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初期楔形文字で記されたシュメールの断片的な神話に登場する実在の王ギルガメシュの波乱万丈の物語。分身エンキドゥとの友情、杉の森の怪物フンババ退治、永遠の生命をめぐる冒険、大洪水などのエピソードを含み持ち、他の神話との関係も論じられている最後の世界文学。本叙事詩はシュメールの断片的な物語をアッカド語で編集しアッシリア語で記されたニネベ語版のうち現存する2000行により知られている。文庫化に伴い「イシュタルの冥界下り」等を併録。
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Posted by ブクログ
宮崎駿監督の『もののけ姫』など、ありとあらゆる伝説、物語のルーツとなった作品「ギルガメシュ叙事詩」。その日本語訳である。
シュメールに起源をもつこの物語は楔形文字で書かれており、古代オリエントに広く流布された。伝播の過程で様々な言語に編纂され、新たなパートも取り込まれており、完本は現存しない。本書も所々抜け落ちた状態である。おそらく全体の半分ほどしか伝わっていないのではないかとされる。
しかし訳者の矢島氏は、それらいくつかのバージョンをパッチワークのように組み合わせ、英雄王ギルガメシュとその友エンキドゥの物語を、筋が通るように訳出した。
あくまで一般向けとの配慮から、1965年の刊行ながら、その訳文はわかりやすく、ゴテゴテした修辞は排されている。とても面白い。文庫化に伴い、イシュタル(イナンナ)の冥界下りも収載された。
興味深いのは、ギルガメシュもエンキドゥも頻繁に夢見をすることだ。当時のメソポタミア、オリエントではそのような占いが存在したということか。
師匠から矢島氏の話はたびたび聞いていた。本文以外の氏のコラムも、非常に示唆に富み、興奮を覚える。実在したというギルガメシュ。その4000年前の姿に想いを馳せる。
Posted by ブクログ
ギルガメシュ叙事詩読んだと言ってすぐあれね、と分かる人は日本では少ないかもしれない。
チグリス、ユーフラティス川のほとりの古代シュメール文明の英雄について謳われているわけなのだが、とても古い上にもちろん石板に刻まれた楔形文字が原点の難解なものでとてつもない言語能力を使って訳されていることに本当に感心する。
実際本の半分以上がその方面の解説になって苦労が面々と書き連なっている。実際の物語は短いが、不思議な登場人物やデミゴッド、世界洪水などもでて来て面白い。
日本の古事記のイザナミを追うイザナギ神の神話に似通ったイシュタル女神の話などもあり、他では知り得ないこともある。
が、学術的ではあるけれど詩的ではない訳文が、多少叙事詩感をなくしているので文学的要素は薄い。
一読して知識が増えましたというところ。
世界の神話はつながっている謎を深まる。
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