ちくま学芸文庫 - 新刊(1ヶ月以内)の検索結果
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『観無量寿経』講義
「凡夫」のための教え 平明な訳と解説で読む浄土仏教の根本経典 浄土教の根本経典として、日本仏教に絶大な影響を与えた『観無量寿経』。平易な現代語訳とわかりやすい解説で明快な読み方を示した決定版入門書。 === 日本人に馴染み深い「念仏」。この念仏を称えよと説く浄土仏教の三つの根本経典が「浄土三部経」であり、そのうち最後に成立したとされるのが『観無量寿経』(観経)だ。ただし観経の教えの中心はあくまで浄土や仏の姿をイメージする「観想」にあり、念仏は、観想ができない者の救済手段として最後に登場するにすぎない。観経のこうした構成は何を意味するのだろうか? 本書は平明な現代語訳と解説で、理解が難しいこの経典を読みといていく。そこから見えてくるのは、宗教を求めざるをえない「凡夫」としての人間の姿と、その救済のために法然らが導き出した経典解釈の革新性だ。最良の観経入門書。 【目次】 第一章 『観無量寿経』の魅力 第二章 『観無量寿経』を読む 第三章 法然と『観無量寿経』 第四章 座談会『観無量寿経』を語る あとがき 『観無量寿経』原文 -
『ボヴァリー夫人』論〔増補決定版〕
著者の方法を全面展開した代表作、遂に文庫化! 明かされる「テクスト的な現実」 どこまでもその「テクスト的な現実」に即して『ボヴァリー夫人』を読解すること――。それによって作品は驚くほど豊かな相貌を見せることになろう。 === 「何も書かれていない書物」たることを夢見て生み出された『ボヴァリー夫人』。この作品をどこまでもその「テクスト的な現実」に即して分析したものが本書である。「エンマ・ボヴァリー」という固有名詞の不在の指摘を嚆矢として、手や足、数字といった細部の考察、さまざまなフィクション論などをめぐる批判的検討がなされる。周到かつ繊細な読解によって明らかとなる細部相互の齟齬と照応、差異と類似の共鳴。それらを通じ、テクストがまぎれもなく運動の惹起やみずからの変容、つまりは生成の流動とともにあることを読者はつぶさに知らされるだろう。蓮實批評の方法を大規模に示した代表作。 【目次】 凡例 序章 読むことの始まりにむけて Ⅰ 散文と歴史 Ⅱ 懇願と報酬 Ⅲ 署名と交通 Ⅳ 小説と物語 Ⅴ 華奢と頑丈 Ⅵ 塵埃と頭髪 註 -
10万年の世界経済史
産業革命は、「偶然」がもたらした── 膨大なデータを駆使し、経済発展の根本原理に迫る 世界経済はなぜかくも不均衡に発展したのか。「マルサスの罠」と「大いなる分岐」を切り口にその歴史的展開を一望する壮大な試み。解説 小野塚知二 === 世界経済はなぜかくも不均衡に発達したのか。産業革命が他のどこでもなく、18世紀英国において起こったのはどうしてなのか。石器時代以降、長らく人類の歴史は「マルサスの罠」と呼ばれる、技術革新による生産性向上が人口増加によって相殺され、総体として生活水準などが改善しない状態が続いていた。その軛から私たちを解き放った決定的出来事こそ、産業革命だった。本書では、世界経済史を包括的な視座のもとに一望し、多様な統計データを駆使することで、産業革命をもたらした真の要因を浮き彫りにしていく。経済発展とその不均衡を作り出す根本原理に迫る壮大な試み。解説 小野塚知二 【目次】 序文 第1章 概論 世界経済史のあらまし 第Ⅰ部 マルサスの罠――一八〇〇年以前の経済活動 第2章 マルサス的経済の論理 第3章 生活水準 第4章 出生率 第5章 平均余命 第6章 マルサスとダーウィン――もっとも豊かな者が生き残る社会 第7章 技術進歩 第8章 社会制度と経済成長 第9章 近代的な人間の登場 第Ⅱ部 産業革命 第10章 近代的な経済成長――国富の形成 第11章 産業革命の謎 第12章 英国の産業革命 第13章 産業革命はなぜ中国やインド、日本ではなく、英国で起きたのか 第14章 産業革命の社会的影響 第Ⅲ部 大いなる分岐 第15章 一八〇〇年以降の世界における経済成長 第16章 格差拡大の近因 第17章 なぜ世界全体が発展しなかったのか 第18章 結論 未知の新世界 謝辞/文庫版訳者あとがきにかえて/解説(小野塚知二)/原注/数学的補遺/参考文献/索引