クリント・イーストウッド(1992年)、李相日(2013年)、いずれの監督作品とも無関係である。

    0
    2019年03月11日

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