Pipoさん、ありがとうございます!堪能しました。「SFの元祖」(カヴァーより)とか、どーでもいいです。…、ってくらいに、面白かった、です。面白がりながら、ちょっと切なくなったりもしました。例によって引用しますが、「コネチカット生まれのちゃきちゃきヤンキー」「中世円卓の騎士」「アーサー王」「…現代文明を痛烈に批判」、なんて謳い文句を「ほほー、面白い!」と感じる方に、お薦めします。何よりも、マーク・トウェインはジャーナリストだったんだ、ということを、身に凍みて思い知らされました。もちろんパロディではあるけれど、単に「オモシロオカシイ」だけのパロじゃ、ない(これこそ、ホンモノのパロディの真髄です)。「批判」は、現代(刊行1889年?当時)とともに、円卓の騎士の時代に対しても、つまり「なべて人間社会」への、大いに痛烈なる批判となります。面白かったから、詳細は省きます。だって、細かい描写がいちいち可笑しいし、「あー、そう言われればそーだよね!」の連続ですから。多数の挿画(ダニエル・カーター・ビアドによる)が、また魅力的。ちょっと分厚い「大人向け文庫本」ではありますが、第四十四章まで分けられていて、それぞれタイトルが附されています、児童書としてもじゅうぶん。やっぱり、トムとハックと、そして「不思議な少年」のトウェインだ!最後に「しまった!」を一言。「トウェインの、こんな面白いのを見つけたよ!」って、自分の手柄のようにして報告した(Pipoさん、ごめんなさい)のに、わが父からは、「あぁ、あれね、挿し絵がたくさんあっていいだろ?」と一蹴されたこと。お父さん、いつこんな本読んでたの?まずもって、「A Yankee at the Court of King Arthur (A Connecticut Yankee in King Arthur's Court)」ってだけでも、タイトル賞!