赤松啓介のレビュー一覧

  • 夜這いの民俗学・夜這いの性愛論
    童貞や処女のいない昔の村社会…ファンタジーのような理想郷ではないか。少なくとも男性には(笑)。近所のお姉さんやおばさんの性教育で15の辺りの若衆には包茎もいなかった(驚愕)。眉に唾付けても読む価値あるよという上野千鶴子の解説も面白い。赤松先生晩年のブレイクは大月隆寛さんが仕掛けたってあのBSマンガ夜...続きを読む
  • 夜這いの民俗学・夜這いの性愛論
     昔の農村は男女ともセックスしまくりの時代だったという著者の聞き取り調査+体験の話。刺激的でおもしろい。爆笑しながら読んでいた。
  • 夜這いの民俗学・夜這いの性愛論
    今の山村の風景や日常の暮らしから、昼間の往時の暮らしを想像するのは難くない。
    秋祭りや地域の念仏など柳田的な行事は今でも形を変えて存在している。
    しかし、夜の暮らしがどうであったのかまでは想像できない。
    そのため興味を持って読み始めた。

    読み終わって脳裏をよぎったのは、太宰治の「人間失格」。
    あれ...続きを読む
  • 夜這いの民俗学・夜這いの性愛論
    現代の性愛倫理観というのが、いかに近代的・人工的産物であったかを痛感する。童貞必読の書。上野千鶴子の解説も良い。
  • 夜這いの民俗学・夜這いの性愛論
    他の口コミにも多いけど、確かに重複するところは多くて、この話さっきも聞いたよ〜っていうお爺ちゃんの話聞いてる感覚、笑

    でも確かに思うのはお爺ちゃんの話って今では考えられないようなキテレツなことも多くてとても面白い。

    これを読んで疑問に思ったことは明治以前からも、初物が好まれるということ。なぜ男は...続きを読む
  • 夜這いの民俗学・夜這いの性愛論
    民俗学の専門家が、夜這いをはじめとする戦前の性風俗について、実体験を基に書いたもの。長年にわたり関西を中心に体験したことが基になっており、ある一面と言えるかもしれないが、当時の実態をうかがい知ることができた。性に関しては、今では考えられないほどおおらかで、あけっぴろげだったことがわかった。一夫一妻制...続きを読む
  • 夜這いの民俗学・夜這いの性愛論
    高度成長期直前まで各地に残っていた夜這い慣行、自身の経験と聞き取りで語る。農村におけるきつい肉体労働、都市下層民の階層と役割の中で、共同体を維持するしくみだったこと。

    これから、時代劇を見たり小説を読んだりするときの見方が変わります。今と同じじゃないんだ、ということを常に念頭に置かなくては。
  • 夜這いの民俗学・夜這いの性愛論
    昔の日本人は性に対してとても開放的であったのだなと思う。夜這い然り。混浴も然り。でも、田舎ではどこでもそんなに頻繁に夜這いが行われていたのかと驚いてしまう。赤松氏は民俗学の泰斗である柳田國男は夜這いを知っていながら、いっさい触れることのなかったことを「農政官僚だった柳田が夜這いをはじめとする性習俗を...続きを読む
  • 夜這いの民俗学・夜這いの性愛論
    本書は「夜這いの民俗学」と「夜這いの性愛論」が一緒になったものであるが、そのため内容が少々かぶっており、先ほど読んだ内容とほとんど同じ内容がまた繰り返されるということがある。その点が非常に煩わしかった。

    しかし内容については非常にためになり、少し低俗な民俗学にも見えるかもしれないが、実際フィールド...続きを読む
  • 夜這いの民俗学・夜這いの性愛論
     ムラの性風俗、「夜這い」については宮本常一の『忘れられた日本人』にも印象的に記録されていたが、赤松啓介のこの本はもっと徹底している。
     乱交と言うほかはないような、相手を問わず、愛だのなんだのという暇さえない性の営みが、共同体を支える実体として、執拗にえがかれていく。かなりむき出しの、赤裸々なエロ...続きを読む
  • 夜這いの民俗学・夜這いの性愛論
    昭和初期まで残っていた「夜這い」を中心とする様々な性風俗を、自らの経験を交えながら詳細に書き記した一冊。

