海外文学作品一覧
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4.3
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-現代アメリカ女流作家ユードラ・ウェルティーの最高傑作。時は二十世紀前葉、場所はアメリカ深南部ミシシッピ州モルガナの町。「黄金の林檎」はギリシアの昔から、人間の追い求めた永遠の価値である。現状に満足できずに不断の熱情に駆られて、みずからの「黄金の林檎」ともいうべきものをさがし求めて、さまよい続けずにはいられない人たち。それぞれが、有限の「時」に束縛されながらも、愛に、英雄的冒険に、芸術に永遠の価値を求め続ける。──狭小な時と場所に生きる名もなき人びとの情熱の中に、人類の歴史と宇宙の星々にまで及ぷ壮大なイメージが展開する。
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4.1
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-ラテン・アメリカ文学の質の高さを世界にしめしたボルヘスの処女短編集「伝奇集」と、その続編ともいえる「エル・アレフ」を収めた。「円環の虚構」「アル・ムターシムを求めて」「バベルの図書館」「死とコンパス」「不死の人」「アレフ」など、ボルヘスの代表作34編を収録。訳者篠田氏はチェスタートンのブラウン神父ものとの相似性を指摘している。
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3.0パリ=ル・アーブル間を走る「ラ・リゾン」の一等機関手ジャック・ランチエには、女の裸を見ると殺意に襲われるという病的なところがあった。彼はある日たまたま、助役ルボーとその妻セヴリーヌが走り去る列車のなかでおかす殺人現場を車外から目撃し、彼女に惹きつけられていく。「獣人」は鉄道界と司法界をバックに、呪われた遺伝的発作に苦しむ主人公と、けだもののように疾走する機関車の姿とを重ね合わせ、人間獣性の諸相をえぐり出す。機関車の機械美、緊迫した筋の展開、絡み合う作中要素と人々の相互関係などが圧倒的な迫力で迫る。ゾラの円熟期に書かれた傑作。
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-イングランド北部の炭鉱町ウィガン。1936年、オーウェルがこの労働者の町を訪れたとき、不景気と失業がひろがっていた。炭鉱夫たちと生活をともにしながらオーウェルは、彼らの顔貌を独特な身体感覚のもと丹念に書きとめていく。ここは、中産階級下層の彼の階級意識が決定的に試される場所となった。たとえば、「労働者階級には悪臭がする」。社会主義への支持を表明しながら、越えられない階級間の「ガラスの間仕切り」。彼はこの違和感を、あえて率直に表明する。声高に語られるドグマではなく、人間らしい生活、すでに中産階級からは失われてしまった生活様式への愛が、未来を考えるひとつの指標として提示される。20世紀ルポルタージュの嚆矢。
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3.8
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-舞台はジョージア州のうらぶれた工場町。人々は無気力な状態にある。主人公の唖(おし)で聾(つんぼ)のシンガーは、同じく唖のアントナープロスと共同生活をおくり、思慕を寄せるが報われない。そのシンガーに、多感な少女ミックはほのかな思いを寄せるが、当のシンガーは少女の思慕に気づかない。またそのミックに、ニューヨーク・カフェの主人ビフ・ブラノンは年甲斐もなく愛情を感じているが、ミックは彼を気味悪く思うばかり。作中人物はそれぞれが《報われざる愛》の連鎖関係のなかに生き、そこに解決はない……魂の孤立を透徹するまなざしで描ききった20世紀アメリカ文学の代表的古典。
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5.0二十七歳になるアンの心の細かな動きを追い、サマセットシャの田舎の秋の自然のなかに、切ない愛の悲しみが奏でられる。作者最後のこの作品を、ヴァージニア・ウルフは最も退屈で最も美しいと評した。「物語の進め方も、主人公アンの人間像とその恋との描出も、落ちついた、深みをもった、淡いものである。一見淡々としているようでありながら、底にはものやわらかな暗愁の気がこもり、さり気ない筆つかいのうちに人生の機微をするどくとらえ、人間心理の屈折を追求している。近代におけるもっともすぐれた心理小説の先駆といっていい」訳者はこう語る。
