作品一覧
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-『罪と罰』『白痴』『悪霊』につづくドストエフスキーの4番目の長編小説。幼時から屈辱のうちに生い育ち、その間に自ら育んできた、ロスチャイルドになるという夢と、父ヴェルシーロフにたいする憎念と愛の渇望を抱きながら、父の招きに応じて上京した主人公アルカージイ。彼が身を投じた新しい生活環境は、さまざまな事件と陰謀と犯罪の渦巻く無秩序の世界だった。理想を見失って堕落の淵に落ちそうになりながらも懸命に踏みこたえ、一方ではカチェリーナ夫人にたいする恋と、その恋を種に企む悪党ランベルトの陰謀への加担の誘惑と闘い、異母姉アンナの、老公の財産を横領しようという企てを未然に防いで苦闘する。あげくはこれら錯綜した事件が一挙に解決したおかげで、彼はようやく押し流されようとした濁流から脱することに成功する。19世紀ロシア社会で、真の自由を求めてはげしく揺れうごく、青年アルカージイの魂の告白。
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5.0アレクサンドル1世、ナポレオン、クトゥーゾフといった実在の人物や歴史的事実の間に、自己の創造した人物を自在に配して、二度にわたるナポレオン戦争の時代を生きた人々の運命を描いた記念碑的作品。貴族社会の俗悪さを軽蔑しきり、自らロシアのナポレオンになろうという野心に燃えて戦場に赴くが、アウステルリッツで負傷し、悠久の空以外すべてはむなしいと自覚するアンドレイ公爵。美しい妻エレンの不貞の後、フリーメイソンに精神の救いを求め、これにも幻滅、ボロジノー戦で初めてロシア民衆のもつ巨大なエネルギーに心打たれるピエール伯爵。小説はこの二人の青年を中心に、あけっぴろげな魂をもつ天真爛漫な少女ナターシャ、信仰心あつい女性マリヤなど、多くの人々の愛と悩みが描かれる。登場人物の数559人! 全4編およびエピローグからなるこの大長編歴史小説で、トルストイは主要な作中人物に託して、自己の世界観や歴史観、さらには民衆観を展開し、歴史的事件を決定するのはそれに参加した民衆すべての意志の総和であるという独自の哲学を打ち出している。世界文学に高峰のようにそびえる絢爛たる絵巻物。
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-フョードル・カラマーゾフは金と女にしか興味のないような悪魔的な男だったが、彼には3人の息子と1人の私生児があった。長男ドミートリイは27歳の退役士官で、婚約をむすんだ娘がありながら、妖婦グルーシェンカに恋慕して父親の恋敵になる。次男のイワンは合理主義者、無神論者である。三男のアリョーシャは幼いときから僧院に入って修業し、キリストの愛によって肉親を和解させようとする。私生児のスメルジャコーフは癲癇の発作もちで、悪がしこく、自分の出生に恨みを抱いて生きている。入り組んだ愛憎のもつれのなかで、フョードルが何者かによって殺害される。あらゆる証言からみて状況はドミートリイにとって不利なことばかりで、結局彼は起訴され裁判にかけられる……人間の獣性と神性をみごとに描きつくした大作。
ユーザーレビュー
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購入済み
さすがです。
自分の読みたい中心人物は丁寧に、あとはとばす位にしました。
考察がしっかりしていて、さすがです。
ハムレットは「死ねば夢を見るだろう」と言ったが
死後新しく目を覚ますといった考えは思い及ばなかった。
キリスト教的なのか。
ピエールに関しては、伸るか反るかで、決闘や、暗殺計画、
フリーメーソン、銃殺まで出てくるとは思わなかった。
農業経営の改革については手腕の良しあしが比較できる。
ピエールは表面的だ。
夫婦は論理ではなく、それを飛び越えてわかりあっているとか
おおお!って思った。
最後、戦争論が延々とあったがとばしたので
いつかしっかり読み直せるかな?