田中西二郎の作品一覧

「田中西二郎」の「嵐が丘」「園遊会まで」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 嵐が丘
    -
    1巻990円 (税込)
    イングランド北部のヒースの荒野の一画に建つ暗い雰囲気の屋敷「嵐が丘」。そこを借りようと訪れた青年は、その夜、屋敷の怨霊かと思われるものが出現する悪夢に悩まされる。翌日、彼はこの屋敷の召使いだった年輩の女性から、屋敷にまつわる愛憎とすさまじい復讐の物語を聞かされた。
  • 魔術師
    -
    1巻990円 (税込)
    モームは、アレスター・クロウリーという特異な人物とパリでめぐりあった経験をもとに、オリヴァ・ハドゥーなる悪魔的怪紳士を創作し、それにふさわしい怪奇な筋をもつ一編の怪奇小説、恐怖小説を造りあげた。それが本書である。「常識」と「迷信」との対決という主題を掘り下げたのであるが、こうしたプロットを効果的に運ぶためには、作者は自身の経験にもなく、知識もなかった《魔術》という奇怪なカルトが、現実のヨーロッパ社会に存在していることについて、同じく無知な読者に納得させなくてはならない。すなわちこの小説は、小説としての意匠から必然的に、魔術とは何か? という問いに対する解明と考察とを含む一種の思想小説、文明批評小説として仕立てあげられることになった。
  • 燃えつきた人間
    3.0
    1巻660円 (税込)
    著名な建築家ケリイは空疎な文明社会を逃れて、アフリカ奥地へとあてどもなく向った……コンゴ河支流のジャングルに建つ病院を舞台に、心の砂漠に悩む人々をキリスト教的実存主義の立場から描く
  • ハバナの男
    4.0
    1巻660円 (税込)
    1958年、独裁者バティスタ治下のキューバ――冷戦下の諜報網が幾重にも交錯する中で、スパイに仕立てあげられた平凡なイギリス人ワーモルドの行く手には? 痛快無比の傑作スパイ・パロディ
  • おとなしいアメリカ人
    3.5
    1巻1,056円 (税込)
    ヴェトナム戦争直前のサイゴンで水死体となって発見された一人のアメリカ人青年の死の真相を、友人の英国人記者ファウラーは静かに回想していく――若いアメリカと老獪な欧州の報われない邂逅を描き著者の転換点となった記念碑的名作
  • 喜劇役者
    4.0
    1巻825円 (税込)
    西インドのハイチ共和国を舞台に、元賭博師のホテル経営者を美しく官能的なその情婦、イギリス陸軍少佐を詐称する男などが織りなす愛と、冒険と、希望と、幻滅の、サスペンスあふれる物語!
  • ロータス・イーター
    -
    1巻330円 (税込)
    「三人の肥った女」「良心的な男」「掘りだしもの」「ロータス・イーター」「ジゴロとジゴレット」の5編は、「世の中には、いつになっても、これはと驚くようなことが決してなくならない」という作者の信条の結晶である。
  • 幸福
    -
    1巻330円 (税込)
    「獅子の皮」「山鳩の声」「人生の実相」「マウントドレイゴ卿の死」「幸福」の5編を収めた短編集。人生の驚くべき諸相に強烈な関心をいだきつづけた作家の到達点。
  • 園遊会まで
    -
    1巻330円 (税込)
    短編「手紙」「環境の力」とともに、「カジュアライナ樹」と題された短編集に収められた、モームのいわゆる「南海もの」に属する作品。「奥地駐屯所」「臆病者」「園遊会まで」の3編を収録。どれもマレー半島やボルネオの旧英領植民地に住む英国人たちをとりあげ、その生態をモームならではの視点から浮き彫りにしている。

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  • 青春・台風
    -
    1巻440円 (税込)
    コンラッドの海洋中編の代表作2編を、田中西二郎のみごとな翻訳でおさめる。「青春」は、東洋航路のボロ帆船に乗り組んだ青春真っ盛りの船員が、辛苦のはてに憧れの東洋にたどりつくまでを回想形式で語る……海と青春への限りない愛惜をこめて語られる珠玉の名作。「台風」は南シナ海で台風に遭遇した蒸気船のなかでの、二百余人のクーリーたちと老練な船長との壮絶なやりとりを描く。

