ジョン・スタインベックの作品一覧

「ジョン・スタインベック」の「赤い小馬」「怒りの葡萄」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • チャーリーとの旅 アメリカを探して
    4.0
    1巻1,364円 (税込)
    「かくして,わたしは気がついたのだ,自分の国を知らない,と」.一九六〇年.大統領選挙の直前,激動の一〇年の始まりの年.この国を「肌身で感じとってこなかった」二五年を埋めるべく,ロシナンテと名づけた改造トラックで,老プードルを相棒に旅に出た作家は,アメリカのどんな真相を見たのか? 路上を行く旅の記録.

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  • ハツカネズミと人間
    4.0
    1巻682円 (税込)
    いつか自分たちの土地を持ち、 ニワトリやウサギを飼い、 土地からとれる極上のものを食べて暮らす──。 しっかり者のジョージと怪力のレニーは小さな夢をもっていた。 自然豊かな一九三〇年代のカリフォルニア。 貧しい出稼ぎ労働者の、苛酷な日常と無垢な心の絆を描く、 哀しくも愛おしい名作が新訳で登場!
  • 怒りの葡萄(上)
    -
    1~2巻880円 (税込)
    砂嵐の猛威と旱魃、大資本の進出に父祖の土地を追われたオクラホマの小作農ジョード一家は、一片の宣伝ビラの文句に誘われて「緑なす、たわわに果実の実る、職のある」カリフォルニアを目指して長い旅路につく。売れるだけの家財を売り払い、二頭の仔豚を屠って塩漬けとし、中古おんぼろ車を急造トラックに仕立て、一族12人に元説教師をくわえた一行13人は国道66号線をひたすら走る。だが、国道は同じように西へ移住しようとするトラックでいっぱいだった。災厄がつぎつぎと降りかかる。次男トムとおっかあは知恵をしぼり、気力をふりしぼって一家の苦難を支える……カリフォルニアは確かに「緑したたる」場所であった。だが、そこは夢にみた楽園ではなかった。俗語や卑語を駆使し、全体状況をさしはさむテンポのよい構成で、力強くうたいあげた社会小説、家族小説。ピューリッツァー賞を受けた、スタインベックの代表作のこの作品は、20世紀アメリカ文学の金字塔である。
  • 菊

    -
    1巻770円 (税込)
    著者の生れ故郷に近いカリフォルニア州のサリーナスの谷を舞台に、そこで生活する人間と自然を描いた短編集。「菊」「純白の鶉(うずら)」「遁走」「蛇」「朝飯」「殴り込み」「馬具」「自警団員」「ジャニー・ベーア」「殺人」「処女・聖カティ」まで11編。うち、「菊」「朝飯」はよく知られた佳作、「殺人」はスリラーとしての評価も高く、オー・ヘンリー賞を受けている。導入部からあっさりと物語世界に引き込む筆力は天性のストーリーテラーのものだ。
  • 赤い小馬
    -
    1巻550円 (税込)
    少年は父親から赤い小馬(pony)の子を贈られ、それを育てることを委(まか)される。愛する小馬ギャビランとの出会いと不幸な別れ。スタインベックの故郷サリーナス・ヴァレーを舞台に一人の少年の成長の過程が、大自然や生き物との交流を通じて生き生きと描かれる。

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  • はつかねずみと人間たち
    4.0
    1巻440円 (税込)
    目はしのきく小男ジョージと、うすのろで馬鹿力の持ち主の大男レニーとの奇妙な友情。飯場から飯場へと移りながらも、二人はひそかに、いつかは農場を持ちたいという夢をもっていた。不思議な緊迫感と寓話にみちた物語。

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ユーザーレビュー

  • ハツカネズミと人間

    Posted by ブクログ

    ああ……なんて切ない話しなんだろう。アメリカのノーベル文学賞受賞作家の代表作『怒りの葡萄』同様に、こちらも傑作。短いので新潮文庫版と読み比べてみました。

    あらすじ:
    カリフォルニア州で農場を転々とする二人の出稼ぎ労働者。ジョージは、小柄で抜け目のない性格。一方レニーは、体が大きく腕力もあるけど頭の方はアレな感じ。まるで正反対の凸凹コンビですが、レニーを育てたクララおばさんが亡くなってからは、ジョージがレニーの面倒をみて、レニーはジョージなしでは生きていけません。体だけ大きい子どもみたいな性格のレニーは、あちこち働く農場で問題を起こしては、ジョージの庇護のもと、一緒に次の農場を目指すのでした。

    0
    2025年04月13日
  • ハツカネズミと人間

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    なんともいえない読後感が残る名作だと思う。
    貧しい渡り労働者のジョージとレニーは、いつか自分たちの土地を持つという夢を語り合う。現実には、労働者の多くが同じような夢を持つが叶わない。厳しい現実の中でもジョージが夢を語れたのは、相手がレニーだったからだろう。レニーはジョージの言うことを信じて素直に土地を手に入れるのを楽しみにしていて、否定的なことを言わない。それだけに、最後は切なかった。
    黒人の馬屋番のクルックスの部屋での会話が印象に残っている。
    「人間はあまり寂し過ぎると、病気になっちまう」(p.122)

    訳者解説で、タイトルの由来が知れたのも良かった。

    0
    2024年01月05日
  • ハツカネズミと人間

    Posted by ブクログ

    180ページと短いながらも、1930年代アメリカの貧しい労働階級の労働者の過酷な日常と主人公2人の友情が良く描かれている。あと小説全体からは土っぽさや埃っぽさなども醸し出されていて雰囲気がある小説であった。
    最後は何とも言えない切ない展開で、どういった気持ちでそのような行動を取ったのか?と読み手が考えさせられる終わり方だった。短いながらも心情に訴えてくる内容で翻訳も読みやすい。海外文学に興味を持ち始めた初心者にもオススメしやすい作品

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    2025年04月23日
  • チャーリーとの旅 アメリカを探して

    Posted by ブクログ

    この本は、スタインベックが愛犬チャーリーと改造したトラックでアメリカをぐるっと一周する旅の記録だ。スタインベックは自分の国を知らないことに気づいたから真実を探そうとして旅立ったのだが、楽しい出会いや壮大な景色を楽しんでいたかと思えば、辛い思いをすることもある。そして悲しいことに、1960年に大きな問題となっていた人種差別は今でもなくなってはいないなど、現在に通じるものもある。いろいろなことがあるけれど、いつもチャーリーが良き相棒となっていてほっとさせてくれる。
    こどもが小さかった頃、私と一緒にキャンピングカーでずーっと旅をしながら楽しく暮らしたい、と言っていたことがあった。ほんとにそうできたら

    0
    2025年03月06日
  • チャーリーとの旅 アメリカを探して

    Posted by ブクログ

    スタインベックが話している時の語尾が「サ」のようにカタカナになるのが個人的に受け付けなくて、あとたまに口調が現代風になって軽く見えるところも気になった。最後のニューオーリンズの章が今でも考えさせられるね。

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    2025年02月23日

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