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-「超人」と永劫回帰と価値の転換を主張する哲学的叙情詩。ゾロアスター教の始祖ツァラトゥストラは「ついに神は死んだ」と叫び、ふたたび人間のなかに帰り、宗教的な厭世主義を否定し、地上を讃美し生を肯定して「人間は征服するために生まれ、かつ生きる」と説く。
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3.8インド洋に浮かぶ絶海の孤島で、美しい自然と慈母たちに囲まれ心優しく育った幼なじみのポールとヴィルジニー。思春期を迎え、互いに愛の感情が芽生えた矢先、二人は無情にも引き離され……。19世紀フランスで一世を風靡し、かのナポレオンも愛読した幼なじみの悲恋の物語。
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-クリムは英国の大学を出てパリに行き、宝石商として成功したが、貴婦人の虚飾にへつらう商売がいやになり、愛する郷里エグドン荒野で、学校を開こうと考えて帰ってくる。そこに待ち受けていたのは女神のように気ままで誇り高いユーステイシアだった。クリムは母の猛反対を押し切って結婚する。だが、ユーステイシアにはワイルディーヴという密通の相手があった。クリムの母の死をめぐるいさかいから二人は別居し、沈むユーステイシアはワイルディーヴの誘いに乗ってパリへ脱出を図るが……全体はギリシア悲劇の様式にならって、長い物語は1年と1日で終止符を打つ。立ち読みに取り上げた冒頭はエグドン荒野の描写の一端で、深く暗いながらも崇高な永遠性をもつ物語の背景が的確に描写されている。
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-トムはケンタキーの温厚な農場主に雇われていた忠実な黒人奴隷だったが、事業に失敗した主人によって、小間使いイライザの息子ハリーとともに奴隷商人に売り渡される。トムの苦難はここから始まる。トムは ニュー・オーリアンズの富豪セント・クレアの一人娘エヴァが河に落ちたのを救った縁で、同家に買い取られる。だが、比較的落ち着いた暮らしも、エヴァの死、つづく主人の急死によって一転する。トムは飲んだくれで残忍なミシシッピの農場主 レグリーに買い取られていく。その果てに待っていたものは……19世紀アメリカが生んだ代表的な社会小説であり、黒人奴隷のさまざまな姿を鮮烈に描いた秀作として呼び声たかい長編小説。
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3.8中世の終焉と近代の人間解放を告げた最初の作品と讃えられる、イタリアが産んだ不朽の名作。時は14世紀、ペストが荒れ狂うフィレンツェである教会堂に落ち合った年若い3人の貴公子と7人の貴婦人。丘陵に囲まれた郊外の山荘へ難を逃れた彼らが、悲惨な現実を忘れるため、毎日1人1話ずつ10人で10日間にわたって話された100篇の物語。精力絶倫の修道士が自分の不行跡に修道院長を引きずり込んで罪を逃れる話や、恋多き女が修道院を舞台に巧みに思いを遂げる話など、本巻には30話までを収録。
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5.018XX年初頭、イギリスのとある町の救貧院で1人の男の子が生まれ落ちた。母親は子供を産むとすぐに、ぼろ布団の中で息を引き取った。過酷な環境の中で育った孤児オリヴァーはその後、葬儀屋サワベリーなどのもとを転々とするも、残酷な仕打ちに見まわれ続ける。ついにロンドンに逃れたオリヴァーを待ち受けていたのは凶暴な盗賊団一味だった……。若きディケンズが19世紀イギリス社会の暗部を暴露し、痛烈に風刺した傑作長編小説。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 原作者ハインリッヒ・ホフマン博士は1844年、3歳の息子へのクリスマスプレゼントとしてつくりました。素人のふしぎな絵ですが、その純粋な動機が商業主義的な路線を超越して、100年余、100数十か国語に訳されている、近代絵本のルーツと位置づけられるにいたりました。 昭和初期、渡航中のドイツから日本の息子たちに翻訳して贈った伊藤庸二氏により、日本で根づく本となりました。 その伊藤家ゆかりの五倫文庫とドイツ「アムマイン博物館」との姉妹提携10周年記念出版です。 ドイツ語と日本語が対照的に編集されて、関わってきたさまざまな『ぼうぼうあたま』の側面が記録されています。