    「一夫一婦制」を中心とした明治の性イデオロギー、近代日本の「恋愛=結婚=性交」イデオロギーが最近創作されたものであり、普遍的な歴史的事象ではないことを示し、柳田民俗学を中心とする体制迎合的なき...続きを読む
  • 夜這いの民俗学・夜這いの性愛論
    民俗学の父とされる柳田国男は「性と差別と犯罪」を排除してきたといい、
    明治維新以来の教育勅語的政策、その処世法の大衆化・普及に手を貸し手先となってきたのが柳田民俗学だ、と痛罵し、
    或いは「性とやくざと天皇」を対象としない「常民の民俗学」柳田国男に対し、「非常民の民俗学」を標榜した赤松啓介は、'90年...続きを読む
  • 夜這いの民俗学・夜這いの性愛論
    ジジイの女遍歴昔語りか民俗学か…。全てを鵜呑みには出来ない内容だけど、現在の性規範のようなものが、日本の近代化・西欧化の中で、権力によってリードされたものであることがわかったような。ま、むずかしいとは抜きにして、おもしろかった。
  • 夜這いの民俗学・夜這いの性愛論
    タイトルにつられて手に取った本書は、会計のときにずいぶん高い文庫本だな、と思ったことを良く憶えています。
    本書をきっかけに民俗学というか古い庶民の生活に興味を持ち、今までだったら考えられないような高い本(まあ、2、3千円程度ですが)でも、ありがたく買うようになってしまった。
    それから本書だったかは定...続きを読む
  • 夜這いの民俗学・夜這いの性愛論
    これが、現実か⁈
    地方の村では明治時代くらいまで、若者による夜這い(フリーセックス)、おばさんによる筆下ろし(童貞くい)、おじさんによる水揚げ(処女くい)が行われており、一部には戦後までこの風習が残っていた。
    信じられない⁈
    筆者の実体験も、多くあり、信憑性があるが、この様な話は聞いたことない。この...続きを読む
  • 夜這いの民俗学・夜這いの性愛論
    興味がある私のような人には、貴重で楽しい内容です。
    具体事例が多くてわかりやすいのです。
    しかし、記述の重複が所々でみられるので残念。
    少し読みにくいです。
  • 夜這いの民俗学・夜這いの性愛論
    あまり電車の中じゃ、誇らしげに読める本ではないかも知れないけど、歴史を考える上では、網野善彦さんの著書にも通じる良書と言えそうです。
    ついこの間までこんな文化があったのかぁ〜と思います。
  • 夜這いの民俗学・夜這いの性愛論
    『オニババ…』の中に登場。字の細かさと文体でちょっと読むのに苦労しましたが、内容は興味深く面白かったです。
  • 夜這いの民俗学・夜這いの性愛論
    カスタマーレビューでは「学問じゃない」なんて評が並んでるけど、何なんだろうね? 共産党員としてのオルグ中に生身の日本世間にふれた過程で、自らの認識を「観念」から「存在」へとたたき上げていった彼の道程は、竹中労のそれとも通ずる。「勝てないけど負けない」学問、ここにあり!
  • 夜這いの民俗学・夜這いの性愛論
    かつてこの国のさまざまな村で見られた「夜這い」について、自身もその記憶を有する著者が、その実態を明らかにしている本です。

    柳田民俗学における「性」というテーマの欠如は、たとえば南方熊楠との対話のなかでも浮かび上がっていましたが、著者はみずからの実践体験にもとづいて、たとえば「常民」という概念の抽象...続きを読む