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筆下し、水揚げ、若衆入り、夜這い……。ムラであれマチであれ、伝統的日本社会は性に対し実におおらかで、筒抜けで、公明正大であった。日本民俗学の父・柳田国男は“常民の民俗学”を樹ち立てたが、赤松は、「性とやくざと天皇」を対象としない柳田を批判し、“非常民の民俗学”を構築し、柳田が切り捨ててきた性民俗や性生活の実像を庶民のあいだに分け入り生き生きとした語り口調で記録した。『夜這いの民俗学』『夜這いの性愛論』の二冊を合本した本書は、性民俗の偉大なフィールド・ワーカー赤松啓介のかけがえのない足跡を伝える。【解説:上野千鶴子】
...続きを読むPosted by ブクログ 2016年03月29日
童貞や処女のいない昔の村社会…ファンタジーのような理想郷ではないか。少なくとも男性には(笑)。近所のお姉さんやおばさんの性教育で15の辺りの若衆には包茎もいなかった(驚愕)。眉に唾付けても読む価値あるよという上野千鶴子の解説も面白い。赤松先生晩年のブレイクは大月隆寛さんが仕掛けたってあのBSマンガ夜...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年09月05日
今の山村の風景や日常の暮らしから、昼間の往時の暮らしを想像するのは難くない。
秋祭りや地域の念仏など柳田的な行事は今でも形を変えて存在している。
しかし、夜の暮らしがどうであったのかまでは想像できない。
そのため興味を持って読み始めた。
読み終わって脳裏をよぎったのは、太宰治の「人間失格」。
あれ...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年12月07日
他の口コミにも多いけど、確かに重複するところは多くて、この話さっきも聞いたよ〜っていうお爺ちゃんの話聞いてる感覚、笑
でも確かに思うのはお爺ちゃんの話って今では考えられないようなキテレツなことも多くてとても面白い。
これを読んで疑問に思ったことは明治以前からも、初物が好まれるということ。なぜ男は...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年10月21日
民俗学の専門家が、夜這いをはじめとする戦前の性風俗について、実体験を基に書いたもの。長年にわたり関西を中心に体験したことが基になっており、ある一面と言えるかもしれないが、当時の実態をうかがい知ることができた。性に関しては、今では考えられないほどおおらかで、あけっぴろげだったことがわかった。一夫一妻制...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年08月23日
本書は「夜這いの民俗学」と「夜這いの性愛論」が一緒になったものであるが、そのため内容が少々かぶっており、先ほど読んだ内容とほとんど同じ内容がまた繰り返されるということがある。その点が非常に煩わしかった。
しかし内容については非常にためになり、少し低俗な民俗学にも見えるかもしれないが、実際フィールド...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年12月16日
ムラの性風俗、「夜這い」については宮本常一の『忘れられた日本人』にも印象的に記録されていたが、赤松啓介のこの本はもっと徹底している。
乱交と言うほかはないような、相手を問わず、愛だのなんだのという暇さえない性の営みが、共同体を支える実体として、執拗にえがかれていく。かなりむき出しの、赤裸々なエロ...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年07月30日
昭和初期まで残っていた「夜這い」を中心とする様々な性風俗を、自らの経験を交えながら詳細に書き記した一冊。
「一夫一婦制」を中心とした明治の性イデオロギー、近代日本の「恋愛=結婚=性交」イデオロギーが最近創作されたものであり、普遍的な歴史的事象ではないことを示し、柳田民俗学を中心とする体制迎合的なき...続きを読む
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