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4.0この小説を支えているのは登場人物ヴォートランで、すごい悪党。しかし。ヴォートランはどうなるのかという興味で先を読まずにはおれません。私のようなヴォートラン狂は、歌舞伎役者の「見得」を待つのと同じで、同じ場面を心待ちにするんです。やはり傑作だと思います(山田登世子)。
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-プラハで怪しげな犬の売買をして暮らしていたシュベイクは、オーストリア軍に召集されて前線に送られる。以前に兵役に服したときは「愚鈍」とレッテルをはられて除隊になったのだが、シュベイクははたして「愚鈍」なのか、それとも「知恵者」なのか。だが、シュベイクは上官の命令を忠実に実行することで、軍に多大な損害をあたえる。軍律の盲点をつく天才だったのだ。この長編は、第一次世界大戦時に被支配状態にあったチェコ人の一下級兵士がおこなった珍無類の抵抗と冒険をコミカルにえがき、諷刺・ユーモア文学の世界的傑作として名高い。シュベイクが常連だったことになっているプラハのレストラン兼酒場「ウ・カリハ(さかずき屋)」は、今も観光名所として知られる。
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-トロイアの陥落後、帰路についたオデュッセウスは単眼巨人ポリュペモスの島に着く。仲間を食われたオデュッセウスはポリュペモスの目をえぐって脱出するが、ポリュペモスの父親、海神ポセイドンの怒りをかい、以後故郷へたどりつくまで10年間の長い放浪苦難をよぎなくされる。女神カリュプソによる7年の幽閉、人を豚に変える魔女キルケ、美しい歌声で誘惑するセイレネス、恐ろしい怪物スキュレとカリュプデスらとの遭遇と闘い、そしてようやくたどり着いた故郷イタケでは、妻ペネロペイアに言い寄り、その家を我が物顔に占拠利用するやくざな求婚者どもと闘わなければならなかった。 だが、オデュッセウスは単純な勇士、不撓の航海者にとどまらない。策士であり、高貴であると同時に残酷・貪欲な人物でもある。「オデュッセイア」はそうした意味でも「最初の小説」「最初のすぐれた冒険小説」の名にはじない。
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-「神曲」は地獄篇、煉獄篇、天国篇の三部からなり、ひとりの男(ダンテ)がこれらの場所を旅していく物語。地獄は降りるにしたがって狭くなる地下世界で、そこではありとあらゆる罪に陥った魂の呻吟する姿が描かれる。好色、貪欲、浪費、吝嗇、激怒、怠惰、異教徒、さまざまな暴力、欺瞞、追従、聖遺物売買、占い、詐欺、偽善、盗み、不和、贋金つくり、裏切り……地底には巨大な姿をした魔王ルチフェロが半身を地に埋もれさせ、罪びとを口にくわえて噛み砕いている。この地獄篇にはギュスターヴ・ドレの石版画を収録した。
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-聖地カンタベリへの巡礼に出かけるため、同じ宿屋にたまたま泊まりあわせた客たち総勢29人。騎士、粉屋、荘園の管理人、貿易商人、料理人、法律家、修道女、免罪符売り、市井の女房など、身分や職業はまちまち。全員でくじを引き、順番に道中おもしろおかしい話を披瀝しあったら旅のなぐさめになろうという宿屋の亭主の発案に合意する。これがこの物語で、断片しか残っていないものまで含めて全25話。本書では長年この物語に親しんできた訳者によって、現在のわれわれにもアピールする代表的な話、この物語を知るに必要十分な9話が紹介されている。
