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作品一覧

  • 差別の民俗学
    NEW
    4.0
    「柳田民俗学の最大の欠陥は、差別や階層の存在をみとめないことだ。いつの時代であろうと差別や階層があるかぎり、差別される側と差別する側、貧しい者と富める者とが、同じ風俗習慣をもっているはずがない。」すべての底辺、すべての下層からその民俗を掘り起こし、人間存在の根源的病巣「差別」の起源と深層構造に迫った、民俗学の巨人・赤松啓介のひとつの到達点。人間解放の原理、平等原理に貫かれた著者のまなざしは、限りなくあたたかい。【解説:赤坂憲雄】
  • 性・差別・民俗
    4.0
    夜這いなどの村落社会の性民俗、祭りなどの実際から部落差別の実際を描く。柳田民俗学が避けた非常民の民俗学の実践の金字塔。
  • 夜這いの民俗学・夜這いの性愛論
    3.9
    筆下し、水揚げ、若衆入り、夜這い……。ムラであれマチであれ、伝統的日本社会は性に対し実におおらかで、筒抜けで、公明正大であった。日本民俗学の父・柳田国男は“常民の民俗学”を樹ち立てたが、赤松は、「性とやくざと天皇」を対象としない柳田を批判し、“非常民の民俗学”を構築し、柳田が切り捨ててきた性民俗や性生活の実像を庶民のあいだに分け入り生き生きとした語り口調で記録した。『夜這いの民俗学』『夜這いの性愛論』の二冊を合本した本書は、性民俗の偉大なフィールド・ワーカー赤松啓介のかけがえのない足跡を伝える。【解説:上野千鶴子】

ユーザーレビュー

  • 夜這いの民俗学・夜這いの性愛論

    Posted by ブクログ

    童貞や処女のいない昔の村社会…ファンタジーのような理想郷ではないか。少なくとも男性には(笑)。近所のお姉さんやおばさんの性教育で15の辺りの若衆には包茎もいなかった(驚愕)。眉に唾付けても読む価値あるよという上野千鶴子の解説も面白い。赤松先生晩年のブレイクは大月隆寛さんが仕掛けたってあのBSマンガ夜話の? 

    0
    2016年03月29日
  • 夜這いの民俗学・夜這いの性愛論

    Posted by ブクログ

     昔の農村は男女ともセックスしまくりの時代だったという著者の聞き取り調査+体験の話。刺激的でおもしろい。爆笑しながら読んでいた。

    0
    2015年05月09日
  • 夜這いの民俗学・夜這いの性愛論

    Posted by ブクログ

    今の山村の風景や日常の暮らしから、昼間の往時の暮らしを想像するのは難くない。
    秋祭りや地域の念仏など柳田的な行事は今でも形を変えて存在している。
    しかし、夜の暮らしがどうであったのかまでは想像できない。
    そのため興味を持って読み始めた。

    読み終わって脳裏をよぎったのは、太宰治の「人間失格」。
    あれって確か主人が2階にいるにもかかわらず、階下で女性が不義を働いたシーンがあったよなと。
    その時に違和感があった。女性は激しい抵抗をした描写もなく、太宰に通報した友人も面白そうにしているのだから。
    つまり太宰ひとりが深刻に捉えるのとは対照に、周囲はとてもあっけらかんとしていたのだ。
    もし、私の理解が正

    0
    2017年09月05日
  • 差別の民俗学

    Posted by ブクログ

    最近社会学とか民俗学の本を読まなくなって久しいが、ひょんな事から昨日購入して早速読み始めたら非常に読みやすい。この手の本を一日で読み終えたのは久しぶりです。

    古文や漢文のところや、色んな用語の意味がわからないことが多々あるが、そのあとの解説で全体として今でも主張が理解できるのは素晴らしいことだと思う。

    第3章が特に読み応えがありました。同著者の夜這いの民俗学とか非常民の民俗学も読んでみたくなりました。

    追記:沖浦 光赤著『幻の漂泊民・サンカ』文春文庫を引き続いて読んでいますが、赤松啓介先生の主張は少し行き過ぎの感があります。例えば、
    時代や状況など考慮する要素はあるにしても、柳田国男先生

    0
    2012年07月24日
  • 夜這いの民俗学・夜這いの性愛論

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    民俗学の父とされる柳田国男は「性と差別と犯罪」を排除してきたといい、
    明治維新以来の教育勅語的政策、その処世法の大衆化・普及に手を貸し手先となってきたのが柳田民俗学だ、と痛罵し、
    或いは「性とやくざと天皇」を対象としない「常民の民俗学」柳田国男に対し、「非常民の民俗学」を標榜した赤松啓介は、'90年代、時ならぬ注目の人となった。
    すでに80歳代の高齢にして、その著書は矢継ぎ早に出版され、また文庫化され、広く読まれることとなるのだが、本書巻末の解説において上田千鶴子は、この現象を「赤松ルネサンス」と賞揚する。

    私は以前に「差別の民俗学」を読んでいるのだが、本書は「夜這いの民俗学」と「

    0
    2012年02月23日

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