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  • どもりの主教
    -
    1巻550円 (税込)
    「どもり」の主教がペリー・メイスンの事務所にあらわれ、なんと22年まえの重過失致死事件の弁護を引き受けてもらえないかと申し出た。メイスンはむろん、二つ返事で引き受け、さっそく私立探偵のドレイクを依頼人の尾行につけた。案じたとおり、ホテルに帰った主教は、自室で赤毛の若い女の待ち伏せにあい、頭をなぐられて気を失っていた。豪雨の夜のロサンゼルス埠頭で、アクションとサスペンスは最大の見せ場に。シリーズの代表作の一つ。

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  • チョールフォント荘の恐怖
    -
    1巻660円 (税込)
    法律事務所のやり手経営者リチャード・エルトンは、郊外に大邸宅チョールフォント荘を構え、再婚相手のジュリアとその連れ子のモリー、甥のジェフリィと暮らしていた。ダンス・パーティが催された夜、リチャードは何者かに後頭部を一撃され、死んでいるのを庭園で発見された。犯人は? 動機は? 莫大な遺産、怨恨、三角関係のもつれ…それぞれの動機に該当する容疑者は、フレンチ警部の捜査の結果、次々にシロとなっていく。
  • 宝島
    -
    1巻660円 (税込)
    「ぼく」の父が経営する旅篭屋「アドミラル・ベンボウ」に、頬に傷のある老水夫がやってきたことから全てが始まった――少年誌に連載されたこの『宝島』は、子供だけでなく大人をも夢中にさせた海洋冒険小説の代表傑作である。自然なプロット、登場人物のリアリティ、臨場感あふれる描写の連続。冒険小説の元祖として今なお世界中の読者に愛読されている。

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  • ハバナの男

    Posted by ブクログ

    トム・ハーディへのインタビューで、映画インセプションで彼が演じた役(イームス)のモデルの一人であるというのを知って読んだ。
    最初はホーソンがそのモデル?と思ったけど、最後まで読むと主人公の方かなぁと。old manって言ってたしやっぱりそっちか。

    内容は最初はなんだか展開が読みやすい昔の小説という印象で正直あまり面白くなかったんだけど、途中から怒涛の展開、主人公の変貌…いや変貌は寧ろ見事にしておらず終始一貫しているんだけどそのブレなさがどんどん得体の知れない印象を与え、この周りの登場人物や読者がいかに主人公を見誤っていたかに気づくという。こういう騙され方はとても面白い。
    そして感情描写が少な

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    2017年04月23日
  • 喜劇役者

    Posted by ブクログ

    ハイチを舞台にした小説である。喜劇役者は自分ではなく、船で乗り合わせたイギリス人であり、はっきりと死んだということは解らないが、自分は助かる結末である。

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    2015年09月06日
  • おとなしいアメリカ人

    Posted by ブクログ

    ベトナム戦争直前、アメリカの介入が目に見え始めたサイゴンを舞台に、「アジアを救う」という理想に燃える純情なアメリカ青年と引退間際のイギリス人記者がベトナム人女性を争う話。

    それぞれの登場人物が国を体現しているような構成になっていて、アメリカ人が単純な机上の空論で正義を押し付け、他国を引っ掻き回すことへの不快感が作品全体を覆っています。

    イラク戦争でも状況は変わっていません。何しろ大統領が「悪の枢軸」という、あなたテレビゲームやりすぎじゃないですか的表現で他国を指弾し、戦争を始めてしまうのですから。

    無邪気な人は残酷だから苦手。

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    2011年10月22日
  • おとなしいアメリカ人

    Posted by ブクログ

    「無邪気」は、たいていは肯定的に受け取られることが多いと思う。天真爛漫で裏表がない感じ。でも、誰か周りの「無邪気」に、ある種の傲慢さや脳天気さ、無神経さを感じたことのある人は、決して「無邪気」を好意的には受け取らないだろう。

    この小説に出てくるアメリカ人のパイルは、無邪気で正義感と理想に燃えている善良なアメリカ人青年。なんだか読んでると、ブッシュを連想してしまうのは偏見かしら。小説の舞台がインドシナ戦争だから、よけいにイラク戦争下のブッシュを連想してしまう。パイルが良かれと思ってやっていることは、じつはちっとも事態を好転させはしない。でもパイルはそこに気づかない。

    この小説は、2つの場面が

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    2011年07月15日
  • おとなしいアメリカ人

    Posted by ブクログ

    タイトル買い。アメリカ人がおとなしいとは?アジアのベトナムにおけるフランス人とアメリカ人。ヨーロッパの男ととアメリカの男がアジアの女を取り合う話。作者は真剣だろうが、少し馬鹿げた話。良し悪しの分別は別にして、アジアを下に見てしまう無意識の根源をみせられる。

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    2017年05月24日

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