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-フョードル・カラマーゾフは金と女にしか興味のないような悪魔的な男だったが、彼には3人の息子と1人の私生児があった。長男ドミートリイは27歳の退役士官で、婚約をむすんだ娘がありながら、妖婦グルーシェンカに恋慕して父親の恋敵になる。次男のイワンは合理主義者、無神論者である。三男のアリョーシャは幼いときから僧院に入って修業し、キリストの愛によって肉親を和解させようとする。私生児のスメルジャコーフは癲癇の発作もちで、悪がしこく、自分の出生に恨みを抱いて生きている。入り組んだ愛憎のもつれのなかで、フョードルが何者かによって殺害される。あらゆる証言からみて状況はドミートリイにとって不利なことばかりで、結局彼は起訴され裁判にかけられる……人間の獣性と神性をみごとに描きつくした大作。
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-じっとしておらず、満足せず、求め続ける国民。 人種間の差別の構図、大統領への矛盾する感情―― 『怒りの葡萄』から『チャーリーとの旅』を経て見出したのは、 祖国への愛着と痛烈な洞察。 〈アメリカとは何か〉を探求し、その行く末を見据える スタインベック最晩年のエッセイ。 〈目次より〉 私自身のアメリカ――はじめに 1 多様の統一 2 逆説と夢 3 人民の政府 4 人種は平等に作られた 5 アメリカ属 6 幸福の追求 7 アメリカ人と国土 8 アメリカ人と世界 9 アメリカ人と未来 あともどりしないために――おわりに アメリカ論のエッセンス――訳者あとがき
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4.4未解決事件班の責任者になったバラードはボッシュをチームに引き入れる。 優先すべきは約三十年前の女子校生殺人事件だったが、ボッシュは夫婦と子ども二人が砂漠に埋められた一家殺害事件に 没頭して言うことを聞かない。 班員には事物に触れて見えない事情を感じるという共感能力者もいてバラードを困らせる。 ハリー・ボッシュとレネイ・バラード共演第4弾。 「年間最高傑作の一冊として、読みだしたら止まらない体験を読者にもたらしてくれる」 ──リアル・ブック・スパイ 「マイクル・コナリーは本書で頂点を極めた。簡潔明瞭な文体が登場人物の行動を促し、ロサンジェルスのリアルな街並みと荒涼とした美しい砂漠に読者を誘う。本作は胸を締めつける最後の意外な展開もあって、必読の書である」 ──アップル・ブックス・2022年11月のベストブック 「長年のボッシュ・ファンは、本作のみごとなフィナーレのあとで、ため息を漏らすだろう」 ──ブックリスト星付きレビュー
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4.0プロイセン軍を避けて街を出た馬車で、“脂肪の塊”という愛称の娼婦と乗りあわせたブルジョワ、貴族修道女たち。人間のもつ醜いエゴイズム、好色さを痛烈に描いた代表作「脂肪の塊」と、イタリア旅行で出会った娘との思い出を綴った「ロンドリ姉妹」。短い作家生活のなかで、300を超える中・短篇小説を書き残したモーパッサンの初期作品から、緊密な構成をもち、完成度の高い中篇2作とヴァラエティに富む短篇8作を収録。
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-欧米で絶賛された小説が遂に日本上陸! ! 新進気鋭のイギリス人作家が描く「地獄のなかでも失われなかった人々の愛」 イギリスのひなびた町アンバーサイド。 夜のお祭り会場がテロリストに襲撃される。理由もわからないまま、あたら多くの命が失われた。 予想だにしない大惨事に警察も対応が遅れ、地獄と化すアンバーサイド。 犯人が捕まり平穏を取り戻したあとの5人の若者が、それぞれの記憶から事件を語る言葉だけで物語は進む。共通点のなかった彼らが事件のなかでつながり、生き延びるために助け合っていく姿を、愛と希望とユーモアあふれる筆致で描く衝撃の感動傑作。
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4.7The Picture of Dorian Gray by Oscar Wilde, 1891 「新訳の光に照らされて、生身のドリアンがそこに立っている! 紫水晶色の瞳、緋色の唇から、いま生きた言葉がこぼれだす。 名優によって役が飛翔するように、名訳は原作を解き放つ。」(鴻巣友季子) 130年前の作品なのに、めちゃくちゃ面白い 最新研究を反映した決定版!異端の名作を、最高に読みやすい新訳で! 純真な青年ドリアンは天使のような美貌を買われ、肖像画のモデルになる。