ちくま学芸文庫 - 新刊(1ヶ月以内)作品一覧
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-第二次世界大戦が終結し、ナチの強制収容所から解放されたユダヤ人たち。吹き荒れたホロコーストですべてを失い、普通の人間の生活を取り戻すことを望む彼らの多くは、元の居住地に帰らず、戦後の混乱期にヨーロッパを去ることになる。彼らが実際に行きたかったのはどこだったのか。それに対してイギリスやアメリカをはじめとする国際社会やシオニストたちはどのような行動をとったのか。東ヨーロッパから連合国占領地域のキャンプへ、さらにパレスティナへと移動をつづけたユダヤ人難民(DP:Displaced Persons)たちを通して、もうひとつの現代史を抉り出した野心作。
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3.0ヨーロッパ文明の礎であるラテン語とギリシア語。印欧語族の古層に属する両言語は、近代語が失った複雑な規則を持つことから、現代人が習得するのは容易ではない。本書は文字、発音から形態に至るまで、二つの言語を対比させながらその全体像を描き出す。名詞や形容詞の格変化、動詞の細かな時制と態(ギリシア語特有の「アオリスト」や「中動態」)、その動詞がさらに変化した分詞──。様々な特徴を古典の例文とともに見ることで、複雑さに支えられた豊かな表現を持つ、ラテン語とギリシア語の輪郭が浮き彫りになる。古典語のエッセンスを凝縮したコンパクトにして本格的な案内書。 解説 吉川斉
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4.0犯行現場や犯人らしき人物を見たという証言や当事者の記憶。それは犯人を特定し、事件の全容を解明するうえで最も確実なものと思われがちだ。だが、実際には間違いなくその瞬間を見たはずでも、あるいは自身が当事者であったとしても、その記憶は驚くほど不確かで当てにならない。ロフタスは、偽りの記憶が生成される過程を明らかにした心理学者であり、多くの法廷で長年、専門家として証言してきた。実際の裁判例に基づき、人々の記憶がときに無意識的に、ときに捜査手法に誘導されることで、いかに書き換えられていくかを克明に描き出した傑作ノンフィクション。 解説 笹倉香奈