それは素晴らしい出来になるが、快楽主義者ヘンリー卿に若さが有限だと気づかされ絶望。「永遠に若いのが僕で、年をとるのがこの絵なら、魂だって差し出す!」以来、青年に代わり、絵が年老いていく。誰かを裏切れば絵は醜く歪み、破滅させれば邪悪に黒ずむ。××すれば…。現実と虚構、同性愛の記号が交差する異端の名作。徹底解説91P。最新研究を反映した新訳! ●他社と違う! 河合訳のここがポイント ポイント(1) どの先行訳よりも読みやすく、面白く、原文の意味を忠実に伝える新訳。 ポイント(2) 最新研究に基づき、ワイルドの思想とテーマを明快に提示。 ポイント(3) 作品の時代背景や芸術観がわかる、読解に必須の訳注が47Pも掲載! ポイント(4) ワイルドを破滅させた同性愛裁判を詳説する訳者あとがきも44P掲載! ※ポイント(1)(2)について、詳しくは「訳者あとがき」を参照 目次 ドリアン・グレイの肖像 訳注 訳者あとがき
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4.0200年前の大ベストセラーが文庫になってよみがえる。 1800年代のニューヨーク。路上で暮らす靴磨きの少年ディックが、無一文から成功の階段をのぼり始める・・・! ディックの人生は、裕福で優しい少年フランクとの出会いから変わりはじめます。 主人公ディックの勤勉、誠実、節約思考、向上意欲などの性質は、立身出世のバイブルとして読むことができます。 アメリカンドリーム、自己啓発の原点がここにある。 第一章 ぼろ着のディックを紹介する 第二章 ジョニー・ノーラン 第三章 ディックの提案 第四章 ディックの新しいスーツ 第五章 チャタム通りとブロードウェイ 第六章 ブロードウェイからマディソン・スクエアへ 第七章 財布 第八章 ディックの幼い頃 第九章 三番街の鉄道馬車の一件 第十章 詐欺師を信じた被害者登場 第十一章 ディックの探偵ぶり 第十二章 ディック、モット通りで間借りする 第十三章 ミッキー・マグワイア 第十四章 戦いと勝利 第十五章 ディック、家庭教師を得る 第十六章 最初の授業 第十七章 ディック、上流社会にお目見えする 第十八章 ミッキー・マグワイア、また負ける 第十九章 フォズディックの転職 第二十章 九か月後 第二十一章 ディック、預金通帳をなくす 第二十二章 泥棒追跡 第二十三章 トラヴィス逮捕 第二十四章 ディック、手紙をもらう 第二十五章 ディック、初めて手紙を書く 第二十六章 ハラハラする冒険 第二十七章 結び 原題:Ragged Dick 著者名:Horatio Alger
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3.7
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-旅と書物をこよなく愛したフランスの作家ラルボー(1881―1957)の代表作.短篇小説と詩と日記から成る〈全集〉という風変りなこの作品は,いわば〈逆向きの教養小説〉だ.幼くして両親を失い,莫大な遺産を相続した主人公は,億万長者というばかげた境遇を捨て去り,一個の人間として生きるために世界各地を放浪する.(全2冊)
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5.0日系米国人作家によるエドガー賞候補作! 米国で生まれ広島で育ち、戦後帰米した日系二世、元庭師の老人マス・アライ。マスと同じく原爆体験を持つ帰米二世の親友・ハルオが亡くなり、広島の沖合にある小島に暮らす遺族に遺灰を届けるため、マスは50年ぶりに日本を訪れた。そこで彼は、少年が犠牲になる痛ましい事件に遭遇する。小さな島を訪れた異邦人でしかないマスだが、広島で経験した少年期の傷痕を思い出し、14歳で命を落とした少年のために謎を追う。 日系米国人作家が父親をモデルに、15年間にわたって描き続けた「庭師マス・アライ」シリーズ第7作。このシリーズ最終作では、父親の故郷・広島の現代の情景を鮮やかに活写し、さらに複雑なアイデンティティを持つ主人公の頑固爺の内面を見事に描いて2019年エドガー賞最優秀賞(ペーパーバック・オリジナル部門)最終候補作となった。日本のメディアでも話題となった傑作ミステリが、満を持して登場。 (底本 2021年8月発行作品)
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4.0
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4.7アファナーシェフらによる原話から選びぬかれた「おおきなかぶ」から「魔法の馬」まで、ロシアの大地から生まれた昔話全33話を、美しい訳文と力強い挿絵でおくります。個性あふれる動物が活躍するお話、素朴で単純なお話、ふしぎな魔法にみちたお話など、ロシアの人々の豊かな知恵や勇気やユーモアが詰め込まれた1冊です。世界で知られる絵本画家マブリナのカラー挿絵が19ページ分展開されており、見どころ満載です。
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4.6〈西のはて〉を舞台にした、ル=グウィンのファンタジーシリーズ第二作!文字を邪悪なものとする禁書の地で、少女メマーは一族の館に本が隠されていることを知り、当主からひそかに教育を受ける――。
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-本書の原書The Master Key Systemは、いずれも世界的なベストセラーである『思考は現実化する』著者のナポレオン・ヒル、『ザ・シークレット』著者のロンダ・バーンも愛読したことで知られる成功哲学書だ。 他にも、デール・カーネギーやビル・ゲイツも読んだという噂がまことしやかにささやかれている。 驚くべきことに、そんな本書が書かれたのは1912年。そして初版刊行当時、本書は20万部超という異例のベストセラーとなった。 なぜ100年以上前に書かれた本が、いまだに世界中の人に読まれ続けているのか。その理由は、本書を一読すれば自ずとわかるだろう。 あなたは「引き寄せの法則」について聞いたことや、本を読んだことがあるだろうか? 本書は、そのすべての源流と言える。 著者のチャールズ・F・ハアネルは、当時最大規模のコングロマリット企業を興し、大成功をおさめたビジネスパーソンである。そしてその成功の秘訣を、この『ザ・マスターキー』に余すことなく詰め込んだ。 故に内容は多岐にわたり、「引き寄せの法則」を軸として、金銭的な成功はもちろん、心身の健康や、豊かな人生を送るためのマインドセットなど、あらゆる側面をカバーしている。 本書には24のレッスンが記されており、それらを「1週間に1つずつ」読むことを推奨されている。「小説のように一気に読むべからず」ということだ。 しかし読者は、とても100年前に書かれたとは思えない鋭いコンセプトと、100年前の社会を垣間見ることのできる記述が織り交ぜられた本書に、一気に読まないことが難しいほど引き込まれるだろう。 仮に一気読みしてしまっても、ぜひ1週目のレッスンに立ち戻り、著者ハアネルの推奨する「1週間に1つずつ」の読み方を実践していただきたい。
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4.0混沌の明の時代。高名な官僚であった陽明学者の呂坤が、役人たちとぶつかって官職を辞し、田畑を耕しながら30年かけて綴った「人間とはどうあるべきか、人生をどう生きるべきか」を説く一冊。日本でも大塩平八郎など多くの先人に影響を与えた。 「修身とは、まずは、長所を伸ばしながら、短所をそのままにしないことである。人は、短所に逆らい、従わないようにするならば、長所も日ごとに伸びる。」「厚みがあって、どっしりと、深い落ち着き、是が第一等、気が大きく強い、是が第二等、聡明で弁が立つ、是は第三等の資質である。」など、人生を諭す言葉をやさしく解説する入門書。 【目次】 はじめに [内篇] 性命─人間の本性と運命について─ 存心─正しい心のあり方とは─ 倫理─人間道徳の基本─ 談道─孔子の道を規範とする─ 修身─身を修めるための方法─ 問学─切磋琢磨して学ぶ─ 応務─対人関係で大切なこと─ 養生─健康長寿のために─ [外篇] 天地─世界は何でできているのか─ 世運─世の流れへの対処法─ 聖賢─聖人賢者も修養努力する─ 品藻─人間の品格とは─ 治道─統治の理念と方法─ 人情─日々の暮らしの心がけ─ 物理─万事万物の理─ 広喩─比喩で表す真実─ 詞章─文章作成の秘訣とは─ 『呻吟語』をめぐって 一、『呻吟語』と『菜根譚』─中国二大処世訓─ 二、呂新吾と科挙─合格者名簿に名が見えないのはなぜ─ 関係略年表 参考文献 あとがき 主要語句索引
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